上賀茂周辺

AROUND KAMIGAMO

ぶらり洛北、世界遺産から枯山水庭園、戦国武将まで

大きく上賀茂、西賀茂、鷹峯、大徳寺の4エリアに分けられる洛北の地。まず、上賀茂エリアで楽しみたいのは散策。いわずと知れた世界遺産の上賀茂神社や門前の社家町、日本最古の公立植物園である京都府立植物園、いずれも風景を愛でながら散歩を楽しめる。それとは対照的に、西賀茂エリアの正伝寺は静の寺。比叡山を借景にした枯山水を前に、静かに座して眺めたい。さらに西へ行くと鷹峯、江戸時代に琳派の祖・本阿弥光悦が芸術家村を営んだ地だ。わずか歩いて3分ほどの小径に見ごたえある常照寺、源光庵、光悦寺の3寺院が並ぶ。そして、洛北の名刹といえば大徳寺。広大な境内には、枯山水と茶室が備えられている戦国武将ゆかりの塔頭寺院がいくつかある。また、今宮神社の門前名物「あぶり餅」は、ほっとひと息つくのにも最適だ。北大路通りを挟んだ南には、船岡山に鎮座する建勲神社に織田信長が神として祀られている。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    上賀茂神社
    時を超え、太古の昔から皇城を護るいにしえの神々
    数ある京都の神社のなかでも、最も古い社のひとつ上賀茂神社。世界遺産にも指定されており、その歴史は神代にまでさかのぼるとも。パワースポットとしても知られており、境内には凛とした神の気配が漂う。
    日の光を浴びて朱色に輝く一ノ鳥居
  • spot 02
    神馬堂
    「やきもち」一筋に150年、上賀茂神社の門前菓子
    創業から約150年を数える神馬堂。今は上賀茂神社の西に店を構えるが、もともと境内の神馬舎の辺りに茶店を営んでおり、それが店名の由来だという。商品は「やきもち」だけにもかかわらず、朝開店すると、散歩途中に立ち寄る地元の常連さん、自転車や車で乗り付けるお得意さんなど、餅を求める人びとが次々と来店する。「やきもち」は、甘さ控えめの餡を餅で包み、鉄板でこんがりと焦げ目がつくまで焼いたシンプルな和菓子だ。焼き立てはもちろん、冷めても餅の香ばしさはしっかりと残っている。そのためか、京都ではお茶会やイベントの差し入れ菓子としても重宝されているそう。午前中に売り切れてしまうことも多いので、上賀茂神社参拝前に立ち寄り、焼き立てを味わいたい。
    黄色い暖簾が目印の店舗
  • spot 03
    社家の町並み
    明神川と土塀と石橋が織りなす美景
    上賀茂神社のならの小川は、境内を出ると明神川へと名を変える。川に沿って連なる土塀は、かつて神社に仕える神職たちが住んだ社家。当時は、川の水をそれぞれの家に引き込み、邸宅内の庭園に清めとして流し、もとの明神川へ戻す工夫がされていた。さらに下流では、田畑を潤す農業用水としても大切に守られてきた。川がゆるやかにカーブする辺りには小さな祠がある。この藤木社(ふじのきのやしろ)は明神川の守護神として信仰され、樹齢500年を超えるクスノキとともに地域のシンボル的存在だ。通りには京漬物のすぐきを販売する「なり田」も店を構えており、良い上賀茂みやげになる。また、初夏に付近を訪れるのであれば、藤木社から徒歩5分の大田神社まで足を延ばしたい。沢一面に咲き乱れるカキツバタが迎えてくれる。
    町並みのなかでも、ひときわ存在感を放つ藤木社
  • spot 04
    京都府立植物園
    日本初の公立総合植物園! 京都北山の緑豊かな博物館
    24万平方メートルという広大な敷地に、日本最大級の温室をはじめ、四季の花壇、うっそうとした自然森、明るく開けた芝生など、日本と世界の植物が勢ぞろい。学びをサポートするとともに、市民の憩いの場として親しまれている。
    開園当初に植えられた樹齢100年を超えるくすのき並木
  • spot 05
    正伝寺
    引き算の美学・比叡山を望む西賀茂の枯山水庭園
    京都には数え切れないほどの庭園がある。なかでも、正伝寺の枯山水は、イギリスのロック歌手デヴィッド・ボウイが涙を浮かべたという隠れた名庭。国籍や宗教を超えて人をひきつける魅力を堪能したい。
    絵画のような風景の広がる方丈前庭
  • spot 06
    大徳寺
    洛北の名刹・戦国の世を変える原動力にもなった茶の湯の寺
    千利休ゆかりの茶の湯の寺として知られている京都紫野の大徳寺。どの塔頭寺院にも茶室や、個性あふれる枯山水庭園があり、参拝の目的のひとつとなっている。また、利休の命日である毎月28日は、多くの塔頭で茶会が催される。
    千利休切腹の一因になったともいわれる山門
  • spot 07
    大仙院
    深山幽谷の世界から大海までを描く枯山水庭園
    大徳寺塔頭の大仙院は、1509年(永正6)に古嶽宗亘(こがくそうこう)が創建。臨済宗では庭を修行の場ととらえ、方丈の周りをぐるりと枯山水が取り囲む。庭の中心となるのは、北東角のそそり立つ石組み。不老長寿の仙人が住むという蓬莱山から流れ落ちる滝は渓谷を下り、石橋を過ぎると川の流れも幅広くゆるやかに。さらに、渡り廊下を越えると、そこは人びとの暮らす京の都。鴨川を行き交う宝舟や比叡山をイメージした石が配されている。いずれも人の手が入らない自然石だ。その先には穏やかな大海が広がる。雄大な自然の風景がストーリーをもって展開されている点が興味深い。この庭を前に、利休が秀吉に茶を献じたとも伝わり、それにあやかって飲むと3回良いことが起こる「三福茶」のお点前もしてもらえる。
    国宝の方丈。大徳寺で最も古い方丈建築のひとつ
  • spot 08
    今宮神社
    無病息災・疫病退散を祈願し、疫神を祀る洛北の古社
    「健康」は、いつの時代にも共通する願い事。医療の発達していなかった昔は、神を祀り、社殿を建て、祭りを行うことで、疫病退散を祈願してきた。そうして、古くから地域の人びととともに歩んできた神社が洛北にある。
    1926年(大正15)に建立された南参道の楼門
  • spot 09
    かざりや
    今宮神社の門前名物・厄除け菓子のあぶり餅
    今宮神社の東参道に向かい合う2軒の茶店。時代劇に出てきそうな昔風のたたずまいの店には、次々に参拝客が訪れる。どちらも、無病息災と厄除けにご利益があるという「あぶり餅」が名物だ。江戸初期創業の「かざりや」は、甘めのまったりとした白味噌だれが特徴。一口大にちぎった餅にきな粉をまぶし、竹串に刺して店頭の炭火で手早く炙る。見る見るうちに、香ばしい焼き色がつく餅。お皿に盛り、とろりとした味噌だれをかける素朴なお菓子。注文を受けてから一人前ずつ仕上げてくれるので、いつでも炙りたてを味わえる。なかには2人前をペロリと平らげるツワモノや、お皿に付いたタレまでをなめる子どもさんもいるそう。もちろん、テイクアウトもできるので、お土産にも最適だ。
    白味噌だれがたっぷりかかった「あぶり餅」500円
  • spot 10
    建勲神社
    船岡山の頂にたたずむ、織田信長・信忠親子を祀る社
    平安京の北の起点として気が満ちる船岡山。そこには、戦国の世で天下統一に挑んだ織田信長が神として祀られている。また最近では、重要文化財の刀剣・宗三左文字を所蔵することでも知られるようになった。
    木造の大鳥居。檜の素木が使われている
  • spot 11
    船岡山公園
    あの清少納言も絶賛! 平安京の北の守護神「玄武」の宿る山
    船岡山は高さ112mの小高い丘。平安時代には、都の北方を護る霊獣「玄武」の山として崇められ、内裏に近いことから平安貴族の遊宴の場としても親しまれていた。丘の美しさは数多くの歌に詠まれ、清少納言も『枕草子』で「丘は船岡-」と讃えている。そんな優美さも戦国時代には一転、応仁の乱で山名宗全率いる西軍が陣を敷き、辺りは戦場と化した。のちに、豊臣秀吉が山を織田信長の霊地と定めたことが幸いしたのか、人の手がむやみに入らず、今も豊かな自然が残されている。現在は、東側が建勲神社の境内、西側が広場や展望台、野外音楽場までを備える公園として整備されている。また、毎年8月16日の五山の送り火の日には、鳥居以外の山が見えることから多くの人で賑わう。
    梢から木漏れ日が差し込む公園の散策路
  • spot 12
    常照寺
    京の美の結晶、名妓吉野太夫が眠る鷹峯の檀林
    京都市北部に位置する鷹峯(たかがみね)。静かな住宅地に、江戸時代の伝説の芸妓・吉野太夫ゆかりの寺がある。春になると門前の参道では、太夫が寄進した赤い山門と薄紅の吉野桜とが、夢のような風景を織りなす。
    吉野太夫が寄進した山門。赤門とも呼ばれる
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    いずれの社寺、施設にも京都駅からバス1本で行ける。また、地下鉄で北大路駅まで行き、駅からバスに乗るとスピーディーに移動できる

  2. その2

    上賀茂、西賀茂、鷹峯、大徳寺、各エリア間の徒歩移動は距離があるので難しい。バスなどの交通機関を利用する。

  3. その3

    精進料理、日本茶カフェ、大徳寺納豆、漬物、和小物などのグルメ&ショップは、大徳寺周辺が充実している。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

京都のその他のエリア

+ -
back
open

上賀茂周辺エリア