大分

別府

BEPPU

湯けむり立ち上る日本を代表する温泉地。多彩な泉質の湯を楽しめる

別府温泉は日本を代表する温泉地のひとつ。別府市内に8つの温泉郷があるため、「別府八湯(はっとう)」と呼ばれている。一般的に温泉は、含まれている成分や温度などから10種類の泉質に分類されるが、別府ではそのうち7種類が湧いているという。その湧出量はアメリカのイエローストーンに次いで世界第2位を誇り、散策中に地面から温かさを感じるほどだ。海から山へ向かう途中のなだらかな丘陵地に温泉街があり、あちこちから湯けむりが立ち上る。別府観光の目玉は、市内に点在する温泉名所を巡る「別府地獄めぐり」。また、食材をざるにのせ、約98℃の温泉の蒸気で豪快に蒸し上げる「地獄蒸し」もぜひ味わいたい。温泉旅館やホテルなど、いで湯を楽しめる宿泊施設には事欠かない。日帰り湯も多く、レトロな建築の竹瓦温泉や鉄輪温泉の鉄輪むし湯のほか、海沿いの別府海浜砂湯もおすすめだ。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    別府八湯
    別府の8つの温泉地で湯巡りを楽しむ
    別府八湯とは、別府に古くからある別府温泉や鉄輪温泉をはじめ8つの温泉地の総称。別府市内に点在する各温泉地はそれぞれ泉質はもちろん風情も異なり、日本を代表する温泉地ならではの湯巡りが満喫できる。
    趣のある共同温泉の入り口
  • spot 02
    別府温泉
    昔ながらの雰囲気を感じる別府温泉の街並み
    大分県別府駅から別府湾に向かうエリアは「別府温泉」と呼ばれ、8つの温泉郷である「別府八湯」は多くの人々に親しまれている。2500以上ある源泉数、一日の湧出量ともに全国一のため、かけ流しの温泉を楽しめる施設が多く存在する。別府温泉一帯は、古くから繁華街として栄えた場所であるため、周辺を散策すると、昭和の雰囲気や温泉を堪能できるだろう。
    日本屈指の温泉リゾート地・別府
  • spot 03
    竹瓦温泉
    歴史ある建物も魅力。砂湯も楽しめる別府を代表する共同温泉
    どっしりと趣のある建物はまるで老舗旅館か何かのようだが、なんと市営の共同温泉。創設は1879年(明治12)、100年以上もの歴史をもつ名湯である。正面の唐破風造(からはふづくり)の屋根がひときわ目をひく現在の建物は1938年(昭和13)に建てられたもので、天井の高いロビーはくつろぎやすい空間となっている。このように由緒正しい名湯でありながら、入浴料(普通浴)は大人300円と驚くほどリーズナブル。いつも観光客で賑わっているのもうなずける。ちなみに浴場にはシャワーがなく、浴槽から直接湯を汲み、体を洗う。せっかく来たなら、ぜひ体験したいのが砂湯(1500円)だ。浴衣のまま、温泉の熱で温められた砂に横たわり、蒸されること15分。全身から汗が吹き出し、体に溜まった老廃物もすっきり取り除かれたような爽快感だ。風呂上がりにゆったり過ごせる休憩室があるのもうれしい。
    別府を代表する温泉施設は、100年以上の歴史がある市営の共同温泉
  • spot 04
    鉄輪温泉
    別府温泉のなかでもひときわ賑わう鉄輪温泉街
    鉄輪温泉は大分県別府市にある温泉で、別府八湯のひとつ。いたるところから立ち上る湯けむりが温泉地の情緒を醸し出す。湯治場の面影を色濃く残し、レトロな町並みと「別府地獄めぐり」を同時に楽しめるスポット。鉄輪温泉を訪れて、日本古来の温泉による癒やしの時間を堪能しよう。
    鉄輪温泉はレトロな街並みが残る温泉街
  • spot 05
    ひょうたん温泉
    純度100%の源泉かけ流し! 美肌効果抜群の湯を堪能
    鉄輪(かんなわ)温泉エリアの入り口にある、100年の歴史を誇る老舗の日帰り温泉「ひょうたん温泉」。魅力はなんといっても、純度100%の源泉かけ流し湯だ。100℃と高温の源泉は独自技術「湯雨竹(ゆめたけ)」を使って冷却する。「湯雨竹」は竹製の冷却装置。源泉を竹枝に伝わせて流すと、水滴状になった源泉が外気に触れ瞬時に熱を放出する。加水や自然冷却をいっさい行うことなくちょうどいい温度に調整されるので、沸きたて&新鮮な湯を堪能できる。檜風呂や岩風呂、露天風呂といったゆったりできる湯船のほか、瀧湯やむし湯、専用の浴衣を着て入る砂湯など、バリエーション豊かなさまざまな湯を楽しめる。大浴場の名前の由来になった「ひょうたん型」の湯船は、創業者の尊敬する豊臣秀吉公の旗印「千成ひょうたん」を表しているという。露天風呂6、内湯8の計14の個性的な貸し切り家族風呂もあり、車いすOKのバリアフリーの湯も完備。家族で気兼ねなく、ゆったりと温泉を満喫できるのがうれしい。天然の保湿成分メタケイ酸を豊富に含む湯は、保湿効果抜群。美肌の湯としても親しまれている。
    男湯・女湯ともにある「ひょうたん型」の湯船
  • spot 06
    別府地獄めぐり
    温泉天国・別府ならでは! 自然の驚異を感じる地獄へようこそ
    「海地獄」「鬼山地獄」「鬼石坊主地獄」「かまど地獄」「白池地獄」「龍巻地獄」「血の池地獄」の7つの地獄からなる、別府の「地獄めぐり」。噴気・熱湯・熱泥が噴出する地獄は、それぞれに個性があるいち押しの観光スポットだ。
    噴き上がる噴気と熱湯! 龍巻地獄
  • spot 07
    血の池地獄
    真っ赤な熱泥が煮えたぎる、日本最古の天然地獄
    その名のごとく、血に染まったかのような赤い熱泥が煮えたぎる地獄。日本でいちばん古い天然の地獄であり、奈良時代の『豊後国風土記(ぶんごのくにふどき)』にも「赤湯泉(あかゆせん)」として記されている。一面に広がる鮮血のような「赤」の正体は、地下の高温・高圧下による化学変化で生じた酸化鉄や酸化マグネシウム。園内には無料で楽しめる足湯があり、入浴ついでに10円玉を磨いてみると、化学反応でピカピカになる。まさに温泉効果を実感できるだろう。血の池地獄のお土産としておすすめしたいのは、地獄の粘土で作られた皮膚病薬「血の池軟膏」だ。殺菌効果が高く湿疹やかゆみなどの皮膚トラブルに効果的で、リピーターも多いという。また、映える写真を撮りたい人は、血の池軟膏売り場左の階段を登ると地獄全体を一望できるスポットがある。国の名勝に指定された絶景を楽しもう。
    辺りに立ち上る湯気まで赤い
  • spot 08
    海地獄
    国指定名勝、艶やかなコバルトブルーが美しい神秘の地獄
    約1200年前、鶴見岳噴火とともにできた地獄。深海のようなコバルトブルーのため涼しげに感じられるが、泉温は98℃。近づけば、モワッとした熱気に包まれる。泉質は酸性、温泉成分に含まれる多量の硫酸鉄が青色の理由だ。7か所ある別府の地獄のなかで最も広く、海地獄とは対照的な真っ赤な色の鳥居が目をひく白龍稲荷大神や温泉を活用した足湯や温室、さらには別府地獄の歴史や温泉トリビアを学べるギャラリー、そのほかカフェテリアや土産店も併設している。なかでもおすすめしたいのは、源泉100%かけ流しの足湯。屋根付きで雨の日でも安心だ。ゆったりとした広さがあり、手すりも完備されているため、車いすでも利用できる。さらに時間に余裕があれば、併設された温室ものぞいてみよう。夏のオオオニバスやスイレンをはじめ、四季折々の熱帯性の植物を観賞できる。
    湯けむりの奥には青い地獄が広がる
  • spot 09
    龍巻地獄
    迫力満点! 轟音とともに吹き上がる噴気と熱湯の地獄
    海地獄や白池地獄、血の池地獄とともに「別府の地獄」として国の名勝に指定されるほか、別府市の天然記念物にも指定されている間欠泉、龍巻地獄。間欠泉とは、地中の圧力などの影響により一定の周期で熱湯が噴出する温泉のことだ。龍巻地獄の地下熱水はおよそ150℃の含食塩酸性泉で、ゴーッという音とともに吹き上がる噴気と熱水の温度は105℃ほど。噴出の瞬間には迫力ある熱の力を感じるだろう。1回の噴出時間は6-10分ほどで、噴出量は800㎘にも及び、屋根がなければ地上30mほどにも達するそうだ。噴出の間隔は一定なので、タイミングを確認してから入場したい。噴出の待ち時間におすすめしたいのが、龍巻農園で収穫した果物の生搾りジュースや大分産牛乳を使用したジェラート。大分産のフレッシュな味わいを楽しもう。
    勢いよく噴き上がる熱湯と噴気
  • spot 10
    白池地獄
    青みがかった乳白色の熱湯池と熱帯魚館が見どころ
    数ある地獄のなかで、最も落ち着いた雰囲気をもつ和風庭園。うっすらと青みを帯びた池の泉質はホウ酸食塩泉で泉温は95℃。噴出時には無色透明の湯が、池に落ちると温度変化や圧力により、ほんのり白みがかったグリーンへと変化する。季節や条件により、濃緑や青白、やや透明がかるなど美しい色あいを見せてくれる。池の周りには、県指定重要文化財の向原石幢(むかいがはらせきとう)、国東塔(くにさきとう)があり、郷土美術を展示する「二豊南画堂」では江戸時代中期以降の地元作家の絵画を楽しめる。また、温泉熱を利用した「熱帯魚館」も併設、成長すれば4mにもなるアマゾンの大王魚ピラルクや人食魚ピラニアをはじめ、アロワナなどの淡水魚約16種類が飼育展示され、もうひとつの見どころとして人気を集めている。
    庭園の木々が白みを帯びた池を引き立てる
  • spot 11
    鬼山地獄
    温泉熱に潜む約80頭のワニを観察できる
    別名「ワニ地獄」と呼ばれるこの地獄では、温泉熱を利用し、アリゲーターやクロコダイル、ナイルワニからボルネオ島の巨大ワニまで、さまざまな世界のワニ約80匹を飼育している。その歴史は古く、1922年(大正11)に日本で初めての養鰐場として誕生した。湯けむりに包まれながら、ゆったりと暮らすワニたちの姿を間近で見ることができる。特に人気なのが、土・日曜10:00から中央の大きな水槽で行われるワニの餌付けタイム。ふだんはおとなしいワニたちもエサの時間が近づいてくるとソワソワ。エサを奪い合い、ジャンプしながら食べる姿は迫力満点だ。なかなか見ることのできない光景なので、時間に合わせて出かけよう。
    大きく赤い文字で描かれた鬼山地獄
  • spot 12
    鬼石坊主地獄
    不気味に湧き上がる熱泥が、まるで坊主頭のよう!
    ボコボコと音を立てながら半球状に湧き上がる灰色の熱泥が、まるで「坊主頭」のようだと名づけられた地獄。「坊主頭」の湧き上がる池は全部で4か所。733年(天平5)に編まれた『豊後風土記』に記されるほど歴史は古く、明治時代には「新坊主地獄」として人気の観光名所だった。1950年代にいったん閉鎖したが、時を経て2002年(平成14)に「鬼石坊主地獄」としてリニューアルオープンした。敷地内には温泉の湯を利用した無料の足湯があり、手軽に利用できるので、散策で疲れた足を癒やそう。じっくりお湯に浸かりたい人は「鬼石の湯(別途有料)」へ。地獄の敷地内にある入浴施設で、男女別の風呂に加え、車いすで利用可能な家族風呂も5室ある。各種アメニティを完備、タオルも販売されているので、手ぶらで気軽に利用できるのも魅力だ。
    池の中に湧き上がる坊主頭を眺めよう
  • spot 13
    かまど地獄
    さまざまな池を一度に楽しめる地獄
    古来より地元の氏神様である「竈門八幡宮」(かまど地獄から車で8分ほど)の大祭に、この地獄の噴気で御供飯を炊いていたことから「かまど」の名前がついたといわれている。敷地内には1丁目から6丁目まで大小6つの地獄がある。1丁目は茶褐色の熱泥地獄、3丁目はブルーの美しい色のかまど地獄、5丁目は年に数度、突然色を変えるかまど地獄など、それぞれに大きさや色、温度が異なる。1か所でさまざまな地獄を楽しめるうえ、無料で屋根付きの源泉かけ流しの足湯や飲む温泉、手足の蒸し湯などを体験できるコーナーもある。売店には、かまど地獄名物の温泉ピータン「地獄蒸したまご」やオリジナルの「醤油ぷりん」「抹茶ぷりん」「抹茶石垣まんじゅう」などが並び、グルメを楽しみに訪れる人も多い。
    かまど地獄2丁目では迫力のあるかまどの鬼がお出迎え
  • spot 14
    アクアガーデン
    水着で楽しめる屋外型温泉施設
    別府温泉 杉乃井ホテル別館の日帰りエリアにある、屋外型温泉施設。施設内は水着着用のため、家族やカップルも一緒に楽しむことができる。温泉泥を使ったファンゴセラピー(別途料金)、高い塩分濃度のお湯に浮遊できるフロートヒーリングバスなど、温泉エンターテインメントが満載!見て、聞いて、体験して、五感を使って楽しめる新感覚の温泉。夜には水と光と音が織りなすダイナミックな噴水ショーも開催される。来場者は絶景露天風呂「棚湯」を利用できるのもうれしい。
    水着で温泉を楽しめる「ザ アクアガーデン」は家族やカップルにも人気だ
  • spot 15
    アクアビート
    スリル満点のアトラクションも。南国気分も味わえる屋内プール
    南国風の屋内ビーチがある「アクアビート」は、「別府温泉 杉乃井ホテル」の夏季限定・屋内レジャープールだ。杉乃井ホテルの宿泊者は無料、日帰り客は有料で利用できる。プール内には、波の出るメインプール「アクアビーチ」や、ジャングルの洞窟を探検している気分を味わえる「ミステリードーク」、子どもも遊べる「キッズプール」など魅力的な施設がある。なかでも人気なのは長さや形状の異なる4種類の「ウォータースライダー」だ。スライダーは混雑することもあるので、着いたら早めに行っておきたい。これらの施設は屋内にあるので、天候や日焼けの心配もなく過ごせるのもうれしいポイント。
    南国の雰囲気が漂う屋内プールでは、子どもも大人も一日中楽しめる
  • spot 16
    別府市竹細工伝統産業会館
    別府竹細工の歴史や技術を学べる施設
    別府竹細工は大分県内のマダケを材料として作られる竹製品。技巧が尽くされており、芸術品としても評価が高い。別府市竹細工伝統産業会館ではそんな別府竹細工の魅力をたっぷり学ぶことができる。
    入り口には、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催を記念し作られた、「ラグビーボール型竹細工モニュメント」が置かれている
  • spot 17
    城島高原パーク
    豊かな自然を感じつつ豊富なアトラクションを楽しめるテーマパーク
    別府と湯布院の間に位置する大型テーマパーク。絶叫系からほのぼのアトラクションまで豊富に用意されており、子どもも大人も時間を忘れて楽しめる。
    スリル満点なアトラクションの数々
  • spot 18
    別府ラクテンチ
    1929年(昭和4)創業、九州最古の遊園地
    創業から90年以上を迎え、地元の人たちに親しまれているアミューズメントパーク。ユニークな乗り物や温泉があり、かわいい動物たちにも出合える。小さな子どものいるファミリーにもってこいの楽しい施設。
    周囲を大自然に囲まれた遊園地
  • spot 19
    別府ロープウェイ
    九州最大級のゴンドラに乗って、四季折々の風景を一望する
    別府ロープウェイは別府高原駅~鶴見山上駅間を往復する九州最大級の大型ゴンドラ。ロープウェイに乗りながら鶴見岳周辺の四季折々の風景を楽しみ、鶴見山上駅からは七福神巡りもできる。
    大型ゴンドラで、標高1375mの鶴見岳を登っていく
  • spot 20
    志高湖
    湖畔キャンプやボート、ハイキングを楽しめる山上湖
    別府駅から車で30分ほどの鶴見岳南東側山腹にある志高湖。山々に囲まれた環境で、さまざまなアクティビティを存分に楽しめるのが魅力だ。野鳥たちの姿も多く見られる湖のほとりで、四季折々の自然を感じよう。
    白鳥が遊び、鯉が放流されている志高湖
  • spot 21
    内成棚田
    広大な棚田を一望! 別府の隠れた観光スポット
    内成棚田は別府駅から車で約20分の距離にある、日本の棚田百選にも選ばれた棚田。42万平方メートル(42ha)に及ぶ面積に約1000枚の棚田が広がっている。日本の原風景を見るなら、ぜひ訪れたいスポットだ。
    緑鮮やかな棚田。季節によってさまざまな表情を見せる
  • spot 22
    サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド
    サンリオキャラクターに会える屋外型テーマパーク
    大分県日出町(ひじまち)にあるハーモニーランドは、1991年(平成3)4月に開設されたサンリオの屋外型テーマパーク。子どもから大人まで、時間を忘れて楽しめるメルヘンの国だ。
    サンリオキャラクターがお出迎えするハーモニーランド
  • spot 23
    大神ファーム
    別府湾を一望しながら約600種のバラを楽しめるハーブ園
    大分県速見郡にある、大神ファーム。別府湾が一望できる海岸線と自然豊かな森に囲まれたハーブ園だ。「自然と調和しながら豊かに暮らすボタニカルライフ」をテーマとし、一年を通して多彩な花々やハーブを楽しめる。
    木々の小道を抜けた先にハーブ園が広がる
  • spot 24
    甘味茶屋
    大分の郷土料理を味わえる甘味茶屋
    「甘味茶屋」は有名人も訪れる別府の人気喫茶店。大分の郷土料理「だんご汁」「やせうま」「とり天」はもちろん、つきたてのお餅やおぜんざい、手作りの和菓子など、甘味も食べられる。これらは大分県の喫茶店ならどこでも見かける定番メニューだが、店のたたずまいや雰囲気と合わせて、この甘味茶屋で食べるのがおすすめだ。なかでも「とり天」は店の人気メニュー。大分県民は鶏肉を多く食べることで知られているが、特に鶏肉を天ぷら粉で揚げた「とり天」は広く親しまれている。唐揚げよりさっぱりしていて、柚子こしょうを添えた酢醤油やぽん酢を付けて食べる。大分県では唐揚げと同じくらい日常的で、県内のどの飲食店でも食べられる一品だ。各店舗がそれぞれにこだわりの「とり天」を提供しているが、サクサクの軽い衣とうまみのたっぷり詰まった甘味茶屋のとり天は、一度食べたら毎日でも食べたくなるおいしさ。大分の味を知りたいなら、ぜひ一度甘味茶屋のとり天をご賞味あれ。
    大分名物の「とり天定食」880円
  • spot 25
    地獄蒸し工房 鉄輪
    温泉の蒸気で食材を蒸し上げる「地獄蒸し料理」が体験できる
    別府随一の温泉地、鉄輪(かんなわ)温泉で、江戸時代から用いられていた「地獄蒸し料理」。「地獄蒸し工房 鉄輪」では、この伝統の調理法を体験しながら、大分の味覚をたっぷりと楽しめる。
    食材を釜に入れたらあっという間に蒸し上がる
  • spot 26
    鉄輪豚まん本舗
    地獄釜でふわっとジューシーに蒸し上げられた名物グルメ
    湯けむりが立ち上る湯治場風情たっぷりな鉄輪温泉(かんなわおんせん)。そんな温泉街の旅館が立ち並ぶ細い路地に、ひっそりとたたずむ豚まんの専門店が「鉄輪豚まん本舗」だ。鉄輪をこよなく愛する地元の主婦たちにより立ち上げられた店で、地獄釜を利用した豚まんが名物となっている。鉄輪温泉には「地獄」と呼ばれる噴気がたくさんあり、100℃以上のこの噴気を調理器具として利用したのが「地獄釜」だ。湯治宿の多い鉄輪には、いたるところにこの地獄釜があり、今でも日常的に利用されている。鉄輪豚まん本舗では、お店の大家が古くから使っている地獄釜を利用し、皮も具もすべて手作りの豚まんを蒸し上げる。店頭で手にするできたての豚まんは、ふわっとしているのに食べたらもっちりの皮と、肉汁あふれるジューシーな具が至福のおいしさ。キャベツや玉ねぎ、大分県産椎茸、豚肉に自家製の合わせダレを加えた具は、ほんのりピリ辛で癖になる味わいだ。熱々を頬張りながら、鉄輪散策を楽しもう。
    「豚まん」(200円)はお土産用の冷凍(3個630円)もある
  • spot 27
    湯けむり展望台
    壮大な自然と湯けむりが織りなす日本を代表する風景
    鉄輪(かんなわ)の湯けむりや、雄大な鶴見岳、季節によってさまざまに色を変える扇山を一望できる展望台。別府市鉄輪東の住宅街に続く坂の途中に位置し、駐車場が完備されているので車で行くこともできるが、鉄輪温泉街の散策の流れから徒歩でもアクセス可能。温泉街からは坂をゆっくり上って15分ほどだ。展望台には、周囲のランドマークや山の名前をわかりやすく紹介する案内板もあるのでチェックしてみよう。別府の風景は、2001年(平成13)にNHKが募集した「21世紀に残したい日本の風景」で、富士山に次ぐ全国第2位に選ばれている。また、2010年(平成22)には、この展望台からの夜景が「日本夜景遺産」に認定。山々の暗闇を背景に、町の明かりと、それらの光に映し出された湯けむりの様子はため息ものの美しさ。週末や祝日には、湯けむり自体がライトアップされるので、タイミングをあわせて訪れよう。大気との温度差により湯けむりがはっきり見える、冬期などの寒い日が特におすすめだ。
    時間があれば昼と夜の両方訪れたい
  • spot 28
    鉄輪むし湯
    たっぷりの蒸気と薬草の香りで体の芯まで癒やされる
    鉄輪(かんなわ)温泉の象徴ともいえるむし湯は、鎌倉時代の1276年(建治2)に、浄土教の一宗派である時宗(じしゅう)の開祖、一遍上人(いっぺんしょうにん)によって開かれたといわれる歴史ある施設。入浴は着衣スタイルなので、受付で浴衣(220円)を貸し出してもらうか、Tシャツ短パンを持参してもよい。浴室はすべて男女別。脱衣所で下着を脱いで浴衣一枚の状態になったら、さっそくむし湯体験がスタートだ。小さな木戸を開けると、中は天井の低い約8畳ほどの石室になっており、温泉の噴気で熱せられた床の上には葉が敷き詰められている。これは石菖(せきしょう)という清流沿いに群生する薬草で、鎮静、鎮痛効果があるのだそう。独特な香りが石室いっぱいにあふれ、いかにも体によさそうだ。この上に横たわること約8分。初めは余裕な気がするものの、途中から汗が滝のように吹き出し8分がとても長く感じる。足りない人は延長もできるが、無理は禁物。たっぷり汗をかいたあとは、温泉にゆっくり浸かりむし湯の余韻に浸ろう。
    サウナとも岩盤浴とも異なるここでしか味わえない気持ちよさ
  • spot 29
    観海寺温泉
    標高150mの高台に位置する風光明媚な温泉地
    日本一の湧出量を誇る別府市の個性あふれる「別府八湯」のひとつ。朝見川上流の山の斜面の古い街道沿いにある温泉街で、大型温泉リゾートから小規模な高級旅館、気軽に利用できる温泉宿までバラエティに富む施設が点在している。
    眺望の開けた場所では別府市街地や別府湾、晴れた日には四国が見えることも
  • spot 30
    美湯の宿 両築別邸
    別府湾を見下ろす絶景と肌あたりのよいやわらかな湯が自慢
    観海寺温泉は、その上質な温泉と絶景を求めて鎌倉時代から多くの人々が訪れる温泉地。そんなエリアのなかでも特に眺望の開けた立地に立つ「美湯の宿 両築別邸」(びゆのやど りょうちくべってい)は、景色とともに上質な温泉と食事が楽しめると評判だ。
    宿の裏手は山から野鳥のさえずりが聞こえる自然豊かなロケーション
  • spot 31
    明礬温泉
    山の中腹に湯の花小屋が立ち並ぶ趣ある温泉地
    「別府八湯」と呼ばれる市内8つの代表的温泉地のうち、最も標高の高い場所にある温泉地。別府でも珍しい硫黄の香り漂う白濁の湯が湧き、その温泉成分を凝縮して作られる天然の入浴剤「湯の花」は名物となっている。
    町全体に硫黄の香りがたちこめている
  • spot 32
    みょうばん 湯の里
    明礬温泉名物「湯の花」の魅力を体感できる
    別府八湯のなかでもとりわけ薬効が高い温泉があると評判の明礬(みょうばん)温泉の観光拠点となる施設。約3万3000平方メートル(1万坪)もの広大な土地に湯の花小屋が立ち並び、湯の花関連のグッズを製造、販売するほか、露天風呂や貸切湯も利用可能だ。
    小屋を使った湯の花製造法が用いられているのは世界でもこのエリアだけ
  • spot 33
    岡本屋売店
    温泉の蒸気で蒸し上げた滋味深い味わいのプリンが人気
    明礬(みょうばん)温泉の名物となっている温泉の蒸気で蒸し上げたプリンが有名な岡本屋売店。別府市街や遠く別府湾を見渡す高台に立つ赤い屋根の平屋の建物の前には、もくもくと蒸気が上がる地獄蒸し釜がずらりと並ぶ。ここに来たならぜひ味わいたいのが、「地獄蒸しプリン」(持ち帰り324円、店内330円)。やさしい甘さの手作り生地に温泉の滋味がプラスされた濃厚なプリンは、クセになる味わい。このほか、「地獄蒸したまご」をたっぷり挟んだ「地獄蒸したまごサンドイッチ」(持ち帰り648円、店内660円)なども人気。テイクアウトのほか、景色のよいお茶屋風情のイートインスペースもあるので、ランチやおやつタイムに気軽に利用してみよう。道を挟んだ向かい側には、江戸時代から続く明礬採取場「湯の花小屋」や地面から蒸気が噴き上がる様子を間近で見学できる「明礬地獄」(入場200円)もあるので、時間があればぜひ立ち寄ってみよう。
    卵の風味とほろ苦いカラメルが相性抜群
  • spot 34
    胡月
    朝鮮冷麺を和風にアレンジした別府冷麺の名店
    昭和20年代に満州から引き揚げてきた料理人によって伝わり、以来、別府のソウルフードとして愛され続ける別府冷麺。満州は朝鮮との国境が近かったことから朝鮮系の文化が根付いていた。そのため朝鮮冷麺も食べられており、この味を和風にアレンジしたものが別府冷麺だといわれている。小麦粉、そば粉、でんぷんを基本とした麺と、魚介ベースの和風スープが特徴で、市内のさまざまな店舗で提供されている。別府駅から車10分ほどの場所にある胡月は、そんな別府冷麺の伝統の味を忠実に受け継ぐ人気店。澄んだスープはさっぱりとしているのにコク深く、直径3mmはありそうなコシのある自家製中太麺と相性抜群。スープや麺だけでなく、牛肉のチャーシューやキャベツのキムチなどのトッピングもすべて手作りという、細部までこだわりが光る一杯だ。このほかにも、寒い日に食べたい「温麺」(並盛900円)や、11種類のスパイスによる旨辛味がクセになる「ビビン冷麺」(並盛800円)など、通好みのメニューもおすすめだ。
    冷麺(並盛)は800円。サイズには大盛、ダブル、ジャンボもある
  • spot 35
    関あじ関さばの郷 佐賀関食堂
    毎朝直送される高級魚をリーズナブルな価格で提供
    小さな港に隣接して建てられた別府の新名所、亀川マリーナテラス。目の前には広大な別府湾を望み、背後には雄大な鶴見山を見渡すロケーションで、近隣には国指定名勝べっぷ地獄めぐりの「龍巻地獄」や「血の池地獄」がある便利な立地が魅力だ。コンクリートと木を基調としたおしゃれでモダンな建物には、温泉やレストラン、お土産ショップ、宿泊施設が入っており、観光の途中に立ち寄るのにぴったり。なかでも、3階にあるレストラン「関あじ関さばの郷 佐賀関食堂」では、大分県佐賀関から毎朝直送される天然ブランド魚の「関あじ」や「関さば」をはじめ、豊後水道や別府湾で水揚げされる新鮮な魚介類が味わえると評判だ。おすすめは、「名物 関の海鮮箱」(1430円)。旬の魚介を彩りよく盛り付けた海鮮ちらしは、まさに海の恵みの宝箱。土瓶蒸しも付いてコスパのよい一品だ。このほか、刺身や寿司、天ぷら、郷土料理の「りゅうきゅう」(770円)や「とり天」など、定食から単品までメニューも豊富で、ランチ、ディナーともに利用できるのもうれしい。
    地元の旬の魚介と野菜がたっぷり載った「名物 関の海鮮箱」
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    別府の温泉や観光名所はそれぞれ距離が離れていて、広範囲に点在している。特に「地獄めぐり」はテーマパークのように1か所に集中しているわけではないため、バスまたは車利用がおすすめ。徒歩でまわるのはおすすめできない。

  2. その2

    別府市竹細工伝統産業会館は、別府駅からバスで20分。車なら別府駅西口から約10分。

  3. その3

    鉄輪温泉は別府ICから車で約5分。別府駅西口からはタクシーで約20分、バスで約30分。別府市中心部から徒歩でのアクセスは厳しい。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

大分のその他のエリア

+ -
back
open

別府エリア