国指定名勝 旧池田氏庭園
東北三大地主の広さ4万平方メートル超え庭園と大正ロマンな洋館
「日本の庭園百選」に選ばれた池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)
全国花火競技大会で有名な大仙市。その中心であるJR大曲駅から車で10分ほど。仙北平野の田園風景のなかにたたずむ広大な敷地に造られた「旧池田氏庭園」。池田家は宮城県石巻市の齋藤家や山形県酒田市の本間家と並び、東北三大地主と称された豪農。最盛期を迎えた13代目池田文太郎(いけだぶんたろう)の時代にはおよそ10㎢の土地を所有する大地主となり、その後も村長を歴任するなど地域経済や文化の発展に尽力した。園内には国指定名勝の「旧池田氏庭園」と国指定重要文化財の「旧池田家住宅洋館」が美しい状態で残されており、庭園を散歩しながら当時の繁栄を体感できる。
正門付近の庭園案内図を見ると、約4万2000平方メートルの庭園全体が六角形になっているのがわかる。これは池田家の家紋である「亀甲桔梗(きっこうききょう)」にならって形作られたという。正門は当時格式の高い武士や公家の証であった「薬医門」。正門をくぐり長いアプローチを抜けて管理棟で入場料を支払ってから邸内へ。明治時代の米蔵や大正時代の味噌蔵をのぞきながら進むと、庭門の先に「日本の庭園百選」にも選ばれたモダンかつ洗練された池泉回遊式庭園が見えてくる。
日本有数の近代造園家・長岡安平の設計
邸内は奥羽山脈と田園風景を借景に、まるで仙北平野が庭園のなかに凝縮されたような、素朴ながらも躍動感のあるレイアウト。この庭園の設計は明治から大正時代に活躍した近代造園家で、日本初のランドスケープデザイナーでもある長岡安平(ながおかやすへい)氏。長岡氏は東京の芝公園や日比谷公園の設計者としても知られている。庭園内には高さ4.8mの石造五重層塔や、高さ4mで笠の直径も4mという日本最大級の雪見灯籠が立ち、リズムとインパクトを演出している。訪れた季節やビューポイントによって庭の印象がガラリと変わるので、自分好みの景色を見立てながら巡るのも庭園散歩の楽しみ方のひとつ。ちなみに入場時にもらえるガイドマップには13のビューポイントが書かれているので、途中で休憩して鑑賞ポイントをチェックしながら進もう。
建造に1000人もの人手がかかったという大きさの「三本脚雪見灯籠」
国指定重要文化財のルネサンス様式の洋館
光沢のある白磁タイルにイタリアから取り寄せた白大理石の柱。ドームを載せた塔屋と庭園を眺める踊り場をしつらえた2階建の旧池田家住宅洋館。秋田県初の鉄筋コンクリート造りとしても有名な建屋は、資産家としてゲストを迎える迎賓館としての役目のほかに、地域の図書館として一部解放されていたという。
漆喰を基調として仕上げられた館内へ。1階には食堂兼音楽室や当時は珍しかったビリヤード専用ルームなどがあり、高級ヒバや檜をふんだんに使った建具や内装も見事だ。壁は今では極めて貴重な金唐革紙(きんからかわかみ)の高級壁紙で彩られ、ヨーロッパ製のシャンデリアにいたるまで随所にルネサンス様式が見られる。特別公開期間中には3日前まで予約をすれば、特別に2階も鑑賞できる。その2階には書斎やゲストルームがあり、1階よりも豪華な金唐革紙とシャンデリアがしつらえられている。まるで映画のセットのような館内では、撮影もOK。
スポット詳細
- 住所
- 秋田県大仙市高梨字大嶋1
- エリア
- 横手・湯沢・栗駒エリア
- 電話番号
- 0187626257
- 時間
- [4月末-11月中旬]9:00-16:00(最終入場15:30)
- 休業日
- 月(祝の場合翌日)
- 料金
-
[入園料]一般300円、高校生以下無料
団体240円(20人以上)
年間パスポート700円 - 駐車場
- あり(21台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- 備考
- ※電話番号は、庭園管理棟に繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
最寄り
横手・湯沢・栗駒エリアのおすすめスポット
秋田のその他のエリア
-
- 十和田八幡平・白神
-
-
十和田湖
-
大湯環状列石
-
大湯ストーンサークル館
- ...etc
-
-
- 角館・田沢湖・乳頭
-
-
武家屋敷通り
-
角館の人力車
-
角館歴史村・青柳家
- ...etc
-
-
- 由利本荘・鳥海
-
-
元滝伏流水
-
象潟九十九島
-
仁賀保高原土田牧場
- ...etc
-
-
- 秋田中央・男鹿半島
-
-
秋田きりたんぽ屋
-
秋田番屋酒場
-
千秋公園
- ...etc
-