玉川温泉
全国屈指の効能と称される日本一の強酸性泉に出合える秘湯
日本一の湯量と日本一の強酸性
玉川温泉は八幡平の焼山山麓に湧出する秋田県仙北市にある温泉。ph1.2と日本でいちばん酸性の強い温泉として知られ、源泉温度はなんと98℃。温泉は無色透明だが、硫黄臭と微量のラジウム放射線が含まれている特徴ある泉質となっている。大噴(おおぶき)と呼ばれる源泉から毎分9000ℓの温泉が湧出し、源泉1か所から湧く温泉としては日本一の湯量とされている。病後の療養や治癒の向上を期待できるとして数々の本やテレビで紹介され、日本全国から人々が集まる場所だ。
かつては毒水といわれたほど強力な泉質
玉川温泉が発見されたときにシカが傷を癒やしていたことから、古くは鹿の湯、鹿湯と呼ばれ湯治場として利用されていた。昭和初期には現在の「玉川温泉」に改称され、1959年 (昭和34)に八幡平温泉郷の一部として国民保養温泉地に指定され、その効能の高さが注目されるようになった。強酸性の湯は湯治においては人々の役に立つが、かつては田畑を枯らし魚が生きていられないほどの「玉川毒水」として恐れられてもいた。今では日本で最も酸性の強い泉質と、都会の喧騒を離れた大自然に囲まれた治療の湯として知られ、観光客以外にも温泉療法を目的にこの地を訪れる人が多い。
自然研究路の散策で蒸気浴と岩盤浴
有料の駐車場に車を停めると、山からは湯けむりが上がり周囲には硫黄の臭いが漂う。自然研究路は一周約1kmで散策でき、玉川温泉の特徴的な火山現象を見ることができる。グツグツと沸騰した源泉、地獄谷と呼ぶにふさわしい荒々しい光景、ゴオオオと吹き上がる蒸気などからは、大地のエネルギーを感じさせられる。蒸気に含まれる温泉成分を吸引することで、肺や気管支の疾患に効能を期待できるといわれ、源泉付近にいるだけで効果が得られるという話も。そのため辺りにはゴザを敷いてゴロゴロと寝転がり岩盤浴を行う人々が。テント小屋の岩盤浴も無料で利用でき、平らで地熱を感じる北投石の上では、体の芯からジワジワと温まるのを実感できる。
日本一の強酸性の湯はピリピリの刺激
自然研究路のすぐ隣にある玉川温泉は、宿泊や湯治利用のほかに日帰り入浴も可能。源泉100%の浴槽は強酸性で温泉の効能を最も期待できるが、肌への刺激も強く傷などがあるとピリピリする。湯船が豊富なのも特徴で、源泉50%の浴槽・弱酸性の湯・ぬる湯・気泡湯・寝湯・打たせ湯・箱蒸しとなど、刺激の弱い湯から徐々に慣れるのがおすすめ。温泉の成分が強いため、慣れるまで長湯は禁物、皮膚の炎症を防ぐためかけ湯をして上がるなど入浴の心得も必要だ。空気中にも酸性度の高い水蒸気が含まれるため、装飾品などの貴金属類が反応を起こして変色することもあるという。全国から治癒目的で人が集まる本格的な湯治場。興味のある人は心得て訪れて。
スポット詳細
- 住所
-
秋田県仙北市田沢湖玉川字渋黒沢
地図
- エリア
- 十和田八幡平・白神エリア
- 電話番号
- 0187583000
- 泉質
- 酸性-含二酸化炭素・鉄(2)-アルミニウム-塩化物泉
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、打ち身、慢性消化器病、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、糖尿病、高血圧症、痔疾、慢性婦人病等
- 泉温
- 98℃
- 源泉数
- 1
- 湯量
- 9000リットル/分
情報提供: ナビタイムジャパン