北海道

根室

NEMURO

厳しい自然がもたらす絶品海の幸、山の幸。絶景に出合える、本土の最東端

「朝日にいちばん近い街」をキャッチフレーズとする根室市は、本土の最東端に位置する。春、南から徐々に上がってくる桜前線は、ここ根室市で咲くチシマザクラの開花をもって終着となる。冬はロシアから流氷が届き、国内最大級の野鳥、オオワシが飛来する。また、納沙布岬からは北方領土を望むことも可能。根室は江戸時代の元禄年間に開拓が始まり、納沙布岬にはアメリカの飛行家・リンドバーグも訪れた歴史をもつ。オホーツク海と太平洋の交わる海はサンマ、カニ、昆布、牡蠣など海の幸の宝庫。さらに海からの強い風によって、厚岸町(あっけしちょう)ではミルクやウイスキーといった恵みがもたらされている。また寒さの厳しい別海町では、冬に凍った野付湾の上を、水平線ならぬ「氷平線」に向かって歩くツアーが開催される。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    標津サーモン科学館
    サケのことがよくわかる!豊富な展示や体験が魅力のサケの水族館
    標津町にある「標津サーモン科学館」はサケの仲間を展示する水族館で、サケ科の魚類展示種類数では国内ナンバー1。見学だけでなく、エサやり体験や、チョウザメに指を食べられてみようという珍しい体験メニューが人気だ。
    館内の「川の広場」ではサケ科のイトウなどを観察でき、エサやり体験も楽しめる
  • spot 02
    納沙布岬
    東のはずれにある岬で、美しい光景の数々を探してみよう
    岬を訪れると「今、東の端っこにいるんだ」と不思議とワクワクする。強い風が吹く納沙布岬からは、北方領土も見える。領土返還への願いが込められたモニュメントを見学しながら、美しい自然の風景を眺めよう。
    本土で最も日の出が早い岬だ。ラッコやクジラもやってくる
  • spot 03
    北方館・望郷の家
    日本人なら知っておくべき「北方領土問題」を学べるスポット
    終戦を迎えて以来、今なお故郷を追われた人々がいる。北方領土の島民だ。「北方領土返還要求運動の原点の地」である根室市の納沙布岬には北方領土問題を学べる施設がある。島民の高齢化が進む今、一刻も早い解決が望まれている。
    向かって左の丸い壁の建物が「望郷の家」、右の四角い建物が「北方館」である
  • spot 04
    道の駅 厚岸グルメパーク 厚岸味覚ターミナル コンキリエ
    食材の宝庫・厚岸グルメが一堂に会した、混雑必至の道の駅
    厚岸の海と山のおいしいものが集まった道の駅。オイスターカフェ、オイスターバー、BBQ施設と牡蠣好きにはたまらない店ばかり。もちろん牡蠣以外の厚岸グルメも充実している。
    高台にあり、厚岸の市街地を一望できる展望台がある
  • spot 05
    炭焼炙屋
    炭火の熱と香りで、牡蠣のうまみがぐっと引き立つ
    道の駅 厚岸グルメパークの2階にある「炭焼炙屋」では、隣接する魚介市場から食材を購入し、自分たちで焼いて楽しめる。オリジナルメニューもあり、名物はバケツごと牡蠣を酒蒸しする豪快な「元祖 バケツ牡蠣」(1900円)。魚介が苦手な人のために肉や野菜の用意もある。魚介単品は時価になるが、中玉サイズの牡蠣でだいたい190円ほど。こちらで楽しめる牡蠣は厚岸産の「カキえもん」「弁天かき」「マルえもん」の3種類。厚岸の牡蠣は水温差を利用して産卵時期を調整することで一年中出荷されてはいるが、旬の時期はやはり格別。カキえもんの旬は冬から春。えぐみが少なく甘みが強いので、生で食べるのがオススメ。濃厚で身がしまった弁天かきは2016年(平成28)から販売をスタート。流通量が少なく希少な品種だ。マルえもんは、たっぷりと詰まった身で小ぶりながら食べごたえ満点。ぜひ食べ比べてみよう。
    新鮮な牡蠣を目の前で炭火焼き。ぷっくりと身が縮んだら食べ頃だ
  • spot 06
    トドワラ・氷平線ウォークツアー
    水平線ならぬ「氷平線」を目指して、冬の海を歩いて進もう
    北海道の東の果てにある野付湾(のつけわん)は、冬になると凍りつく。凍った海の上を歩いて、野付湾がつくり出した自然の神秘を探しにいこう。「この世の果て」といわれるトドワラも、雪に埋もれると違った顔を見せる。
    スノーシューを履き、凍った海の上をザクザク歩いて進む(写真提供:別海町観光協会)
  • spot 07
    明郷 伊藤☆牧場
    農業と人をつなぐ工夫がいっぱい。レストランや雑貨店のある牧場
    根室市郊外の厚床(あっとこ)地区にある「明郷 伊藤☆牧場」は、3代続く歴史ある牧場。敷地内には自社で生産した牛乳や牛肉を提供する直営レストランや雑貨店などがあり、観光客だけでなく地元の人にも人気がある。
    自社で飼育する日本短角和牛を使用した「エスカロップ」(スープ付き)1380円
  • spot 08
    チーズ工房チカプ
    季節によって風味が異なる放牧牛のミルクから作った極上チーズ
    根室市郊外にある「チーズ工房チカプ」は、週3日だけオープンする知る人ぞ知るチーズ工房兼店舗。オーナーの実姉夫妻が営む牧場の、放牧中心に飼育された牛から搾る良質なミルクを使い、おもに4種類のチーズを製造販売している。この店のチーズは、色や風味が季節ごとに違うのが特徴だ。これは、季節ごとに牛が食べるエサが異なるため。たとえば、長期熟成チーズの「シマフクロウ」は、夏の放牧期のミルクで作ると黄色っぽい色となり、木の実のような香ばしさがある。一方、冬に搾ったミルクで作ると白っぽい色でミルクの甘みが増し、バターのような香りになる。これはグラタンやサンドイッチなどにあうそう。セミハードタイプの「アカゲラ」は温めると芳醇さが引き立つので、トーストやじゃがいものラクレットにおすすめ。白カビタイプの「シマエナガ」は、爽やかな味わいでフルーツやジャムにあう。さらに熟成するとクリーミーさが増してなめらかな口あたりに。瓶入りの「シッポのオイル漬け」は、塩水に漬けて熟成させたフレッシュタイプのチーズを、オレガノ入りオリーブオイルに漬けたもの。生野菜やパスタのトッピングにぴったりの商品だ。
    販売しているのはタイプの異なる4種類のチーズのみ
  • spot 09
    回転寿司 根室花まる 根室店
    人気回転寿司の本店で地元のネタや限定品を!
    「回転寿司 根室花まる」は、1994年(平成6)に根室市内にオープンした回転寿司店。現在は札幌市内、東京、横浜など各地に展開しているが、ここ根室店が第1号店。地元客はもちろん、札幌や東京の店でこの店のファンになり、根室観光を兼ねてこの本家本元を訪ねてくる人もいるという。はるばる根室店を訪ねたからには、やはり地元で水揚げされたネタを味わいたい。にぎりのイチオシは「真いわし」2貫297円。汁物だと「花咲がに鉄砲汁」352円がおすすめだ。また、たらばがにの熟成した卵を醤油漬けした「たらばがに外子」2貫352円や、花咲がにの腹肉「花咲がにのふんどし」462円は、根室店限定のネタ。しかもグランドメニュー非掲載のなかなか味わえない激レア品だ。その日のおすすめ品として店内に表示されていたら、必ずオーダーしたい。こちらもその日の入荷次第だが「二世帯ほたて」2貫462円があったらぜひ注文を。口からあふれそうなほどボリュームのあるほたてのにぎりの上に、低温調理されたほたて貝の卵、もしくは白子の醤油漬けをあしらったぜいたくな一品だ。同店の寿司を味わえば、回転寿司店のイメージを覆す、そのレベルの高さに驚かされるだろう。
    中央が「花咲がに鉄砲汁」。ほか左下から時計回りに「花咲がにふんどし」「真いわし」「二世帯ほたて」「たらばがに外子」
  • spot 10
    明治公園
    レンガ造りのサイロが印象的。牧畜場跡を生かした公園
    根室市の市街地にある「明治公園」は、1875年(明治8)、国が創設した「開拓使根室牧畜場」の跡地を再活用した公園。「日本の歴史公園100選」に選ばれているだけでなく、根室市が定める「根室十景」のひとつでもある。芝生広場には公園のシンボルとなっている丸く赤い屋根が印象的な3基のサイロが立っており、人気の撮影スポットとなっている。中央に立つ「第一サイロ」は、1936年(昭和11)に建造されたもので、高さは約15m、直径は約6m。同年に造られた西側の「第三サイロ」は、高さ約14m、直径約5.9m。東側にある「第二サイロ」が最も古く、1932年(昭和7)に造られ、高さ約12m、直径4.7mといちばん小ぶりだ。これらは、2001年(平成13)に国指定の登録有形文化財(建造物)に登録され、2007年(平成19)には近代化産業遺産にも認定されている。フォトジェニックなだけでなく、歴史的・文化的にも価値の高いものなのだ。公園にはサイロが立つ芝生広場以外にも「噴水広場」や「バーベキュー広場」などがあり、地元の人たちの憩いの場となっている。
    中央が「第一サイロ」、右が「第二サイロ」、左が「第三サイロ」。芝生内は立ち入れるので、サイロの間近まで行ける
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旅のヒント

  1. その1

    飛行機の場合、たんちょう釧路空港または根室中標津空港が玄関口。たんちょう釧路空港に到着したら、まずは釧路駅へ移動しよう。連絡バスが到着便に合わせて出発する。釧路駅からは、根室にも厚岸にもバスや電車で向かうことができる。根室中標津空港からは、根室駅まで連絡バスが出ている。

  2. その2

    レンタカーは各空港内にある。直線道路の多い北海道ではスピードの出し過ぎに注意だ。

  3. その3

    根室・納沙布岬の近くには、日本最北端の鉄道駅・JR花咲線の東根室駅があるが、納沙布岬への観光なら根室駅隣のバスターミナルからバスが便利。夏場には予約制の定期観光バスも運行している。

  4. その4

    別海へは、根室中標津空港が最寄りとなる。市街地まではバスで30分ほど。釧路駅からも、バスや電車を乗り継いで向かうことができる。

  5. その5

    このエリアの冬は氷点下だ。保温効果の高いインナーの上に、セーターや厚手のパンツを重ねて、ダウンジャケットを合わせたうえで、マフラーや耳当てなども用意しよう。冬用のブーツを用意しておくと安心だ。

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