真正極楽寺(真如堂)
「正真正銘の極楽の地」の意味をもつ天台宗の名刹
樹木が覆う石畳の参道をたどり本堂へ
真如堂は、吉田神社や金戒光明寺の北門から向かうと、赤門と呼ばれる総門が参道で迎えてくれる。門をくぐる時にふと足元を見ると敷居がないことに気づく。これは西側にある神楽岡(かぐらおか)とも称される吉田山の神々が、夜にお参りに来るときにつまずかないようにという配慮からなのだとか。広々とした石畳の参道はゆるやかな上り坂。ひときわ目をひく三重塔を右手に見て、正面に見える本堂へと進んで行こう。バスを使って真如堂へ向かうなら、真如堂前で降りて東参道をたどる、または錦林(きんりん)車庫前で降りて住宅街を通り抜け、北参道を進むと本堂前にたどり着くことができる。
女性の強い味方の仏様を訪ねて
正式名称は鈴聲山真正極楽寺(れいしょうざんしんしょうごくらくじ)という天台宗の古刹で、いつしか本堂を表す真如堂の名が通称となった。創建は984年(永観2)、戒算(かいさん)上人が、比叡山から阿弥陀如来を本尊に迎えて安置したことに始まる。この阿弥陀如来は円仁(慈覚大師)が霊木から彫ったもので、完成を前に「すべての人々をお救いください。特に女の人をお救いください」と祈ると如来はうなずいたとされ、以降「うなずきの弥陀(みだ)」と呼ばれるようになり、女人を救う仏としてあつく信仰されてきた。本尊の右には千手千眼観音が、左には安倍晴明の念持仏である不動明王が安置され、ふだんは秘仏だが毎年11月15日の「お十夜結願法要」で開帳され、その姿を拝することができる。
堂宇を巡り雰囲気の異なる庭園を鑑賞
境内や本堂の外陣は拝観自由だが、本堂の仏間から先は有料拝観となっていて、書院では趣の異なる2つの庭園を拝見することができる。1つは「隨縁(ずいえん)の庭」。庭園奥の仏堂は三井家の位牌堂であることから、家紋の「四つ目」をモチーフにした意匠になっている。境内で眠っていた石などが再利用され、モダンで独特な雰囲気のある庭園だ。もう1つは書院奥にある「涅槃(ねはん)の庭」。お釈迦さまの最期に際し、弟子や動物たちが嘆き悲しむ様子を石組で表し、とうとうと流れるガンジス川を白砂で描いているそう。借景の比叡山をはじめとする東山三十六峰の稜線は美しく、眺めていれば時を忘れてしまう情景だ。
季節ごとに味わいのある風景が広がる
真如堂は創建から再三にわたって戦の被害に遭い、移転を繰り返してきたが、江戸時代中期に現在地に戻ってきた。京都市内には「真如堂前町」や「元真如堂町」など、もと真如堂があった場所に今も町名として名前が残っているのが興味深い。真如堂はモミジの名所としても知られるが、アセビ(馬酔木)、桜、ボダイジュ(菩提樹)、サラ(沙羅)、萩など、四季折々の花が咲き、冬景色も枯淡の味わいがあることから何度も拝観に訪れる人もあるようだ。行事も多彩で、たとえば3月には縦6.2m×横4.5mという巨大な涅槃図が公開されるのでぜひ訪れたい。徒歩圏内には吉田山もあり、散策も楽しめるエリアになっている。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市左京区浄土寺真如町82 地図
- エリア
- 銀閣寺周辺エリア
- 電話番号
- 0757710915
- 時間
- 9:00-17:00
- 休業日
- 不定休、寺の行事の時は休業
- 料金
- [拝観料]500円
- 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり(英語パンフレット)
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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