北海道

稚内

WAKKANAI

最北の地の厳しくも豊かな自然がもたらした壮大な風景を楽しめるエリア

日本の最果てにあたる稚内エリア。ここで楽しめるのは、何といっても悠久の自然の営みがつくり上げた壮大な風景だ。最北端の宗谷岬から国境の海を眺め、氷河期時代につくられたゆるやかな宗谷丘陵でホタテの貝殻を敷き詰めた「白い道」を歩く。稚内から南へと足を延ばせば、国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されているサロベツ湿原や、日本最北のカルスト地形が広がる中頓別鍾乳洞も散策できる。稚内は、日本の北の玄関口として発展してきた町。厳しい冬と戦ってきたことがわかる史跡や、平和を祈念した数々の碑も合わせて見学しよう。温泉も湧き、海の幸も楽しめる。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    サロベツ湿原
    平地に広がる珍しい高層湿原で、のんびり自然観察を
    サロベツ湿原は、利尻礼文サロベツ国立公園の一部。東京ドーム約1400個分(約6700万㎡)という広さをもち、世界的にも重要な湿地としてラムサール条約に登録されている。湿原だからこそ見られる貴重な植物を観察しよう。
    国立公園のために、散策時は木道からはずれないこと
  • spot 02
    中頓別鍾乳洞
    地層マニア垂涎。貴重な地形を間近に見ながらの探検
    北海道で最初に発見された鍾乳洞の「中頓別鍾乳洞」は、国内でも珍しい新しい地質年代の貝殻が堆積してできた石灰岩層にある。山道を抜けてたどり着く薄暗い鍾乳洞は、空気もひんやり。探検家気分を味わえる。
    頭上に岩場が迫ってくる迫力満点の鍾乳洞内
  • spot 03
    ほろのべトナカイ観光牧場
    サンタクロースの相棒「トナカイ」に会いに行こう!
    幌延町はトナカイの産地。そんな幌延町にある「ほろのべトナカイ観光牧場」は、本物のトナカイと触れ合える貴重なスポットだ。冬場開催の「トナカイホワイトフェスタ」は地元でも人気のイベント。
    7万平方メートルの敷地を約50頭のトナカイが走り回る
  • spot 04
    ノシャップ岬
    日本海の水平線に沈む美しい夕日を目に焼き付けよう
    ノシャップ岬は、水族館や科学館があり子連れで訪れても楽しめるエリアだ。夕日の名所としても知られ、晴れた日の日没前にはたくさんの人が集まる。辺り一面が、夕日でオレンジに染まる風景は必見だ。
    ノシャップ岬のランドマーク。イルカのモニュメント
  • spot 05
    稚内温泉 童夢
    地元の人も愛用! 利尻富士を望む日帰り温泉施設
    市民からも愛される日帰り温泉施設は、船の形をした建物の中にある。うっすら琥珀色をした湯船に身を沈めれば、旅の疲れからも一気に回復しそうだ。キャンパーやツーリングの立ち寄り先としても人気のスポットになっている。
    道路沿いにある大きな施設なので見落とすことはない
  • spot 06
    宗谷岬
    一生に一度は訪れたい、国境の南にある日本最北の岬
    晴れた日には遠くサハリンの島影を望める宗谷岬。日本最北の岬は、古くから多くの旅人が憧れてきた場所だ。日本海とオホーツク海が交わる大海原を前に、日本の「てっぺん」にたどり着いたことを実感しよう!
    日本最北端の地の碑。円形の台座は「平和と協調」を、中央の「N」は北を表している
  • spot 07
    宗谷岬平和公園
    花咲く丘の上の公園で世界平和への祈りを捧げる
    国境の海に面した宗谷岬は、国際的な緊張の最前線にさらされてきた。岬から丘を登ったところにある「宗谷岬平和公園」には、世界平和を祈念する数々のモニュメントが建立されてきた。ひときわ目立つのが1983年(昭和58)に、サハリン西海域で起きた大韓航空機撃墜事件の犠牲者の慰霊と、世界の恒久平和を願った「祈りの塔」。ほかにも、第二次世界大戦終戦間近の1945年(昭和20)7月に、アメリカ軍の魚雷攻撃を受けた樺太との連絡船「宗谷丸」を守るため、身代わりとなり爆沈した第112号海防艦の乗組員の霊を慰める「戦没者慰霊碑」などがある。稚内市は平和都市宣言をしている。宗谷岬平和公園は、宗谷丘陵から続く「白い道」のフットパスのスタート地点でもある。
    夏場の「祈りの塔」の周りには、アルメリアの花が咲き誇る
  • spot 08
    宗谷丘陵
    氷河期につくられた、どこまでも続く美しい丘
    水平線まで続く青空の下には、なだらかな緑の丘が続く。遠くには大きな白い風車が群をなし、すぐ横で放牧中の牛がのんびりと過ごしている。宗谷丘陵は、北海道の雄大な自然を全身で感じられるスポットだ。
    周氷河地形のなだらかな丘が連綿と続く宗谷丘陵
  • spot 09
    稚内副港市場
    漁港の雰囲気を味わいながら、買い物と歴史を勉強できる
    「せっかく港町にきたのだから、市場にも行きたいな」という旅行者のわがままを叶えてくれる副港市場。ショッピングだけでなく、稚内や樺太の歴史を知ることもでき、海の幸も食べられるよくばりスポットだ。
    市場での買い物を疑似体験できるスポット。飲食店も入っている
  • spot 10
    わっかりうむ ノシャップ寒流水族館
    海の動物と間近に触れ合え、飼育員の愛がいっぱいの水族館
    日本最北の水族館「ノシャップ寒流水族館」は、小さいながらもエサやりショーや幻の魚「イトウ」の飼育展示など、見どころいっぱいだ。「水族館愛」にあふれる飼育員手作りの説明書きをじっくり読みながら見学しよう。
    エサやりショーも楽しめるアザラシとペンギンのプールがある
  • spot 11
    稚内市青少年科学館
    南極観測隊の展示が豊富! 大人も楽しめる科学館
    稚内市にゆかりのある南極観測の展示が充実した「稚内市青少年科学館」。体を動かしながら、科学の仕組みを学ぶことができる「遊べる」スポットだ。ノシャップ岬を訪れたら合わせて足を運んでみては?
    青少年科学館のメインになる南極展示コーナー。緻密な作りの観測船模型は必見!
  • spot 12
    稚内港北防波堤ドーム
    北の果てにある、古代ローマ・ギリシアの遺跡のような美しい建造物
    稚内から樺太(サハリン)までの定期航路があった頃。高波から船の利用者を守るため、5年の月日をかけて建てられたのが「稚内港北防波堤ドーム」だ。役目を終えた今も、稚内のシンボルとして大切に保存されている。
    手前の船と比べても、防波堤ドームが壮大な建築物であることがわかる
  • spot 13
    豊富温泉ふれあいセンター
    全国でも希有な油分を含む泉質が人気の日帰り入浴施設
    日本最北の温泉郷のひとつである豊富(とよとみ)温泉。黄褐色で油分を含んだその泉質は、全国的にもとても珍しいとされる。日帰り温泉入浴施設「豊富温泉ふれあいセンター」には、肌トラブルを抱える湯治客や観光客が数多く訪れている。
    「豊富温泉ふれあいセンター」の入浴料は、中学生以上510円、小学生250円、65歳以上300円
  • spot 14
    工房レティエ
    自家牧場の自然農法で生産した生乳使用。無添加にこだわるチーズ工房
    道北地方、豊富(とよとみ)町にある「工房レティエ」は、自家牧場の生乳を使った無添加のチーズを製造販売する工房だ。店の近くにある自家牧場では、輸入飼料やホルモン剤などをいっさい使わず、おもに牧草を与えている放牧牛から上質な生乳を生産。その新鮮な生乳を低温殺菌し、塩のみを加えて工房内で熟成させている。半年以上長期熟成させたハードタイプの「エベコロ」、白カビのウォッシュタイプ「リィシリ」、フレッシュタイプで牛乳の味がダイレクトに味わえる「モッツァレラ」など6種類のチーズを製造。生乳から各種加工製品まで、一貫して質と鮮度にこだわっており、道外からやってくるファンも多い。もし味比べをしたいなら、小さめにカットされたものを数種類購入するのがおすすめだ。チーズのほかにも、チーズ作りの過程で出る生クリームと、平飼い有精卵の卵黄、道内産のビートグラニュー糖のみを使用したジェラートやアイスクリームを製造。工房内のカフェでは、チーズをたっぷり使った「3種のチーズピザ」1200円や、ジェラート(シングル380円、ダブル430円、トリプル480円)を味わうことができる。チーズの購入だけでなく、こちらもぜひ試してみて。
    「工房レティエ」で販売されている6種類のチーズ。「エベコロ」「リィシリ」は100gあたり750円。「モッツァレラ」は100gあたり450円
  • spot 15
    稚内市北方記念館・開基百年記念塔
    稚内周辺の自然と歴史、樺太(からふと)の史実を学び、絶景も楽しめる
    稚内公園にある「稚内市北方記念館・開基百年記念塔」。宗谷海峡を一望できる開基百年記念塔と、その基部に稚内市北方記念館がある。ここには稚内や樺太の自然、歴史にまつわる資料が数多く展示されている。
    稚内の市街地から見た「稚内市北方記念館・開基百年記念塔」
  • spot 16
    車屋源氏
    稚内の名物グルメ・タコしゃぶを提供する郷土料理店
    日本最北の町、稚内ではさまざまな海産物が水揚げされるが、なかでもミズダコは日本一の水揚げ高を誇る。かつてミズダコの食べ方は刺身が主流だったが、そのおいしさを別の食べ方でアピールしようと、稚内の経済界を引っ張る人たちが立ち上がり、1988年(昭和63)に「タコしゃぶ」が考案された。このときの考案者の1人が、稚内市内の繁華街に店を構える郷土料理店「車屋源氏(くるまやげんじ)」の2代目店主だ。タコしゃぶは、生きたままのミズダコの足を繊維に沿って薄くスライスし、野菜とともにしゃぶしゃぶのように湯通しして食べる料理。やわらかさがありながらも弾力のある食感が絶妙だ。タコしゃぶに使われる野菜やタレは、提供する店舗により異なるのだが、車屋源氏では中華風のタレを使用。タコと野菜を堪能したら、シメは中華麺を鍋に入れ、つけ麺のようにして味わおう。今では稚内の名物グルメとして有名になったタコしゃぶ。現在、車屋源氏の店主は3代目が引き継いでいる。タコしゃぶ以外にも、地元産の海産物や肉を生かした郷土料理を提供しているので、そちらもぜひ味わってみたい。
    車屋源氏の「タコしゃぶ鍋」は1人前2500円。写真は2人前
  • spot 17
    樺太食堂
    漁師が店主を務める食堂。「生ウニ三色丼」は必食!
    宗谷海峡に面した稚内市では、一年を通じてさまざまな海産物が水揚げされる。そのなかでもはずせない、代表的な味覚がウニだろう。ウニの漁期は稚内エリアの観光繁忙期と重なる4~9月。市内に地元産のウニを提供する飲食店が多いのもうなずける。なかでも注目したいのが、ノシャップ岬の近くにある「樺太食堂」。ウニをメインとした観光客に絶大な人気を誇る海鮮丼専門店で、店主自身が漁師。昭和後期に店をオープンさせ、ウニ漁の時期にあわせて毎年4月下旬から9月末(もしくは10月上旬)まで、季節限定で営業を続けている。目利きはプロ中のプロなので、提供するウニの質、味は間違いない。人気になったきっかけは旅人の口コミだった。稚内はバイカーや自転車で道内を巡る旅人が多く立ち寄る場所で、彼らの間で同店が評判になったのだという。そして今では国内外から観光客が絶えず来店するほどになった。人気メニューは、稚内市内で採れた生ウニに加え、生のホタテ、自家製の漬けダレに漬けたホタテ、ズワイカニを盛った「生ウニ三色丼」。甘みのあるウニに稚内の新鮮なネタが載って絶品。地元の旬の味、ぜひ堪能しよう。
    海鮮がたっぷり載った「生ウニ三色丼」3630円
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旅のヒント

  1. その1

    稚内空港へは羽田空港と新千歳空港から、通年で直行便が出ている。

  2. その2

    日本最北端の駅・JR稚内駅を起点に旅するなら、札幌から旭川経由の特急「宗谷」、または旭川から特急「サロベツ」を利用しよう。

  3. その3

    最高気温が22-28℃と過ごしやすい夏が観光のトップシーズン。日が落ちると夏場であっても寒さを感じる場合も。夜間の外出には、羽織るものを持参しよう。近年は温暖化の影響で、本州とあまり変わらない気温となる日も増えている。

  4. その4

    観光スポット同士が離れているので、車やバイク、レンタサイクルでの移動が便利。夏場には名所をまわる定期観光バスが、JR稚内駅前バスターミナルから運行している。空きがあれば当日でも乗れるが、基本は予約制だ。

  5. その5

    中頓別鍾乳洞へは、稚内市街地から車で片道約2時間とやや距離がある。サロベツ湿原、ほろのべトナカイ観光牧場を経由しながら巡ると効率良く観光できる。

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