秋田

横手・湯沢・栗駒

YOKOTE / YUZAWA / KURIKOMA

日本最大規模の横手盆地で独自の発酵グルメや秘湯に出合う

秋田県南に位置し、奥羽山脈と出羽山脈に囲まれた、日本最大の広さを誇る盆地エリア。日本有数の豪雪地帯でありながら、厳しい冬を乗り越えるための知恵と工夫が、独自の文化圏を作ってきた。たとえば、雪の心配をせずに母屋と蔵を行き来できるように、蔵を建屋で覆った内蔵造り。生鮮食品の手に入りにくい冬の間も、おいしく十分な栄養分を取れるように進化した味噌醤油や地酒の発酵文化など。江戸や明治創業の老舗醸造蔵も多く残されており、近年の発酵グルメブームを追い風に、発酵文化の先進地として注目を浴びている。秋田県ではそれらの老舗醸造蔵を見て、体験して、食べられる"観光スポットに整備する「あきた発酵ツーリズム」事業を展開中だ。宮城県と岩手県の県境にまたがる栗駒山麓には、小安温泉郷、秋の宮温泉郷、泥湯温泉と数多くの温泉が湧き、昔ながらの湯治風情を残した秘湯を楽しめるエリアでもある。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    花火伝統文化継承資料館 はなび・アム
    全国でも貴重な花火資料の展示と映像体験で花火の魅力を知る
    日本の花火師の最高峰を決める「全国花火競技大会」の開催地。全国の花火師と花火ファンが紡いだ花火文化の歴史と魅力を伝える、国内では数か所だけの「花火がテーマ」の資料館が2018年(平成30)にオープン。
    記念撮影スポットになっている館内1階ロビーの大看板
  • spot 02
    国指定名勝 旧池田氏庭園
    東北三大地主の広さ4万平方メートル超え庭園と大正ロマンな洋館
    東京ドーム225個分もの広大な農地を所有した近代資本家の池田家。広さ4万2000平方メートルの敷地に造られた池泉回遊式庭園と大正時代の洋館。まるで映画セットのような空間を散策できる。
    夏場はアヤメやカキツバタなどの草花が庭園を彩る
  • spot 03
    国登録有形文化財 旧本郷家住宅
    秋田三大地主の豪邸「旧本郷家住宅」と日本庭園を散策
    江戸時代の元禄の頃から9代にわたり続いてきた旧家「本郷家」。雄物川の舟運や農地改良などで地域に貢献することで、明治から大正にかけて345万平方メートル以上を所有する県内有数の大地主に。その住宅は黒塀に囲まれ、築100年以上の主屋と文庫蔵、そして昭和初期に完成した洋館が並ぶ。窓からは日本を代表する造園家・長岡安平の設計した日本庭園を眺めることができる。2016年(平成28)に主屋、洋館、文庫蔵、味噌蔵が国登録有形文化財に登録された。\細かいデザインの施された欄間や建具の置かれた座敷、漆喰の壁が映えるヨーロッパ調の洋館など、貴重な文化財に足を踏み入れて格式高い居住空間を体感できる。主屋の内蔵には、明治天皇がこの地を訪問された際に座られたとされる「玉座」も展示されている。入場は無料で11月中旬から4月下旬までは冬期休業。有料サービスで地域の方々が見どころを説明しながら巡る、旧本郷家住宅のガイドツアーもある。
    広い土間に内蔵も併設した主屋
  • spot 04
    横手市増田まんが美術館
    日本初のマンガ原画がテーマの美術館で貴重な原画を鑑賞
    日本が世界に誇る文化のひとつとなったマンガ。貴重な原画を保存しながら展示する日本初のマンガ原画の美術館。国内外180名以上の漫画家の原画を収蔵。収蔵枚数は45万枚以上で日本一というマンガ文化の聖地。
    増田まんが館の入り口。蔵の町増田の中七日町通りから車で3分
  • spot 05
    中七日町通り内蔵めぐり
    建物の中に明治大正時代の内蔵があるレトロな蔵の町を散歩
    蔵の町として知られる中七日町通りには、奥行き100mほどの敷地が短冊状に並び、主屋と内蔵を覆う長さ50-60mもの木造建築が残されている。19棟の公開家屋を鑑賞しながらレトロな町を散策できる。
    蔵の駅にある無料公開している内蔵。中に入って見学も可能
  • spot 06
    旬菜みそ茶屋くらを
    大正7年創業の老舗麹屋が手がける発酵食堂&ショップ
    蔵の町横手市増田の中心部、江戸の内蔵が残る旧勇駒酒造の国登録有形文化財を改装。創業100余年の老舗麹屋がリニューアルして、発酵にまつわるグルメ&スイーツを提供。あきた発酵ツーリズム拠点施設のひとつ。
    ショップのレジ周りでは自家製味噌を量り売り。レジ奥が食堂スペースになっている
  • spot 07
    秋田ふるさと村
    広さ東京ドーム4個分! 秋田を丸ごと体験できるレジャースポット
    東北最大級のプラネタリウムやトリックアートが楽しいワンダーキャッスルでレジャー体験。工芸展示館や美術館でアート鑑賞。お腹が空いたら名物グルメやお土産コーナーへ。一日で秋田を丸ごと堪能できる。
    彫刻作品を鑑賞したりレジャーシートを広げてくつろげる芝生エリア「彫刻広場」
  • spot 08
    ヤマモ味噌醤油醸造元
    革新的な発酵文化をリードする創業150年余の老舗蔵元
    江戸末期に創業した老舗蔵元でありながら、工場内にショップ、ガーデンカフェ、アートギャラリーを併設。新発見した酵母により国内外の発酵食に革新をもたらすガストロノミーとしても、国内外から注目を浴びる。
    母屋をリノベーションして2013年(平成25)に誕生したファクトリーストア
  • spot 09
    石孫本店
    全国でも数か所だけの伝統製法を守る味噌醤油醸造蔵を見学
    1855年(安政2年)の創業以来160年以上、木桶仕込みの伝統製法で味噌醤油を造り続ける醸造元。麹蓋での麹づくりや木桶熟成にこだわる製法は全国でも数か所のみ。職人の仕事を間近で体感できる蔵見学もあり。
    2020年(令和2)にリニューアルした母屋入り口
  • spot 10
    須川温泉 栗駒山荘
    標高1100mの峠道を越えてたどり着く絶景露天風呂
    秋田県東成瀬村と岩手県の県境、奥羽山脈のほぼ中央にたたずむ温泉宿。栗駒山の裾野にある須川高原を見下ろす大パノラマと、標高1100mもの高地で自噴した源泉を加温加水なしのかけ流しで楽しめる温泉施設だ。
    良く晴れた日には、出羽富士と称される「鳥海山」を眺めながら温泉を楽しめる
  • spot 11
    小安峡大噴湯
    高さ60mの渓谷沿いに噴き出す熱泉と水蒸気を間近で観賞
    深さ60mの渓谷沿いの岸壁から、轟音とともに絶え間なく熱泉と水蒸気が噴出する世界でも貴重な地形。その迫力とスケール感からかつて「地獄釜」と呼ばれた大自然のショーを、遊歩道から体感できるスポット。
    皆瀬川の急流が長年にわたり両岸を深く浸食してできたV字谷「小安峡」
  • spot 12
    泥湯温泉 奥山旅館
    古い湯治場の情緒を色濃く残す人里離れた山奥の濁り湯
    栗駒国定公園内、高松岳山麓にある3種の泉質と秘湯の情緒が味わい深い温泉宿。2016年(平成28)に火災で全焼するも2019年(平成31)にリニューアルオープン。野趣あふれる露天風呂とかけ流しのにごり湯は健在。
    大自然に囲まれた秘湯、奥山旅館の大露天風呂
  • spot 13
    秋の宮温泉郷
    数多くの文化人や著名人に愛された秋田県最古の温泉郷
    秋田県の最南端、奥羽山脈の山々に抱かれた温泉郷。名建築家の設計した旅館をリニューアルした稲住温泉、スパリゾートの秋の宮山荘、昔ながらの湯治宿の雰囲気を残した鷹の湯温泉などがある。
    自然に湧出する温泉と川の水を混ぜて自由に足湯が楽しめる「川原の湯っこ」
  • spot 14
    佐藤養助総本店
    一子相伝(いっしそうでん)の製法を継承する稲庭うどん
    日本三大うどんのひとつとして知られる秋田名物稲庭うどん。なかでも佐藤養助商店は一子相伝による門外不出の製法で、明治時代には宮内省から御買上いただいた名店。8代目の現在でも職人による手づくりにこだわり、生地の熟成や手綯い(てない)の技術を受け継いでいる。手ごねした生地は1日寝かせて熟成させ、小巻きした生地を2本の棒に8の字にかけることで、細く長く伸ばしていく。手綯いした生地をまた熟成させたのち、均一な太さの平麺につぶして、さらに160cmほどに伸ばして一昼夜乾燥させる。乾麺をたっぷりのお湯で茹でてから流水でぬめりをとり、氷水でギュッと締めることでつるつるシコシコの独特なのどごしと食感を生む。光にかざすと透明感をおびた麺がまるで秋田美人の肌のような白さ。佐藤養助総本店の二味せいろでは、スッキリした醤油ベースの特製つゆとごま味噌ベースのコク深いつゆの2種類で、味の違いを楽しむことができる。
    佐藤養助総本店の人気メニュー「二味せいろ」。特製醤油つゆとごま味噌つゆの2種類で食べ比べ
  • spot 15
    六郷湧水群
    奥羽山脈の湧水が60か所以上から湧き出す「日本の名水百選」
    奥羽山脈と出羽山脈に挟まれた横手盆地に位置する美郷町(みさとちょう)。扇状地形の伏流水が町のあちこちに湧出し、その数は126か所。うち半数以上の湧水地が六郷エリアに集中しており、「日本の名水百選」にも数えられる。
    かつて秋田藩主が茶の水に使用していたという「御台所清水(おだいどころしみず)」。今も生活用水に使われている
  • spot 16
    ニテコ名水庵
    名水百選「ニテコ清水」を使った蔵造りのカフェ&ダイニング
    秋田新幹線の停車駅であるJR大曲駅から車で15分ほど。奥羽山脈と出羽山地に囲まれた日本最大規模の「横手盆地」に位置する美郷町(みさとちょう)の一角に、「日本の名水百選」に選ばれ、かつては明治天皇の東北巡幸の際に御前水として献上された「ニテコ清水」がある。その名水を囲むように立つクラシックモダンな木造建築がニテコ名水庵だ。蔵造りで2階建てのKuraカフェでは、清らかな湧水で育った地元のお米や野菜を使った「本日のご飯プレート」をはじめ、おしゃれなカフェタイムを楽しめる季節のスイーツメニューをいただける。おすすめは名水ニテコ清水でじっくり抽出した「水出しコーヒー」。ここでしか飲むことができないすっきりした味わいで、人気スイーツのクロッフルや濃厚プリンと一緒に楽しんでほしい。また日本でも珍しい卓上で楽しめる流しそうめんもあり、こちらは4〜9月の夏期限定で提供している。併設する工場では1902年(明治35)から変わらないやさしい甘さの「ニテコサイダー」を製造しており、お土産にもぴったりだ。
    ノスタルジックな店内には半個室の席があり、のんびりした時間を過ごせる
  • spot 17
    後三年合戦金沢資料館
    「後三年合戦」の史跡が残る地で歴史絵巻を見ながら当時に思いを馳せる
    古代から中世武家社会につながる歴史上重要な戦い「後三年合戦」。その史跡が残る秋田県横手市金沢地区で国の重要文化財『後三年合戦絵詞』の貴重な模写や、郷土の歴史資料を閲覧できる資料館。
    全5巻に及ぶ『後三年合戦絵詞(ごさんねんかっせんえことば)』の模写の一部を展示。熾烈(しれつ)な戦いの伝承を見ることができる
  • spot 18
    日の丸醸造
    元禄創業の老舗酒蔵でお酒と甘酒の試飲付き内蔵見学
    内蔵の街並みで有名な増田に1689年(元禄2)創業した老舗酒蔵。「純米大吟醸 まんさくの花 山田錦45」がフランス開催の「KURA MASTER 2020」で金賞を受賞するなど、人気実力ともに評価の高い日本酒を生み出している。
    日本有数の豪雪地帯である増田地区。外観からは想像もつかないが中には豪華な内蔵がある
  • spot 19
    横手市ふれあいセンター かまくら館
    マイナス10℃の施設内で本物のかまくらを体感できるスポット
    秋田の冬を代表する小正月行事「かまくら」を、年間を通して体感できる観光施設。室温マイナス10℃のギャラリー内には、かまくら職人が作った本物のかまくらがあり、中に入って記念撮影することも可能だ。
    かまくら館で展示されているかまくら。想像以上の大きさで高さは3mほど
  • spot 20
    藤春食堂
    B-1グランプリ王者「横手焼きそば」本場の四天王常連店
    ご当地グルメの最高峰を競う「B-1グランプリ」で、2009年(平成21)に念願の初優勝。一躍全国区になった名物「横手焼きそば」。そのおいしさやブランドを保つために、横手市で立ち上がった横手焼きそば暖簾会が主催する「横手焼きそば四天王決定戦」が、毎年開催されている。その大会で上位4店舗に与えられる称号「四天王」の常連店舗が藤春食堂だ。1945年(昭和20)創業の老舗で、横手焼きそばの歴史をつくり上げてきた名店でもある。横手焼きそばの特徴といえば、まっすぐな太麺と出汁の利いたウスターソース、最後にトッピングする目玉焼き。店内のメニューは基本的に焼きそばのみだが、具材の種類や麺の量などで好みのオーダーができる。定番はキャベツ、豚挽肉、目玉焼きのシンプルな肉玉焼きそば。並サイズは500円ワンコインという驚きの安さ!かつお節や昆布などでていねいに抽出した出汁とウスターソースの酸味が絶妙な、特製出汁ソースが太麺によくからむ。付け合わせの福神漬けや目玉焼きの黄身を混ぜて味変しながら食べ進めれば、最後のひと口までおいしく味わえる。
    具材はキャベツと挽肉、トッピングは目玉焼きの「肉玉焼きそば(500円)」
  • spot 21
    湯沢市川連漆器伝統工芸館
    800年の歴史が詰まった川連漆器の展示&販売拠点
    秋田県湯沢市で鎌倉時代が起源とされる伝統的工芸品「川連漆器(かわつらしっき)」。過去から現在までの名匠による貴重な漆器をはじめ、今昔の工具や道具まで展示。ショップでは約1400点もの川連漆器から選んで購入できる。
    漆器は伝統的なデザインから海外のデザイナーとのコラボ商品までラインナップ
  • spot 22
    西馬音内盆踊り会館
    日本三大盆踊り「西馬音内盆踊り」の幻想的な世界を体感
    約700年以上の歴史をもち、国の重要無形民俗文化財である「西馬音内盆踊り」。毎年8月16〜18日に開催される本番の雰囲気を、大型スクリーンの映像や衣装の展示で体験できる文化施設。
    西馬音内盆踊りの衣装や踊り、お囃子(はやし)などを解説する映像を鑑賞できる「体験展示ホール」
  • spot 23
    弥助そばや
    創業200余年。布海苔を加えた知られざる西馬音内(にしもない)そばの元祖
    ここは秋田道横手ICから車で30分ほどの秋田県南エリア。国の重要無形民俗文化財「西馬音内盆踊り」で有名な羽後町に、初代がこの地で蕎麦屋を開いてから200余年。創業者である金弥助(こんやすけ)さんが大阪で盛んだった砂場系統のそばを習得したのち、故郷である羽後町で弥助そばやを開いたことが始まり。つなぎに布海苔を加える製法で、独特ののどごしと風味を感じさせる「西馬音内そば」の元祖店だ。創業以来、毎日手打ち手切りにこだわり、早朝から仕込んだ打ち立て蕎麦を提供している。独特ののどごしを十分に味わうために、冬でも「冷やかけ」を注文するのが地元流。蕎麦の香りを残しつつもマッチするつゆは、北海道産の昆布と焼津産のかつお節を使用。このダシの利いたおつゆが絶品だ。弥助そばやは、蕎麦以外の総菜や天ぷらの味にも定評があり、金曜限定の特製カレーと蕎麦のセットを目当てに訪れる常連客も多い。店から徒歩5分ほどに、西馬音内盆踊りの踊り衣装や映像の鑑賞ができる「西馬音内盆踊り会館」があり、はしごして町巡りを楽しむのもおすすめだ。
    布海苔が練り込まれた二八蕎麦と、少し甘めのつゆがクセになる名物「冷やかけ」
  • spot 24
    川原毛地獄
    三途川を越えた先に広がる荒涼とした白の世界へ
    標高約800mの秋田県湯沢市の山懐にある噴気地帯。強い酸性の熱水や火山ガスの噴気の影響で、白く荒涼とした景色が広がる。青森の恐山や富山の立山と並ぶ「日本三大霊地」のひとつ。
    頂上付近にある川原毛地獄駐車場方面から見下ろした光景
  • spot 25
    インテリアショップ&カフェ momotose
    築120余年の蔵を改装したショップ&カフェで豊かな暮らしを提案
    秋田道十文字ICから車で8分ほど。かつて皆瀬川沿いで河川舟運の時代の交通の要衝でもあった湯沢市岩崎地区。明治時代より味噌や醤油、酒などの発酵産業が盛んなエリアで、今も石孫本店やヤマモ醤油醸造など、国内でも有名な蔵が点在する。momotose(ももとせ)は築120余年の黒漆喰の内蔵と母家をリノベーション。豊かな暮らしをテーマにした家具や雑貨の販売とあわせて、地元食材を使った滋味あふれるメニューを堪能できるショップ&カフェだ。店内に入るとすぐセレクト雑貨の並ぶショップがあり、レジでメニューを注文してからカフェスペースへ。庭を眺める席やデッキ席、テーブル席の奥には、内蔵を改装した半個室型のソファー席が並ぶ。おすすめは地元野菜や発酵グルメを味わえる月替わり御膳。平日は限定30食なので、確実に食べたい場合は予約をしておくと安心だ。オリジナルドリンクや和スイーツなどのカフェメニューも充実しており、館内に並ぶ書籍や雑誌を読みながら穏やかなくつろぎを感じられるぜいたく空間だ。2024年より豆腐の製造を開始。地域の味噌や醤油麹などの発酵調味料とかけ合わせた商品や豆腐メニューの提供を始める。
    季節ごとの秋田の郷土料理や地元食材を堪能できる月替わり膳の一例(1320円)
  • spot 26
    五輪坂温泉としとらんど
    丘の上から田園風景を望む絶景温泉&本格グランピング
    秋田道湯沢ICから15分ほど、秋田県南の田園エリア。国の重要無形文化財「西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)」で有名な羽後町(うごまち)の小高い丘の上に立つ温泉施設。としとらんどには3つの施設があり、楽しみ方も多様だ。気軽な日帰り温泉から、温泉付き客室での宿泊まで楽しめる温泉施設「としとらんど本館」。大きな内湯にこんこんと注がれる温泉は、肌にやさしく湯ざわりなめらかな硫酸塩―塩化物泉。リニューアルした清潔な本格サウナも大人気。こぢんまりしたサイズの岩造りの露天風呂もある。次に、としとらんど敷地内のアウトドアエリアに広がる「コテージ棟」。本格グランピングサービスを堪能できる、ログハウスRISINGSUN(ライジングサン)も注目だ。そして標高約450mの高台にたたずむ岩風呂付き山荘「みはらし荘」。条件がそろえば雲海を眺められる名物スポットとしても有名。としとらんどは日帰り温泉や宿泊、食事や宴会など過ごし方はさまざま。車で3分ほどの「道の駅うご」で買い物をしてから付近の五輪坂アルカディア公園で外遊びをして、汗をかいたら温泉に入ってリフレッシュ。
    としとらんど周辺には芝生がきれいに整備された広場や公園、ゴルフ練習場などもある
  • spot 27
    増田観光物産センター「蔵の駅」
    明治時代の内蔵を無料で鑑賞できる増田の観光拠点スポット
    湯沢横手道十文字ICより車で10分ほどで到着する、秋田県南部の横手市増田エリア。ここは江戸時代から人や物資が行き交う流通拠点として賑わい、明治大正時代には県内有数の商業地であった。なかでも中七日町通り(なかなのかまちとおり)には、今も明治時代の伝統的な町並みや内蔵が多く残っており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。中七日町通りのほぼ真ん中に位置する旧石平金物店(きゅういしへいかなものてん)が、現在観光案内所として開放されており、明治中期の内蔵を含む伝統的建造物を無料で鑑賞できる。通りに面した間口は9mほどだが、奥行きは90mもあり細長い町割りになっているのも増田ならでは。入り口の店舗部分にはスタッフが常駐しており、声をかけると建物はもちろん周辺観光についても案内してもらえる。店舗の奥はかつての居住スペースで、座敷・居間・水屋(台所)・内蔵の順に配置。この内蔵は「JR大人の休日倶楽部」のCM撮影で女優の吉永小百合さんが訪れたこともあり、増田の記念撮影スポットとしても人気だ。
    鞘(さや)や外壁の装飾の素朴さから明治20年代の建築といわれる内蔵
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旅のヒント

  1. その1

    車での観光の場合は、東北道北上JCTから秋田道に入り、横手ICで下りると各スポットへのアクセスがスムーズだ。電車の場合は、秋田新幹線こまちを利用してJR大曲駅で下車。奥羽本線に乗り換えると、JR横手駅、JR湯沢駅にたどり着く。

  2. その2

    古くは平安初期と推定される古城跡「払田柵(ほったさく)」の遺跡が発掘され、大和朝廷と蝦夷の境界の役割を果たしていたという説もある。また平安後期に陸奥国で起こった「前九年の役」と「後三年の役」の戦場だった記録があり、後三年は地名にも残されている。

  3. その3

    昔ながらの伝統芸能や祭りが数多く残る地域で、特に国指定文化財の「西馬音内盆踊り」は、日本三大盆踊りとして知られている。また、夏は大曲全国花火競技大会、冬は横手かまくら祭りが開催され、国内外から多くの観光客が押し寄せる。

  4. その4

    大根を漬物にしてさらに燻製した「いぶりがっこ」、全国B級グルメグランプリ常連の「横手やきそば」、日本三大うどんと称される「稲庭うどん」など。ご当地グルメが豊富で、秋田ならではの食文化を体験できる。

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