くろ谷 金戒光明寺

寺院

京都の街を一望する古刹で幕末の志士に思いを馳せる

浄土宗大本山である金戒光明寺は、人びとから「黒谷(くろだに)さん」の名で親しまれてきた古刹。京都の街並みを眼下に望むことができる立地から、幕末には京都守護職の本陣が置かれた。伝説の松や頭髪が特徴的な石仏も拝観しよう。

1860年(万延元)に建立された山門 1860年(万延元)に建立された山門

山門から御影堂へ続く石段を上って

丸太町通から岡崎通を北に向かい、突き当りを東に曲がった先に見える高麗門が、浄土宗七大本山のひとつである金戒光明寺の入り口だ。門を通り抜けて進んでゆくと左手に石段があり、見上げれば壮大な山門が迎えてくれる。山門をくぐってさらに石段を上がれば、威風堂々たる御影堂(みえいどう)をはじめ、阿弥陀堂や方丈などが立ち並ぶ。地元では「黒谷さん」と呼ばれているのだが、実は黒谷は地名で、浄土宗を開いた法然上人が比叡山の黒谷での修行ののちに山を下り、1175年(承安5)にこの地に浄土宗最初の念仏道場を開いたことから、いつしか黒谷と呼ばれるようになったという。

門のかたわらには「会津藩殉難者墓所」と刻まれた石碑が立つ 門のかたわらには「会津藩殉難者墓所」と刻まれた石碑が立つ

重厚な堂宇に満ちる懐深き仏の慈悲

お寺の中心となる御影堂には、中央に法然上人の姿を刻んだ坐像、右手に吉備真備(きびのまきび)を海難から救ったという伝説をもとに刻まれた吉備観音、左手に知恵を授けてくれる文殊菩薩像が安置されている。この文殊菩薩は、鎌倉時代初期に活躍した仏師・運慶によるものと伝わり、獅子に乗ったりりしい姿だ。豊臣秀吉の息子・秀頼が1605年(慶長10)に再建した阿弥陀堂は、寺内では最も古い建物で、恵心僧都(えしんそうず)最後の作という阿弥陀如来を本尊として安置している。「ノミおさめの如来」とも称され、胎内には仏像を彫刻した時の道具が納められているそう。

1944年(昭和19)に再建にされた御影堂 1944年(昭和19)に再建にされた御影堂

京の治安を担った京都守護職ゆかり

境内東側に広がる山上の墓所には、江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の供養のために建てられた三重塔がそびえている。また近くには、秀忠の夫人の江(ごう)、さらに夫妻の子である3代将軍・家光の乳母であった春日局の供養塔があるので、合わせてお参りしたい。また幕末、京都守護職を任命された会津藩主・松平容保(まつだいらかたもり)が、約1000名の藩士とともに本陣を構えて活動拠点としたのも、ここ金戒光明寺である。京都守護職の預かりとなった新選組誕生の舞台にもなった。境内の北東には会津藩殉職者墓地があり、京都で亡くなった約350霊を弔っている。

旧東海道に近く、見晴らしが良かったことから京都守護職の本陣が置かれた 旧東海道に近く、見晴らしが良かったことから京都守護職の本陣が置かれた

どっしりとした重厚感が漂う三重塔 どっしりとした重厚感が漂う三重塔

髪型は考え続けた悠久の時間の証

墓所の一角では独特の髪型をした仏像墓が目にとまる。螺髪(らほつ)が並ぶ頭髪の周囲が約2mもあるという、五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)だ。気の遠くなるような長き時間、人びとのためにひたすら考えて修行を重ね、髪の毛が伸びてこのような大きさになったのだとか。また、御影堂の東側にある松は「鎧(よろい)かけの松」と呼ばれており、武将・熊谷直実(くまがいなおざね)が法然上人のもとで出家する際、自身の鎧をこの松に掛けたとされる。現在は3代目なのだとか。境内は丘陵地の高台ということもあり、市街地の遠望もすばらしく、見どころもたくさんあるのでゆっくり時間をかけて拝観したい。

三重塔に続く階段のかたわらに鎮座する五劫思惟阿弥陀仏。個人のお墓なので静かに参拝しよう 三重塔に続く階段のかたわらに鎮座する五劫思惟阿弥陀仏。個人のお墓なので静かに参拝しよう

法然上人と熊谷直実のエピソードを伝える「鎧かけの松」 法然上人と熊谷直実のエピソードを伝える「鎧かけの松」

スポット詳細

住所
京都府京都市左京区黒谷町121
電話番号
0757712204
時間
9:00-16:00
休業日
無休
料金
[拝観料]無料
※春・秋の特別公開時のみ有料となる場合がございます。
駐車場
あり(50台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
英語メニュー
あり
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 2021桜開花だより その2
    4.0 投稿日:2021.03.26
    桜便りのその2です。毎年桜の時期に撮影に訪れる定番コースです。京都のベタな観光地からほんの少し外れるだけで、ゆっくりと桜を鑑賞できますよ。特にこの立派な山門を背景とした桜は殊の外美しいです。境内の手水舎には、何故だか花と沢山のアヒルが並べられており(写真参照)、小さいお子さんが嬉しそうに見ていました。
  • 城構えの象徴
    4.0 投稿日:2020.03.29
    金戒光明寺は幕末に京都守護代に任じられた会津藩主の松平容保が本拠地を置いた寺院だ。ここに本拠地を構えたのは<城構え>が理由の一つだという。幕府は有事に備え、二条城とは別にこうした施設を設けていた。その象徴が周囲を圧するような山門だろう。江戸時代末期の万延元(一八六〇年)の完成で、正面に後小松天皇の自筆「浄土真宗最初門」の扁額がある。特別公開では山門内部が特別公開される。楼上からの景色は絶景だ。こ...
  • 大きくて立派な門です
    4.0 投稿日:2020.03.06
    秋に訪れました。江戸時代末期に建立された山門はとても大きく存在感がありました。門の前の紅葉もきれいでした。秋、楼上内部の特別公開をしていました。山門の天井一面には「蟠龍図」が描かれ、釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されています。また、楼上からは、市内一望の絶景を楽しむことができます。

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