清水寺周辺

AROUND KIYOMIZU-DERA TEMPLE

京情緒あふれる石畳の坂道を歩いて、千年の都の歴史物語に触れる

東山の山裾に沿って石畳の道や坂道が続き、京都らしい雰囲気が随所に感じられるエリア。二年坂・産寧坂などの道が社寺や食事処、カフェなどの合間を縫うようにめぐり、五条坂や茶わん坂では清水焼や京小物の土産物屋が軒を連ね、目的地へ向かう道すがら寄り道をしながら散策を楽しむことができる。京都を舞台にした歴史ロマンにたっぷりと浸ることができるのもこのエリアならではの醍醐味だ。三十三間堂や六波羅蜜寺では教科書で目にした貴重な仏像を拝観し、天下人として栄華を極めた豊臣秀吉が創建に関わった方広寺や智積院、秀吉の正室・北政所ねねが夫の菩提を弔うために創建した高台寺では桃山時代の華やかさを感じるに違いない。幕末の英雄・坂本龍馬が眠る京都霊山護国神社からは志士たちが駆け抜けた京都のまちが眼下に広がる。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    清水寺
    国内外にその名が知られる京都屈指の観光スポット
    「清水の舞台」で知られる本堂の建つ京都を代表する寺院。世界遺産に指定され、日本のみならず世界中にその名が知られている。本堂の舞台や奥の院からは京の街の絶景を眺めることができる。
    秘仏・十一面千手千眼観音菩薩立像を祀る本堂
  • spot 02
    地主神社
    神話でおなじみの心やさしい神さまに良縁と開運を祈願
    清水寺の境内にある「縁結びの神様」として有名な神社。境内は良縁を求める世界各国からの参拝者で賑わっている。ユニークな恋愛の願掛け「恋占いの石」にもチャレンジしてみよう。
    清水寺とともに世界文化遺産に指定されている
  • spot 03
    二年坂・三年坂
    趣ある町家や店舗が立ち並ぶ京情緒あふれる道
    古くから八坂の塔や清水寺の門前町として賑わったエリア。三年坂辺りは、歴史ある町家や茶店が軒を連ね、二年坂から高台寺周辺は大正時代以降の数奇屋風建築が並ぶなど特色ある景観を形成している。
    観光客や修学旅行生にも人気の散策道
  • spot 04
    スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店
    築100年を超える日本家屋の畳の部屋で味わういつものコーヒー
    世界中で展開するスターバックスのなかには、地域の歴史や伝統工芸、文化などのすばらしさを伝える「リージョナルランドマークストア」と呼ばれる店舗がある。清水寺へと続く二寧坂(二年坂)にある「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」もそのひとつだ。2017年(平成29)に誕生以来、海外メディアからも取材をされる話題店の外観は築100年の日本家屋のたたずまいを残したまま。入り口に掲げられた暖簾をくぐって入店する時点で心が高まる。店内には3か所の畳席が備えられ、床の間と掛け軸、裏千家流の坪庭など、日本の伝統文化を凝縮した空間となっている。「高めの値段に設定されているのでは……」と思いきや、提供されるメニューは通常の店舗と同じ価格だそう。いつものお気に入りのドリンクを特別な空間で味わうひとときは、京都をグッと身近に感じる体験になるに違いない。
    東山の観光名所にもなっている店舗
  • spot 05
    文の助茶屋 本店
    落語家が創業した風情あふれる京甘味の店で一服を
    落語家・2代目桂文之助が明治末期に創業した甘味処「文の助茶屋本店」は、遊び心を散りばめた店のたたずまいにも風情があり、ぜひとも立ち寄りたい一軒だ。人気メニューは、南九州産本わらび粉を使用した「本生わらびもち 無比(むひ)」。とろける食感のできたてわらび餅と香ばしいきな粉の相性が抜群で、本店のみで味わえる限定品。そして、もうひとつ、創業以来愛されるロングセラーメニューが「甘酒」。砂糖とアルコール不使用、米麹100%、さっぱりしたのどごしに米のつぶつぶ感が加わる。甘酒といえば冬のイメージが強いが、本来は夏の飲み物だそう。麹酵素により醸成される天然の麦芽糖、ぶどう糖は消化吸収が良く、適度な糖分が夏バテした身体にいきわたるのだとか。初代が甘酒茶屋として、創業以来、手づくりの伝統技法を受け継いできた思いのこもった逸品は、八坂神社や清水寺など東山界隈を散策したあとの疲れを癒やしてくれるに違いない。
    懐かしい雰囲気に包まれてほっこりできる
  • spot 06
    八坂の塔
    東山一帯の景観に欠かすことのできないランドマーク
    東山の風景に溶け込む塔の姿は京都を代表するシーンとしておなじみだ。見る場所や時間帯によってその表情を変えるのも魅力のひとつ。さまざまな角度から京都らしいワンショットを狙ってみよう。
    高さ46m、塔の東側より撮影
  • spot 07
    八坂庚申堂
    心をコントロールしてくれる「くくり猿」に願掛けを
    平安時代に創建された日本最古の庚申信仰の霊場。地元の人からは「八坂の庚申さん」と呼ばれ親しまれている。近年では色とりどりのお守り(くくり猿)が境内を彩ることでも話題となっている。
    カラフルなお守りが奉納される様子はSNSでも人気
  • spot 08
    京都霊山護国神社
    動乱の幕末を駆け抜けた維新の志士が眠る
    幕末・明治維新の志士の霊を慰めるため、明治天皇の命によって創建された日本初の招魂社。東京・靖国神社よりも古い歴史をもち、境内の墓地には坂本龍馬をはじめとする志士の墓碑が立ち並ぶ。
    坂本龍馬の墓前から望む京都の町並み
  • spot 09
    霊山歴史館
    幕末・明治維新の歴史をわかりやすく伝えるミュージアム
    幕末・明治維新の歴史を総合的に学べる博物館として1970年(昭和45)に開館。5000点を超える収集資料のなかから、期間毎にテーマを決めて約100点の所蔵品が公開されている。歴史初心者や子どもも楽しめると好評。
    京都霊山護国神社とセットで訪れたい
  • spot 10
    高台寺
    豊臣秀吉の供養のために正室・ねねが創建した寺院
    豊臣秀吉の菩提を弔うために、正室・北政所ねねが創建した寺院。巨石を配した豪壮な名庭や文化財としても名高い「高台寺蒔絵」で有名。季節ごとに開催される夜間拝観では、趣向を凝らしたライトアップが評判だ。
    国の名勝に指定されることを示す石碑が立つ
  • spot 11
    圓徳院
    豊臣秀吉と北政所ねねが愛した庭園を鑑賞
    慶長3年(1598)に豊臣秀吉が没すると、妻の北政所ねねは高台寺を創建し、7年後、かつて秀吉とねねが過ごした伏見城の化粧御殿と前庭を移築し、77歳でその生涯を閉じるまでの19年間を当地で過ごしたという。その後、ねねの甥にあたる木下利房が邸宅を寺院に改めて圓徳院を創建した。移築された庭園は当時の原型をほぼそのままにとどめ、桃山時代を代表する名庭のひとつで国の名勝に指定されている。見どころはなんといっても配置される多数の巨岩大岩だ。庭園の北東部にある築山を中心に豪快な枯滝石組や石橋が展開される様子から、桃山時代の力強さを感じることができる。期間限定で実施される夜間特別拝観では、ライトアップされた庭園に石組が浮かび上がり昼間とは異なる趣がある。安土桃山時代の絵師・長谷川等伯の描いた襖絵も必見だ。
    書院の奥から見ると庭園のスケールがわかる
  • spot 12
    ねねの道
    豊臣秀吉の正室・北政所「ねね」にちなんで名づけられた散策道
    高台寺から円山公園へと続く全長約250mの道。南に行くと二年坂、三年坂(産寧坂)に続き、道の途中から料亭や旅館が並ぶ石塀小路につながる。通りの南端には人力車の乗り場もあり、東山観光には欠かせない散策道だ。
    ショップやカフェを巡りながら歩きたい
  • spot 13
    六波羅蜜寺
    都の疫病退散を願った空也上人が創建した古刹
    平安中期、空也上人によって建立された寺院。宝物館では教科書でもおなじみ、上人が唱えた「南無阿弥陀仏」の各文字が、仏の姿になって現れた瞬間を刻んだ「空也上人像」をはじめとする仏像を拝観することができる。
    応仁の乱の焼失を逃れた本堂
  • spot 14
    六道珍皇寺
    この世とあの世を行き来した小野篁伝説の寺院
    京の人びとから「六道さん」と親しまれる寺院。平安時代、この地が都の東の葬送地である鳥辺野(とりべの)の入り口に位置していたことから、現世と冥界の接点「六道の辻」と信じられていた。
    門の朱色と白壁のコントラストが美しい
  • spot 15
    みなとや幽霊子育飴本舗
    母親の深い愛情を感じる、幽霊の子育て伝説にちなむ飴
    六道珍皇寺から松原通を西へ歩いて行くと「六道之辻」の石碑が立つ交差点に差しかかる。ここに店を構えるのが創業500年を超える老舗「みなとや幽霊子育飴本舗」だ。昔この辺りで夜な夜な飴を買い求める若い女性がおり、不思議に思って調べてみると、なんと身重のまま亡くなって埋葬された女性が、死後に出産した赤児を育てるために飴を買い求めに来ていたというのだ。このことからいつしか飴は「幽霊子育飴」(500円)と呼ばれるようになったという。材料となるのは麦芽糖。味も製法も昔と変わらず、麦芽糖のほんのりとした甘さが特徴だ。地元はもとより、この伝承を聞いて遠方から買い求めにくる観光客も多い。漫画家・水木しげる氏も飴を購入し、このエピソードが名作『ゲゲゲの鬼太郎』が誕生のきっかけになったというのだから、ぜひとも一度味わってみよう。
    琥珀色が美しい六道珍皇寺の門前名物の飴
  • spot 16
    五条坂
    清水寺への参詣道であり、清水焼発祥の地でもある歴史的な道
    西陣織、京友禅とともに京都を代表する伝統産業として有名な「清水焼」。気品豊かな作風は海外での評価も高い。日本を代表するこの陶器が生まれた地が五条坂だ。多くの名工を輩出した焼物の町を歩いてみよう。
    五条大橋西詰にある牛若丸と弁慶像
  • spot 17
    茶わん坂
    ゆるやかに続く閑静な坂道は、清水寺へと続くもうひとつの参道
    「 東山五条」交差点から五条坂を東へと歩いていくと道は途中で三叉路になる。ここが「五条坂」と「茶わん坂」の分岐点だ。清水寺への参詣道は複数あり、多くの旅行者は土産物店が多く立ち並ぶ五条坂を進んで行くが、混雑を避け、のんびりと歩きたいなら茶わん坂を歩くのがおすすめだ。伝えによると清水一帯に窯が開かれたのは8世紀、僧・行基によって清閑寺村茶碗坂で製陶されたのが始まりだという。また江戸時代初期、茶碗屋久兵衛が五条坂一円で金、赤、青の彩色した陶器を作りこれに「清水焼」の名を冠したともいわれている。これらの由緒によってこの坂は「茶わん坂」と名づけられた。その名のとおり、陶芸家の住まいや陶器商も多く、店先のショーケースに並ぶ洗練された清水焼の器を見て歩くのも楽しい。また最近ではモダンアートやファッショナブルなギャラリーも現れ、新旧の美の競演を見ることができる。
    分岐点の石碑。左:五条坂、右:茶わん坂へ
  • spot 18
    市川屋珈琲
    繊細で美しい清水焼の器で味わう至福のコーヒー
    市バス停留所・馬町から歩いてすぐ、渋谷通に面して「市川屋珈琲」が建つ。かつてこの辺りは清水焼の窯元が立ち並んだ「焼き物のまち」として賑わったが、その多くが郊外に移転。京都の老舗喫茶店・イノダコーヒで長年修業を重ねた店主は、祖父が暮らした工房兼住居を改修し、2015年(平成27)にこの店をオープンした。店内は明るい光が差し込む趣のある空間で、自家焙煎のコーヒーと季節ごとに変わるフルーツサンドが名物。「市川屋」「青磁」「馬町」の3種類のコーヒー(ブレンド)はふわりと甘みが広がり、強すぎず飽きのこない味わい。店主の兄が焼いた清水焼の器で味わえるのもうれしいポイントだ。旬の果物を使ったフルーツサンドは、果物の種類によってクリームの甘さを調整するこだわりとともに、美しい断面も出すために切り方まで変えているのだとか。地元の人から観光客まで訪れた人を虜にする人気店というもの納得だ。
    心地良さを感じるどっしりとした店舗
  • spot 19
    河井寛次郎記念館
    暮らしに根付いた美を追及した陶工の住まい
    大正から昭和にかけて、陶芸家、詩人、造形作家、インテリアデザイナーなど、多様な顔を持つ芸術家として活躍した河井寛次郎(1890-1966年)。1937年(昭和12)にみずからが設計して建てた工房兼自宅が記念館として公開され、生前の暮らしの面影を伝えている。京都の町中にある瀟洒な町家のしつらえとは異なる野太く、素朴な雰囲気で、椅子やタンス、照明など自身がデザインしたという家具たちは、味わいがあるなかにも美が感じられるものばかり。「暮しが仕事、仕事が暮し」そんな言葉を残し、暮らすことをシンプルに楽しんでいたというのも納得だ。時を刻む柱時計のコチコチという音さえも心地良く、大きな懐に抱かれているような安心を感じられる空間では時間を忘れてゆっくりと過ごすことができる。庭にあるかつて共同で使われたという登り窯を見ると、ここが陶芸の町だったことがよくわかるだろう。
    表札の文字は友人・棟方志功の筆によるもの
  • spot 20
    三十三間堂
    1001体の千手観音像が堂内に整然と並ぶ姿は圧巻
    平安時代末期、後白河上皇の院御所に建てられた仏堂が始まりで、造営においては平清盛の協力があったとされる。全長120mの本堂には千手観音坐像を中心に1001体の観音立像、風神雷神像、二十八部衆が安置されている。
    本堂の周りを歩いてその長さを体感しよう
  • spot 21
    豊国神社
    天下人・豊臣秀吉を祀る、桃山時代の華麗さを伝える社
    豊臣秀吉を祭神として祀る社。伏見城の遺構と伝わる唐門は、桃山時代の華やかさを伝える建築物として国宝に指定され、秀吉ゆかりの品々や名刀「名物骨喰藤四郎」など多数の宝物を所蔵している。
    唐破風を備えた堂々たる姿の四脚門・唐門
  • spot 22
    豊国廟
    京都・東山に栄華を極めた天下人が静かに眠る
    豊臣秀吉は1598年(慶長3)5月頃から病に伏せ、日を追うごとに病状は悪化。みずからの死が近いことを悟った秀吉は、徳川家康ら豊臣政権を支えてきた諸大名を伏見城に呼び寄せ、特に家康に対して子・秀頼の後見人になるよう依頼し、さらに五大老・五奉行などに遺言書を記して1598年(慶長3)8月18日、62年の生涯に幕を閉じた。秀吉の亡骸は東山・阿弥陀ヶ峰の山上に設けられた墓所に葬られ、翌年には中腹に荘厳華麗な豊国神社が創建されたが、豊臣家が滅びると徳川家康によって廃社されてしまった。現在、「東山七条」交差点から東へまっすぐ続く坂道を歩くと「豊国廟参道」と刻まれた大きな石碑が見える。さらに中腹の太閤坦(たいこうだいら)から続く約500段もの急な石段を上り詰めた場所に、1898年(明治31)、秀吉300年祭に際して再建された秀吉の墓があり、巨大な五輪石塔と石灯籠が立っている。石段の数は京都でも指折りの段数を誇るが、天下人の栄華をしのび参拝に訪れたい。
    石碑から中腹の太閤坦まで歩いて15分ほど
  • spot 23
    方広寺
    高さ六丈三尺を誇った京の大仏に思いを馳せる
    今から約450年前、天下人・豊臣秀吉は東大寺(奈良)にならって大仏を祀る寺院を京都に建立した。のちに大仏と大仏殿は失われたが、大坂の陣のきっかけとなった「国家安康 君臣豊楽」の銘文が刻まれた梵鐘が現在も残っている。
    見ればその大きさに驚くに違いない
  • spot 24
    京都国立博物館
    貴重な文化財の数々を季節やテーマに合わせて展示
    1897年(明治30)に開館した日本屈指の歴史を誇る国立博物館。約1万4600件の貴重な文化財を収蔵し、新館(平成知新館)では、常設展示のほか企画展やテーマを設けた特別展が開催されている。
    重厚な建物と噴水が調和する風景
  • spot 25
    智積院
    桃山時代の稀代の絵師・長谷川等伯の障壁画と東山随一の庭を鑑賞
    豊臣秀吉が愛児・鶴松の菩提寺として創建した寺院が前身。収蔵庫では桃山時代の絵師・長谷川等伯の一門によって描かれた国宝の『楓図』『桜図』を鑑賞することができる。庭園は「東山随一の庭」として名高い。
    本尊・大日如来を祀る金堂
  • spot 26
    養源院
    武士の魂を供養する「血天井」と俵屋宗達の絵画で有名
    豊臣秀吉の側室・淀殿が父・浅井長政の菩提を弔うために創建し、妹の江が再興。伏見城落城の際に自刃した鳥居元忠らの血に染まった廊下の板を寺院の天井板として供養する「血天井」や、俵屋宗達筆の杉戸絵で有名。
    徳川家の家紋「三つ葉葵」が入った白い幕が掛かる本堂玄関
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旅のヒント

  1. その1

    清水寺は朝6時から参拝可能。時期によっては夜間特別拝観も実施しているので旅の計画に合わせて参拝時間を選ぼう。

  2. その2

    八坂の塔や八坂庚申堂、清水の舞台などフォトスポットがめじろ押し。あちらこちらで京都らしい風景に出合うことができる。

  3. その3

    食事処やカフェ、甘味処が充実しているので、ランチやカフェタイムに訪問するのがおすすめ。お土産も豊富にそろう。

  4. その4

    京都駅から市バス100または206系統に乗車し約17分で清水道バス停へ。賑わう桜や紅葉のシーズンには30分かかることもある。

  5. その5

    エリア間の移動は徒歩が中心になる。石段や坂道が多いのでキャリーバックの持参は不向き。荷物を置いて歩きやすい靴で訪れよう。

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