てしごと屋 マリンローズパーク店
2億年の眠りから覚めたマリンローズでアクセサリー作り
国内唯一! マリンローズの採掘場所
岩手県北部に位置する野田村は、日本有数のマンガン鉱石の産出地。マンガンといえば乾電池を思い浮かべる人も多いかと思うが、製鉄や合金鉄用などの工業用に使用される鉱物で、国内で現存するマンガン鉱山は野田村の「野田玉川鉱山」のみ。この鉱山で採掘されるバラ輝石(ロードナイト)は、2億年前にハワイ沖で生まれたマンガンの核が太平洋プレートの移動で日本に運ばれ、マグマの高温により化学変化してバラ色になった鉱物だ。「てしごと屋」では、このバラ輝石を中心とした天然石をジュエリーとして加工・販売している。「バラ輝石がある場所には鉱物が多く含まれる大富鉱体(だいふこうたい)がある」といわれることから、バラ輝石は幸運をもたらす石と呼ばれる。心身のバランスを整える癒やしを与え、自身の魅力を高めてくれるパワーストーンとしても人気が高い。
貴重な国産天然石を使った体験プログラム
野田玉川鉱山の観光坑道として公開している「マリンローズパーク野田玉川」。このミュージアムショップ「てしごと屋マリンローズパーク店」では、貴重なマリンローズを使ったアクセサリー作りが体験できる。レジン体験(500円~)は、レジン(樹脂)を使ってオリジナルのペンダントトップやイヤリング、キーホルダーなどが作れるプログラム。まずは、ハートや花、四角形などの型枠を選ぶが、この型枠や金具により値段が変わるそうだ。形が決まったら、そこに液体のレンジを流し込み、その上に小さな天然石やラメを自由に配置する。ピンセットや爪楊枝を使い、天然石を置いてからラメで飾るのがおすすめだが、ラメを入れ過ぎると透明感が出ないのでバランスが大事。「完成品をイメージしてから作るときれいにできますよ」とスタッフがアドバイスしてくれた。
マリンローズが輝く野田玉川鉱山を探検
レジン体験以外にも、マリンローズや天然石を使った天然石ブレスレット手作り体験や原石研磨体験といった鉱山ならではの体験も用意されている。体験が終わったら、貴重な国産天然石マリンローズのジュエリーなどが並ぶ店内でショッピングといきたい。そして、体験だけではなく、ぜひ本物の野田玉川鉱山も見てほしい。2021年(令和3)7月にリニューアルオープンした「マリンローズパーク野田玉川」(入坑料大人700円)では、1905年(明治38)に開発が始まった野田玉川鉱山の地下420m、総延長28kmの坑道の一部、1.5kmを観光用に整備し、地下博物館として公開している。当時の発掘風景やバラ輝石鉱床帯のほか、世界中から集めたルビーやエメラルドの巨大原石なども展示されており、少し暗い坑道が宝石鉱物により神秘的に輝く。
選抜総選挙も開催される地下アイドル
「マリンローズパーク野田玉川」で注目してほしいのが、マンガンボーイズ。昔の採掘風景を再現するため設置されたマネキンには、それぞれ名前や個性的なプロフィールがあり、男女あわせて37人(体)。よく見ると、アパレルショップに置かれるようなスタイリッシュなマネキンばかりで違和感しかないが、そこがおもしろい。マンガンボーイズは、野田村をPRする正真正銘の地下アイドルとして、動画サイトやSNSで村の魅力を発信している。マンガンボーイズのいる坑道の温度は、年間を通して10~13℃。この安定した低温に70~80%の湿度と光が入らず換気のいい環境は、理想的なワインセラーと同じ。そこで、隣接の「涼海の丘ワイナリー」では、野田村産山ブドウを使ったワインを野田玉川坑道に貯蔵しているそうだ。鉱山で樽熟成させるとどんなワインに仕上がるのか、お土産に購入してその味を確かめたい。
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情報提供: ナビタイムジャパン