銀閣寺周辺

AROUND GINKAKU-JI TEMPLE

東山の山麓にたたずむ名刹巡りと自然の魅力を満喫できる散策道

足利義政の建てた山荘に始まる銀閣寺は、東山文化の象徴として世界文化遺産に指定される古刹。室町時代に花開いた美の源流地はぜひとも足を運んでおきたいところだ。哲学の道といえば、桜並木のトンネルで知られる京都屈指の散歩道だが、桜以外のシーズンでも四季の彩りを感じることができる。永観堂や法然院、大豊神社など東山の山麓にたたずむ社寺に寄り道をしながら散策をするのがこのエリアの楽しみとなる。一方、吉田山に鎮座する吉田神社は、平安京以来の信仰を集める古社。参拝後は街なかとは思えない自然豊かな吉田山に登ってカフェで一服をするのも良し、西麓に広がる京都大学のキャンパスでアカデミックな気分を感じるものいいだろう。毎月15日に百萬遍知恩寺で開催される手づくり市は、雑貨や小物、パンやクッキーなど店主のこだわりが詰まった手づくり品がずらりと並ぶ人気の市。開催日に合わせて旅の計画を立てるものおすすめだ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    銀閣寺
    隠棲の地にたたずむ枯淡の情趣漂う山荘
    銀閣寺は足利義政が造営した山荘・東山殿に始まる。銀閣と称される観音殿はじめ、錦鏡池を中心とした庭園はどこから見ても絵になる美しさだ。境内には、侘び・寂びの精神が息づく光景が広がっている。
    足利義政の築いた理想郷が銀閣寺に受け継がれている
  • spot 02
    哲学の道
    琵琶湖疏水の分線に沿って続く京都屈指のさんぽ道
    東山に沿って続く散策道。春の桜、夏の蛍、秋の紅葉、冬の雪景色など四季折々に美しい光景が広がり、道沿いには歴史ある社寺やカフェ・ショップが点在する。あちらこちらに寄り道をしながら散策を楽しみたい。
    「哲学の道」はアップダウンが少ない歩きやすい道だ
  • spot 03
    法然院
    山気ただよう静寂の地 趣深い茅葺き門が参拝者を迎える
    哲学の道から洗心橋を東に進むと、鳥のさえずりが賑やかな林が見えてくる。こちらが法然院だ。藪ツバキと竹の茂る参道の先には苔むした茅葺き門が自然に溶け込むように建ち、思わず写真に収めずにはいられない。さらに門をくぐると参道の両側には「白砂壇(びゃくさだん)」と呼ばれる白い盛り砂があり、季節ごとに描かれるさまざまな模様が参拝者を楽しませてくれる。寺院は1206年(建永元)に法然上人が弟子とともに、阿弥陀仏を昼夜に6回拝む「六時礼讃(ろくじらいさん)」を勤めたと伝える旧跡を1680年(延宝8 )、万無(ばんぶ)が上人をしのび念仏道場として再興。古くからツバキの名所として有名で深閑とした空気のなかでその美しさは際立っている。また落下した花が門に続く石段を彩る風景も見事だ。年間を通じて境内をコンサートや個展などの会場として提供し、環境学習活動なども主宰している。自然のなかで暮らすことの大切さと喜びを感じる寺院である。
    ツバキは3月中旬から4月上旬が見頃。ツバキ以外にも季節の花を楽しめる
  • spot 04
    大豊神社
    かわいい狛ネズミが待つ、知る人ぞ知る花名所
    哲学の道に沿って流れる琵琶湖疏水にはいくつもの橋が架かるが、そのなかのひとつ「大豊橋」を渡り、ゆるやかな坂道を進んでいくと大豊神社の参道に入る。両脇には秋の七草やサクラソウ、クロモジなどの山野草が植えられ、四季折々の可憐な花が参拝者の目を楽しませてくれる。神社の歴史は古く、社伝では887年(仁和3)に第59代・宇多天皇の病気平癒のために創建されたという。主祭神を医薬の神様・少彦名命(すくなひこなのみこと)とし、応神天皇と菅原道真を合わせ祀る。創建当初は現在地の背後の山である椿ヶ峰(つばきがみね)の山中に鎮座し「椿ヶ峰天神」と称されていたが、寛仁年間(1017-21)に現在地へと移り、現在は産土神(うぶすながみ)として信仰されている。こちらで大人気となっているのは境内の末社・大国社に鎮座する「狛ネズミ」。愛らしい表情で参拝者を迎えてくれる。さらに本殿前に狛巳、日吉社には狛猿、愛宕社には狛鳶(とんび)が鎮座する。またツバキをはじめ、しだれ梅やしだれ桜、アジサイなども美しく、知る人ぞ知る花名所でもある。
    祭神・大国主命をネズミが助けたという神話にちなむ狛ネズミ
  • spot 05
    白沙村荘橋本関雪記念館
    緑豊かな庭園に見る日本画家の美意識の結晶
    日本画家・橋本関雪が、その半生にわたって造営した庭園が邸宅とともに公開されている。大文字山を借景とする池泉回遊式庭園には関雪の収集した石造美術品などが配され、池畔にたたずむ存古楼(ぞんころう)も美しい。
    日本画家の創り出した理想郷が一般公開されている
  • spot 06
    百萬遍知恩寺
    疫病退散の功績によりその名を賜った念珠繰りの寺院
    京都大学の北に位置し、法然上人を開山とする浄土宗京都四ヵ本山のひとつ。この辺りの地名「百万遍」の由来となった寺院であり、大きな念珠(数珠)を大勢で回しながら念仏を称える「念珠繰り」と毎月15日に開催される手づくり市で有名。
    今出川通に面して建つ総門。毎月15日には「百万遍さんの手づくり市」が行われる
  • spot 07
    百万遍さんの手づくり市
    一期一会を求めて、こだわりの品が並ぶ人気の手づくり市へ
    京都には定期的に手づくり市やマルシェを開催する場が多数ある。そのなかでも特に人気があるのが「百万遍さんの手づくり市」。交差点「百万遍」の北東に位置する百萬遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)を会場に毎月15日に開催され、1987年(昭和62)のスタート以来、30年以上続く市だ。当初の出展者はほんの数十店だったそうだが、今では出展希望者が多数となり、当日は境内に所狭しとブースが並ぶ。出店の条件は「手づくりである」こと。そのためジャンルは問わず、アクセサリーや雑貨、洋服、パン、スイーツ、漬物、陶器など工夫を凝らしたアイテムがずらりと並ぶ。また、趣味でものづくりをしている人から実店舗を持つ人まで、その立場もさまざまだ。ここから人気が出て実店舗を開いたという店もあり、夢の実現に向けたチャレンジの場ともなっている。出店者は毎回抽選で選ばれるので、どのお店に出合えるかは行ってみないとわからない。人とモノとの一期一会を求めて足を運んでみよう。
    出展者は京都市内のみならず、関西一円から集まる
  • spot 08
    京都大学
    ノーベル賞受賞者を多数輩出してきた歴史あるキャンパス
    1897年(明治30)、東京大学に続く日本で2番目に創設された京都帝国大学が前身。自由の学風を重んじ、ノーベル賞を受賞する研究者を多数輩出してきた。吉田山の西麓に広がるキャンパスは学生の街・京都を代表する風景だ。2022年(令和4)、創立125周年を迎える。
    大きく枝を広げるクスノキも大学の名物となっている
  • spot 09
    京都大学総合博物館
    日本を代表するトップクラスの大学が収集した知のフィールド
    「百万遍」交差点から東大路通を南に数分歩くと、大きな建物とともに堂々たるエントランスが現れる。日本を代表する大学で、ノーベル賞を受賞する研究者を数多く輩出してきた京都大学のキャンパス内にある「京都大学総合博物館」だ。自然科学から歴史・考古学まで幅広いコレクションを誇り、収蔵する学術標本資料はおよそ260万点。国宝・重要文化財をはじめ、京都大学が開学以来、研究のために収集してきた膨大な数の学術資料が展示される大学博物館として世界的にも注目を集めている。常設展示は「自然史」「技術史」「文化史」の3つに分かれ、広々とした展示スペースには、教科書で習ったナウマンゾウの化石や遺跡から出土した巨大な石棺などの大型展示物もあり、来場者の好奇心と探求心を満たしてくれる。また期間を決めて企画展や特別展も行われ、大人から子どもまで楽しめると好評だ。写真や映像からはなかなか伝わらない、本物だからこその迫力を体感しに出かけてみよう。
    見学にはウェブサイトからの予約が必要
  • spot 10
    吉田神社
    平安京の鬼門封じと守護を担った由緒ある社
    平安時代に藤原氏によって創建された吉田神社。古来、京の都を厄災から守る神社として、朝廷から崇敬を受けてきた。緑深き山中に鎮まる神々を訪ね、森林浴をしながら境内の散策を楽しみたい。
    厄除けや開運、良縁を授けてくれる神々が祀られる
  • spot 11
    吉田山
    悠久の歴史のなかで誕生した自然あふれる憩いの山
    京都大学の東側に広がる南北約400mの丘。吉田山緑地として整備され、吉田神社が鎮座する。町なかにありながら自然に触れることのできる貴重なスポットとして親しまれている。山頂付近からは京都の街や大文字山を眺望できる。
    山頂休憩広場に設置されたあずまや
  • spot 12
    茂庵
    町なかに居ながらにして山中の風情を楽しむ「市中の山居」
    神々がおわす山としていにしえより神聖な場と考えられてきた吉田山は、別名「神楽岡(かぐらおか)」とも呼ばれる小高い山。そのいただきに近い場所にあるカフェを目指して草木が彩る小径を歩いて行くと、木々に囲まれた建物が姿を現す。こちらが「茂庵」だ。大正時代、谷川茂次郎(たにがわしげじろう)は事業で財をなし、茶道を学び数奇者としても造詣を深めたあと、この地に茶室8席、月見台、楼閣など広大な森の茶苑を築きあげた。現在、山中にはかつての食堂棟と茶席2席が残り、その食堂棟を改装した店がカフェとなっている。標高100mほどの地に建つだけあって、店内からは木々の合間に京都の街を一望でき、山荘風のたたずまいはここが京都市内であることを忘れるくらい、居心地の良さは折り紙つき。ランチメニューとして人気のピタパンサンドをはじめ、シフォンケーキなどのスイーツもそろう。アクセスは複数あるが、神楽岡通から、または吉田神社からのルートがおすすめだ。
    店名「茂庵」は谷川茂次郎の雅号に由来する
  • spot 13
    吉田山荘
    和の伝統と洋のエッセンスあいまった空間で京会席に舌つづみを
    1932年(昭和7)に昭和天皇の義理の弟君である東伏見宮(ひがしふしみのみや)家の別邸として建てられた建物を受け継ぐ料理旅館。宮大工の棟梁で文化功労者でもある西岡常一(にしおかつねかず)氏の手による表門や、総檜造りの外観に皇室ゆかりの「裏菊紋(うらぎくもん)」があしらわれた屋根瓦をもつ建物など重厚感にあふれる一方、玄関や内部の応接間などには古墳時代の銅鏡の背面文様をモチーフにしたステンドグラスが見られ、和と洋が見事にあいまったたたずまいだ。食事のみの利用も可能で、歴史の重みを感じながら、彩り豊かな季節の京会席を味わうことができる。昼限定の「葉皿料理」は京野菜など伝統の味が盛り込まれる人気メニュー。庭園からは東山三十六峰のひとつ大文字山を間近に眺めることができるのも魅力的だ。建物、庭園、料理、部屋のしつらえにいたるまで、一つひとつに洗練された美が散りばめられている。
    建物は国の登録有形文化財に指定される
  • spot 14
    竹中稲荷神社
    吉田山の山腹に朱の鳥居が一直線に並ぶ 知る人ぞ知る桜の名所
    吉田神社の斎場所大元宮から東へ進むと赤い鳥居が一直線に並ぶ参道が現れる。こちらが吉田神社の末社「竹中稲荷神社」だ。奥へと歩みを進めると宇賀御魂神(うがのみたまのかみ)・猿田彦神(さるたひこのかみ)・天鈿女神(あめのうずめのかみ)を祀る社殿が建つ。創建等の由緒はわからないが、古い記録によると平安時代の歌人・在原業平(ありわらのなりひら)の住居が「神楽岡稲荷神杜の傍にトす」とあり、天長年間(824-834)にはすでに社殿のあったことがうかがえる。江戸時代末期には多くの参詣者で賑わい、現在でも竹中稲荷講杜が組織され多数の崇敬者が講員に加入している。参道は春には桜、秋には紅葉で彩られ、朱の鳥居とのコントラストが見事。本殿辺りから東を見ると、東山三十六峰のひとつ大文字山の雄姿を望むことができる。山頂へ向かえば森のカフェ「茂庵」へ、山を下ると真如堂がすぐ近くだ。
    五穀豊穣・商売繫盛のご利益を授かろう
  • spot 15
    真如堂
    「正真正銘の極楽の地」の意味をもつ天台宗の名刹
    平安時代初期に比叡山から阿弥陀如来を本尊に迎えて創建された真如堂。特に女性を守護してくれる仏様として知られている。秋の紅葉で名を馳せるが、諸堂が立ち並ぶ境内は四季折々に美しい。
    境内の北西に位置する赤門
  • spot 16
    金戒光明寺
    京都の街を一望する古刹で幕末の志士に思いを馳せる
    浄土宗大本山である金戒光明寺は、人びとから「黒谷(くろだに)さん」の名で親しまれてきた古刹。京都の街並みを眼下に望むことができる立地から、幕末には京都守護職の本陣が置かれた。伝説の松や頭髪が特徴的な石仏も拝観しよう。
    1860年(万延元)に建立された山門
  • spot 17
    永観堂
    「みかえり阿弥陀」の思いやりと深き慈悲に包まれて
    古来「もみじの永観堂」と称えられてきた古刹。平安貴族も和歌に詠んだ風光の地は時の文化人も虜にしてきた。見返る姿をした仏像「みかえり阿弥陀」が安置されることでも知られている。
    東山の山並みに抱かれるように建つ伽藍
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旅のヒント

  1. その1

    今出川通、白川通、東大路通のバス停からのアクセスが便利。市バスの利用を避けたい場合は地下鉄・蹴上駅が最寄りとなる。

  2. その2

    哲学の道エリアは見どころが充実。銀閣寺の参拝だけでも1時間はみておきたい。時間に余裕をもって訪問しよう。

  3. その3

    秋には紅葉スポットとして賑わう永観堂や真如堂も、秋以外は比較的ゆっくりと参拝可能。紅葉の名所は新緑の名所と心得よう。

  4. その4

    京都大学はカフェやショップなど一般利用が可能な施設もある。周辺には学生に人気のランチスポットも点在する。

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