富山

高岡

TAKAOKA

土蔵造りの街並みが印象的な万葉のふるさと

高岡は富山県第2の都市で、藩政期から続く高岡銅器で知られる。街の発展の礎を築いた加賀藩前田家2代前田利長の菩提寺である瑞龍寺は国宝に指定されており、近年復活を遂げた国指定重要文化財の勝興寺と合わせて拝観したい。また、大伴家持が5年間、越中国守として赴任した際に詠んだ歌が『万葉集』に多く残されていることから「万葉のふるさと」として全国から愛好家が集まる。高岡を代表する祭りとして「高岡御車山祭」があり、その伝統を守り続けるのが山町筋だ。その街並みは、幾度となく起こった大火の経験から土蔵造りとなっており、街を火災から守ってきた家々が生み出す景観は強く印象に残るだろう。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    瑞龍寺
    加賀藩の財力を示した曹洞宗の古刹。国宝の美しさに心奪われる
    高岡の開祖である加賀藩前田家2代前田利長の菩提寺として知られる曹洞宗の名刹。1997年(平成9)に山門、仏殿、法堂が国宝に指定されており、威風堂々とした建築物に圧倒される。
    仁王像がすべての災厄から総門を守っている
  • spot 02
    高岡古城公園
    高岡城跡に整備された市民のための公園
    高岡市の中心部にある高岡古城公園。最も美しい時期は春。満開の桜が公園全体に咲き誇り、ピンク一色に包まれる。かつて前田家が居を構えた城の跡は、高岡市民の憩いの場となっている。
    中の島周辺には休憩所があるので、ゆったりとした時間を過ごしたい
  • spot 03
    高岡大仏
    長きにわたって人々の生活を見守ってきた大仏
    まちのシンボル的存在である高岡大仏。市民からは敬意を込めて「だいぶっつぁん」(『大仏様』を表す呼称)と呼ばれ、そのやさしい瞳は地上高くから慈愛の心で人々の暮らしを見守っている。
    鼻筋の通った美しい顔立ちは日本一とさえいわれている
  • spot 04
    高岡市万葉歴史館
    いにしえの歌人が詠んだ万葉のロマンを紐解く
    『万葉集』の全歌数4516首のうち、最も多くの473首を歌った万葉歌人・大伴家持。その家持が越中国守として5年間赴任した国庁跡近くに建つ高岡市万葉歴史館では、万葉集の新たな魅力を発見できる。
    広大な敷地に万葉の世界を表現している
  • spot 05
    国定公園 雨晴海岸
    いつの時代も人々の心をつかんできた光景を
    「万葉集の歌人」として知られ、奈良時代に越中国守だった大伴家持(おおとものやかもち)は、雨晴(あまはらし)海岸を「立山に振りおける雪を常夏に 見れども飽かず神からなし」と読んだ。その美しさは、「日本の渚百選」「白砂青松百選」に選ばれ、「世界で最も美しい湾クラブ」にも加盟している。天候に恵まれれば富山湾越しに立山連峰が浮かび上がる姿は絶景の一言。海岸そばの義経岩は、源義経が奥州に落ち延びる際、にわか雨が晴れるのをしばし待ったことからその名がついたとされ、「雨晴」の由来となった。海岸そばには、道の駅雨晴があり、2、3階は24時間開放の展望デッキになっている。2階は、地元産の食材を使ったメニューを提供するカフェと地域の特産品や高岡のクラフト商品の販売、1階には高岡市観光情報の紹介コーナーもある。少し高台からの特等席で、いにしえから人々を魅了し続けてきた景観を楽しみたい。
    女岩の背後に立山連峰がそびえる光景は壮観の一言
  • spot 06
    勝興寺
    「平成の大修理」で取り戻した北陸随一の真宗寺院
    創建から500年以上の歴史を刻む勝興寺。加賀藩から手厚い庇護(ひご)を受け、大伽藍を擁するまでになった。近年は老朽化が進んでいたが、2021年(令和3)に完了した「平成の大修理」によって往時の姿を取り戻している。
    本堂は国内でも有数の大きさを誇る
  • spot 07
    金屋町
    高岡の歴史を見てきた、高岡鋳物が生まれた場所
    金屋町は、高岡市のなかでも古い街並みだ。高岡鋳物発祥の地として知られ、2012年(平成24)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。今も格子造りの家々が軒を連ね、ノスタルジックな気持ちにさせてくれる。
    かつては鋳物を製造する工場がたくさんあった
  • spot 08
    山町筋
    高岡が誇る「高岡御車山祭」を受け継ぐ
    2000年(平成12)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された山町筋は、「高岡御車山祭」で使われる御車山(山車)を守り伝えている。そして、土蔵造りの建築物が古き良き伝統文化を残すエリアだ。
    御車山を常設展示する高岡御車山会館(右)
  • spot 09
    高岡市土蔵造りのまち資料館
    土蔵造りの特徴である「通り土間」が現存する町家
    高岡でも屈指の商家として、1945年(昭和20)まで綿糸や綿布の卸売業を営んでいた室崎家を整備した資料館。高岡は1900年(明治33)に大火を経験しており、山町筋にある多くの建物と同様に、この建物も黒漆喰の壁や防火壁を備えた重厚な土蔵造りが特徴となっている。土蔵造りに欠かせない「通り土間」が現存する数少ない町家であり、山町筋で主屋の内部を全て見学できる唯一の施設だ。数寄屋風のザシキは朱壁にし、柱は秋田杉、天井は屋久杉、欄間にはヒノキを用いるなど、絢爛豪華なしつらえとなっている。また、2階から眺める中庭は、豪商と呼ばれただけの面影が残っている。高岡のまちがどのように成り立ってきたかを知る絵図や城下町の模型などもあるのでチェックしたい。
    写真右手に伸びる通路が「通り土間」と呼ばれている
  • spot 10
    能作 本社工場
    高岡鋳物を一から十まで知り尽くす
    鋳物メーカーの能作本社工場は、産業観光の拠点として人気がある。木型を使ったディスプレーや富山の観光地を映し出すプロジェクションマッピング、鋳物製作体験コーナーなど、ものづくりの工場ならではの仕掛けに心躍る。
    赤色の屋根は金属を溶かす炉の燃え上がる炎をイメージした
  • spot 11
    高岡おとぎの森公園
    ドラえもんたちに会える市民の憩いの場
    高岡おとぎの森公園は、ドラえもんのキャラクターたちや芝生の広場、大型遊具、季節を感じさせる花園など、のんびりとした時間を過ごせる花と緑にあふれる総合公園として市民に愛されている。
    「おとぎの森館」は、公園のランドマークタワー
  • spot 12
    鋳物工房 利三郎
    鋳物の町・高岡で鋳物体験をして思い出づくりを
    高岡鋳物発祥の地とされる高岡市金屋町。その地で、明治初期に初代利三郎が双型鋳物を始めて以来100年余りにわたって店を構えてきたのが鋳物工房利三郎だ。伝統的な技法に新たな技術を取り入れながら、一つひとつていねいに製作に向き合っている。
    早いものなら45分ほどで体験できる
  • spot 13
    高岡御車山会館
    400年の年月を超えて、今も残る絢爛豪華な高岡御車山を見よう
    「高岡御車山」は、全国で5例しかない国の重要有形文化財と無形民俗文化財の両方に指定されている文化財で、ユネスコ無形文化財にも登録されている。高岡御車山会館は、この高岡御車山を通じて、「ものづくりのまち高岡」の工芸技術について紹介する施設であり、芸術の域に達した匠の技に目を凝らしたい。
    いつでも本物の高岡御車山を鑑賞することができる
  • spot 14
    高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー
    『ドラえもん』『キテレツ大百科』を生んだ国民的なまんが家、藤子・F・不二雄の足跡をたどろう
    「ドラえもん」をはじめ、多くの人気キャラクターを生み出した藤子・F・不二雄のさまざまな作品を通じて、作者が伝えたかった想いに触れてみてはいかがだろうか。
    ギャラリーの入り口はどこでもドアになっている
  • spot 15
    菅笠問屋の町並み
    地域住民の心のよりどころとなっている菅笠を感じる町
    あいの風とやま鉄道福岡駅から600m。その昔、菅笠問屋が立ち並んでいたという町並みは、今では閑静な住宅街となっている。通りには名残を感じさせる名家も見られるなど、ノスタルジックな雰囲気に包まれている。
    かつては多くの行商人が行き交う町として賑わった
  • spot 16
    雅楽資料展示分室 雅楽の館
    福岡に伝わる雅楽を知る。菅笠(すげがさ)の展示販売も
    1931年(昭和6)に移築された菅笠問屋の建物で、江戸末期から継承されてきた市指定無形文化財「雅楽」の楽器や装束が並んでいる。雅楽とは宮廷や神社の儀礼・祭礼に流れる正式な音楽と舞のことで、代表的な曲として『越殿樂』(えてんらく)がある。福岡に雅楽が根ざすようになったきっかけは1861年(文久元)にまでさかのぼる。福岡の長安寺住職長順恵(ちょうじゅんえ)が村人を集め、末友村の僧月海師を招いて教わったのが始まりとされる。館の一室には、雅楽の曲目のひとつ「蘭陵王(らんりょうおう)」の絢爛豪華な装束のほか、楽器や面などが陳列されている。贅を尽くした華やかな装飾品の数々に心躍るに違いない。また、館内では越中福岡の菅笠(すげがさ)が展示販売されている。伝統的な形をした菅笠は農作業などに使われることが多いが、サンバイザーや帽子など日常使いできる、色彩豊かでおしゃれな菅笠も用意しているので、ぜひ立ち寄って購入してほしい。
    色とりどりの衣装や楽器がとても美しい
  • spot 17
    ミュゼふくおかカメラ館
    カメラと写真文化の魅力を伝えるミュージアムを巡る
    ミュゼふくおかカメラ館が収蔵するクラシックカメラのカメラ展示は全国的にもまれな取り組みであり、そのカメラの数々は見てみる価値があるだろう。第一線のカメラマンが撮った写真展も一年を通して開催されているので一度は訪れてみたい。
    館内全体が写真を展示するスペースとして機能している
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旅のヒント

  1. その1

    北陸新幹線は「はくたか」だけが停車するので注意が必要。

  2. その2

    高速道路は高岡ICを降り、約6kmで中心市街地に着く。

  3. その3

    藤子・F・不二雄の生誕の地であることから、市内にはドラえもんのキャラクターが随所に見られる。

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