釜石市立鉄の歴史館
「鉄のまち」は一人の盛岡藩士から始まった
「鉄のまち」釜石の軌跡を知る
「明治日本における産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として、釜石市の橋野鉄鉱山を含む8県11市23資産が2015年(平成27)に世界文化遺産に登録された。「鉄の歴史館」は、盛岡藩士・大島高任の功績を後世に伝えるために1985年(昭和60)に建てられた博物館だ。入館してすぐ目に入るのが、総合演出シアターにある橋野鉄鉱山の三番高炉の模型。高炉を縦に切った断面に真っ赤な炎が投影され、非常にリアルだ。正面のマルチイメージスクリーンでは、大島高任とマスコットキャラクターのサイ太郎が案内役となって映像に登場し、近代の製鉄や釜石の歴史について紹介してくれる。17分ほどの映像が30分おきに上映されるので、まずはこの映像で概略を知ってから館内を見てまわると、よりこの歴史館を楽しめそうだ。
文明の発展に不可欠だった鉄のすごさを学ぶ
盛岡藩の侍医の子として生まれた大島高任は、江戸や長崎で蘭学を学び、水戸藩に雇われ大砲鋳造炉である反射炉を建設。しかし、砂鉄原料では強度に限界があると考え、良質な鉄鉱石が大量に埋蔵されている地元岩手の釜石・大橋に目をつけ高炉を造り、日本初の鉄鉱石を原料にした高炉による鉄の連続出銑(しゅっせん)に成功した。1階は鉄文化の発生と伝播の歴史や大島高任が高炉を完成させるまでの道のり、釜石の製鉄産業の発展を時系列で紹介する鉄の歴史のエリア。約4億5000万年前に地球に落下したとされる鉄隕石「ギベオン隕石」や、重さ1tの鉄鉱石などが置かれている。実際に鉄鉱石をなでてみたり、磁石をくっつけてみたり、見て触れて理解を深められるような展示になっている。
釜石の美しい海を一望できる展望テラス
施設の最後にある「鉄と遊ぶ」ゾーンは、鉄の知恵の輪やブリキのおもちゃなどが展示され、子どもも楽しめるエリア。動物やラグビーボールなどの形のキーホルダーを作ることのできる「金属鋳造体験」500円も人気だ(要予約)。屋外に「大島高任にまつわるガス灯」があるが、実は1855年(安政2)に大島高任が石炭からコークスを造る過程で発生する石炭ガスを照明の明かりに使ったのがガス灯の起源とされ、それは、横浜にガス灯が設置されるより17年も前のことになる。また、駐車場には釜石の製鉄所と釜石鉱山を結ぶ釜石製鉄所専用鉄道(社線)を走っていた1942年(昭和17)製SL・C20型機関車が展示され、子どもたちに大人気! そして、絶対に見てほしいのが、3階の展望ラウンジや4階の展望テラスからの眺望。三陸の入り組んだリアス式海岸と石巻湾、その先には太平洋が広がり、その美しさに感動すら覚える。
スポット詳細
- 住所
- 岩手県釜石市大平町3-12-7 地図
- エリア
- 三陸海岸エリア
- 電話番号
- 0193242211
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:00)
- 休業日
- 火、12/29-1/3
- 料金
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[入館料]一般500円、高校生300円、小中学生150円
[入館料(団体)]一般400円、高校生200円、小中学生100円 - 駐車場
- あり(普通車50台、大型5台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(FREE Wi-Fi(NTT))
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可(館内禁煙、敷地内指定場所のみ喫煙可)
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 近代製鉄の歴史を凝縮
- 宮古から気仙沼に向かう途中の観光スポットとして「鉄の歴史館」に寄った。小高い丘の上にあるちょっとユニークな建物。駐車場脇には釜石鉱山鉄道で使用されたC20型蒸気機関車が展示されている。土砂降りの雨&ウィークデーとあって、観光客は数えるほどしかいなかった。最初に見たのが、現存する日本最古の洋式高炉跡・橋野鉄鉱山第3高炉を再現した原寸大模型を中心にしたシアター。音と光と映像で鉄の歴史を教えてくれる...
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- 釜石の鉄の歴史
- 小高い場所にあり景色もキレイ。釜石の鉄産業の歴史を、資料と映像で紹介しています。大人向けの内容ですが、後半は子供も楽しめるものもあります。
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- 釜石と鉄を知る歴史館です!!
- 釜石と鉄を知る歴史館です。ラグビーと言えば釜石が思い出されますが、鉄を知るには最高の場所です。感動できますね!!
TripAdvisorクチコミ評価
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