北海道
帯広・襟裳
OBIHIRO / ERIMO
ガーデン、スイーツ、グルメといった自然の恵みの宝庫
日本有数の畑作・酪農地帯である十勝地方のほぼ中心に位置し、商業の中心地として発展した帯広。十勝地方は食糧自給率1220%。新鮮でおいしい十勝産の食材を使ったグルメははずせない。駅周辺には飲食店も多く、ばんえい競馬を開催する帯広競馬場や、北海道立帯広美術館を訪れるにもアクセスがいい。美しく手入れされた庭園や、そこに咲き誇る花々を、雄大な自然をバックに楽しめる「北海道ガーデン街道」へ向かうには、ここを起点にしよう。昭和の終わりに廃線となったが、今も訪れる人の絶えない「幸福駅」「愛国駅」といったロマンチックな観光名所もこのエリアの見どころだ。そして帯広まで来たらぜひ足を延ばしたいのが、車で2時間半の距離にある襟裳岬。寒流と暖流が交わる海域は世界有数の漁場で4月には「えりもうに祭り」が行われる。襟裳岬は、日高山脈が標高を下げ海に沈んだ場所だ。大自然の壮大さを体感しよう。
エリアの見どころ
-
spot 01
-
spot 02
-
spot 03
-
spot 04
-
spot 05
-
spot 06
-
クリフカヤックス
- カヤックを楽しみながら、野生のアザラシの暮らしを観察できる
- 大海原に自分の力で漕ぎ出し、自然と一体になれるのが魅力のシーカヤック。特に襟裳岬のシーカヤックは、野生のアザラシを間近に見られるとあり人気が高い。「クリフカヤックス」のシーカヤックツアーでは、ドライウェットスーツはレンタルできる。下には、綿以外のアンダーウエアを着用しよう。濡れても吸収できる素材が望ましい。水面に近いので夏場は日焼け止めやサングラスが必須だ。襟裳岬には1000頭ほどのアザラシが生息している。アザラシは好奇心旺盛だが、止まらず通行人のように通り過ぎるのが大事。「あくまでお邪魔していますというスタンスで楽しんでください。襟裳のシーカヤックを体験して、船を降りたときに笑顔にならなかった人は誰もいませんよ」とオーナーの柳田さん。柳田さんを筆頭に熟練のガイドが「アザラシに危険を感じさせない」漕ぎ方と乗り方をレクチャーしてくれる。だからこそアザラシと同じ目線で襟裳岬を楽しめるのだ。
- スポットの詳細
-
クリフカヤックス
-
spot 07
-
spot 08
-
spot 09
-
ぶた丼 きくちや
- 必ず味わいたい、十勝のご当地グルメ「豚丼」
- 十勝地方では明治末期から養豚業が始まった。特に養豚業が盛んであった帯広市は「豚丼」発祥の地といわれている。「ぶた丼 きくちや」も、もちろん十勝産豚肉を使用。「絶品ぶた丼」(1000円)は、網焼きされた香ばしい肉に、甘さ控えめの特製ダレがたっぷりかかっている。肉は、バラ肉とロース肉のミックスで食感や味わいに差があり、肉ばかりでも不思議と食べ飽きない。好みでかけられる山椒、ニンニク七味が用意されているほか、各種トッピングも充実しており、温泉玉子と山わさびは120円、とろろとパクチーは各220円。いろいろ混ぜて食べる人もいるそう。珍しい味付きパクチーは、やみつきになる人が続出だ。トッピングはもちろん、豚丼以外に提供しているザンギ定食、牛トロ丼なども素材は十勝産にこだわっている。
- スポットの詳細
-
ぶた丼 きくちや
-
spot 10
-
spot 11
-
spot 12
-
spot 13
-
spot 14
-
spot 15
-
森のスパリゾート 北海道ホテル
- 森と温泉とサウナ。最高のおもてなしと癒やしの時間を提供
- 100年以上の時を刻んできた森と天然温泉を有する「森のスパリゾート 北海道ホテル」。市街地にあるとは思えないほどの静かな時間とくつろぎを与えてくれる。本格サウナでも知られ、サウナファンが全国から訪れている。
- スポットの詳細
-
森のスパリゾート 北海道ホテル
-
spot 16
-
元祖豚丼のぱんちょう
- 豚丼といえばココ。食べ飽きないおいしさで不動の人気を誇る
- JR帯広駅からほど近い「元祖豚丼のぱんちょう」は、その名のとおり現在の豚丼のスタイルを考案した店。代表取締役・山田美鶴さんの祖父が、1933年(昭和8)から洋食店を営んでいたが、特色のあるものをと編み出したのが豚丼だった。瞬く間に人気となり、昭和30年代からは豚丼一筋に営業形態を変えたそう。使用している豚肉は吟味した道内産。生の状態で仕入れ、機械を使わずすべて手切りで処理している。これを炭火で焼き上げ、秘伝のタレで味付け。豚丼はシンプルな料理だが、この店のものは、ほどよい厚みの豚肉がやわらかく、脂身は甘みがほんのり感じられ、炭焼きの香ばしさと肉とタレのうまみが絶妙にマッチ。ご飯の硬さもちょうどよく、細部までていねいに調理されているからこそ、このおいしさが生まれるのがわかる。価格は、肉4枚の「松」950円から、肉の枚数が増えるごとに「竹」1050円、「梅」1150円、「華」1350円と上がる。一般的には松竹梅の松がいちばん高いイメージだが、山田さんの祖母の名が「梅」だったこと、また店を切り盛りしたその功績を讃え「梅」が上になった。ちなみに「華」は、もっと肉が食べたいというリクエストで、あとからできたメニューなのだそう。
- スポットの詳細
-
元祖豚丼のぱんちょう
-
spot 17
-
六花亭 帯広本店
- 銘菓を生み出してきた「六花亭」創業の地。2階の喫茶室も人気
- JR帯広駅から続く目抜き通り沿いに立つ、十勝を代表する菓子メーカー「六花亭」の帯広本店。1933年(昭和8)の創業時からここに店舗を構えている。菓子同様、建物はシンプルだが品があり、空間を生かした造りで洗練された雰囲気だ。通りに面した横長のショーウィンドウのディスプレイからも、季節感を大切にしているのが伝わってくる。通りから店の敷地に入ると、すぐに建物の入り口があるわけではなく、まずは樹木や緑の空間が訪れる客を出迎えてくれる。まるで街のなかのオアシスのようだ。中に入ると1階は店舗になっており、定番の菓子から生ケーキまで、ずらりと商品が並ぶ。観光客だけでなく、地元の人たちの姿が多いことからも、いかに六花亭が地元の人に支持されているかがわかる。2階は喫茶室。ここでは素材や作り方にこだわった六花亭らしいメニューを楽しめる。「マルゲリータ」といった定番人気ピザはもちろん、旬の素材を使った季節のピザも評判。これを楽しみに毎月訪れるという地元の人も多いそうだ。パンケーキ「帯広の森」など、帯広本店の特別メニューも忘れずにチェックを。軽食、ケーキ、ドリンクとほかにも味わってみたいメニューがそろっている。
- スポットの詳細
-
六花亭 帯広本店
-
spot 18
-
ランチョ・エルパソ
- 十勝産「どろぶた」のメニューやクラフトビールを味わえる
- 「食と音楽をつなぐ」というコンセプトで、1976年(昭和51)にオープンした「ランチョ・エルパソ」。ライブ会場としても有名なレストランで、吹き抜けになっている店内では全国から訪れたたくさんのアーティストがライブを行ってきた。そして同店のもう1つのコンセプトが「風土がFOODを造る」。隣接する「帯広ビール」の工場でクラフトビールを製造しているだけでなく、同店の創業者・平林英明さんは豚にストレスをかけない完全放牧で「どろぶた」と呼ばれる豚を育てている。これらのクラフトビールや「どろぶた」を用いた料理はレストランで提供。良質な肉質が自慢の「どろぶた」は臭みがなく、うまみが凝縮されている。ポークステーキやハンバーグ、ソーセージなど、「どろぶた」メニューのファンも多く、遠方から足を運ぶ人もいるそうだ。このほか、魚介のパエリアやピザ、タコスなどもあり、メニューのバリエーションは多彩。創業時からある「焼きめし」や「ナポリタン」が好きという地元ファンも多い。クラフトビールによくあうつまみ系も充実している。
- スポットの詳細
-
ランチョ・エルパソ
-
spot 19
-
高橋まんじゅう屋
- 変わらない味で、十勝の老若男女から支持される大判焼の店
- 地元で「たかまん」といえば、誰もがわかるという「高橋まんじゅう屋」。同店の大判焼は老若男女問わず幅広い層に支持される味で、入れ代わり立ち代わりひっきりなしにお客さんが訪れる。大判焼は「あん」と「チーズ」の2種類でいずれも1個140円。このほか、蒸しパン140円やソフトクリーム200円などもあり、これらにもファンが多い。1954年(昭和29)に創業し、当初はアイスキャンディなどの冷菓を販売する店だったが、寒くなり始めると冷たいものが売れないため、大判焼を始めたところとても評判となったそう。現在は3代目の高橋道明さんが毎日大判焼を焼いている。その数、1日になんと1000個以上で、多い日には2000個というから驚き。昔ながらの作り方で、「かき氷のシロップ以外はすべて自家製。自分たちが食べておいしくて、安全なものをという想いでずっと続けています」と高橋さん。大判焼の皮は粉の配合もオリジナル。「あん」は、店で炊いている十勝産あずきのほんのりとした塩味と皮がとてもよくあう。「チーズ」も同様、塩気のあるチーズが皮とマッチする。ソフトクリームは冷菓時代からの独自のレシピで、懐かしいさっぱりとした味を今も作り続けている。
- スポットの詳細
-
高橋まんじゅう屋
-
spot 20
-
クランベリー本店
- サツマイモの味を生かした、一つひとつ手作りのスイートポテト
- 同店は「アンデルセン」という名称で1972年(昭和47)に創業。2000年(平成12)に社名を「クランベリー」に改め、現在は本店を含め十勝管内に5店舗を展開している。創業時からあったスイートポテトは同社を代表する商品。サツマイモがもつ本来の自然の甘さを生かしたスイートポテトは、サツマイモを一つひとつくりぬいたその皮を使っている。大きさがそれぞれ異なるため、価格は100g 270円の量り売りだ。地元の人はもちろん、スイートポテトを目当てにした観光客も多く、人の流れが途絶えることがない。即完売ということはないが、確実に買いたい場合は予約するのがおすすめ。当日の訪問前でももちろんOK。サイズが大きくて1人で食べきれなさそうなら、代わりに「ポテトパイ」220円や「タルトポテト」220円を。スイートポテトと同じペーストを使っているので、同じ味を楽しめる。クランベリーといえば、「シァンルル」という名のクッキーも人気だ。味はチーズ、レーズン、チェリーの3種類(1箱180g 420円、3種類個包装12枚入り650円)。懐かしさを感じさせるシンプルなクッキーで、贈答用のほか自宅用に買っていく地元の人も多い。
- スポットの詳細
-
クランベリー本店
-
spot 21
-
spot 22
-
カレーショップインデアン まちなか店
- 帯広のソウルフードといえば、やっぱりインデアンのカレー!
- 帯広市民なら誰もが知っている「インデアン」。十勝管内に10店舗、釧路に2店舗を展開するカレー専門店で、「まちなか店」は2009年(平成21)にオープンした。JR帯広駅北口から平原通(へいげんどおり)を直進したところにあり、地元の常連客のほか旅行客の姿も多く見かける人気店だ。同店のカレーは、創業100年以上の老舗レストラン「ふじもり」の人気メニューだったものを、1968年(昭和43)に専門店として提供したことに始まる。カレールーは「ベーシックルー」「インデアンルー」「野菜ルー」の3種類があり、ベースになるスパイスの配合から、それぞれ異なる工程で作り分けられている。どのルーも味わい深く、また食べたくなってしまう魅力的な味だ。「地元の人たちの生活に溶け込んだ存在でありたい」という想いから、店は気軽に入れる雰囲気に、価格もお手頃なものに設定。カウンター席でカレーを頬張る学生やサラリーマン、ボックス席で食事を楽しむ家族連れと、客層もさまざまで、地元の老若男女から愛されているのがよくわかる。ルーを購入したい場合は鍋を持っていけば入れてくれるため、夕方や休日になると鍋持参で買いに来る人もいるそう。
- スポットの詳細
-
カレーショップインデアン まちなか店
人気スポット
旅のヒント
-
その1
とかち帯広空港から帯広市街地までは車で約30分。空港からは、市内の主要ホテルを回る連絡バスが走っている。帯広周辺の観光スポットは、市街地のホテルを拠点にすると便利だが、八千代牧場だけはやや離れた場所にあるため、旅程を考えるときには注意しよう。
-
その2
幸福駅と愛国駅の間は車で15分ほどの距離で、それぞれ最寄りのバス停から徒歩5分程度。もし飛行機で帯広入りしたのなら、車で幸福駅・愛国駅の順に巡り、市街地に入ると効率がいい。
-
その3
帯広市からえりも町までの公共交通機関は路線バスのみ。JR日高本線の様似(さまに)駅-鵡川(むかわ)駅間は、2021年(令和3)4月1日をもって廃止となっている。
-
その4
えりも町には、札幌や苫小牧から予約制の高速バスが出ている。
-
その5
道内主要都市では、帯広が襟裳岬に最も近い。帯広からは、国道236号→国道336号→道道34号を南下すると岬に到着するのでわかりやすいだろう。帯広川西ICから忠類大樹(ちゅうるいたいき)ICまでは、帯広広尾自動車道(この区間は通行料金無料)を利用すれば、移動時間を短縮できる。
関連記事
北海道のその他のエリア
-
- 大沼・松前・江差
-
- トラピスト修道院
- 大沼
- 沼の家
- ...etc
-
- 苫小牧・白老・登別
-
- 昭和新山熊牧場
- 登別地獄谷
- のぼりべつクマ牧場
- ...etc
-
- 恵庭・千歳・支笏湖
-
- えこりん村
- 千歳ワイナリー
- キリンビール北海道千歳工場
- ...etc