岩手

三陸海岸

SANRIKU COAST

澄んだ空を映す海と複雑な海岸線が魅せる、圧倒的な造形美

リアス式海岸で知られる三陸海岸。宮古市を境に南側が入り組んだ海岸線になっており、天然の良港が点在している。一方、北側は人を寄せ付けないような断崖絶壁が続く。いずれも想像もつかない時間をかけてできた自然の造形美。展望台から見下ろすだけでなく、海からサッパ船や遊覧船で巡ったり、「浄土ヶ浜」で海水浴を楽しんだりと、さまざまなアプローチで違った表情を見ることができる。太古の歴史が生み出したといえば、神秘的な美しさの広がる「龍泉洞」や、透明感のある黄金色が美しい琥珀をテーマにした「久慈琥珀博物館」なども見どころ。また、度重なる台風被害や震災にも負けじと何度も復興を遂げている「三陸鉄道」をはじめ、「奇跡の一本松」など、人々が忘れてはいけない教訓を発信し続ける三陸エリア。この地を訪れることで、海の美しさを知り、自然の豊かさを味わい、生きていくことの大切さを感じてほしい。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    龍泉洞
    神秘の鍾乳洞で待つ、ドラゴンブルーの地底湖に出会う
    秋芳洞(山口県)、龍河洞(高知県)と並ぶ日本三大鍾乳洞のひとつ。約2億年前の石灰岩層が造り出した巨大な鍾乳洞では、数々の神秘的な鍾乳石の造形や、世界有数の透明度を誇る青く輝く地底湖が見られる。
    吸い込まれそうなほど透明な龍泉洞の地底湖は、神秘的な美しさだ
  • spot 02
    もぐらんぴあ水族館
    多くの支援を受け震災から復興した日本で唯一の地下水族科学館
    国家石油備蓄基地の作業抗を利用して造られた、国内で唯一の地下水族科学館「もぐらんぴあ水族館」。200種3000匹以上の魚たちが展示される水族館のみならず、石油や資源に関する科学館としても楽しむことができる。
    もぐらんぴあ水族館を象徴するトンネル水槽。元気に泳ぐ「かめ吉」を探してみよう
  • spot 03
    久慈琥珀博物館
    日本最大の琥珀産地・久慈市にある、国内唯一の琥珀博物館
    豊かな森のなかにある、国内唯一の琥珀博物館。琥珀とともにティラノサウルス類の歯化石が発見され話題になった「琥珀と恐竜のまち」久慈市で、太古のロマンに触れてみたい。
    琥珀誕生と関わりが深い白亜紀の恐竜の展示物がどーんとお出迎え
  • spot 04
    北山崎
    連なる断崖絶壁が海のアルプスと呼ばれる
    三陸復興公園の北部に位置し、切り立った断崖が約8kmも連なる景勝地「北山崎」。高さ200mから見下ろす海は荒々しく野性的で、その景観は海のアルプスとも称されている。
    切り立つ断崖が遠くまで連なる北山崎の圧倒的な景観
  • spot 05
    北山崎断崖クルーズ
    約200mの断崖絶壁の高さを感じつつ船上でウミネコに餌付け
    島越(しまのこし)港を発着所として、北山崎までを往復する約50分のクルーズ。太古の昔、海の底にあった台地が隆起し、荒々しい海岸線が約8kmに渡って続く様子は、海のアルプスと呼ばれるほど壮大な景観だ。船に乗り海上から崖を見上げると、北山崎の展望台から見下ろしたときよりも、約200mという崖の高さを実感できる。また、高さだけでなく、複雑な形をした奇岩怪石が続くのも見どころ。「コイコロべ白亜紀地層」「ハイペ海岸」「弁天崎」「矢越崎」「ロウソク岩」「ミノシタの断崖」、そして最終ポイントの北山崎まで、青い空と海の美しさも含めて、何度でもシャッターを切りたくなる。航行する船と並んで飛び続けるウミネコの鳴き声もまたいい。伸ばした手の先から餌付け用のパンを取っていくウミネコの器用さに感心させられる。
    海に突き出たロウソク岩、澄んだ空。そしてウミネコがとっておきの景色を生み出す
  • spot 06
    サッパ船アドベンチャーズ
    小さな船ならではのスリリングな天然アトラクション
    「サッパ船」とは、地元漁師がウニ漁やアワビ漁などの際に使用している、7~8mほどの小型の磯船のこと。大きなクルーズ船と違い、小回りが利くうえ、狭い場所でも通り抜けられることから、アトラクションのようなクルージングを楽しめる。机漁港を出発し、約60分の航行で巡るのは、三陸を代表する景勝地・北山崎周辺。約200mの断崖絶壁を真下から見上げる景色は、息をのむほどのド迫力。また、入り組んだ海岸線に近くまで寄りつつ、波の浸食でできた穴や岩礁の間を勢いよく通り抜けるスリルもたまらない。ベテラン漁師による巧みな船さばきで、ふだんは体験できない冒険に出かけよう。波しぶきをよけるために雨合羽を貸してもらえるので、安心して乗船することができる。
    机漁港を出航して約4km先の北山崎周辺を巡る船の特別ツアー
  • spot 07
    浄土ヶ浜
    白い岩肌に青い海と緑の松のコントラストが映える国指定の名勝
    「さながら浄土のごとし」と評されたほど、独特な景観を形成する観光名所「浄土ヶ浜」。自然が創り出したダイナミックな岩肌に、透明感あふれるエターナルグリーンの海が織りなす対照的な景観美に心が揺さぶられる。
    まるで極楽浄土のような景色は、何度見ても見入ってしまう
  • spot 08
    青の洞窟
    サッパ船でしかたどり着けない神秘的な青の世界
    「青の洞窟」といえばイタリアが有名だが、岩手の三陸にも青の洞窟がある。それは「八戸穴(はちのへあな)」と呼ばれる場所で、かつてこの穴に入っていった犬が青森県八戸市で見つかったことから「この穴の先が八戸に続いているのでは?」とその名がついたという。実際には、穴の奥は8m進むと行き止まりの洞窟である。輝くような青色は、穴の入り口から差し込む太陽光によるもの。水の底や壁面にも光が反射し、加えて洞窟という暗い空間のため、青さがより増して見える。なお、穴の入り口が半分まで海に浸かっているため、「サッパ船」と呼ばれる地元漁師が漁の際に使う小型の磯船でなければたどり着けない。乗船は発着地である浄土ヶ浜にある「浄土ヶ浜マリンハウス」で申し込みを(所要20分、1名1500円、冬期休業)。浄土ヶ浜は石英粗面岩という白い岩で囲まれていて、その名のとおり極楽浄土のような穏やかで静かな入り江。こちらの景色も必見だ。
    海の浸食で偶然できた洞窟に、太陽光が差し込むことで生み出される奇跡の青色
  • spot 09
    三陸鉄道
    NHK朝ドラ『あまちゃん』でも話題になったローカル鉄道
    1984年(昭和59)の開業から長きにわたり、地元をはじめ全国のファンたちに愛されるローカル鉄道。テレビドラマでも駅舎や車両が度々登場するなど人気となり、ますます元気に運行を続けている。
    車両に施された三陸鉄道の基本カラーリング。ドラマで見た人も多いのでは?
  • spot 10
    釜石大観音
    穏やかな表情で、人々と海を見守り続ける高さ48.5mの観音菩薩
    亡くなった方々への鎮魂と現世を生きる人の希望として、釜石のシンボル的存在である「釜石大観音」。七福神を参拝しながら胎内を巡り、展望台からの釜石湾の眺めを堪能しつつ、平和と幸福を願おう。
    釜石湾を見下ろすようにやさしい顔立ちでたたずむ観音様
  • spot 11
    橋野鉄鉱山
    日本に現存する最古の高炉跡かつ明治日本の産業革命遺産
    盛岡藩出身の鉱山技師・大島高任(たかとう)が、現在の釜石市大橋において、1857年(安政4)から翌年にかけ日本で初めて連続出銑(しゅっせん:溶けた鉄を取り出すこと)に成功したのを受け、建設された高炉。明治日本の産業革命の礎となった貴重な遺構だ。
    花崗岩を積み上げた高炉の跡。周辺では発掘作業が続く
  • spot 12
    碁石海岸
    遊歩道を散策しながら青い海と碁石浜の絶景を楽しもう
    岩手県大船渡市松崎町にある海岸線は、「碁石海岸」と呼ばれる日本有数の海岸景勝地。海岸線が見渡せる松林に整備された遊歩道は、起伏が少なく誰もが気軽に楽しめる散策路だ。
    インフォメーションセンターから徒歩数分のところにある「雷岩・乱曝谷(かみなりいわらんぼうや)展望台」
  • spot 13
    碁石海岸レストハウス
    全国有数のサンマ水揚げ港、大船渡のご当地グルメ「大船渡さんまら-めん」
    全国有数のサンマ水揚げ港である岩手県大船渡市。大船渡市には、新鮮な大船渡産のサンマを使い、市内の飲食店がそれぞれに創意工夫を凝らして提供しているご当地ラーメンがある。それが「大船渡さんまら-めん」。この名は、大船渡ブランド化推進会議が商標登録しているもの。「岩手県大船渡市内の飲食店」「岩手・大船渡で水揚げされたサンマを使用」「価格は750円」という3つの条件のもと、市内7店舗で提供されている。ここ「碁石海岸レストハウス」では、醤油ラーメンに丼からはみ出すほどのサンマのみりん干しが載せられている。上手な食べ方は、はじめにスタッフからも説明があるとおり、ラーメンとサンマを最初は別に食べ、徐々にサンマの身をほぐしてスープに溶かすようにしていただくこと。この方法だとスープに少しずつ甘みが加わり、コクも増していく。サンマの調理法は、竜田揚げ、すり身、甘露煮、つくねなど店によりさまざま。各店オリジナルの味を巡ってみるのも楽しそうだ。
    「大船渡さんまら-めん」750円。サンマのうまみとコクがラーメンスープと相性抜群
  • spot 14
    奇跡の一本松
    高田松原に立つ、東日本大震災の復興のシンボル
    陸前高田市は、隣接する大船渡市同様、東日本大震災で被害の大きかった町。東日本大震災の津波によって高田松原の砂浜と7万本の松林が流失したが、そのなかでたった1本残ったのが「奇跡の一本松」だ。広く国内外に知られる奇跡の一本松は現在、「高田松原津波復興祈念公園」内の国営追悼・祈念施設にその姿を見ることができる。この公園は、東日本大震災からの復興の象徴となる施設として整備され、奇跡の一本松のほか、「東日本大震災津波伝承館 いわてTSUNAMI(つなみ)メモリアル」や「道の駅高田松原」があり多くの人が訪れている。いわてTSUNAMIメモリアルは、災害と向き合い乗り越えるためのメッセージを発信する施設。道の駅高田松原は、陸前高田はじめ三陸沿岸各地の特産品、お土産品を数多く取りそろえている。三陸の新鮮な海産物を使った食事もできるので、奇跡の一本松見学のあとに立ち寄ってみよう。
    今なお津波の爪痕が残る高田松原の復興の象徴。道の駅高田松原の駐車場から徒歩5分ほど
  • spot 15
    久慈琥珀博物館
    約9000万年前の太古のロマン漂う琥珀のアクセサリーを作る
    琥珀の産地・久慈にある国内唯一の琥珀専門の博物館で、アクセサリー作りを体験!きれいに磨けば、1時間ほどで飴色の美しいオリジナルアクセサリーが完成する。
    自分で選んだ琥珀の原石をグラインダーに押し付けて削り、大まかな形を作る。琥珀をしっかり持っていないと、勢いで飛ばされそう
  • spot 16
    道の駅くじ やませ土風館
    久慈の名産品と観光情報が集まった駅近の道の駅
    久慈駅から徒歩7分と、車以外でもアクセスのいい道の駅。あの朝ドラで人気に火が点いた名産品や久慈の海の幸・山の幸に、「久慈秋まつり」の大きな山車(だし)が旅人を出迎えてくれる。
    街なかにあるため駐車場は普通車128台ほどと少なめ。すぐ近くの丘にある巽山(たつみやま)公園の展望台からは久慈市内を一望できる
  • spot 17
    三陸リアス亭
    至極の「うに弁当」を味わいたい
    ご飯の上に隙間なくびっしりと敷き詰められたウニ。弁当のふたを開けた瞬間、磯の香りが立ち込め食欲をそそる。三陸鉄道久慈駅の改札を出てすぐのところにある小さな駅そば・うどん店「三陸リアス亭」の名物は、この「うに弁当」。限定20個で毎朝5時から作っている。7時のオープン時には行列ができることもあるそうだが、予約も可能だ(前日までに電話予約)。予約が多いと1日50食作ることも。列車内で販売していた駅弁のため、ウニは生ではなく蒸ウニを使っている。ウニのエキスを入れて炊いた炊き込みご飯もたまらない。ご飯を口に入れた瞬間は「少し塩辛いかな」という印象だが、食べるうちに蒸ウニがほどけてご飯にからみ、どんどん箸が進む。甘みのあるウニとのバランスは抜群だ。弁当と一緒に味わってほしいのが麺類。三陸産のめかぶが入った「めかぶそば(うどん)」470円やドンと大きめのほたてが載った「ほたてそば(うどん)」540円など、ていねいに出汁をとった薄口のつゆが三陸の新鮮な魚介のうまさをひき立てる。
    朝ドラでヒロインが販売する駅弁のモデルにもなった「うに弁当」2200円。やはり三陸鉄道の車内で食べるのが、いちばんのぜいたく
  • spot 18
    机浜番屋群
    漁村の原風景を復元した机浜漁港の木造番屋で塩作り体験
    机浜漁港から100mほど離れた場所に22棟の番屋が立つ。「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財百選」にも選ばれた漁村だったが、東日本大震災で流失。現在は再建され、塩作り体験など体験観光の拠点となっている。
    伝統的な製法で塩作りを体験できる。1時間の体験コースではあらかじめ海水を煮詰めた塩を使う。次は脱水の工程へ
  • spot 19
    さんてつや
    マニアでなくても欲しい! 「さんてつ」グッズ
    三陸鉄道、通称「さんてつ」直営のグッズ専門店「さんてつや」は、三陸鉄道北リアス線・南リアス線とJR山田線の宮古-釜石間がリアス線としてつながった2019年(平成31)3月、宮古駅改装にともなってオープンした。さんてつグッズはもちろんだが、ここでしか買えない地元企業とのコラボ商品や海産物などのお土産も数多く取り扱っている。さんてつの乗車記念なら、駅名板キーホルダーやさんてつのキャラクター「さんてつくん」のぬいぐるみが定番商品。子どもたちに大人気なのは、さんてつの車両の形をした走る「列車型目覚まし時計」1650円。アラーム音が車内アナウンス・走行音・宮古駅発車音なのも楽しい。さんてつファンなら手に入れたい。黒字化を目指す「クロジカせんべい(醤油・塩・黒糖)」216円というのもユーモアたっぷりでお土産にはおもしろい。さんてつやのすぐ隣にある観光案内所では、観光スポットの最新情報を入手できるほか、レンタサイクルも借りられるので、まずはここに立ち寄ってから宮古の観光を始めよう。
    三陸鉄道宮古駅の改札を出るとすぐ隣にある「さんてつや」
  • spot 20
    蛇の目本店
    三陸が詰まった名物「瓶ドン」。食べごたえ満点の体験型グルメ
    マグロ、サーモン、イクラ、タコ、ウニ、ホヤ、イカ、ほたて、タラコ、カニ爪、エビ……など、その日の入荷によって内容は異なるが、これが1本の瓶に入って出てくるのが「瓶ドン」。とにかく当日入荷された新鮮な魚介類を食べごたえのある厚切りにして、瓶からあふれるほど詰め込む。200㎖の牛乳瓶くらいの大きさの中瓶と小瓶がセットになった「蛇の目おまかせ(大)」2970円は、大どんぶりご飯とアラ汁、小鉢などが付く。男性でも満足感のある驚きのボリュームだ。最初に大葉やつまをご飯に載せてから瓶に入った具材を盛り付けるのがおすすめの食べ方。具材をきれいに並べられるよう、盛り付け専用の木のスプーンが付いている。もちろん、瓶の具材を一気がけするのも豪快でうまい!小食な人や少しだけ試してみたいという人も量少なめの中瓶1本や小瓶のメニューがあるのでご安心を。最上段にウニが載った「瓶ドン」は写真映えするご当地グルメ。店には「瓶ドン」目当てに午前10時の開店から多くの客が訪れる。1階はテーブル席、2階は座敷席となっていて、一人でも大勢でも入りやすいのもうれしい。寿司や丼ものなどのメニューも豊富だ。
    「瓶ドン」は市内の多くの店で提供されている宮古名物。なかでも新鮮な魚介類がこぼれんばかりに詰まった蛇の目本店の「瓶ドン」は大人気
  • spot 21
    海鮮まえ浜
    三陸の海の幸がこれでもかと載った豪華な海鮮丼
    JR釜石駅前ロータリーの脇に位置する駅前橋上市場「サン・フィッシュ釜石」。その2階にある「海鮮まえ浜」は、市内有数の海鮮丼の人気店。三陸で獲れた海の幸が時間をおかず入荷され、そのまま提供されるので鮮度抜群!おすすめは、ウニ、ほたて、イクラの醤油漬けの載った「三陸釜石お宝丼」。ほたても漬け込まれているので、ワサビ醤油なしでもおいしくいただける。「せっかく観光で来たのだから豪華な食事を」というなら、焼きウニ、エビ、イクラ、ほたて、マグロの5種類のネタが丼の上に載った「5きげんスペシャル丼」がおすすめ。厚切りの本マグロの中とろ&赤身に巨大なほたてが盛り付けられて、食べごたえ抜群だ。ウニがてんこ盛りの「焼うに丼」や「お刺身盛り合わせ定食」、蒸ウニを使ったぜいたくな地元飯「がぜにぎり」など、いずれもネタの新鮮さとおいしさ、そのボリュームに感動する。駅前橋上市場「サン・フィッシュ釜石」では釜石港で水揚げされた魚介や干物が販売されているので、海鮮丼でお腹を満たしたあとは1階でショッピングを楽しんでほしい。
    三陸の海の幸を堪能できる「5きげんスペシャル丼」
  • spot 22
    うのすまい・トモス
    東日本大震災の犠牲者の鎮魂と震災の教訓を後世に伝える施設
    東日本大震災の大津波で甚大な被害を受けた釜石市鵜住居(うのすまい)駅前地区にある。「いのちをつなぐ未来館」「釜石祈りのパーク」「鵜の郷交流館」などの公共施設で構成され、地域活動や観光交流に使われている。
    「釜石祈りのパーク」には、写真の芳名板のほか、鵜住居駅前地区における津波浸水高(海抜11m)を表すモニュメントが設置されている
  • spot 23
    鯨と海の科学館
    マッコウクジラやダイオウイカの実物大模型は大迫力!
    マッコウクジラやクロミンククジラの実物骨格標本に、潜水調査艇「しんかい6500」の展示、3Dシアターの映像や魚の標本などを通して、海やクジラの神秘に触れられる山田町立の自然科学博物館。
    海に深く潜っていく感覚になれるスロープ状の館内。頭上に展示されているマッコウクジラの原寸大模型をいろいろな角度から観察できる
  • spot 24
    鉄の歴史館
    「鉄のまち」は一人の盛岡藩士から始まった
    近代製鉄の父と呼ばれる大島高任の偉業や「鉄のまち」釜石の歴史などを紹介する施設。外にはSLが展示され、美しいリアス式の釜石湾を一望できる4階展望テラスは絶景のビューポイントだ。
    建物に入る手前には、「大島高任(たかとう)にまつわるガス灯」や10万tタンカーの巨大な鉄製アンカー(いかり)が設置されている
  • spot 25
    お食事ハウス あゆとく
    ご当地・釜石ラーメンとスリランカ風カレーは地元民の熱愛グルメ
    1940年(昭和15)創業の地元客に親しまれる老舗の食事処。せっかちな漁師たちを「注文から待たせない」ため茹で時間の短い細めのちぢれ麺を使う釜石ラーメンだが、あゆとくは保存料・着色料無添加の自家製麺を使用する。ストレート麺を軽く手もみして、ちぢれを作るそうだ。スープは豚骨や鶏ガラ、煮干しなどで作る琥珀色であっさりとした醤油味。ツルツルとのどごしのよい細めのちぢれ麺にスープがよくからむ。また、フレンチの巨匠のもとで腕を磨いた3代目店主が作るこだわりカレーも人気メニュー。トマトジュースと鶏ガラスープ、野菜やスパイスを加えた「ピリ辛スリランカ風チキンカレー」980円や、魚介をブランデーでフランベして白ワインを加えた「スリランカ風シーフードカレー」980円など、どれも絶品。じっくり時間をかけて作るカレーはもちろん、米も昔ながらの「はさ掛け」で2~3週間天日乾燥させた有機栽培米を契約農家から仕入れるこだわりよう。道理でご飯がうまいわけだ。釜石・唐丹(とうに)産のわかめとメカブがたっぷりの「海鮮ラーメン」980円から古きよき洋食や定食、丼ものまで、メニューが豊富で何を食べるか迷いそう。
    琥珀色のスープと細めのちぢれ麺が特徴の釜石ラーメン。あゆとくの麺はコシの強さとのどごしのよさが自慢の自家製麺
  • spot 26
    ワタミオーガニックランド
    完成は約20年後!SDGsを学べる環境配慮型農業テーマパーク
    東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田市今泉北地区に、2021年(令和3)4月にオープンした農業テーマパーク。オーガニックランド内には、野菜の露地栽培園やワイン用のブドウ園があるほか、BBQも楽しめる。
    露地栽培園のハウスではミニトマトを栽培。市場に出まわらない皮の薄いトマトは、表面がつるっとしていて甘い
  • spot 27
    おらほハウス
    手ぶらでラクラク!地産地消BBQ&ハンバーガー作り
    2021年(令和3)、陸前高田市今泉北地区に誕生した「ワタミオーガニックランド」にあるBBQハウス。「岩手めんこい黒牛」など地元食材を使ったBBQや、手作りオリジナルハンバーガー作りを体験できる。
    BBQで使う牛肉は、玄米を食べて育った「岩手めんこい黒牛」。口あたりがなめらかでくどさがない
  • spot 28
    バーガーショップMAKOTOYA
    グラスフェッドミルク&フルーツのまぜまぜソフトクリーム
    オシャレなトレーラーハウスで提供されているのは、ハンバーガーや北海道美幌峠牧場のグラスフェッドミルクのソフトクリーム、オーガニック豆を使用したコーヒー、レモネードといったカフェメニュー。2種類の「まぜまぜソフト」は、凍らせたソフトクリームの上にブドウとオレンジのソースがたっぷりとかかっていて、混ぜて食べるとシャリシャリとした食感が心地いい。ソフトクリームの甘さとフルーツの酸味のバランスが絶妙であと味もサッパリ。「まぜまぜ国産ぶどう」に使われているブドウは、「ヤマ・ソーヴィニヨン」という日本で開発された日本固有の赤ワイン用品種だ。山ブドウのような酸味の強さが、濃厚ミルクのソフトクリームとマッチする。ハンバーガーは「岩手めんこい黒牛」や住田町の「ありすポーク」、岩手県産南部どり、地元の新鮮野菜がたっぷり入ってボリューム満点!青空のもとベンチに腰掛けて食べると、さらにおいしく感じる。「ワタミオーガニックランド」は2040年(令和22)完成を目指し、少しずつ整備されていく進化型農業テーマパーク。「バーガーショップMAKOTOYA」もまた、訪れるたびに新しいメニューに出合える楽しみがある。
    写真左「まぜまぜオレンジ」、右「まぜまぜ国産ぶどう」各400円。木組みが美しい休憩棟「木づかいハウス」の中でいただくこともできる
  • spot 29
    東日本大震災津波伝承館「いわて TSUNAMI メモリアル」
    「津波のときは、てんでんこ」教訓を学び未来につなげる伝承館
    東日本大震災津波が押し寄せた陸前高田の広田湾と気仙川近くに整備された「高田松原津波復興祈念公園」内にある津波伝承館。幾度となく三陸を襲った津波の歴史、東日本大震災津波の事実や教訓を後世に伝える施設だ。
    海側から見た津波伝承館。建物右側には展示室ゾーン1~3が、左側にゾーン4と「道の駅 高田松原」が入る
  • spot 30
    陸前高田 発酵パーク CAMOCY
    陸前高田の発酵文化を今に伝える発酵パラダイス
    パン、ビール、醤油、チョコレートに発酵食品を使った総菜など、発酵をテーマにした7つのショップが集まる発酵パーク。発酵文化が受け継がれてきた陸前高田今泉地区の復興のシンボルとして2020年(令和2)に誕生した。
    施設内はナチュラルテイストで落ち着いた雰囲気。フロア真ん中のイートインスペースは、地元住民の交流の場となっている
  • spot 31
    クラフトビール醸造所 陸前高田マイクロブルワリー
    地元素材を使ったサステナブルなクラフトビール
    オーナーのビール好きから始まったビアバー&ブルワリー。地元の生産者と連携して出荷できないリンゴや廃棄パンなどを有効活用し、陸前高田オリジナルテイストのビールを店舗内で醸造、販売している。
    おしゃれな店舗ではクラフトビールのほか、オリジナルグッズなども販売している
  • spot 32
    広田湾遊漁船組合
    海の中で酒がまろやかに?「海中熟成酒」は10か月後のお楽しみ
    豊穣な漁場が広がる三陸沖・広田湾は、牡蠣をはじめとした海産物の宝庫。実際に漁船に乗って酒を海に沈めて熟成させる海中熟成体験ができるのは、全国でもこの広田湾だけ。三陸の海の幸とともに熟成日本酒で乾杯を。
    海中での熟成速度は酒蔵熟成の10倍になるといわれており、海外でもビールなどの海中熟成が行われている
  • spot 33
    THREE PEAKS
    ワインと地元米崎リンゴのシードルを造る海街ワイナリー
    商業施設「キャッセン大船渡」8街区にあるかわいらしい一軒家のワイナリー&ショップ「THREE PEAKS」。2013年(平成25)に誕生した新しいワイナリーで、3kmほど離れた約2500平方メートルの自畑でシャルドネなど約10種類のワイン専用ブドウも栽培しているという。ワイナリーがある大船渡市の隣に位置する陸前高田市米崎町は、古くからのリンゴの産地。そのため、米崎リンゴを使ったシードル造りにも力を注いでおり、これが四国や九州で評判だという。「震災で半分以下になったリンゴ園の存続を助けるため、シールドは造り続けたい」と話すのは、店主の及川武宏さん。主力ブランドの「りんご屋まち子シリーズ」は、リンゴをブレンドして醸造した「アップルワイン」(500㎖)1430円や、リンゴ3個分が丸々入った「大人の贅沢りんごジュース」(720㎖)1080円など、ワイン、シードル、ジュースのラインナップがある。実はこのブランドは、及川さんの母親の名前からネーミングされたもの。母・まち子さんを筆頭に家族で管理するリンゴ園のリンゴも、もちろんワインやジュースに使用されている。店主の想いを形にした「やさしい気持ちになれる」ワインやシードル。飲めば心をほっこり温かくしてくれそうだ。
    「REGALO(レガーロ)赤(メルロ)」はライトなワインで、肉料理や赤身の魚料理にあう。REGALOはその年のおすすめブドウを使って仕込む
  • spot 34
    かもめテラス 三陸菓匠さいとう総本店
    「かもめの玉子」のデコ体験&総本店限定スイーツがたくさん
    三陸土産の大定番「かもめの玉子」を販売する「三陸菓匠さいとう」の工場併設の総本店。「かもめソフト」や「ばなちょかもめの玉子」など、ここでしか買えない・味わえない商品は要チェック!
    岩手県立大学総合政策部の皆さんとコラボして作られた「ばなちょかもめの玉子」。JR東日本おみやげグランプリ特別賞受賞
  • spot 35
    THE BURGER HEARTS
    岩手が詰まったアメリカンスタイルの地産地消ハンバーガー
    厚めの短角牛のパティ2枚にとろけ落ちるチェダーチーズ、地元産レタス、それぞれのおいしさをふっくらとした自家製バンズがまとめてくれる。店のいちばん人気は、この「BHチーズバーガーダブル(いわて短角和牛100%)」。三陸鉄道盛(さかり)駅から徒歩5分ほどの場所にある「THE BURGER HEARTS」は、全国のハンバーガー好きに知られる有名店だ。店内は1960年代アメリカのハンバーガーショップのようなダイナースタイル。黒と白のタイル張りの床に真っ赤なチェアが置かれ、レトロポップな雰囲気がある。バーガーのメインとなる牛・豚・鶏肉は、「いわて山形村短角和牛」「黒毛和牛 門崎熟成肉」「四元豚ありすぽ~く」「南部どり」といずれも岩手県産。グレービーなどのソース類、ベーコン、バンズまですべて自家製で、パティとの相性を考えて作り上げたそうだ。三陸産タラを使ったタラフライバーガーや店独自のラムバーガーなど、メニューは50種類以上。バーガーに刺さっている旗に店主の奥さんによる手作り消しゴムスタンプが押してあったり、メニューに手描きのイラストが添えてあったりと、随所に温かいもてなしを感じる。
    ボリューミーな「BHチーズバーガーダブル」1230円。ランチプレートは+550円でフレンチフライ、ミニサラダ、ドリンク付き
  • spot 36
    大船渡秋刀魚だし 黒船
    岩手県屈指の人気ラーメン店。さんま&南部どりのスープが絶品
    地元テレビ局主催の岩手県ラーメン総選挙で2021年(令和3)に1位に輝いた人気店「大船渡秋刀魚だし 黒船」。天井の高い広い店内には、カウンター席やテーブル席、座敷席がある。食券を渡したら、店内に多数貼られた国内外のミュージシャンのポスターを眺めながらラーメンを待とう。店主が音楽好きなこともあり、年に数回、店内でライブを開催しているそうだ。運ばれてきた「秋刀魚だしらーめん(特製醤油)」1150円は、豚バラ巻き・鶏・豚肩ロースの3種類のチャーシューが器から飛び出し、さらに半熟の煮卵とメンマ、水菜がラーメンに彩りを添える。さんまと岩手名産南部どりのガラから出汁をとった透明感のある黄金色のスープに、ストレートの細麺がよくあう。スープ・麺・具、いずれもレベルが高いと評される黒船のラーメンだけに、食べれば感動すること間違いなし。JR大船渡駅近くの複合施設「キャッセン大船渡」には、2号店「貝だしラーメン黒船SECOND」があり、こちらでは、貝出汁のラーメンを食べられる。港町の魚介系ラーメンは、とにかくうまい!
    ほんのり甘みのあるさんま出汁のスープは、すっきりとした味わい。麺は県内産小麦「銀河のちから」と「ゆきち」を使用
  • spot 37
    てしごと屋マリンローズパーク店
    2億年の眠りから覚めたマリンローズでアクセサリー作り
    バラ輝石を使ったアクセサリー作りや原石磨きを体験できるミュージアムショップ「てしごと屋マリンローズパーク店」。店内には、貴重なバラ輝石や国産天然石のジュエリーが並ぶ。
    高台から海が見える野田玉川鉱山で採掘されたローズ輝石の愛称はマリンローズ。幸運を呼ぶマリンローズのアクセサリー作りに挑戦
  • spot 38
    道の駅のだ
    駅併設の珍しい道の駅。甘さと塩味の絶妙な名物「のだ塩ソフト」
    数少ない鉄道の駅と一体型の道の駅があるのは、三陸鉄道北リアス線久慈駅から2つ目の陸中野田駅。まるで駅舎の一部のように「道の駅のだ」の観光物産館やレストラン、産直販売所が軒を連ねる。
    「のだ塩ソフト」販売所と「観光物産館ぱあぷる」の間に三陸鉄道陸中野田駅の入り口がある。前にはロータリーと駐車場が。車での来場者も多い
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    東日本大震災から10年目の2021年(令和3)12月、ついに悲願の三陸沿岸道路が全線開通。これまで岩手県北の種市町から、南の陸前高田市まで約5時間以上を要していたのが、およそ半分ほどの時間で縦断できる。これによって岩手県沿岸部の観光が、さらに身近なものになった。

  2. その2

    鉄道においても、2019年(平成31)、JR山田線の宮古-釜石間がJR東日本から三陸鉄道に移管された。これにより三陸鉄道北リアス線と南リアス線が一体となり、盛駅から久慈駅間で直通運転されている。

  3. その3

    東日本大震災とその後の「令和元年台風」の被害により、復旧が遅れている道路や営業が再開できない、あるいは規模を縮小している施設もある。目的地の営業状況を事前に確認しておこう。

  4. その4

    日々、町や道路が復興に向けて変わっている。車移動の際は最新地図で道路状況をチェックしよう。

recommend spot

関連記事

記事一覧

岩手のその他のエリア

+ -
back
open

三陸海岸エリア