康楽館
日本最古級の劇場として知られる明治建造の歴史的建築
当時と変わらず人力で動かす舞台
東北道小坂ICから車で3分ほどで到着。1910年(明治43)に建てられた康楽館は、移築や復元を行っていない劇場としては日本で最も古く、当時のままの舞台仕掛けを見学できる貴重なスポット。舞台がない日と休館日以外は、これらの舞台裏を約20〜30分のガイド付きで見学することができる。劇場内で特に圧巻なのは、直径9.73mの回り舞台だ。舞台上の床はほぼ全範囲が回り舞台になっており、多くの劇場が機械仕掛けに改装していくなか、康楽館では今もなお人力で動かし続けている。舞台の下にある奈落(ならく)と呼ばれる空間も見学可能で、回り舞台を動かす仕掛けを目の当たりにすることができる。奈落には重さ約2tもあるろくろ仕掛けの装置があり、4人がかりで押すことで舞台が回る仕掛けになっている。また花道の途中には役者が舞台下からせり上がってくる演出をするための、切穴(すっぽん)と呼ばれる仕掛けがあり、こちらも人力で動かしている。会場のほとんどが木製で作られており、木のぬくもりを感じられるのも「康楽館」の特徴である。舞台上演前に施設見学をしておけば、本番の芝居を見ながら舞台裏の慌ただしい動きを感じることができて、いつもとは一味違う楽しみを味わえる。
現代まで愛され続ける明治の芝居小屋
戦後テレビが普及していくにつれて芝居の人気は衰えていき、1970年(昭45)頃には一般興業がなくなり単独公演のみとなった。貴重な芸能の歴史舞台がなくなってしまうことを憂慮した、芸能史研究家でもある俳優の故・小沢昭一(おざわしょういち)氏などの提言もあり、今も当時の姿をとどめている。楽屋にはこれまでに公演を行った、明治から現在に至る役者たちのサインがびっしりと残されており、なかには大物映画俳優などの落書きやサインも見つかる。第一線で活躍する歌舞伎俳優らによる舞台が今でも催され、日本の芸能史を語るうえで重要な劇場として多くのファンを魅了している。
帰り道にはオリジナルグッズのお土産を
館内には康楽館や演者のオリジナルグッズの並ぶ売店があるほか、エントランス近くのロビーには貴重な芸能資料が展示されており、舞台上演がない日でも立ち寄りスポットとして人気だ。また小腹を満たすのにちょうど良いそば処も併設している。現在上演されている芝居は、伝統演劇の歴史を踏まえつつも現代風にわかりやすくアレンジした作品が多く、芝居の予備知識がなくても十分に楽しめる。予約をすれば大館駅名物の駅弁である「鶏めし弁当」をいただきながら鑑賞することも可能。舞台の写真撮影(制限有り)もできるので、旅の思い出に1枚撮って帰りたい。
スポット詳細
- 住所
- 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字松ノ下2 地図
- エリア
- 十和田八幡平・白神エリア
- 電話番号
- 0186293732
- 時間
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9:00-17:00(最終入場16:30)
※11/1-3/31は16:00最終入場 - 休業日
- 年末年始
- 料金
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[常打芝居料金]一般2,500円(税込)
[施設見学料金]一般700円(税込) - 駐車場
- あり(80台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、PayPay)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円, 1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 30-120分
- 車椅子での入店
- 可(常打芝居は可、施設見学は不可)
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 舞台の仕掛が良く理解出来ました。
- 夫婦で立寄りました。二人の為に親切に館内を説明して頂きました。大変楽しかったです。舞台の仕掛が良く理解出来ました。
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- 国重要文化財の現役芝居小屋
- 3館共通券で入館見学。入館者を何人かまとめて係の方が、2階、桟敷席、舞台裏、楽屋などを解説しながら案内していただけました。明治43年1910年に小坂鉱山の厚生施設として建てられ、現在も現役の芝居小屋として使われています。国の重要文化財にも指定されています。
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- 入場はしませんでしたが歴史を感じる造りです
- 小坂鉱山を営んでいた当時の藤田組が従業員の慰安のために造った建物だそうです。明治43年竣工で110年の歴史があります。裏手に廻ると更に歴史を感じることができます。
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