宗谷岬
一生に一度は訪れたい、国境の南にある日本最北の岬
大海原に面した、日本の最果ての岬
宗谷岬は北緯45度31分22秒に位置し、離島を含めて自由に往来ができるエリアでは日本の最北端だ。宗谷岬とサハリンにあるクリリオン岬(西能登呂岬)を結んだ線を境界にして、西が日本海で東がオホーツク海。日本の「てっぺん」の岬に着いたら、最初に目に入るのが「日本最北端の地」のモニュメントだ。三角錐の形は北の象徴である北極星の「輝く一稜」をモチーフにしている。まずはここで「日本最北の地」到達の記念撮影を。晴天なら北へ約43kmのところにあるサハリンの島影が確認できる。モニュメントの近くには、このサハリンを見つめるかのように間宮林蔵の銅像が立っている。
世界地図に名を残す日本人探検家の偉業
探検家・間宮林蔵は、幕府からの命を受け宗谷から北方探検に旅立った。江戸後期にはサハリンから中国大陸に渡り、サハリンが大陸の一部ではなく、島であることを確認している。当時の世界地図の「空白を埋めた」といえるこの功績を讃えて、シーボルトはサハリンとユーラシア大陸の間の海峡を「間宮海峡」と名づけた。サハリン探検を終えた間宮は、伊能忠敬の弟子となり、北海道測量に貢献している。間宮林蔵の銅像は、間宮の生誕200年を記念し、1980年(昭和55)に建てられたものだ。
日本最北のあれこれを探してみよう!
この地にあるものは、ほとんどが「日本最北」。日本最北の神社に、日本最北の郵便ポスト、日本最北の公衆トイレなどなど……。いくつ見つかるか、探してまわるのも楽しい。「日本最北端で過ごした証拠が欲しい」と思ったら、周辺の土産店に足を運ぼう。「日本最北端到着証明書」を発行してもらえる(1枚100円)。日本最北端の地のモニュメントから少し東に進むと『宗谷岬』の歌碑がある。ハマナスの咲く様子や、外国船が煙を吐く宗谷岬の美しい情景が歌われた名曲で、NHKの『みんなの歌』で紹介されて有名になった。スイッチを押すと『宗谷岬』のメロディーが、波音に混じって辺りに響きわたる。
宗谷岬の魅力をもっと堪能するなら……
岬からすぐのところに、宗谷岬平和公園がある。岬を一望できるのはもちろん、稚内市が国境の町として歩んできた歴史を知ることができる場所にもなっている。広い駐車場があり車でも向かえるが、階段が整備されているので、歩いてもすぐ。宗谷岬へは、夏場であれば予約制の定期観光バスが運行されている。周辺地域へのアクセスを考えると車やバイクで訪れるほうが便利かもしれない。宗谷岬から西の沖合にあるこんもりとした小さな島が、北方領土を除いた場合の最北端の島である「弁天島」。冬になると数千頭のトドが訪れるため、「トド島」とも呼ばれている。宗谷の冬には、最北の地の冬ならではの魅力があるが、雪道での運転スキルは必須。不慣れであれば、タクシーなどを利用して安全に観光しよう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン