北海道

釧路・三大湖

KUSHIRO / THREE GREAT LAKES

日本最大級の釧路湿原と3つの湖がもたらす恵みと文化を楽しもう

日本最大級の釧路湿原は、木道を通っての自然散策やカヌーでの釧路川下りを楽しもう。釧路川に沿って運行する観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」も人気だ。カルデラ湖である阿寒湖や摩周湖周辺は、温泉が豊富。美しい大自然に抱かれながら、温泉に身を沈めれば、日常の疲れも吹っ飛ぶはず。また、阿寒湖畔にはアイヌ民族最大の集落「アイヌコタン」がある。アイヌ叙事詩をモチーフにした作品や、アイヌ民族の目線で森の姿を見るツアーなど、ふだんの生活とは違う特別な時間を過ごせる。広大な湿原や湖を一望するなら、各所に設けられた展望台を利用しよう。ひとつの自然スポットでも、複数の展望台が設置されていることが多いので、時間があれば複数訪れてみよう。異なる眺めを楽しめ、自然の広さを実感できるはずだ。このエリアには、マリモやタンチョウ、フロストフラワーなど「これを見るためにだけに訪れたい」と思わせる貴重なものにあふれている。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    阿寒湖
    マリモで有名な阿寒湖に「自然の神秘」を探しに行こう
    阿寒湖と言えば「マリモ」が有名だが、アイヌ文化に触れられたり、温泉に浸かったりと、たっぷり時間をとって楽しめるスポットが点在している。阿寒湖を守ってきた人々に敬意を払いつつ、壮大な自然の力を楽しもう。
    阿寒湖畔展望台からの眺め。展望台までは看板を目印に進もう
  • spot 02
    阿寒湖畔エコミュージアムセンター
    マリモの展示や装備のレンタルもあるお役立ちスポット
    阿寒湖の代名詞「マリモ」の正体とは? せっかく阿寒湖に来たのなら、マリモについて学んでいこう。阿寒湖畔ミュージアムセンターでは、阿寒湖の成り立ちなども学ぶことができるほか、アクティビティの相談も可能だ。
    阿寒湖畔エコミュージアムセンターは、バスターミナルから徒歩で10分ほど
  • spot 03
    阿寒湖 アイヌコタン
    日本最大のアイヌコタンで、アイヌ民族の文化に触れる旅をしよう
    自然と共生してきたアイヌ民族。実際にアイヌの人々が暮らす街へ出かけて、その精神に触れてみよう。繊細な技巧で作られた木彫りや、デザイン性に優れたアイヌ文様をあしらった小物などステキなお土産も見つかる。
    テーマパークのようなかわいらしい街並みだが2階は住居になっていて、アイヌの人が暮らしている
  • spot 04
    阿寒湖アイヌシアターイコロ
    エネルギーを感じる舞台で、アイヌの世界観にどっぷり浸かる
    文字を持たず、口伝で文化継承をしてきたアイヌ民族。踊りや歌でカムイ(神)と心を通じ合わせてきた。その古式舞踊や、デジタルアートと組み合わせた新舞踊など、ここでしか観られない作品が上演されている。
    アイヌ民族にとってフクロウは村の守り神。シアターの入り口にも掲げられている
  • spot 05
    フロストフラワー
    凍った青い湖に咲き、日が昇ると消えてしまう幻の花
    冬の阿寒湖一面に、まるで白い花が咲いたかのように見える朝がある。この花は「フロストフラワー」と呼ばれ、氷の結晶が集まり花のような形になったものだ。風が吹けば飛ばされてしまうほど繊細で、日が昇れば溶けてなくなる。阿寒湖はカルデラ湖で、湖底から温泉が湧く「湯壺」という場所がある。この湯壺の影響でわずかに発生した水蒸気が、外気に触れ凍ることでフロストフラワーになる。フロストフラワーは、冬になればいつでも見られるというものではない。-15℃以下の極寒の朝、凍った湖面に雪が積もっていないこと。そして繊細な氷の花が飛ばされない「風のない日」という条件が重なると、ようやく姿を現す。フロストフラワーの見学は必ずガイドと一緒に。フロストフラワーの近くには湯壺がある可能性が高く危険だからだ。また、いつ現れるかわからないので、どうしても見たいという場合は阿寒湖周辺にしばらく滞在するのがオススメだ。
    湖面を覆い尽くすフロストフラワー
  • spot 06
    阿寒観光汽船
    湖上から阿寒湖をぐるりと囲む大自然を楽しもう
    阿寒湖には大島、小島、ヤイタイ島、チュウルイ島の4島があり、これらの島々を湖上から眺められるクルーズがある。阿寒観光汽船では、モーターボートで景勝地などを巡る6コースと、阿寒湖を1周しつつ、チュウルイ島にも上陸する遊覧船を運航している。モーターボートのツアーで最も長い「デラックスコース」は、南岸の桟橋を出発しチュウルイ島にある「マリモ展示観察センター」を目指す45分の船旅だ。時速50km/hほどのスピードで風を切って走るモーターボート。旋回時はスリル満点。機動力を生かしたクルーズを満喫しながら、チュウルイ島に上陸し「マリモ展示観察センター」へ。大きなマリモに感動しながら15分ほど見学したら、桟橋まで再びクルーズ。エンジンを止め、静かに湖にたたずむ時間もつくってもらえる。湖上から見る阿寒の山々は迫力があり美しい。
    手前がモーターボート、奥に見えるのが遊覧船
  • spot 07
    釧路湿原
    日本最大の釧路湿原は「楽しみたいこと」から来訪場所を選ぼう
    とにかく広い釧路湿原では、まず「どうやって何をして過ごすか」を考えよう。木道の散策、カヌー、乗馬や観光列車の乗車など、楽しみ方はいろいろある。そしてその目的から来訪スポットを探すのがおすすめだ。
    温根内(おんねない)木道。このほかに達古武(たっこぶ)木道など湿原内にはいくつかの木道が設置されている
  • spot 08
    くしろ湿原ノロッコ号
    釧路湿原をゆっくり走り抜ける、大人気の期間限定観光列車
    釧路湿原の大自然を眺める「くしろ湿原ノロッコ号」は人気の観光列車。途中下車してアクティビティを楽しむもよし、終点から違うエリアに旅立つもよし。
    気さくな車掌さんとノロッコ号。車掌の制服はノロッコ号だけのオリジナルだ(写真は2021年度運行時のもの)
  • spot 09
    釧路市湿原展望台
    釧路湿原と釧路市街地を望める充実設備の展望台
    釧路市湿原展望台は、館内も充実。1階にはレストラン「憩(いこ)っと」があり、釧路湿原の水でいれたオリジナルブレンドコーヒーや、エゾシカカレー、牡蠣ラーメンなど北海道名物のメニューが提供される。ミュージアムショップには、タンチョウやフクロウなど釧路湿原を象徴する動物モチーフのグッズがあり、お土産にぴったり。2階では湿原の映像が流れ、LED照明で演出された「釧路湿原復元ブース」が美しい。メインとなる展望台からは、釧路市街も見える。湿原内の展望台としては珍しい眺めだ。さらに注目したいのは、ヤチボウズ(谷地坊主)をモチーフにした展望台の外観。冬に凍って霜柱のように隆起したスゲ類が、春の雪どけにより土だけが流される。隆起したスゲは、冬になるとまた土とともに隆起し、年月をかけてこれを繰り返していくと、湿原から坊主頭がにょっきり出ているような姿に。ヤチボウズは釧路湿原の名物でもある。
    ポッコリと丸いユニークな形は、湿原の「ヤチボウズ」をモチーフにしたもの
  • spot 10
    細岡展望台
    蛇行する釧路川の優美な姿と、美しい夕焼けが人気の展望台
    屈斜路湖を水源に、釧路湿原を潤す釧路川。この釧路川が優雅に蛇行する姿を見るなら細岡展望台がおすすめ。細岡ビジターズ・ラウンジから徒歩約5分で、展望台へ到着する。車で来たなら、ビジターズ・ラウンジの駐車場に車を停めて歩こう。JR釧路本線の釧路湿原駅からも歩ける距離なので、観光列車のくしろ湿原ノロッコ号の立ち寄りスポットとしても人気だ。細岡展望台は「大観望」の別名があり、壮大で美しい眺望が自慢。釧路川の上流方面に目をやれば、雄阿寒岳(おあかんだけ)、雌阿寒岳(めあかんだけ)、そして斜里岳や摩周岳までが見える。釧路川を下るカヌーが見えると思わず手を振ってしまう。細岡展望台は、釧路湿原に沈む美しい夕日も評判だ。川面に映った丸い夕日が、地平線の向こうに消えるまではあっという間。湿原は水蒸気が多いため、夕日が特に真っ赤に見えるとか。この時間まで過ごしていると、ラウンジが閉館している場合があるのでご注意を。
    「釧路湿原の母なる川」といわれる釧路川
  • spot 11
    釧路和商市場
    市場の活気を楽しみながら、道東の海の恵みをパクリ!
    道東の海の幸を楽しむなら「和商市場」を訪れよう。好きなネタを好きなだけ載せて作る「勝手丼」や、幻のカニ・花咲ガニの販売など、買ってうれしい、食べておいしい「楽しい市場体験」が待っている。
    北海道三大市場のひとつに数えられる釧路和商市場
  • spot 12
    勝手丼
    魚市場で食べたいものだけをチョイスして作る海鮮丼
    釧路和商(わしょう)市場では、市場内の複数の店から好きなネタを選んで、自分の好き勝手に丼を作ることができる。まずは、総菜店で酢飯を購入しよう。ご飯のサイズや価格も、店ごとに特色がある。そして市場内にある海鮮の店や、魚卵専門店を巡って好みのネタを選ぼう。いくつもの店をハシゴするのも楽しいが、季節の旬のものが集まる市場なので、扱う魚介類はだいたい同じ。一店舗でまとめ買いをすれば、プラス一品おまけしてもらえる場合もある。一方、もし「エビ」好きなら複数の店でエビだけを集めるなど、自分勝手に丼を作るのも楽しい。仕上げに醤油をかけてもらったら完成! 漬物やカニ汁などを買うこともできる。「和して商う」に由来する和商市場は、店同士の仲が良い。いろいろな店を買いまわれるのがメリットなのだが、だいたいの人が一店舗で済ませてしまうとか。どんな選び方をするも食べる側の勝手なのだ。
    白身魚の八角、カニのふんどしなど、地元でしか食べられない食材を選ぼう
  • spot 13
    釧路フィッシャーマンズワーフMOO
    「世界の三大夕日」の1つとされている釧路港の夕日とのコラボは絶景
    「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」は平成元年(1989)に開業したウォーターフロントの中核施設。幣舞橋(ぬさまいばし)のたもとに位置し、道内各地の銘品や海産加工物、物産が揃う。
    「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」から見える夕日の美しさは一見の価値あり
  • spot 14
    岸壁炉ばた
    潮風に吹かれながら、釧路名物「炉端焼き」に舌つづみを
    釧路発祥のご当地グルメのひとつ「炉端焼き」。昔は囲炉裏を囲んで、獲れたての魚介を炭火焼きで楽しんだ。「岸壁炉ばた」は、5~10月の季節限定で釧路フィッシャーマンズワーフMOOの岸壁に開かれる炉端焼きスポット。座席を確保したら1000円綴りのチケットを購入し、食材を選びに屋台へ向かおう。カキやホタテ、ホッケ、エビといった魚介だけでなく、アスパラガスやジャガイモなどの野菜、もちろんビールやソーセージもある。チケットの払い戻しはできないが、あっという間に追加のチケットを買いに行くことになるだろう。基本は自分たちで焼くスタイルだが、焼き加減が難しい食材はスタッフが手伝ってくれるので安心だ。春や秋は「北海道三大名橋」といわれる幣舞橋(ぬさまいばし)と、フィリピンのマニラ、インドネシアのバリ島に並ぶ「世界三大夕日」の絶景を楽しめる。特に9~10月は、多くの漁船が岸壁に停泊し漁り火が幻想的。夕日の絶景を楽しめ、潮風のあたる心地良い岸壁の屋台には、地元の人も多く訪れる。いつの間にか地元の人と炭火を囲んで、仲良くなっているかも。
    炭火の香ばしさで食材のおいしさがアップ!
  • spot 15
    釧路ラーメン河むら
    シンプルかつやさしい味わいで、心の底からホッと温まる釧路ラーメン
    北海道遺産に認定された「北海道のラーメン」で、札幌・旭川・函館に続く北海道4大ラーメンのひとつに数えられる釧路ラーメン。細い縮れ麺とあっさりスープが基本で、ベースは醤油味が多い。「釧路ラーメン河むら」は1989年(平成元)、小料理屋の2階にオープンして以来、釧路市民に支持され、リーズナブルでオススメできる店を紹介する『ミシュランガイド北海道 ビブグルマン』に掲載された。魚系の削り節をベースに鶏ガラと玉ねぎを加えたスープは飽きのこない味で、「どこか懐かしさを感じる」と評判だ。釧路ラーメンのルーツは大正時代。当時のラーメンは豚骨ベースのこってり味だったが、釧路の風土に合わせ改良された。「河むら」のラーメンも、素材それぞれが絶妙なバランスで成り立つシンプルな味。じっくり味わうにはぴったりだが、濃いめが好みであれば注文時に相談を。全メニュー、ハーフサイズの希望にも応じてもらえる。
    釧路ラーメン(700円)の基本の具は、チャーシューとシナチク
  • spot 16
    鳥松
    ここがザンギ発祥店! カリッとジューシーな揚げたてを特製ソースで
    北海道名物のザンギは、一般的に「鶏肉の唐揚げ」といわれているが、ザンギ発祥の店といわれるここ「鳥松」の2代目、高倉さんによると「骨付きの唐揚げがザンギ」とのこと。ザンギが生まれたのは、1960年(昭和35)。当時焼き鳥屋だった鳥松に、精肉会社がブロイラーを売り込みに来た。珍しいからと仕入れた先代が、一羽をぶつ切りにして唐揚げを作ったところ、瞬く間に人気になってしまった。今では全国で知られる北海道のソウルフード「ザンギ」も、先代が中国語で「油で揚げた鶏料理」を表す「炸鶏(ザーギー)」に、幸運の「ン(運)」を入れて名づけたという。鳥松でも骨なしのザンギを出してはいるが、本来はぶつ切り骨付き鶏が王道。常連客は、鳥松オリジナルソースに胡椒をたっぷり加えて食べる。揚げたてのジューシーなザンギに、スパイスたっぷりのソースがピッタリ。ご飯にもビールにも合う逸品だ。
    ザンギ(600円)。特製ソースを付ければうまみがさらにアップ!
  • spot 17
    釧路市丹頂鶴自然公園
    季節を問わず、確実にタンチョウを観察できる自然公園
    「冬にやって来る渡り鳥」と誤解している人が多いが、北海道のタンチョウは、ほかの地域に渡らない。このエリアなら一年中遭遇できる。ただし野生の鳥なので、必ず見たいなら、釧路市丹頂鶴自然公園を訪れよう。
    タンチョウをモチーフにした看板が入り口にある
  • spot 18
    鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ
    雪原に舞う野生のタンチョウを見られる、絶好のフォトスポット
    特別天然記念物タンチョウが、冬場にエサが獲れなくなることを憂いたある人物が、1966年(昭和41)にここで始めた給餌(きゅうじ)。それが今につながり、冬になると特に多くのタンチョウが集まるスポットとなった。
    タンチョウについて知りたいなら、入り口にあるネイチャーセンターを訪ねよう ※写真提供:日本野鳥の会
  • spot 19
    摩周湖
    吸い込まれそうなほど透明な、深く青い湖水をたたえる神秘の湖
    阿寒摩周国立公園内に位置する摩周湖。湖の近くは国内でも最高レベルの保護区となっており、調査目的以外で湖畔に近づくことはできない。しかし景色は抜群。摩周湖が一望できる展望台から、湖とその周辺に広がる自然を観察しよう。
    ロシアのバイカル湖と世界一の透明度を争う摩周湖 写真提供:カピケーラ
  • spot 20
    摩周第三展望台
    3つの展望台のなかで、最も高い標高にある摩周第三展望台
    摩周第一展望台から、車でわずか5分のところに摩周第三展望台がある。ここは、展望デッキ、駐車場ともに無料。川湯温泉から摩周湖を目指す場合は、第三展望台が近い。ここからは、摩周湖に浮かぶカムイシュ島がよく見える。このカムイシュ島は、小さく見えるが水面下は約230m、基底の直径が約1kmという大きな溶岩ドームだ。ちなみに「カムイシュ」はアイヌ語で「神になった老婆」という意味。道路を挟んで反対側には、硫黄山と牧草地帯、そしてその奥には屈斜路湖と、大自然のパノラマを楽しめる。第三展望台は標高701m。「第一展望台と第三展望台があるけど、第二はどこ?」と思うだろう。実は、第二はない。国定公園に指定されたとき、混雑を避けるため3つの展望台を造る予定だったが、第二の予定地があまりにも険しく整備困難だったため、実現されなかったのだ。そしてその予定地も、今となってはわからなくなってしまったとか。神秘の湖「摩周湖」に伝わる幻の展望台だ。
    摩周湖の反対側を向くと硫黄山が見える
  • spot 21
    屈斜路湖
    日本最大のカルデラ湖で、地球の鼓動を感じる旅をしよう
    春や夏にはウォーターアクティビティを、冬には野鳥や氷結した湖といった美しい風景を楽しめる屈斜路湖。温泉の湧く不思議な湖でもある。近くの硫黄山にも足を延ばせば、自然の力を実感できるだろう。
    アイヌ語で湖や沼の出口という意味をもつ「クッチャロ(喉元)」が屈斜路湖の語源
  • spot 22
    コタン温泉露天風呂
    一度体験してみたい! 「白鳥と混浴できる」と噂の秘湯
    屈斜路湖の東岸にある秘湯・コタン温泉は、無料で入れる露天風呂。地元の人が整備してくれている場所なので、マナーを守って楽しもう。夜間や早朝でも入浴は可能だが、お酒の持ち込みはできない。中央にある大きな石を区切りに、入り口は男女別となっているが、浴槽内は混浴状態。屈斜路湖でカヌーなどを楽しむ人からも丸見えなので、水着の着用やタオルを巻いての利用も可能だ。更衣室は男女別に用意されている。露天風呂の水面と、屈斜路湖の湖面がほぼ同じ高さに見えるので、まるで屈斜路湖に身を沈めているかのような気分になれる。冬場の入湯も実は人気。ほぼ全面が凍ってしまう屈斜路湖だが、温泉の湧く周辺は凍ることがない。そのため温かい湯を求めて、近くまでオオハクチョウがやってくるのだ。オオハクチョウとの混浴気分を楽しめると噂の露天風呂でもある。
    夕日が落ちるタイミングには、屈斜路湖とともに露天風呂が黄金色に染まる
  • spot 23
    藻琴山展望駐車公園
    ドライブ途中にひと休みできる絶景スポット
    川湯温泉から道道102号・芝桜花街道を15分ほど走ると、藻琴山展望駐車公園にたどり着く。広場が用意されており、屈斜路湖の左手に硫黄山、その手前には川湯温泉街が広がる。ドライブ中の休憩にぴったりの場所だ。この駐車場から、芝桜花街道をさらに進み、小清水峠の分岐を越えるとレストハウス「ハイランド小清水725」がある。藻琴山は、屈斜路湖カルデラの外輪山としては標高が最も高くちょうど1000m。ハイランド小清水725は、藻琴山の中腹725mに位置しており、登山口にもなっている。ここから頂上までは約1時間。初心者でも登れるコースだ。藻琴山は屈斜路湖を覆い尽くす雲海を見られるスポット。ハイランド小清水725はもちろん、藻琴山展望駐車公園からも見ることができる。雲海を狙うなら、初夏から秋にかけての早朝に足を運ぼう。
    藻琴山展望駐車公園から見下ろす屈斜路湖。藻琴山は「北海道自然100選」に選ばれている
  • spot 24
    美幌峠展望台
    「天下の絶景」と称される美幌峠から屈斜路湖を観賞しよう
    屈斜路湖の西を走る国道243号・パイロット国道は、途中からつづら折りの山道になる。この道を上っていくとたどり着くのが美幌峠だ。標高525mに位置する美幌峠展望台は、屈斜路湖の眺めを楽しめる展望スポット。硫黄山や知床連山、さらには大雪連山まで見渡せる大パノラマが広がり、いつしか「天下の絶景」と称されるようになった。美幌町はアイヌ語の「ピ・ポロ(水多く・大いなる所)」を語源として「ビホロ」と名づけられた。その名のとおり、美幌町には大小合わせて60本もの川が流れている。美幌峠には「道の駅 ぐるっとパノラマ美幌峠」もあり、地元で採れたジャガイモを使った「あげいも」がおいしいと評判だ。夏場の早朝には、雲海を見られることも。屈斜路湖から吹き上げてくる風をさえぎるもののない美幌峠は、パラグライダーのフライトポイントとしても知られている。
    湖に浮かぶ島としては日本最大の島「中島」が大きく見える (写真提供:カピケーラ)
  • spot 25
    川湯ビジターセンター
    摩周エリアを楽しむなら、まずはここから
    川湯温泉街に隣接した、阿寒摩周国立公園の摩周エリアに特化したミュージアム。2階にはカフェも併設され、「何もせず、ただゆっくりとした時間を過ごしたい」という人も大歓迎のスポットだ。
    「自然と人間とのつながりを考え、体験すること」を目的としている
  • spot 26
    和琴半島
    地熱が生み出した「ここだけの自然」に身を委ねて過ごそう
    約2.5kmで1周できる小さな和琴半島。屈斜路湖の湖を眺めながら歩く「和琴半島自然探勝路」散策のほか、湖畔でキャンプをしたり、カヌーや釣りをしたりとさまざまな楽しみ方ができるようになっている。
    和琴半島自然探勝路は1周だいたい60分。時計回りのほうが歩きやすいそう
  • spot 27
    釧路マーシュ&リバー 釧路川カヌーツーリング
    水の上から見る釧路湿原は感動もの。釧路川でのカヌー体験
    釧路湿原を蛇行しながら悠々と流れる釧路川は、人気のカヌーツーリングのスポット。「釧路マーシュ&リバー」のツアーなら、ガイドが同乗するので未経験でも安心だ。手つかずの大自然のなか、ゆったり川下りを楽しもう。
    釧路湿原を流れる釧路川をガイドとともにカヌーで下る
  • spot 28
    レストラン泉屋総本店
    釧路市民のソウルフード「スパカツ」発祥の店
    釧路市にある老舗洋食店「レストラン泉屋総本店」は、「スパカツ」発祥の店として知られている。スパカツとは、熱々の鉄板皿に盛ったスパゲティの上にとんかつを載せ、ミートソースをかけた釧路の代表的ご当地グルメのひとつだ。「スパカツ」が誕生したのは1960年(昭和35)のこと。同店の社長であった小泉俊一さんには「ちょっと豪華な料理を、最後まで温かいまま楽しめるように提供したい」という想いがあった。そこで、当時人気があったミートソーススパゲティに、高級食だったとんかつを載せ、アツアツに熱した鉄板皿に盛って提供することを考えついたという。スパカツ1皿には、スパゲティが約250g、とんかつの肉(北海道ポーク使用)約100gを使用している。さらに自家製ミートソースがたっぷりとかかっているので、かなりのボリュームだ。その味のよさと量で、またたく間に釧路市民に支持されるようになった。現在でも、訪れるお客さんの半数以上がこちらをオーダーするそう。釧路を訪れたら、ぜひ釧路のソウルフードである同店の元祖スパカツを味わってほしい。
    「スパカツ」1300円。サクッと揚がった肉厚のとんかつにミートソースがよくあう
  • spot 29
    喰処 鮭番屋
    釧路の名物グルメ・炉端焼きを朝から味わえる店
    釧路の名物グルメである炉端焼きは、スタッフが新鮮な魚介類などを炭火で焼いてくれる料理。夜にお酒とともにいただくイメージがあるが、ここ「喰処 鮭番屋」は、なんと朝7時30分から炉端焼きを味わえる。しかも、地元の老舗水産メーカー「マルア阿部商店」直営の工場直売所に併設された食事処(喰処)なので、素材の鮮度と味はお墨付き。まずは、「海産物販売コーナー」の一角にある「食事オーダーコーナー」で好きな海産物を選ぼう。支払いを済ませたら、併設するテント内の席で、炭火で焼いて食べるというシステムだ。テント内の席につくと、スタッフが目の前の炭火で購入した海産物をじっくり焼いてくれる。海産物の種類によって焼き時間や裏返すタイミングが異なるが、プロがベストな焼き加減で仕上げてくれるのでおまかせしよう。焼きたての味は格別だ。焼き物だけではなく、「ライス」中盛200円や「イクラ丼」中サイズ2080円、「海鮮4種丼」中サイズ1880円などもあるので、しっかりお腹を満たしたい人はこちらもオーダーを。朝ご飯やランチにぜひ訪れたい。
    右から、「サーモンハラス」470円、「牡蠣」380円、「ほたて貝」400円。価格は時期により変動する
  • spot 30
    ラーメンまるひら
    朝から行列のできる釧路ラーメンの人気店。あっさりスープが美味
    「釧路ラーメン」は釧路市周辺で提供される、かつお節など魚介のだしをベースにした醤油味のあっさりスープと、極細の縮れ麺が特徴のご当地ラーメンだ。釧路市内には、この釧路ラーメンを出す店がたくさんあるが、とりわけ人気のある店が、JR釧路駅から車で10分程度の場所にある「まるひら」。1959年(昭和34)創業の歴史あるラーメン店で、朝9時30分の開店と同時に行列ができることもあるほど、たくさんの人に支持されている。特に週末のランチタイムはかなり並ぶこともあるが、極細麺は茹で時間が短く、オーダーをするとそれほど待つことなく提供されるため、客の入れ替わりは比較的早い。メニューは、「醤油味」または「塩味」の2つで、いずれも量を「普通盛」800円、「大盛」900円、「特盛」1100円の3種類から選ぶ。醤油味は、スープを口に含むと、かつお節の風味がふんわりと口に広がり、鼻から抜ける息とともにだしの心地よい香りと余韻が感じられる。脂のくどさはほとんど感じないほどさっぱりした味わいなので、朝ラーメンにもおすすめだ。
    釧路ラーメンのスープはさらりとしているため、スープがからみやすいよう縮れ麺になったといわれている。写真は醤油味の普通盛り
  • spot 31
    阿寒湖カナディアンカヌー
    未経験でも大丈夫。阿寒湖のカヌー体験で豊かな自然を感じる
    阿寒湖で自然を満喫できるアクティビティを考えているなら、カナディアンカヌー体験がおすすめ。ベテランのインストラクターが指導しながら同行してくれるので、未経験者でも安心して楽しめる。
    阿寒湖のなかでも、周囲に建物など人工物の見えないエリア。ここでのカヌー体験は格別だ
  • spot 32
    阿寒湖の森ナイトウォーク「KAMUY LUMINA」
    夜の森で、アイヌの伝説を光や音で体感できるプログラム
    阿寒湖の森ナイトウォーク「KAMUY LUMINA」は、2019年(令和元)にスタートしたナイトウォーキングアクティビティ。この地に残るアイヌ伝説をもとにしたプログラムを楽しみながら、夜の阿寒湖畔を歩いてみよう
    プログラムのスタート地点である「森の入り口」。参加者が持っているのは、アイヌの杖をモチーフにした「リズムスティック」だ
  • spot 33
    阿寒湖アイヌコタン アイヌ文化ガイド「Anytime, Ainutime!」
    阿寒湖のガイドツアーでアイヌ文化を体感してみよう
    「阿寒湖アイヌコタン」を訪れたなら、アイヌ文化を知る「アイヌ文化ガイド」はぜひとも参加したい体験プログラム。アイヌの方たちに教えてもらいながら、アイヌの思想や精神文化などを感じ取ってみよう。
    プログラム「創る時間」の刺繍体験。アイヌ文様を刺繍した木綿コースターは、服やバッグなどに縫い付けるのもおすすめ
  • spot 34
    あっかんべぇ~阿寒本店
    釧路郊外の牧草地に囲まれたソフトクリームとジェラートの人気店
    阿寒湖や釧路周辺で地元の人にアイスの有名店をたずねると、よく出てくる名前が「あっかんべぇ~阿寒本店」だ。釧路の市街地と阿寒湖を結ぶ国道240号線沿いにあり、釧路空港からは車で約30分、阿寒湖からは約1時間の距離だ。同店では、近隣牧場の新鮮な生乳を自社工場で低温殺菌。搾りたてミルクの風味をそのまま生かしたジェラートやソフトクリームを味わえる。店には常時10種以上の商品が用意されているが、ジェラートのなかでおすすめは、「生乳(せいにゅう)の香り」。甘過ぎず濃過ぎず、その名が表すようにほどよくミルキーな風味を感じられる。一方ソフトクリームは、濃厚な味わいながらもあと味はスッキリ。どちらを食べるか悩んでしまう人におすすめなのは、「ソフト&ジェラート」だ。コーンかカップを選び、そこにソフトクリームと好みのジェラート1種を盛った、一度にどちらも味わえるお得なメニュー。コーンはワッフル、ココアワッフル、メープル、花びら型のローレルの4つから選べるのも人気のポイント。阿寒湖や釧路でのドライブの際にはぜひとも立ち寄りたい。
    「ソフト&ジェラート」400円。ソフトクリームとジェラート(木苺のミルフィーユ)を一緒に味わえる
  • spot 35
    民芸喫茶ポロンノ
    阿寒湖アイヌコタンで、アイヌ伝統の家庭料理を味わう
    阿寒湖アイヌコタンにある「民芸喫茶ポロンノ」は、アイヌの家庭料理を味わえる店。阿寒湖周辺の山菜や野生のエゾシカ肉、地元の野菜や鮭など、山の幸と海の恵みを生かした素朴で伝統的なアイヌ料理を提供する。人気は、「ラタスケプ」と「ポッチェピザ」。ラタスケプは、アイヌ語で「混ぜもの」を意味する、さまざまな食材を混ぜ合わせたアイヌの伝統料理だ。作る家庭により食材も味も異なるそう。この店のものは店主夫妻の祖母から伝わるレシピで、かぼちゃととうもろこし、イナキビ、金時豆に、「シケレべ」というアイヌ料理でよく使う木の実の香辛料をあわせている。ポッチェピザは、アイヌ伝統の保存食「ポッチェイモ」の生地に、近隣で採った山菜などをトッピングしたピザ。アイヌ伝統料理を現代風に進化させたメニューだ。ポッチェイモは、越冬凍結し、融雪や気温の上昇によって春に自然発酵したじゃがいもで作る。それを水に漬けて濾したりするとでんぷん質が沈殿し、それを乾燥させたものが保存食「ポッチェイモ」だ。食べるときはついて焼いたりするが、現在では手間がかかるためほとんど作られていないそう。希少なメニューなのでぜひ味わってほしい。
    「ラタスケプ」500円は、かぼちゃなどの甘さに、ほろ苦いシケレべ(アイヌの香辛料)がよいアクセント
  • spot 36
    両国
    新鮮なエゾシカの肉を鉄板焼きで。温泉宿に併設された食事処
    北海道の名物食材のひとつといえる鹿肉料理。ジビエとして取り上げられることも増えてきたが、道東には古くからエゾシカの肉を提供する店が存在している。なかでも有名なのは、釧路市・阿寒湖温泉地区にある「両国」。阿寒湖周辺の食材にこだわる地産地消の店だ。同店で使用するエゾシカの肉は、ていねいに下処理された低年齢のエゾシカのもの。地元のハンターから仕入れているため新鮮でクセや臭みがなく、肉質がやわらかいのが特徴だ。鹿肉料理のメニューにはいろいろあるが、肉のもつうまみとやわらかさをいちばん実感できるのは、「鹿肉鉄板焼き」だろう。卓上に用意された鉄板の上にバターを載せ、野菜と肉を自分で焼いていただく。エゾシカ肉のおいしい焼き方を聞いてみると、「肉を焼き過ぎず、サッとレア気味に焼くこと」だそう。鉄板に置いて5~10秒、肉の両面に軽く焼き色がついたら、タレにつけてパクリ。臭みはなく、そのやわらかさとジューシーさは、まさに極上の味だ。今までエゾシカ肉が苦手だったという人も、同店のエゾシカ肉を食べれば、きっとファンになるだろう。
    「鹿肉鉄板焼き」(肉190g・野菜付き)2530円。エゾシカの肉は高タンパク低脂肪。赤身が多く、とてもやわらかい
  • spot 37
    イチンゲの店
    アイヌ伝統の木彫り作品を展示販売する工房兼ショップ
    釧路空港から車で約1時間、釧路市阿寒湖温泉にある「阿寒湖アイヌコタン」には、アイヌ伝統の工芸品や民芸品を販売している店舗や飲食店が並ぶ。そのなかのひとつ「イチンゲの店」は、木彫り作品の工房かつ、展示販売する店だ。もともとは、北海道知事賞など数々の受賞歴もある木彫り彫刻家・瀧口政満さんが店を営んでいたが、現在は同じく彫刻家で息子の瀧口健吾さんが店を引き継いでいる。父・政満さんの作品は、フクロウや女性をモチーフにした抽象的かつ力強い作品が中心。店内に数点展示されているほか(非売品)、近隣のホテル「あかん遊久の里 鶴雅」内にあるギャラリー「ニタイ」に多数展示されている。一方、健吾さんの作品は、アイヌ文様が施された日用使いに役立つ作品が多い。木彫りにとどまらず、鹿の角や象牙などを彫った作品も販売している。おすすめは、黒檀(こくたん)を彫って制作したバターナイフ(1500円)。良質な黒檀は、水に沈むほど比重が重く非常に硬いことで知られる。そのためこのバターナイフは、冷蔵庫から出したばかりの硬いバターもスッと切れるうえ、折れることはまずないという。手軽に持ち帰れるサイズなので、お土産にもぴったりだ。
    中央の建物が「阿寒湖アイヌコタン」の一角にある「イチンゲの店」
  • spot 38
    熊の家
    木彫り作品のほか、アイヌ文化の伝統を生かしたTシャツやバッグが並ぶ
    「熊の家」は、釧路空港から車で1時間ほど、アイヌの工芸品店や飲食店などが並ぶ釧路市阿寒湖温泉「阿寒湖アイヌコタン」の一角にある民芸店だ。1964年(昭和39)、先祖にアイヌのルーツをもち、木彫り熊の作家として名を馳せた藤戸竹喜(たけき)さんがここで店を開いたのが始まり。現在は、竹喜さんの息子で、木彫り作家兼プロダクトデザイナーの藤戸康平さんが店を継いでいる。販売されている商品はアイヌ伝統の木彫り作品だけではない。康平さんデザインの、ヒグマのシルエットのなかに阿寒湖とアイヌ文様をあしらったオリジナルTシャツ「阿寒湖キムンカムイTシャツ」3080円をはじめ、帆布メーカーとコラボレーションして生まれた帆布トートバッグ、ヒグマイラストのステッカーなど、日常で使えるアイテムが数多く並び、お土産としても人気がある。ほかの地域の作家による作品も取り扱っており、どれもこだわりの感じられる独創的な作品ばかりだ。なお、竹喜さんの作品は非売品だが、店内に展示されている。木彫りの名品たちをじっくり鑑賞したい。
    店は、フクロウの木彫りアーチのある「阿寒湖アイヌコタン」の入り口を入って右側、坂道の途中に立つ
  • spot 39
    メジェールファーム
    屈斜路(くっしゃろ)湖畔で馬と触れ合うホーストレッキング体験
    屈斜路湖畔にある体験乗馬施設「メジェールファーム」は、乗馬はもちろんのこと、馬のお世話も体験できるスポット。馬と触れ合い、馬の息づかいを感じながら、湖畔でのホーストレッキングに挑戦してみよう。
    屈斜路湖畔での乗馬は爽快。未経験者でも安心して楽しめる
  • spot 40
    温泉工房あかん
    「ザリボナーラ」と「まりもの玉どら焼き」が名物の温泉街カフェ
    阿寒湖といえば球状の藻類である「マリモ」が有名。周辺では、マリモを模した土産物が数多く販売されている。なかでも人気なのが、「温泉工房あかん」でいただける「まりもの玉どら焼き」だ。かわいらしいマリモを模したキャラクターの中身は、餡ではなく「北海まりも製菓」が製造する阿寒湖名物「まりもようかん」。テイクアウトのほか店内のカフェスペースでも味わえる。このカフェスペースでぜひ注文したいのが阿寒湖で駆除されたウチダザリガニという品種を食材として活用したカルボナーラ、その名も「ザリボナーラ」だ。パスタの上に、色鮮やかなウチダザリガニがドドンと鎮座し、見た目もなかなかの迫力がある。ハサミで殻を切り、身を口に運ぶ。低温の湖水で育ったザリガニは身が引き締まっていて、まるでロブスターのような濃厚な味わいだ。ザリガニの味を引き立てるソースが、生麺のフェットチーネによくからむ。初めて味わうそのおいしさに、「ザリボナーラ」を目当てにやってくるお客さんが多いというのも納得だ。カフェスペースではそのほか、ドリンク類、生麺のタリオリーニやフェットチーネを使ったパスタ各種(各1000円)も提供している。
    真っ赤なザリガニがインパクト大! 濃厚なソースが絶品の「ザリボナーラ」1000円
  • spot 41
    道の駅 厚岸グルメパーク 厚岸味覚ターミナル コンキリエ
    食材の宝庫・厚岸グルメが一堂に会した、混雑必至の道の駅
    厚岸の海と山のおいしいものが集まった道の駅。オイスターカフェ、オイスターバー、BBQ施設と牡蠣好きにはたまらない店ばかり。もちろん牡蠣以外の厚岸グルメも充実している。
    高台にあり、厚岸の市街地を一望できる展望台がある
  • spot 42
    炭焼炙屋
    炭火の熱と香りで、牡蠣のうまみがぐっと引き立つ
    道の駅 厚岸グルメパークの2階にある「炭焼炙屋」では、隣接する魚介市場から食材を購入し、自分たちで焼いて楽しめる。オリジナルメニューもあり、名物はバケツごと牡蠣を酒蒸しする豪快な「元祖 バケツ牡蠣」(1900円)。魚介が苦手な人のために肉や野菜の用意もある。魚介単品は時価になるが、中玉サイズの牡蠣でだいたい190円ほど。こちらで楽しめる牡蠣は厚岸産の「カキえもん」「弁天かき」「マルえもん」の3種類。厚岸の牡蠣は水温差を利用して産卵時期を調整することで一年中出荷されてはいるが、旬の時期はやはり格別。カキえもんの旬は冬から春。えぐみが少なく甘みが強いので、生で食べるのがオススメ。濃厚で身がしまった弁天かきは2016年(平成28)から販売をスタート。流通量が少なく希少な品種だ。マルえもんは、たっぷりと詰まった身で小ぶりながら食べごたえ満点。ぜひ食べ比べてみよう。
    新鮮な牡蠣を目の前で炭火焼き。ぷっくりと身が縮んだら食べ頃だ
  • spot 43
    森高牧場
    牛乳店から始まった牧場兼ショップ。アイスクリームやミルクは絶品
    釧路と根室を結ぶ国道44号線沿い、厚岸(あっけし)町にある「森高牧場」は、牛乳好きなら必ず立ち寄りたい、牛乳、ソフトクリーム、チーズの名店だ。戦後すぐの頃、現オーナーである森高正樹さんの父が牛乳店として開業した。まだ冷蔵庫がそれほど普及していなかったため、新鮮で良質な牛乳を得るために自前で酪農も始めたそう。以来、牛乳は「量よりも質」にこだわり、飼料ではなく夏草や干し草を与えた牛から搾った高品質の生乳を提供している。ソフトクリームの原料には、牛乳の乳脂肪分が十分高いため、生クリームは使わない。とてもミルキーでコクがありつつも、あと口はスッキリとしているのが特徴だ。チーズはゴーダチーズの1種類のみ。一般的なチーズの製法とは違い、菌類を極力排除、チーズの個性をできるだけ出さないようにして牛乳の風味を生かしているという。まろやかでクセのないシンプルさが魅力のチーズだ。こだわりの牛乳は、その場でいただけるようカップ(アイス、ホット各150円)でも販売しているので、ぜひ味わってみてほしい。
    「ソフトクリーム(ミルク、レギュラー)」370円。店の一角にあるイートインコーナーでもいただける
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旅のヒント

  1. その1

    このエリアはたんちょう釧路空港または、女満別空港から入るのが便利。

  2. その2

    釧路湿原や屈斜路湖・摩周湖などの川湯温泉エリアに向かうのであれば、JR釧路駅から網走方面に向かう釧網(せんもう)本線が利用できる。

  3. その3

    釧路駅を発車し、釧網本線の塘路(とうろ)駅(一部、列車は川湯温泉駅)までを往復する「くしろ湿原ノロッコ号」は、4-10月に走る観光列車。自由席もあるが、展望車は指定席だけ。予約開始は1か月前からできる。

  4. その4

    阿寒湖近辺は鉄道が通っていない。各空港またはJR 釧路駅から、バス、タクシー、レンタカーなどで移動しよう。

  5. その5

    自然のなかで遊ぶ場合、事前にネイチャーセンターなどで情報を仕入れ、必要に応じガイドを依頼すること。夏は虫の対策、冬は防寒装備でしっかりと身を守ろう。

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