秋田

十和田八幡平・白神

TOWADA HACHIMANTAI / SHIRAKAMI

世界遺産やユネスコ文化遺産がひしめく神秘のネイチャースポット

秋田県・青森県・岩手県の県境にまたがり、北は十和田湖周辺、南は八幡平周辺と2つの景勝地を有する国立自然公園「十和田八幡平」。十和田エリアでは国内唯一の二重カルデラ湖の十和田湖、湖から焼山まで続く約14kmの奥入瀬渓流など、東北随一の湖水と渓流美を観賞できる。八幡平エリアでは、山頂付近にある神秘の火山湖「八幡沼」、秋田と岩手を結ぶ全長27kmの「八幡平アスピーテライン」で絶景高原ドライブを楽しめる。あきた白神エリアは青森県の県境で能代市・藤里町・三種町・八峰町からなるエリア。約8000年前から手つかずのまま守られ、世界自然遺産にも登録されている白神のブナの森。住民は古くから白神山地を「神の住む森」として崇拝しており、ユネスコ文化遺産にも登録されている日本古来の伝統行事や、伝統芸能が数多く残されたエリアでもある。天然の水がめとも呼ばれるブナの森は良質な山菜やきのこを育て、湧水は川となって海へと注ぎ、秋田名物ハタハタやアワビなど魚介の恵みも与えている。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    十和田湖
    奥入瀬渓流の源流にあたる神秘の湖
    秋田県と青森県の県境にあるカルデラ湖「十和田湖」は、奥入瀬渓流の源流となる水量豊富な湖。かつては霊山として崇められ、南祖坊の伝説も残る。自然を満喫できるアクティビティやイベントを楽しめるスポットだ。
    十和田湖を車で一周すると1時間半。途中6か所ほど展望台がある
  • spot 02
    大湯環状列石
    日本を代表する大規模なストーンサークル
    大湯環状列石は約4000年前の縄文後期の遺跡。万座と野中堂の2つの環状列石が主体の儀式の場やお墓として使用されたと考えられている。1956年(昭和31)特別史跡に指定され、2021年(令和3)には世界文化遺産に登録された。
    標高約180mの台地上に現れる万座環状列石
  • spot 03
    大湯ストーンサークル館
    大湯環状列石の魅力を伝えるガイダンス施設
    2021年(令和3)に世界文化遺産に登録が決定した大湯環状列石のガイダンス施設。約4000年前縄文後期の遺跡である大湯環状列石について学ぶことができる。遺跡から出土した土器などの展示や情報コーナーがある。
    県道66号に面している
  • spot 04
    八幡平アスピーテライン
    眺望豊かなドライブコースで秋田県と岩手県を横断する道
    八幡平(はちまんたい)アスピーテラインは秋田県から岩手県の県境にある八幡平を横断する道路。自然豊かな道を爽快に走るのはもちろん、八幡平の火山帯の壮大な眺めはここならでは。湯治場として知られる温泉も数多く点在する。
    秋田側、鹿角市八幡平のアスピーテライン入口
  • spot 05
    玉川温泉
    全国屈指の効能と称される日本一の強酸性泉に出合える秘湯
    日本一の湧出量かつ強酸性を誇る玉川温泉には、豊かな効能に期待して日本各地から湯治客が訪れる。自然研究路一帯では天然の岩盤浴を楽しめ、そこかしこにゴザを敷いて寝転がる人々の光景が見られる。
    岩肌に寝転がり岩盤浴をする人たち
  • spot 06
    後生掛温泉
    天然サウナの箱蒸風呂を体験できる八幡平にたたずむ秘湯の一軒宿
    後生掛温泉は、八幡平のアスピーテライン沿いに湯煙を上げる一軒宿の温泉。開湯300年の歴史があり、古くから諸病に効果ありとして知られ、県内外から多くの人が体を癒やしにやってくる名湯だ。
    湯けむりの上がる、名湯らしい眺め
  • spot 07
    蒸ノ湯温泉
    類を見ない大自然に囲まれたワイルドな野天風呂
    「蒸ノ湯温泉(ふけのゆおんせん)」は標高1100mの山あいにある天空の温泉。400年も昔から温泉の湧き出る八幡平最古の秘湯といわれる。源泉の湧き出る様子を見ながらの露天風呂は、ほかに類を見ない圧巻の光景だ。
    空も山も見渡せる自然のなかの温泉
  • spot 08
    康楽館
    日本最古級の劇場として知られる明治建造の歴史的建築
    110年以上の歴史を誇り、旧金毘羅大芝居や永楽館とともに日本最古級の劇場のひとつとして知られる康楽館。日本の伝統の建築技法を用いながら建造された木造の洋風建築で、舞台の裏側まで見学可能。
    正面はレトロな洋風建築、側面は和風建築の意匠が見受けられる外観
  • spot 09
    明治百年通り
    歴史と技術に思いを馳せて明治百年通りを巡ろう
    小坂鉱山事務所や康楽館などの国重要文化財をはじめ、古き良き日本の街並みを感じながら散策できる「明治百年通り」。「使ってこそ文化財」をコンセプトにしており、貴重な建物を目で見て触れて体感できる。
    通りには康楽館の約100本の大のぼりが立ち並ぶ
  • spot 10
    比内や大館本店
    名店「比内や大館本店」で日本三大地鶏の比内地鶏を堪能
    天然記念物の比内鶏を品種改良した、日本三大地鶏のひとつ比内地鶏。基本的に平飼いもしくは放し飼いで飼育されており、大館市が本場として知られている。JR大館駅から車で7-8分の市街地に、地元住民にも愛される名店「比内や大館本店」がある。イチオシメニューはなんといっても、比内地鶏のダシ・卵・肉をぜいたくに使用する親子丼だ。どんぶりの蓋を開けると甘く香ばしい香りがたち、一口頬張ると弾力があるのにやわらかい食感と、濃厚かつジューシーな地鶏のうまさが口いっぱいに広がる。セットで付いてくる地鶏のスープも主役級のおいしさで、4-6時間じっくり煮込んだ地鶏のダシを余すところなく味わうことができる。本場の比内地鶏をとことん味わうなら、地鶏のレバー串もおすすめだ。1本ずつ炭火で焼かれたレバー串には臭みがなく、外はパリッとしていて中はフォアグラのような滑らか食感で、一度食べるととりこになること間違いなし。
    蓋を開けると現れる、黄金に輝く親子丼(980円)
  • spot 11
    小坂鉱山事務所
    日本一の鉱産額を誇った小坂鉱山事務所の建築美を鑑賞
    1905年(明治38)7月に小坂鉱山事務所は誕生した。細部にまで配慮された建築美は当時の繁栄を物語っており、観光地として生まれ変わった今でも人々を魅了し続ける。人気のお土産品コーナーでは地元の小坂七滝ワインも購入可能だ。
    洋館の意匠を凝らして建設された小坂鉱山事務所は2001年(平成13)に現在の場所に移築復元された
  • spot 12
    レストランあかしあ亭
    美しい洋館にある昔ながらの洋食屋さん
    小坂鉱山事務所の2階にある「レストランあかしあ亭」(営業期間4月下旬~11月上旬、冬季休業)には、施設の見学を終えて休憩がてらに立ち寄る人も多い。人気があるのは煮込みハンバーグにチーズをかけて焼いた「鉱山煮込みハンバーグ(1300円)」と地元の特産品十和田高原ポーク桃豚の「桃豚ロースかつ(1300円)」だ。ロースかつは厚みがあって食べごたえがあり、思わず箸が止まらなくなるおいしさ。豚の脂の甘みが、サクサクの大きめパン粉の衣とマッチしていてたまらない。ご飯はもちろん、あきたこまちで、セットの味噌汁とお新香もうれしい。このほかにも「桃豚生姜焼き(1300円)」も注文数が多いそう。ゆったりとした座席に座り、店内の窓から見える山々の景色に店内を通りすぎる心地良い風を感じれば、旅の疲れも癒やされること間違いない。
    サクサク衣がたまらない「桃豚ロースかつ」
  • spot 13
    十和田湖
    奥入瀬渓流の源流にあたる神秘の湖
    秋田県と青森県の県境にあるカルデラ湖「十和田湖」は、奥入瀬渓流の源流となる水量豊富な湖。冬でも凍らないことから神秘の湖と呼ばれ、自然を満喫できるアクティビティやイベントを楽しめるスポットだ。
    十和田湖を車で一周すると約1時間。途中4か所ほど展望台がある
  • spot 14
    大館市観光交流施設秋田犬の里
    モフモフの秋田犬に会える大館市の新たな観光拠点
    青森県との境に位置する大館市は秋田犬と本場大館きりたんぽが名物。秋田犬に会える場所としてオープンした「秋田犬の里」は犬を連れても入館できるため、散歩スポットになっている。
    秋田犬の天(てん)。タイミングが合えば会場で会えるかも
  • spot 15
    わっぱビルヂング
    伝統工芸を継承しつつ新しい交流を生むシェアスペース
    「大館曲げわっぱ」は国から指定されている伝統的工芸品のひとつ。2018年(平成30)に大館市に誕生した「わっぱビルヂング」は駅近くの好立地にあり、伝統×食×交流の場として観光客や地域の方々をつなぐ場を目指し、つくられた。
    駅から3分ほど歩くと見えてくる白いビル
  • spot 16
    能代市旧料亭金勇
    料亭時代の思いが詰まった「木都能代」が誇る最高の建築物
    秋田杉の製材を中心とした木材加工の町として発展した「能代市」。その昔は、木材加工の音が町中に響きわたっており木都能代(もくとのしろ)として栄えていた。現在はバスケの街、また白神(しらかみ)ネギの生産地としても有名。
    シンボルともいえる大広間。特徴的な四畳半仕切り格天井が圧巻
  • spot 17
    白神山地世界遺産センター「藤里館」
    世界自然遺産「白神山地」の成り立ちと見どころをチェック
    秋田県と青森県にまたがる白神山地。1993年(平成5)に、その中心部の1万7000haが世界自然遺産に登録された。白神山地世界遺産センター「藤里館」では、最新のフィールド情報や白神山地の価値について学べる。
    藤里町役場から車で10分ほど走ると到着する
  • spot 18
    二ツ森
    二ツ森を登って白神山地全土の大パノラマを楽しもう
    白神山地は1993年(平成5)12月11日に世界自然遺産に登録された秋田県と青森県にまたがる1300㎢の山地帯である。ブナの天然林は東アジア最大級といわれる。豊かな森には数多くの動植物が生息している。
    頂上からの景色。人工物の一切ない山並みはとても貴重
  • spot 19
    秋田内陸縦貫鉄道
    列車に揺られのどかな里山の風景を楽しむローカル線
    北秋田市の鷹巣駅から仙北市の角館駅まで、秋田県内陸部を縦貫する長さ94.2kmのローカル線。春は桜、夏は田んぼアート、秋は紅葉、冬は白銀の景色と、乗車する人々の心に残る風景を楽しませてくれる。
    「スマイルレール」の愛称で、地元の人と、訪れた人とを笑顔にする鉄道として親しまれている
  • spot 20
    森吉山の阿仁ゴンドラ
    ゴンドラに乗って一気に山頂駅へ。360度広がる大パノラマ
    夏は高山植物が咲き乱れる「花の百名山」として知られ、秋はコントラストのすばらしい紅葉が、冬はスキーと樹氷の名所として有名。阿仁スキー場から山頂駅までゴンドラが運行され、四季を通して壮大な景色を堪能できる。
    山麓駅から山頂駅までは約20分。辺り一面森に囲まれ、絶景が広がる
  • spot 21
    里山レストラン&カフェ こぐま亭
    阿仁合駅(あにあいえき)に併設した食堂で気軽に秋田名物グルメを堪能
    阿仁合駅舎内にある「里山レストラン&カフェ こぐま亭」は、秋田県内の特産品を使ったメニューがそろう。比内地鶏の野菜ごろごろカレー、稲庭ラーメン、とんかつ定食、エビフライ定食など、お腹が鳴りそうなメニューばかりだ。このほか季節によって阿仁川(あにがわ)で獲れる鮎の塩焼き定食や、きりたんぽ鍋なども登場するが、数量限定なので食べられたら運が良い。お米はすべて「あきたこまち」、味噌汁には地元産の大豆で造った無添加の「阿仁みそ」を使用。秋田のお米と味噌のシンプルなおいしさを実感できるのもまた魅力だ。食券を購入して注文するスタイルで、レストランとカフェの窓口が分かれている。カフェではコーヒーやソフトクリームなどが提供されており、電車の待ち時間に立ち寄るのもおすすめ。メニューは季節によって変更あり。
    「比内地鶏」の鶏肉と卵を使った親子丼。ごぼうの入った柳川風はここならでは
  • spot 22
    伊勢堂岱縄文館
    縄文時代の環状列石が発見された伊勢堂岱遺跡のガイダンス施設
    国内で唯一、4つの環状列石が発見された縄文遺跡。縄文人の世界観や社会構造を復元できる貴重な遺跡として学術的価値が高く、2001年(平成13)に国の史跡に指定。2021年(令和3)7月にユネスコ世界文化遺産に登録された。
    多くの土偶が破片で見つかるなかで、中央の「板状土偶」は唯一完全なかたちで復元できたもの
  • spot 23
    打当温泉マタギの湯
    マタギの文化を知り、ジビエ料理を味わえる秘境の温泉宿
    古くからマタギの里として知られる森吉山のふもとにある阿仁地域。マタギとは山深く分け入って熊などの野生獣の狩猟を生業としてきた人をいう。 打当温泉マタギの湯は、温泉とマタギの生活を知ることのできる宿だ。
    向かって右が温泉宿、左にマタギ資料館が併設されている
  • spot 24
    安の滝
    「日本の滝100選」にも選ばれた、森吉山随一の名瀑
    森吉山に数ある滝のなかでも随一の名瀑といわれる安の滝。かつて阿仁打当の金山で働く久太郎という若者と美しい娘のヤスが恋に落ちたが、成就しない恋に悲観したヤスが滝壺に身を投げてしまったという悲恋の物語が残っている。2段に落ちる滝の高さは約90m。切り立つ岩場とその遥か頭上から落下する飛瀑は訪れる人を魅了する。県道308号沿いに安の滝の標識があり、そこから左折して林道を約30分走ると安の滝へ向かう起点となる駐車場に到着する。安の滝へ向かう中ノ又沢沿いの遊歩道は歩きやすく整備されているので、初心者でも安心してトレッキングを楽しめる。緑に囲まれた清流をのんびり歩いて安の滝までは45分ほど。秋の紅葉シーズンには滝に虹が架かることもあり、すばらしい絶景を見せる。マイナスイオンをたっぷり浴びれば、日常を忘れさせてくれる景色が心に残るだろう。
    落差90mを流れ落ちる滝は白糸のように美しい
  • spot 25
    かづのふるさと学舎
    郷愁をそそる木造校舎で鹿角グルメを味わい、さまざまな体験を楽しむ
    旧中滝小学校を活用した交流体験施設「かづのふるさと学舎」では、自然豊かな鹿角(かづの)市の特産品を味わい、さまざまな体験をすることができる。ケビン棟やテントに泊まって、ゆっくり過ごすのもオススメだ。
    鳥のさえずり、虫の鳴き声、渓流のせせらぎ、ときには鹿など野生動物の姿を見ることも。大自然のなかにたたずむ、昔懐かしい小学校の旧校舎
  • spot 26
    大湯温泉郷
    800年の歴史を誇る、こんこんと湧き出る豊かな温泉
    大湯温泉郷は大湯川沿いに湧き出る効能豊かな温泉で、開湯800年の歴史をもつ。昔の温泉小屋の風情を色濃く残す4つの共同浴場と、それぞれに特色のある十数軒の温泉旅館が立ち並ぶ。
    秋田県、青森県、岩手県の県境近く、十和田湖の玄関口に位置する鹿角(かづの)市十和田大湯。山間に十数軒の温泉が並ぶ
  • spot 27
    道の駅おおゆ
    日本を代表する建築家・隈研吾氏が設計した道の駅
    青森県と秋田県にまたがる十和田湖からいちばん近い温泉地・大湯温泉郷に、2018年(平成30)にオープンした道の駅おおゆ。「縁側に座って庭を眺めるように、大湯の美しい景色を楽しんでもらいたい」という隈研吾氏の想いと、「縁が輪になる、大湯のえんがわ」という運営コンセプトがあわさった当施設には円や輪がたくさん。物産コーナー「えんがわショップ」には、秋田県北地域の特産品や採れたての地場産野菜のほか、スタッフが試食して太鼓判をおす全国各地の選りすぐりのおいしいものが並ぶ。また、2021年(令和3)に「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産に登録された「大湯環状列石」にまつわる商品も多く取りそろえており、なかでも、縄文時代後期の土製品(土版)をモチーフにした「どばんくんクッキー」が一番人気。えんがわカフェでは地元の特産かづの牛や八幡平ポークを味わうことができる。芝生が広がる屋外広場では子どもたちが元気に走り回り、犬と一緒に散歩している人もいる。物販の新商品やカフェの新メニュー、イベントのお知らせはSNSをチェック。1人でもグループでもペット連れでも、ゆっくりと楽しめる施設だ。
    設計のコンセプトは「にぎわいを生み出すまちのえんがわ」
  • spot 28
    史跡尾去沢鉱山
    観光坑道を歩いて歴史に触れ、砂金採りを楽しむ
    飛鳥時代から昭和にかけて、銅や金などの鉱石が採れた尾去沢鉱山の採掘跡は、総延長距離約800kmで日本最大規模を誇る。観光坑道を歩いて歴史を振り返り、砂金採りや天然石掘りの体験を楽しもう。
    ヘアピンカーブの続く山道を上ってたどり着く尾去沢鉱山の観光坑道入り口。かつて、この一帯は鉱山城下町で、大きな集落があった
  • spot 29
    ホルモン幸楽
    一度食べたらハマる味。甘辛タレがしみ込んだ絶品ホルモン鍋
    1951年(昭和26)の創業当初から、地元の人に愛されてきた「幸楽ホルモン鍋」。当時の鹿角市では、ホルモンはあまり一般的ではなかったが、幸楽が生み出したオリジナルのタレと、ジンギスカン鍋を使ってほどよく味をしみ込ませる調理法が人気を呼び、「家より先に立ち寄る店」といわれるように。味噌と醤油をベースにした秘伝の甘辛タレをしっかり揉みこんだ豚の大腸、小腸、ハツ、タン、牛のミノ、センマイは、ホルモンらしい歯ごたえがありながらもやわらかく、口の中でうまみがジュワッと広がっていく。タレは創業当時から70年以上変わらない手作りだ。いざ食べるときは、まず、よく熱した深めのジンギスカン鍋にホルモンを載せ、周囲にぐるりと豆腐を並べ、上から蓋をするようにたっぷりキャベツを載せる。キャベツがしんなりしたら食べ頃だ。うどんを入れて食べるのもオススメ。ビールや自家製キムチと一緒に、絶品ホルモン鍋を心ゆくまで味わいたい。
    創業当時、鹿角(かづの)市にあった尾去沢(おさりざわ)鉱山の労働者の間で人気を呼び、あっという間に全国に評判が広がった「幸楽ホルモン鍋」
  • spot 30
    小坂鉄道レールパーク
    鉄道遺産のテーマパークで、見て学んで体験する
    廃線になった小坂鉄道の小坂駅舎と線路、機関車庫をそのまま活用し、当時使われていた車両を間近に見たり触ったりすることのできるテーマパーク。歴史を感じながら、レールバイクや観光トロッコの乗車体験を楽しもう。
    1907年(明治42)に建築された小坂駅舎。屋根の改修などを行っているが当時の姿をそのまま残しており、国登録有形文化財である
  • spot 31
    こさか七滝
    名爆「七滝(ななたき)」で癒やされ、道の駅で小坂のグルメを満喫する
    十和田湖と小坂町中心街の中間地点にある七滝は、四季折々に見せる姿が美しく、歩いて数分で滝のそばまで近づける気軽さも魅力。向かいの「道の駅こさか七滝」は、旅の楽しさを倍増させるグルメスポットだ。
    通称・樹海(じゅかい)ラインと呼ばれる道を大館市(おおだてし)から十和田湖方面に向かって走ると、道路から見えるほど近くに七滝がある
  • spot 32
    大館・小坂鉄道レールバイク
    小坂鉄道の歴史に思いを馳せて。レールバイクで大自然を満喫
    廃線になった小坂鉄道の線路をそのまま使い、風光明媚な長木渓谷の景色を楽しみながらレールバイクを走らせるアトラクション。ガタンゴトンという列車のリズムそのままに、風を切って走る爽快感は格別だ。
    長木川(ながきがわ)の渓流沿いを走るレールバイクは、大自然のなかを疾走する爽快感が魅力でリピーターも多い
  • spot 33
    大館曲げわっぱ製作体験(柴田慶信商店)
    呼吸をする弁当箱「白木の曲げわっぱ」作りを体験
    優れた機能性はもちろん、見た目の美しさでも評価を受けている柴田慶信商店の曲げわっぱ。JR大館駅から徒歩1-2分の場所にあるわっぱビルヂング店では、職人の手ほどきを受けながら製作体験をすることができる。
    職人の手ほどきを受けながら作る曲げわっぱの弁当箱やパン皿は、きっと忘れられない旅の思い出になるだろう
  • spot 34
    十和田ホテル
    全客室が十和田湖ビューの絶景。圧巻の秋田杉建築
    十和田八幡平国立公園(とわだはちまんたいこくりつこうえん)内、十和田湖の西湖畔にたたずむ老舗ホテル。秋田杉をふんだんに使った木造3階建ての本館は、秋田、青森、岩手の北東北三県から集めた約80名の宮大工たちに腕を競い合わせるようにして造らせたものだといい、1室ずつ意匠の異なる客室が特徴的だ。本館一棟が国の登録有形文化財に指定されており、特に数寄屋(すきや)風の天井をもつ吹き抜けの玄関ホールは圧巻の美しさだ。客室は本館・別館ともに全室十和田湖側にあり、滞在時は絶景を望みながらゆっくりと羽を休めることができる。徒歩圏内に十和田湖を間近で見られる「西湖畔遊歩道」(通称「陛下のさんぽ道」)があるほか、「発荷峠(はっかとうげ)展望台」まで車で約11分、「奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)」まで車で約30分と、十和田湖の見どころを存分に楽しめるロケーション。八幡平や八甲田山(はっこうださん)の観光時にも最適だ。毎年4月中旬から11月中旬の期間限定営業となっており、冬季は全館休業となるため注意が必要。
    秋田杉の皮や丸太を惜しみなく使ったエントランスホールの吹き抜け。同ホテルを象徴する空間として、1938年(昭和13)の竣工当時からほぼ手を加えずに残されている
  • spot 35
    岳岱自然観察教育林
    世界遺産・白神山地で、太古の森の神秘に包まれる森林セラピー
    世界遺産に登録されている白神山地のブナ原生林を、気軽に誰でも楽しめるよう整備された教育林。約1.8kmの散策コースに、白神山地の希少な自然環境や歴史を体感できるスポットが凝縮されている。
    白神のシンボルといわれた大木「400年ブナ」が倒れたあとには、ぽっかりと天空の窓が。ここから日が差すことで新たに植物が育ち、命の森が更新されていく
  • spot 36
    風の松原
    能代(のしろ)のまちを守り続ける、日本最大規模の防砂林
    東京ドーム約163個分もの広さに、約700万本のクロマツを主体とする松林が続く、日本最大規模の防砂林。森林浴に最適な散策路のほか、アスレチックやランニング、サイクリングコースなども整備されている。
    クロマツを中心に木々が植栽されている、緑いっぱいの散策路
  • spot 37
    能代エナジアムパーク
    エナジアムパークで、人と地球とエネルギーについて考える
    人類の歴史とエネルギーの関係について興味をもち、学ぶことができる能代エナジアムパーク。生活に欠かせないエネルギーがどのように作られ、地球環境を守るために何が必要なのか、見学しながら考えてみよう。
    「エネルギー」+「ミュージアム」から、エナジアムパークと名付けられた
  • spot 38
    マルヒコビルヂング
    老舗酒屋が生まれ変わり、賑わい創出のスポットに
    能代駅前に2022年(令和4)にグランドオープンした「マルヒコビルヂング」は、地域活性化を目的とした複合施設。「地域の子どもたちに、放課後自由に遊びに来てほしい。さらに、子どもから大人まで、さまざまな人が行き交う賑わいの場を」という管理者の想いが詰まっている。1階の「cafe & asobiba 4-6(かふぇあんどあそびば4の6)」の奥には、靴を脱いで利用する「子どもの遊び場」があり、くりぬかれたテーブルの穴から顔を出したりかくれんぼをするなど、楽しめる工夫が盛りだくさん。デッサン教室や子ども服のリユース会、セミナーやライブなどが不定期で開催されている。2階は、レンタルオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースを兼ね備えた「Co-motomachi(コ-モトマチ)」。6部屋あるレンタルオフィスには、能代市在住のデザイナーを中心としたさまざまな職種の人が入居中だ。コワーキングスペースとミーティングスペースは、電話予約をすれば誰でも利用することができる(当日受付も可能)。
    曲面が特徴的な大きなテーブルをデザインしたのは、能代市出身の建築家。雪をかきわけてできた道をイメージしたそう
  • spot 39
    cafe & asobiba 4-6
    こだわりのカレーが人気。誰でも気軽に立ち寄れる地域の遊び場
    能代(のしろ)駅前にある複合施設「マルヒコビルヂング」1階にある同店は、学生から年配の人まで幅広い年齢層が集うカフェ&遊び場。3種類の豆をブレンドしたオリジナルコーヒーは、2階のシェアオフィスに通う人も毎日飽きずに飲めるようにと、利用者とともに試行錯誤を重ねて完成したもの。スコーンやマフィン、チーズケーキなどコーヒーにあう焼き菓子なども充実しており、季節ごとに限定メニューも登場する。「地元らしさを出したい」と、フードに使う材料のほとんどを隣接する商店街で仕入れている。看板メニューの「よんのろくカレー」は、市内で唯一の糀(こうじ)店「今井糀屋(いまいこうじや)」の味噌と甘酒を使用し、たっぷりのタマネギと国産鶏もも肉を煮込んで、ニンニクやショウガ、スパイスを利かせた香り豊かな一品。テイクアウトして、能代の町並みを眺めながら屋外で食べるのも気持ちがいい。ライブや販売会、ワークショップなどを交えたイベント「よんのろくいち」も定期的に開催。イベントの開催日程などの詳細はcafe & asobiba 4-6のインスタグラムで。
    看板メニューの「よんのろくカレー」をはじめとするフードメニューには、能代市内で有機農業に取り組む「オオヤマファーム」のあきたこまちを使用
  • spot 40
    喜久水酒造
    指定文化財のトンネルで低温熟成された唯一無二の日本酒を試飲
    1875年(明治8)の創業から6代続く喜久水酒造。酒蔵の見学、大吟醸を含む十数種類のお酒の試飲、そして登録有形文化財に指定されている廃トンネルを再利用した地下貯蔵庫に入り、日本酒の魅力を体感しよう。
    登録有形文化財に指定されているトンネル貯蔵庫。最大6万本の貯蔵が可能で、現在2万本が保管されている
  • spot 41
    果樹農家のレストラン しらかみカフェ
    白神山地を眺めながら、果樹園の梨を使ったさまざまなメニューを堪能
    梨の産地として知られる八峰町(はっぽうちょう)峰浜(みねはま)地区の果樹農家、笠原果樹園が営むレストラン。2分の1個分の梨を使った自家製コンポートがゴロゴロと入った「梨カレー」や、トッピングとソースに梨をたっぷり使った「フルーツパスタ」など、隣接する果樹園の梨を使用したメニューを中心とした、おいしい食事とスイーツを楽しめる。肉料理や魚料理のソースにもフルーツのもろみを使用しており、果樹農家ならではの味が人気。同じメニューでも時期によって使う梨の品種が異なるため、訪れるたびに違う発見があるのもうれしい。梨が旬を迎える9~10月頃は、果樹園での梨狩り体験(要予約)や、採れたての梨の販売も行っている。「果樹園に訪れた客がランチやコーヒーをゆっくり楽しめる場所を作りたい」という思いで、2010年(平成22)にオープンした同レストラン。オーナー夫婦の趣味である音楽ライブやイベントも店内で多数開催され、県内各地からたくさんの人が集う場所だ。木のぬくもりを感じられる内装と心地よい音楽に包まれながら、白神の水で育ったみずみずしい梨のおいしさをさまざまな形で堪能しよう。
    ピリッと辛いカレーに、コンポートのやさしい甘みがマッチする「梨カレー」。サラダのドレッシングにもフルーツのもろみを使用している
  • spot 42
    くまくま園
    マタギの文化が根付く土地で、かわいいクマたちに会う
    森吉山麓にある阿仁(あに)地域は、マタギの文化が根付く山深い土地だ。マタギとは、農業と狩猟を生業にする人々で、春から秋にかけては農業を行い、雪の降る晩秋から早春にかけては山に入ってクマやウサギなどを狩って生活してきた。手に入れた獲物は「山の神様からの授かりもの」として大切にする風習があり、毛皮で暖をとり、肉を食べ、熊の胆(い)は薬として重宝されている。野生生物であるクマの習性を熟知し、上手にクマと共存してきた歴史をもつのが、この地の特性だといえる。そんな土地にあるクマの動物園「くまくま園」では、かわいらしいツキノワグマや、迫力ある大きなヒグマを見ることができる。ツキノワグマは、大人のオス、大人のメス、若いクマに分かれて過ごしており、子グマが生まれた年にはぬいぐるみのような愛らしい子グマと触れ合うこともできる(期間限定)。園内には展示コーナーがあり、クマを取り巻く環境、クマの行動や習性について詳しく解説している。近年、クマによる農作物の被害や、人がクマに襲われるなどの事故があとを絶たない。マタギの文化を知ることは、人間と野生動物が同じフィールドでうまく暮らす方法について学ぶきっかけになるに違いない。
    森吉山麓の大自然のなかで、のびのびと過ごすツキノワグマ
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旅のヒント

  1. その1

    十和田八幡平エリアへ車で東北道を利用する場合、東北道鹿角八幡平ICで下りると便利。鉄道利用の場合は、東北新幹線でJR盛岡駅下車、JR鹿角線に乗り換えてJR鹿角花輪駅へ。

  2. その2

    白神エリアへ東北道を利用する場合は、東北道小坂JCTから秋田道へ入り、二ツ井白神ICで下りると便利。鉄道の場合は秋田新幹線こまちでJR秋田駅下車、五能線リゾートしらかみに乗り換えてJRあきた白神駅へ向かうと、風光明媚な海と山の景観も楽しめる。

  3. その3

    火山高原である十和田八幡平エリアは、温泉スポットも豊富。アスピーテ状高原地帯に広がる大温泉地帯「八幡平温泉郷」、日本三大美人の湯と称される「湯瀬温泉郷」、開湯800年の歴史のある「大湯温泉郷」はどれも秘湯ムード満点だ。

  4. その4

    十和田八幡平エリアは、日本古来の行事や伝統芸能も盛ん。ユネスコ無形文化遺産の「花輪ばやし」と「大日堂舞楽」、国指定重要無形文化財の「毛馬内盆踊り」には多くの観光客が訪れる。

  5. その5

    白神山地の南麓エリアは、豊かな水源の恩恵により山菜や天然きのこ、ジュンサイなど都市では希少な高級食材が多く収穫される。日本海側ではミネラル豊富な流水により、ハタハタやアワビ、岩牡蠣などの水揚げも多く、ぜいたくな郷土料理を味わえる。

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十和田八幡平・白神エリア