西馬音内盆踊り会館

資料/郷土/展示/文学館

日本三大盆踊り「西馬音内盆踊り」の幻想的な世界を体感

約700年以上の歴史をもち、国の重要無形民俗文化財である「西馬音内盆踊り」。毎年8月16〜18日に開催される本番の雰囲気を、大型スクリーンの映像や衣装の展示で体験できる文化施設。

西馬音内盆踊りの衣装や踊り、お囃子(はやし)などを解説する映像を鑑賞できる「体験展示ホール」} 西馬音内盆踊りの衣装や踊り、お囃子(はやし)などを解説する映像を鑑賞できる「体験展示ホール」

貴重な端縫い衣装の展示&大迫力の映像体験

岐阜県の郡上踊りや徳島県の阿波踊りと並び、「日本三大盆踊り」のひとつとして有名な西馬音内盆踊り。毎年8月16〜18日の3日間にわたり開催され、会場は秋田県南エリアの羽後町西馬音内本町通り。西馬音内盆踊り会館はその会場の中心にあり、祭り本番になるとお囃子(はやし)を演奏するための特設舞台が組まれる重要なスポットだ。2005年(平成17)に西馬音内盆踊りの歴史文化を展示しつつ、観光の拠点施設としてオープン。外光を遮断した館内に入るとすぐ現れるのが、踊り手が身にまとう端縫(はぬ)い衣装と藍染(あいぞめ)衣装。端縫い衣装とは、絹などの布切れをパッチワークのように美しく紡いだ独特の踊り衣装のこと。踊り本番に焚かれる篝火(かがりび)に映えるようにと、袖口には赤い生地を配置するなど、機能性だけではなく美しさも追求する美意識を深く感じられる。

西馬音内盆踊りのメイン会場である本町通り沿い。本番期間中は囃子方が演奏する舞台が設置される} 西馬音内盆踊りのメイン会場である本町通り沿い。本番期間中は囃子方が演奏する舞台が設置される

1着1着デザインの違う「端縫い衣装」。昔は貴重だった絹布を左右対称にはぎ合わせ、子孫に代々伝えられる} 1着1着デザインの違う「端縫い衣装」。昔は貴重だった絹布を左右対称にはぎ合わせ、子孫に代々伝えられる

羽後町出身で国際的に有名な「縄野三女」作の貴重な作品} 羽後町出身で国際的に有名な「縄野三女」作の貴重な作品

展示されている衣装のなかで最も古く、安土桃山時代の布が使われている端縫い衣装} 展示されている衣装のなかで最も古く、安土桃山時代の布が使われている端縫い衣装

700年以上続く豊作祈願と盆供養の踊り

西馬音内盆踊りの歴史には諸説あるが、700年以上前にこの地を訪れた修行僧が西馬音内にある御嶽(みたけ)神社で豊作祈願として踊ったのが起源とされる。その後、かつての西馬音内城城主であった小野寺一族が1601年(慶長6)に滅んだことをしのんで家臣たちが踊ったという亡者踊りと合流。今から200年以上前には現在の本町通りに会場を移し、篝火(かがりび)を囲んで踊るスタイルを継承し続けている。野生的で抑揚のあるお囃子と対照的に、優雅に流れるような舞いを踊る踊り手たち。そのコントラストがなんとも幽玄(ゆうげん)で、篝火の明かりが灯るとまるであの世とこの世の境目で踊っているような雰囲気を醸し出す。踊りには亡者踊りが起源とされる「がんけ」と寄せ太鼓やかけ声、独特の歌詞が興味深い「音頭」の2種類があり、身のこなしや足さばき、指先の表現などの違いに注目して鑑賞するとよりおもしろい。

入り口受付付近には西馬音内盆踊りの写真集や記録雑誌が並び、購入も可能} 入り口受付付近には西馬音内盆踊りの写真集や記録雑誌が並び、購入も可能

定期公演や映像資料で本番を擬似体験

展示ホールには貴重な踊り衣装のほかに、盆踊り本番の様子を模した手作りのフィギュアを50体展示。よく見ると踊り方やしぐさ、衣装の柄まですべて異なりひとつとして同じものはない。奥に進むと体験交流ホールがあり、スタッフに声をかけると200インチの大型スクリーンで盆踊りの解説映像を鑑賞できる。毎月第2土曜には本物の踊り手とお囃子が登場する「西馬音内盆踊り定期公演」を開催。篝火に模した照明などの効果もあり、本番さながらの踊りと演奏を目の前で堪能できる貴重な機会だ。西馬音内盆踊り会館は商店街の中心にも位置しており、200年の歴史を誇る西馬音内そばの元祖「弥助そばや」まで徒歩5分ほどで到着。また近年は隣接する蔵造りのおしゃれな建物に、東京都内でミシュランビブグルマンの称号を得たラーメン店「BASSOドリルマン蔵しこ」がオープン。盆踊り会館を訪問したついでに、名物の蕎麦やラーメン店に立ち寄る観光客も増えている。

1体1体違う衣装で舞の流れを表現している手作りフィギュアの数々} 1体1体違う衣装で舞の流れを表現している手作りフィギュアの数々

亡者踊りでいっそう存在感を増す、「彦三頭巾」を被った踊り手がモデルのポスター} 亡者踊りでいっそう存在感を増す、「彦三頭巾」を被った踊り手がモデルのポスター

スポット詳細

住所
秋田県雄勝郡羽後町西馬音字内本町108-1 map map 地図
電話番号
0183784187
時間
[一般観覧]9:00-17:00
[館内施設利用]9:00-22:00
休業日
月(祝日に当たる場合は翌日)、12/29-1/3
料金
[入場料]無料
駐車場
あり(10台)
※大型バス2台可能
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし(イベント用は多数)
喫煙
不可
英語メニュー
英語パンフレットあり
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

map map 地図

最寄り

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