愛媛

松山

MATSUYAMA

松山城を中心に観光スポットが点在する文化薫る城下町

愛媛県のほぼ中央に位置する県庁所在地・松山市。1600年関ヶ原の戦いで武勲を立てた加藤嘉明が大規模な都市計画のもと、城下町松山をつくったことに始まる。河川の流路変更工事など洪水対策を行い、広大な平地をつくり上げてから現在までずっと松山市街地は松山城を中心にしながら形づくられてきた。市内電車を利用すれば道後温泉駅、JR松山駅、松山市駅、大街道駅など多くの観光スポットに簡単にアクセスすることのできるコンパクトさが魅力の街でもある。松山城、道後温泉、夏目漱石の『坊っちゃん』に加え、司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』を生かした松山ならではのまちづくりに取り組んでおり、「いで湯と城と文学のまち」のキャッチフレーズどおりの、期待を裏切らないワクワク感満載のエリアである。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    松山城
    圧倒的な存在感を放つ城下町・松山のランドマーク
    初代城主・加藤嘉明(かとうよしあき)が1602年(慶長7)から四半世紀をかけて築いた松山城。国内現存12天守のひとつで、天守を含め21棟もの重要文化財を有する。随所にある攻防の仕掛けも見ものだ。
    松山市の中心地で城下を見下ろす松山城
  • spot 02
    萬翠荘
    フランス通の久松定謨伯爵が建てた松山の迎賓館
    松山城の南麓にたたずむフランス・ルネサンス様式の洋館、萬翠荘。1992年(大正11)、秋山好古とゆかりのある旧松山藩主の子孫・久松定謨(ひさまつさだこと)伯爵が別邸として建築した。地下1階、地上3階の鉄筋コンクリート造りで、設計は愛媛県庁舎などを手がけた建築家・木子七郎(きごしちろう)。陸軍駐在武官としてフランス生活が長かった定謨伯爵好みの建物には、木内真太郎のステンドグラス、豪華な水晶でできたシャンデリアや大理石で作られた暖炉など、随所に凝ったデザインが施されている。当時最高の社交の場として各界の名士が集まり、皇族方が来県の際は必ず立ち寄られた。摂政宮・裕仁(のちの昭和天皇)の松山訪問に合わせて完成を急がせたとも伝わる。2011年(平成23)には、本館と管理人舎の2棟が国の重要文化財に指定された。建築自体に一見の価値があるが、随時開催している個展などにも注目だ。
    現在は新たな文化、観光施設として一般公開されている
  • spot 03
    松山鯛めし秋嘉
    こだわりの出汁で炊き上げる味わい豊かな松山鯛めし
    愛媛といえば「鯛めし」が有名だ。瀬戸内海に面した愛媛は、鯛の生産量日本一。鯛を使った郷土料理が多彩で、なかでも鯛めしはかつて神社に献上されたり、漁師が船の上で食べたりと歴史が長く、地元民に愛されている。実は愛媛には2種類の鯛めしが存在。東・中予地方は鯛と米を出汁で炊き、南予地方はご飯に鯛の刺身とタレをかける。それぞれ「松山鯛めし」「宇和島鯛めし」とも呼ばれる。大街道駅から徒歩3分、松山ロープウェー商店街にある松山鯛めし秋嘉は、松山鯛めしが看板メニューのお店。鯛の骨からとった出汁を使い、注文が入ってから土鍋で一つひとつていねいに炊き上げる鯛めしは、天然鯛ならではの上品なうまみが染みたご飯とホクホクの身がたまらない。薬味と出汁が付くので、まずはそのまま、次に薬味、最後は出汁をかけて鯛めし茶漬けでシメよう。松山鯛めし秋嘉では、宇和島鯛めしと鯛そうめんも味わえる。
    松山鯛めし天然真鯛(2350円)。松山鯛めしに、鯛の刺身、天ぷら、サラダなどが付く
  • spot 04
    坂の上の雲ミュージアム
    歴史と建築の両方を堪能できる近代的なミュージアム
    作家・司馬遼太郎が近代国家へと成長する明治の日本を描いた小説『坂の上の雲』ゆかりの資料を所蔵する博物館。小説の世界と明治の日本の様子を現代建築とともにじっくり味わえる松山の名スポットだ。
    三角形の斬新な設計。ガラス張りの外壁に青空と緑が映える
  • spot 05
    秋山兄弟生誕地
    秋山好古、真之兄弟の生家を復元
    松山ロープウェー街へ入り2本目の道を右折してほどなくすると左手に見えてくるのが秋山兄弟生誕地だ。明治時代日露戦争で活躍した松山出身の軍人・秋山好古(よしふる)、真之(さねゆき)兄弟の生家を外観から間取りまで忠実に復元した建物で、当時の暮らしぶりや兄弟の人柄、成し遂げた偉業などを垣間見ることができる。1軒家は4つの部屋と玄関、土間で構成されており、明治時代の「かまど」や「みずがめ」の設置された台所や裏庭にある井戸まで、当時のものに近い形で再現されている。きちんと掃き清められた庭には兄弟の銅像がお互いの顔を向き合うかたちで配置されており、生前はゆっくり話す間もなかったであろう2人が生まれ育った場所で心静かに過ごしているようにも見える。
    門札の文字は好古の孫・秋山哲兒氏によるもの
  • spot 06
    庚申庵史跡庭園
    松山の俳人・栗田樗堂が俳諧に専念するために建てた草庵
    江戸時代の松山俳諧中興の祖といわれている栗田樗堂(くりたちょどう)が、俳諧に専念するために建てた草庵。松尾芭蕉の庵にならって建てられており、その建物や庭園からは、江戸時代の風雅の心が支える俳諧文化を知ることができる。
    庵は質素な草庵造りで静かな時間を過ごせる
  • spot 07
    一草庵
    放浪の俳人・種田山頭火が晩年を過ごした松山にある旧居
    2022年(令和4)に生誕140年を迎える、放浪の俳人・種田山頭火。「分け入つても分け入つても青い山」と、出口のない山越えを自分の人生と重ねた山頭火が、四国遍路を経て安住の地に選んだ松山の一草庵では、句碑とともに彼の生涯を知ることができる。
    種田山頭火が満57歳で亡くなるまでの最後の1年間を過ごした庵
  • spot 08
    坊っちゃん列車
    夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場した歴史ある観光列車
    夏目漱石が小説『坊っちゃん』のなかで「マッチ箱のような汽車」と呼んだことから命名された、日本初の軽便鉄道・坊っちゃん列車。明治当時は蒸気機関車だったが、現在はディーゼル車。当時の面影を再現した復元列車として松山中心地を走っている。
    道後温泉駅で汽笛を鳴らすレトロな姿に、思わずシャッターを切る人も
  • spot 09
    Art Labo KASURI 歴史館
    日本三大かすりのひとつ「伊予かすり」の歴史を学べるラボ
    絣(かすり)とは、織る前にあらかじめ文様に従って染め分けた糸(絣糸)を用いて織り上げた模様織物のもの。ここArt Labo KASURI 歴史館は日本三大かすりのひとつである「伊予かすり」の歴史を学べる施設だ。「伊予かすり」の始まりは、今から約200年前にさかのぼる。現在の松山市西垣生町に暮らしていた「鍵谷カナ」という女性が、わら屋根の押竹に白い網目があることにヒントを得て考案した。1904年(明治37)には全国生産のシェア26.5%で第1位となり、一大産地に。この施設では、スタッフが「高機(たかはた)」と呼ばれる昔ながらの織り機を使って、「伊予かすり」を実際に織っている姿を見て学ぶことができる。施設内では「伊予かすり」ができるまでの工程が展示されているだけでなく、「伊予かすり」で作った製品も販売されている。反物や暖簾などの古くから親しまれているアイテムはもちろん、ハンカチやスカーフ、バッグやエプロンなど、現代の生活様式に合ったものも。松山城へと続く松山ロープウェー街の道中にあるので、観光がてら松山の織物の歴史を探訪してみよう。
    店内では藍染と姫だるまの製作体験ができる
  • spot 10
    体験館 城山横丁
    愛媛の伝統工芸品「姫だるま」の制作体験ができる
    観光客で賑わう松山ロープウェー街のなかほどにある、愛媛の伝統工芸品を作ることのできる体験工房。工房内では愛媛に古くから伝わる「姫だるま」や「藍染め」の体験ができる。「姫だるま」の誕生の由来は、日本初の女帝である神功皇后の時代にまでさかのぼるといわれている。神功皇后が道後温泉の湯で身を清めながら神に祈りを捧げ、のちの応神天皇をご懐妊されたことを記念して作られたのが始まり。赤い衣のふくよかな姿の「姫だるま」は、神功皇后のご懐妊の姿を模しているそう。以来、古くから愛媛では子どもの成長を願うとともに、結婚、新築の祝いとして贈られてきた縁起物。「姫だるま」の制作体験時間は約30分。こぼし型の発泡スチロールの芯に、着物に見立てた布をボンドで貼り、お顔のパーツを刺し込んだら完成。天皇家ゆかりの縁起物を作って土産にするのも、旅の良い思い出になりそうだ。
    工房内にいるスタッフが直接作り方を教えてくれる
  • spot 11
    元祖 宇和島鯛めし 丸水 本店
    老舗の味を堪能できる宇和島鯛めし専門店
    鯛めし発祥の地・愛媛県宇和島市創業の丸水は、100年の伝統を誇る宇和島鯛めしの老舗。宇和島鯛めしといえば、宇和海を本拠地としていた伊予水軍や漁師たちが火の使えない船の上で酒盛りしたとき、ご飯の上に生の鯛の身を載せてそのまま食べたことが由来といわれている。元祖 宇和島鯛めし 丸水 本店は、昔から変わらぬ郷土の味と伝統を今も守りながら、現在は新しいスタイルの鯛めしを取り入れて、多くの客を魅了。特に人気のメニューは天然鯛と養殖鯛の両方が食べられるぜいたくな食べ比べセット。かつおだしと醤油を3日間あわせた自家製の秘伝のタレに、濃厚でぷりっとした卵「美豊卵」の黄身を溶き、鯛の刺身を浸しながらいただこう。その日その日でいちばん状態のいいものを仕入れるという瀬戸内海の天然の鯛は、身がきゅっと引き締まり、赤みを帯びているのが特徴。モチモチとした食感で天然鯛に勝るとも劣らない養殖鯛との違いは、体感してみる価値あり。
    小鉢や汁物も付いた「天然養殖食べ比べセット」(2000円)
  • spot 12
    労研饅頭たけうち 大街道支店
    昔も今も変わらない、松山で愛される素朴な味わいの蒸しパン
    大街道駅から徒歩3分。労研饅頭(ろうけんまんとう)たけうち 大街道支店は、大街道と二番町通りの交差点に1940年(昭和15)から店を構える老舗である。創業は1931年(昭和6)。当時から受け継がれてきた酵母菌を使い、甘みを抑えた素朴な味わいの蒸しパン「労研饅頭」が看板商品。地元・松山で、お年寄りから子どもまで幅広い年齢層に愛され、手土産としても人気だ。その歴史は、昭和の初め、倉敷の労働科学研究所で中国の饅頭(まんとう)を日本人向けに改良して作られたのが始まりとされている。その後、松山でも「夜学生に学資を」と、松山夜学校奨学会で製造が始まり、各学校の売店などで販売されていた。饅頭はその日の朝、本店の工場で製造していて、売り切れ次第終了。昔と変わらず、朝早くから一つひとつ手作りし、木のせいろで蒸し上げている。味は味付け7種、餡入り7種の全14種類。卵を使っていないので「食べられるパンがある」と喜ぶ人も多く、保存料を使用していないため、子どものおやつにも喜ばれているそう。かたくなった場合は、蒸し直したり、トースターで軽く焼いたり、電子レンジで温めたりして食べるのがオススメだ。
    左上から時計回りに、うずら豆、こしあん、白あん、黒大豆、よもぎつぶあん。1個150円
  • spot 13
    えひめ愛顔の観光物産館
    愛媛県全域の物産品&観光名所を広く知ることのできる情報発信スポット
    旅行といえば、土産選びも楽しいトピックの1つ。えひめ愛顔の観光物産館は柑橘ジュースや銘菓、ご当地調味料、地酒など、愛媛ならではの特産品がいっせいにそろうスポット。愛媛県全域の観光情報も案内してくれるので気軽に立ち寄ってみよう。
    オレンジ色の壁が目を引く外観
  • spot 14
    郷土料理 五志喜
    愛媛を代表する郷土料理と新鮮魚介を味わい尽くす
    1635年(寛永12)の創業以来、長い歴史を紡ぎ、愛媛の食の魅力を伝え続ける郷土料理 五志喜。今では多くの観光客や芸能人たちも訪れる、松山を代表する存在の食事処だ。
    五色そうめんと鯛の姿身を盛り合わせた人気メニュー「鯛そうめん」
  • spot 15
    松山総合公園
    松山の街並みを一望、自然を目いっぱい楽しめる公園
    JR松山駅の西側に位置する松山総合公園。市街地から瀬戸内海まで市内をぐるっと一望できる広場や大きな遊具を併設しており、子どもから大人までみんなが楽しめる大規模な公園だ。
    松山総合公園のシンボルでもある展望塔
  • spot 16
    伊丹十三記念館
    豊かな感受性と多面性をもつ伊丹十三の魅力を紐解く
    数々の肩書きをもつ多才な人物、伊丹十三。その魅力あふれる多面性と生涯遺した数々の作品を紹介しているのが松山市にある伊丹十三記念館だ。彼の一生をじっくりと振り返り、その人物像に思いを馳せてみよう。
    常設展示室。引出し型展示台や手まわし式の展示もある好奇心をそそる構造
  • spot 17
    三津浜
    新旧が同居するグルメでフォトジェニックな港町
    松山市の西にある三津浜(みつはま)は、古い街並みやモダンな洋風建築が残るなか、感性豊かなショップが急増している人気エリア。こぢんまりした港町ながら、ソウルフードの「三津浜焼き」や古民家カフェなどといったグルメも充実しているので、見て、買って、食べて、レトロ散歩を楽しめる。
    三津浜の風景にちなんで描かれた壁画アートが街角を彩る
  • spot 18
    旧濱田医院
    大正時代のレトロな洋館をリノベーションしたシェアショップ
    古くは松山の海の玄関口として栄えた港町・三津浜地区には、当時の繁栄を感じさせる町並みや、港町の情緒あふれる雰囲気が漂う。現在では、古い建物を改装した古民家カフェ、レストランやアートギャラリーなどが続々とオープン。新旧がミックスしたおしゃれなエリアとして注目を集めている。三津浜商店街から一本南の道沿いにある、旧濱田医院もそのうちのひとつ。1923年(大正12)頃に建てられ、50年前まで産婦人科だった病院を、地元住民や大学生らが約1年半かけてリノベーション。当時の洋風建築をそのまま生かし、町の観光名所として再生した。ノスタルジー漂う外観はもちろん、建物内部は当時のモダンなデザインの照明や建具など絵になるところが多いので、フォトスポットとしても人気だ。各部屋はテナントとして活用され、アーティストのアトリエや古本屋などが入っているのでショッピングも楽しめる。テナントは随時入れ替わったり、テナントによって営業日時が違ったりするので、詳しくはウェブサイトの各テナントSNS情報などでご確認を。
    その外観から、ひときわ目をひく三津浜のランドマーク的存在
  • spot 19
    旧鈴木邸CHAYA
    手作りおはぎをいただける国登録有形文化財の古民家カフェ
    伊予鉄道三津駅から歩いて約10分。三津浜港にほど近いところにあるのが、旧鈴木邸CHAYAだ。旧鈴木邸は、まもなく築120年を迎える古民家。一時は取り壊しも検討されていたというが、三津浜の文化と歴史をつなげる活動に携わるオーナーが買い受け、自身も古民家暮らしをしながら、民泊、テレワーク、レンタルスペースとして利用できるよう改修。2021年(令和3)には国の登録有形文化財に認定され、2022年(令和4)からカフェをオープンした。1階がカフェスペースで、古民家の建築美や中庭を眺めながら、おはぎ、おはぎパフェ、日本茶やコーヒーなどをいただける。旧鈴木邸がかつて米穀問屋だったことにちなんでおはぎカフェにしたそうで、レシピはオーナーが「世界一おいしいおはぎを作る」と認める友人から学んだ。あんこに入れた三津浜の醤油が隠し味。日本茶は、お茶の名産地、四国中央市・新宮の脇製茶場から仕入れている。おはぎにあうものを選び、脇製茶場まで行ってお茶の淹れ方を練習したというこだわり。コーヒーも、おはぎにあうよう三津浜商店街のoluolu珈琲豆焙煎所(だぶだぶ)で作ったオリジナルブレンド。そんなオーナーのこだわりと、昔の三津浜の人の暮らしを体感しながら、ほっとひと息つける時間を楽しんで。
    「おはぎ(つぶ餡・きな粉)」(各180円)と脇製茶場のほうじ茶「やま茶」(500円)。おはぎは持ち帰りもできる
  • spot 20
    三津の渡し
    500余年の歴史情緒を感じながら、船旅気分を味わえる渡し船
    三津(みつ)と港山を結ぶ、500余年の歴史を誇る渡し船。年中無休、船賃無料で利用できる。生活に欠かせない交通手段として地元住民に愛されるとともに、観光スポットとしても注目を集めている。
    潮風に吹かれるオープンな造りの小型動力船が両岸を行き来する
  • spot 21
    梅津寺駅
    ドラマ『東京ラブストーリー』のロケ地として有名な海辺の小さな駅
    松山の中心街から電車で18分の場所にありながら、ホームのすぐ隣に爽やかな瀬戸内海が広がる絶景駅。1990年代に一世を風靡したテレビドラマ『東京ラブストーリー』のロケ地として有名である。
    2番線ホームのすぐ背後に瀬戸内海が広がる
  • spot 22
    みきゃんパーク梅津寺
    愛媛県産みかんとみきゃんグッズを購入できる工場併設ショップ
    愛媛といえば、やっぱりみかん。みきゃんパーク梅津寺(ばいしんじ)では、柑橘やその加工品、県のイメージアップキャラクター「みきゃん」グッズを購入できるほか、加工場では作業工程を見学でき、カフェではオリジナルスイーツを楽しめる。
    駐車場も完備しているので車でもアクセスしやすい
  • spot 23
    お好焼きみよし 三津店
    ご当地グルメ「三津浜焼き」を鉄板で楽しめる老舗
    港町・三津浜のご当地グルメとして定着した「三津浜焼き」。「紅白ちくわ」や「魚粉」など港町ならではの具材を使い、半分に折りたたんだ「半月型」で提供されるのが特徴だ。現在は三津浜で20店舗ほどが営業している。それぞれの店によって味やトッピングが微妙に違うが、アットホームな店構えは変わらない。みよし三津店は、鉄板前に3席とテーブルが1つの小さなお店。メニューは、シングル(600円)かダブル(900円)か、うどんかそばかだけのシンプルなラインナップ。注文が入ると、鉄板で生地をクレープ状に伸ばして焼く。これを台にして具材を載せていくため、三津浜焼きは「台付」と呼ばれる。広島風お好み焼きと違い、先に紅白ちくわ、少量のキャベツ、ソースと魚粉で炒めておいた麺を台に載せ、その上に天かす、キャベツ、天かす、豚肉、牛脂を載せて、生地を少し回しかける。あとはこれをひっくり返し、鉄板の上で割った卵に重ねて2つ折りにしたらできあがり。みよし特製ソースと魚粉をトッピングして仕上げる。魚粉といえばアジやいわしのブレンドが多いなか、さばだけの粗めの魚粉がみよし流。酸味と甘みがほどよい、みよし特製ソースのファンも多いとか。目の前で焼きあがっていくライブ感を楽しみながら、味わう価値ありのソウルフードだ。
    地元民は箸ではなくコテで食べるのがスタンダード。しかもここでは鉄板の上で食べることができる
  • spot 24
    道後温泉本館
    日本最古の湯といわれる道後温泉のシンボル
    3000年の歴史を誇る道後温泉のシンボル、道後温泉本館。国の重要文化財に指定され、愛媛で唯一『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で3つ星を獲得。現在は保存修理工事をしながら霊(たま)の湯営業中で、2024年7月には、休憩室など全館営業再開予定。
    保存修理工事中(後期)は東側の又新殿・霊の湯棟が入り口となり、新たに「道後温泉」の看板が掲げられている
  • spot 25
    道後温泉別館 飛鳥乃湯泉
    道後の名湯とアートな空間を堪能できる道後の新名所
    道後温泉本館、椿の湯に続く3つ目の外湯として、椿の湯の隣に2017年(平成29)に誕生した道後温泉別館 飛鳥乃湯泉。飛鳥時代に聖徳太子が来浴したとされる道後温泉の歴史にちなんだ湯屋は、飛鳥時代の建築様式を取り入れており、朱と白のコントラストが美しい。「太古の道後」をテーマに愛媛の伝統工芸と最先端アートで彩られた内装も見どころ。大浴場のほか、外湯で唯一の露天風呂や本館の皇室専用浴室「又神殿(ゆうしんでん)」を再現した特別浴室で、本館と同じ源泉かけ流しの美人の湯を満喫できる。入浴と休憩室のセットコースでは、湯上りに浴衣を着て約60畳の大広間や5つの個室休憩室で道後温泉ならではのお茶とお菓子のおもてなしを受けられる。2024年(令和6)まで「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」の一環で、写真家・映画監督の蜷川実花氏の写真が中庭を彩る「飛鳥乃湯泉インスタレーション」を展示中。道後の名湯とアートを堪能してほしい。
    朱色の柱や梁がアクセントの外観。中庭の蜷川実花氏によるインスタレーションは期間限定
  • spot 26
    道後温泉 椿の湯
    リーズナブルに満喫でき地元客にも親しまれる姉妹湯
    道後商店街の中央に位置する椿がシンボルの外湯、道後温泉 椿の湯。3つの外湯のなかで最もリーズナブルに利用できるとあって、観光客や地元客にも愛される「親しみの湯」だ。椿の名は古典に記されている聖徳太子の言葉に由来する。道後温泉本館の姉妹湯として初代・椿の湯ができたのは、第8回国民体育大会が四国各県で開催された1953年(昭和28)である。その後、1984年(昭和59)に改築、2017年(平成29)にリニューアルオープン。蔵屋敷風のL字形の建物は、中庭や回廊で飛鳥乃湯泉と結ばれた。浴室には花崗岩が使われ、道後温泉特有の湯釜からは本館と同じく無加温・無加水の源泉かけ流しの湯があふれる。天井が高く広々として開放感のある椿の湯でゆっくり足を伸ばし、歴史ある道後の湯を堪能しよう。
    蔵屋敷風なたたずまいが特徴の正面外観
  • spot 27
    放生園
    道後に訪れた人を出迎えるおもてなしスポット
    道後温泉駅前、道後商店街入り口にある放生園。かつて聖浄の地として伝えられてきた「放生池」を埋め立ててできた広場には、道後名物の「足湯」や「坊っちゃんカラクリ時計」などがある。誰でも気軽に立ち寄れることで人気の足湯は、1891年(明治24)から1954年(昭和29)まで道後温泉本館で使用されていた湯釜から、道後温泉本館と同じかけ流しの湯があふれる。すぐそばにストッキングなどを脱げる身嗜所(みだしなみしょ)(無料。2022年7月現在コロナ禍により休止中)もある。坊っちゃんカラクリ時計は、1994年(平成6)、道後温泉本館建設100周年を記念して造られた。8時から22時まで1時間ごと(土・日曜、祝日、繁忙期は30分ごと )に時計台がせり上がり、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の登場人物たちが登場。ユーモラスな動きと音楽を楽しむことができる。カラクリが動き出す時間に合わせて、足湯でくつろぐのも良い。
    坊っちゃんカラクリ時計のすぐ横に足湯がある
  • spot 28
    つぼや菓子舗
    夏目漱石の小説『坊っちゃん』から生まれた道後温泉の銘菓
    道後温泉土産の代名詞といえば「坊っちゃん団子」。夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場する団子にあやかって誕生した三色団子だ。今では松山市内の多くの和菓子屋で作られている。その元祖は1883年(明治16)創業、道後商店街にあるつぼや菓子舗。夏目漱石の『坊っちゃん』に登場する団子屋のモデルといわれ、著者である漱石は松山中学赴任時、つぼや初代の湯晒団子(R)を湯上りに食べていたそう。抹茶・白・あずきの餡に求肥餅が包まれた坊っちゃん団子おなじみのスタイルは、2代目・相原宇太郎が考案した。つぼや菓子舗の坊っちゃん団子は材料からこだわる。白餡には北海道産大手亡豆100%、あずき餡には北海道産しゅまり小豆100%を使用、抹茶餡は宇治抹茶のみで着色。その上品な甘さと豊かな風味は「ここのでないと」と地元民にも愛される逸品だ。空港やデパートには卸しておらず、ここでしか手に入らない。お土産や湯上りの1本にぜひ。
    店内で抹茶と一緒に楽しむことができる(1本付、税込660円)
  • spot 29
    松山市立子規記念博物館
    近代俳句の父・正岡子規の生涯と松山の文化に触れる博物館
    『柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺』の俳句で有名な松山出身の俳人・正岡子規。博物館には、子規の直筆原稿や書簡、夏目漱石と過ごした愚陀佛庵(ぐだぶつあん)の復元や自作の俳句短冊を作れるコーナーもあり、子規の世界に浸ることができる。
    外観の壁面には来館者の投票により選ばれた子規の句が月毎に掲げられている
  • spot 30
    子規堂
    俳人・正岡子規が17歳まで暮らした邸宅を模した記念堂
    近代俳句の創始者・正岡子規の足跡をたどるならぜひ訪れてほしいのが子規堂だ。子規が17歳まで暮らした家を復元した記念堂で、子規の愛用机、直筆原稿、遺墨や遺品などを展示しているほか、子規の理髪塔もある。
    正宗寺の境内に復元されている文学資料館
  • spot 31
    道後公園
    四季折々の景観と史跡を楽しめる道後の散策スポット
    湯築城跡に整備された緑豊かな公園。四季を通して美しい自然を楽しめるほか、湯築城資料館や日本最古の湯釜など見どころも豊富。地元住民や観光客が散策や休憩に訪れる憩いの場だ。
    道後公園は「日本の歴史公園100選」に選定されている
  • spot 32
    石手寺
    国宝やパワースポットなど見どころ満載の51番札所
    四国八十八カ所霊場第51番札所の石手寺。道後温泉から近く、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で星1つを獲得。お遍路さんのみならず、多くの参拝者や観光客で賑わう。
    仁王門をくぐると三重塔と本堂が見える
  • spot 33
    10 FACTORY(テンファクトリー) 道後店
    柑橘王国・愛媛ならではのデザートもお土産も見つかる専門店
    道後温泉駅から徒歩1分、道後ハイカラ通りに入ってすぐにある「10FACTORY 道後店」は、愛媛の柑橘を使用したバリエーション豊かなオリジナル加工品を取りそろえる柑橘専門店だ。産地とのつながりを大切にする同店では、愛媛の柑橘のおいしさと奥深さを味わうことができる。店奥にはイートインスペースもある。まず頼みたいのは「みかんジュースお試し3種セット」。100%無添加のストレートジュース3種類を、飲み比べしながら味わうことができる。飲み比べたあとに、お気に入りの味を買って帰るのがオススメの楽しみ方だ。ハンディーゼリーも人気で、ギフトボックスにしてギフトやお土産にする人も多いとか。地方発送も可能。道後温泉の湯上りにぴったりな、みかんビールやジェラートも見逃せない。ジェラートは常時10種類を取りそろえる。どの味にするか迷ったら、店員に尋ねてみよう。味の違いをていねいに説明してくれ、好みを伝えれば提案もしてくれる。
    みかんジュースお試し3種セット。愛媛の定番柑橘を楽しむスタンダード(500円)と高級柑橘3種のプレミアム(800円)がある
  • spot 34
    道後麦酒館
    蔵元直営のできたての道後ビールを楽しめる店
    道後温泉駅から徒歩5分。道後温泉本館の目の前にあるのが、水口酒造直営のブルワリーパブ「道後麦酒館」だ。水口酒造は、道後温泉本館が建築された翌年の1895年(明治28)に創業した道後唯一の蔵元で、道後温泉本館とともに育ち親しまれ、熟成させたクラフトビール「道後ビール」が道後名物として定着している。道後麦酒館では、そんな蔵元直送の道後ビールや地酒を愛媛県産食材で作る料理とともに味わえる。道後ビールは、通称・坊っちゃん(ケルシュ)、マドンナ(アルト)、漱石(スタウト)、のぼさん(ヴァイツェン)の4種類があり、飲み比べを楽しめるようミニグラス(100㎖)から用意があるのもうれしい。人気メニューの「今治若鶏の皮焼」は、若鶏の皮を鉄板でカリッと焼き上げた今治焼スタイルの皮焼でビールにぴったり。ほかにも、今治名物「せんざんき」など愛媛ならではの酒の肴が充実。カウンター席もあるので、女子一人でも心地よく過ごせる。ビールはテイクアウトもできるので、ビール片手に道後ハイカラ通りを散歩したり、放生園や道後温泉空の散歩道の足湯に浸ったりするのもいいだろう。
    カウンターにあるタップからできたての道後ビールが注がれる
  • spot 35
    歩音
    愛媛のいいもの、おいしいものがそろうセレクトショップ
    道後温泉駅から伊佐爾波神社(いさにわじんじゃ)に向かって参道を歩くこと約5分。左手に水玉模様の立て看板が見えてきたら、そこが歩音(あるね)だ。砥部焼、今治タオル、伊予水引アクセサリー、木工品や和紙製品など愛媛の技が光る雑貨小物や食品をそろえる雑貨店で、店主が作り手の「想い」と「味」にこだわりをもって、お客様に心からオススメできる商品だけをセレクトしている。愛媛らしさを求める観光客や、県外の人へのギフト探しをする地元民に人気である。1階には、愛媛のおいしいもの、美しくデザインされたもの、暮らしに役立つものが並ぶ。そのなかには、「愛媛の豊かな素材を使って安全安心を身近なところから」をモットーに作り出された歩音オリジナル食品も。特に人気なのは「天然だしパック」と「だし醤油」。2階には、衣類やタオルが並び、愛媛南予大洲で天然素材を使った洋服ブランド「Sa-Rah」を松山で取り扱う。センスのいいお土産やギフト選びが叶えられる歩音で、愛媛メイドのものを堪能してみては。
    愛媛で昔から愛される郷土玩具「金天だるま」(左)と「姫だるま」(右)
  • spot 36
    伊織 本店
    豊富なデザインに心躍る、愛媛発のタオル専門店
    浴衣姿の観光客らで賑わう温泉街・道後商店街のなかにある伊織 本店。愛媛を代表する今治タオルがたっぷりそろうタオル専門店で、自分のためのタオル選びや誰かに贈るギフト、土産探しが楽しくなる店だ。
    伊織オリジナルデザインのタオルやハンカチ、雑貨類がたくさん並ぶ
  • spot 37
    一六茶寮
    道後温泉本館を見ながら松山名菓やご当地グルメを味わえるカフェ
    一六茶寮は、柚子が香るこし餡をスポンジ生地で「の」の字に巻いた「一六タルト」で有名な一六本舗が営むカフェ。道後温泉本館の目の前、一六本舗道後本館前店の2階にある。なんといってもウリは、大きなガラス窓から道後温泉本館の姿を眺めながら甘味や軽食が味わえること。いち押しは、道後に伝わる白鷺伝説をイメージした抹茶スイーツ「SHIRASAGI」。器の底に敷かれた抹茶のエアリークリームの上に白鷺をイメージしたお菓子「道後夢菓子噺(どうごむかしばなし)」が載り、周りには抹茶ガナッシュ、抹茶スポンジ、アーモンドキャラメリゼ、白いメレンゲや淡いピンクのミルクチョコクリームを飾って道後の自然あふれる庭園を表現している。さらに、ユズの果皮を散らしたチョコレートの蓋に、スタッフが目の前で温かいチョコソースをかけてくれるので、チョコが溶け出す変化を楽しむことができる。ほかにも、一六タルト、一六タルトの天ぷら、坊っちゃんだんごといった甘味だけではなく、松山のご当地グルメ、鍋焼きうどんを食べられるのもうれしい。1階にはお土産にぴったりのお菓子がたくさん並んでいるので、道後温泉に訪れた際はぜひ立ち寄ってみてほしい。
    ワールドチョコレートマスターズ2018 in Parisの日本代表の垣本晃宏シェフパティシエ監修の「SHIRASAGI」(1080円)
  • spot 38
    四国道後観光人力車 力舎本店
    道後温泉でプチぜいたくな旅気分を味わえる人力車
    情緒あふれる湯の町・道後を堪能できる観光人力車。人力車をひく「俥夫(しゃふ)」が、人力車をゆっくりと進ませながら、ただ歩くだけではわからない道後の歴史や文化を詳しく解説してくれる。
    各名所で立ち止まり、俥夫が道後の歴史や文化をガイド
  • spot 39
    道後ぎやまんガラスミュージアム
    煌めく和ガラスを展示するガーデンのなかのミュージアム
    水と緑あふれる庭園に囲まれた道後ぎやまんガラスミュージアム。道後温泉本館の振鷺閣(しんろかく)に使用されている赤い板ガラスをはじめ、希少な江戸時代のぎやまんやびいどろ、明治・大正時代のガラス工芸品など西日本最多の約300点を展示している。
    セルリアンブルーの吹きグラス(明治-大正時代)。深みのある青の色合いは酸化銅によるもの
  • spot 40
    伊佐爾波神社
    鮮やかな朱の社殿と、道後の町を見下ろす眺望が見事な神社
    135段の石段を上った道後の高台に構える伊佐爾波神社。その高台からの眺望も、華やかな社殿も見ごたえ十分。全国にたった3例しかない整った八幡造りの社殿が1967年(昭和42)に国の重要文化財に指定されている。
    朱の社殿が見事。振り返ると階段上から道後の町を見下ろせる
  • spot 41
    道後温泉 空の散歩道
    足湯に浸りながら道後温泉本館を上から見下ろせる絶景スポット
    道後温泉本館から歩いて3分のところにある道後温泉 空の散歩道は、小高い冠山(かんむりやま)にある展望遊歩道だ。無料で利用できる足湯、更衣ブース、あずまややベンチなどの休憩施設が設けられている。20mほどの高台に位置するので、道後温泉本館の全景や道後の街並みを眼下に眺めながら、源泉かけ流しの道後の足湯に浸ったり、ベンチに座ったりしてひと息つける。庭には、桜、フジ、アジサイ、寒桜など四季折々の花が美しく咲き、植えられた草花や道後温泉をテーマに、松山を代表する俳人・正岡子規が詠んだ句も設置されている。庭を歩き、足湯に癒やされながら、美しい道後の風景を楽しむことができる松山らしい観光スポットだ。夜はフットライトがつき、ロマンティックな展望遊歩道に様変わりするので、デートにもぴったり。足湯用のタオルはないので持参を。近くには道後温泉の守り神で、縁結びや健康祈願の神様として有名な湯神社があるので、立ち寄ってから足湯に浸るのもオススメだ。
    足湯に浸りながら、道後の街並みを一望できる
  • spot 42
    足湯・手湯無料スポット
    道後温泉を無料で堪能! 足湯・手湯スポット7か所
    着替える必要がなく、気軽に温泉を楽しめる足湯や手湯。道後温泉には、足湯・手湯スポットがたくさんある。そのなかから今回は、無料で利用できる7か所をご紹介。足湯・手湯巡りや道後散策のひと休みに活用してほしい。
    気軽に楽しめる足湯・手湯スポットが点在している道後温泉
  • spot 43
    奥道後 壱湯の守
    渓谷美に包まれた大露天風呂が自慢の温浴施設
    道後の喧騒から少し離れた山間に位置する奥道後 壱湯の守(おくどうごいちゆのもり)は、西日本最大級の露天風呂と大自然を体感できる巨大な宿泊施設。食事は地産地消の食材にこだわったバイキングを利用でき、四季折々の花々が咲き乱れる宿周辺を温泉情緒を愉しみながら散策できる。
    渓谷に迫るように造られている「岩湯」
  • spot 44
    圓満寺
    カラフルな「お結び玉」が人気のご利益スポット
    古くより地域を見守り続ける白塗りの大地蔵尊を祀る圓満寺。湯玉をモチーフにした「お結び玉」は、恋愛成就にご利益があると人気。恋のパワースポットやSNS映えするお寺として、近年注目を集めている。
    フォトジェニックなスポットとして評判の「お結び玉」のカーテン
  • spot 45
    ムスタキビ
    北欧デザインに感化される石本藤雄氏のギャラリー兼ショップ
    道後温泉本館の裏手から脇道へそれ、坂道を上ること2-3分。道後の観光エリアからすぐの立地ながら、静かで落ち着いたたたずまいの上人坂テラスに立つのがムスタキビだ。2022年(令和4)にここへ移転オープンしたムスタキビは、マリメッコのテキスタイルデザイナーとして、またアラビアの陶芸家としても長年作品を発表してきた石本藤雄氏のギャラリー兼ショップである。店内にはマリメッコ時代にデザインを手がけたテキスタイルのクッションカバーやポーチのほか、食器やハンカチ、手ぬぐい、ポストカードなど、日本の生産者と石本氏のデザイン感覚をかけあわせたプロダクトも多く並んでいる。食器はいずれも愛媛県内の窯元が作っている砥部焼(とべやき)で、そのラインナップの豊富さと手の届きやすい価格帯も魅力だ。また、時期によっては現在石本氏が制作しているアート作品が展示されていることもあり、新作の実物をいち早く見られる場所としてもファンの間で話題を呼んでいる。2020年(令和2)に帰国後、現在は陶芸家として創作活動を続けている石本氏。ムスタキビにはアトリエも併設しており、運がよければ本人に会えることもあるそう。
    石本氏の世界観を体感できるさまざまなプロダクトが置かれている
  • spot 46
    上人坂ハナレ
    プライベートな空間で和洋中の一流料理を堪能
    道後温泉駅から歩いて約5分。一遍上人生誕の地として知られる宝厳寺へと続く坂道=上人坂を登っていくと左手に現れる黒い建物が上人坂ハナレだ。2022年(令和4)3月にオープンしたここは、母家から離れて存在する「離れ」に由来した名前のとおり、プライベート性の高い隠れ家的レストラン。完全予約制のディナーは洋食、中華、和食とその日ごとに違うジャンルを用意しており、すべてコース料理での提供だ。希望の食材や料理へのイメージ、食べられる量についても事前のヒアリングで相談可能なので、自分たちだけの特別な一品をオーダーすることだってできる。料理は道後にある老舗旅館のシェフをはじめとする県内有名店の料理人とのコラボレーションメニュー。長年の経験を積んだ一流料理人がその日のために腕を振るってくれ、できたてほやほやの状態をいただけるのもぜいたくなポイントだ。最大で10名までというこぢんまりとした空間で、夜は1日1組限定の貸し切り(ディナーは最低2名〜)。小さな子ども連れも利用できるので、家族や親族の集まりに、気の置けない友人たちとの女子会などにもぴったり。周りの目を気にせずにゆったり食事を楽しむのにうってつけのスペシャルな空間だ。
    宝厳寺へと続く坂道、上人坂の中ほどに位置する上人坂ハナレ
  • spot 47
    えひめこどもの城
    大満足の休日に! えひめこどもの城で過ごす充実の一日
    遊びと学びを通じて子どもがのびのび遊べるスポットが盛りだくさんのえひめこどもの城。広大な園内には美しい景観も備わり、大人も自然を楽しみながら過ごせる、大満足の施設だ。
    正面に見える「あいあい児童館」をはじめ、室内、野外と遊び場が豊富
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旅のヒント

  1. その1

    松山空港から松山市街地へはリムジンバスか路線バスの松山空港線で約15〜30分程度。電車はないのでバスかタクシーを利用しよう。

  2. その2

    松山市街地の観光スポットを巡るのは車よりも、市内電車が乗り放題になるフリー乗車券の利用がおすすめ。有効期間が1日から4日間の4種類あり便利。

  3. その3

    市内電車にはJR松山駅と伊予鉄道の松山市駅という似た名前の駅があるため間違いに注意。

  4. その4

    松山城へのアクセスは、定番のロープウェイやリフトのほか、徒歩で登れる登城道が4コースあり。上りか下りのどちらかを歩いて回るのも城をより実感できるポイント。

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