宮城
県北エリア
NORTHERN AREA
広大な大崎平野、ハイカーに人気の栗駒山。そして鳴子温泉郷など、豊かな自然に包まれている
東北屈指の穀倉地帯・大崎平野の広がる大崎市、栗駒山のそびえる栗原市、「みやぎの明治村」と呼ばれるレトロな街・登米市などが点在する県北エリア。どのエリアでも、宮城の豊かな自然を楽しめる。大崎市では、山形との県境に位置する鳴子温泉郷にある鳴子峡で、新緑や紅葉、雪景色などの絶景を見られる。栗駒山では、春から秋にかけての登山がおすすめ。栗原と登米にまたがる伊豆沼・内沼では、秋から冬にかけて数万の水鳥たちが北国から飛来し、翼を休める。この時期に県北エリアで見られるマガンの群れの飛ぶ姿は、宮城の秋の風物詩のひとつだ。大崎平野は「ササニシキ」や「ひとめぼれ」といったブランド米の誕生の地。牛の肥育も盛んで、全国区の人気を誇る仙台牛の生産者も多い。雄大な自然のなかで遊んだあとは、おいしいグルメに舌つづみを打ち、県北エリアを満喫しよう。
エリアの見どころ
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日本こけし館
- 貴重なこけしコレクションが一堂に集結
- こけしの産地として、全国屈指の歴史と規模を誇る鳴子地区は、毎年夏に「全国こけし祭り」も開催されるこけしの町。「日本こけし館」は、こけし祭りの奉納こけしが毎年町に贈られ続けたことと、童話作家・深沢要氏のこけしコレクションが寄贈されたのをきっかけとして、1975年(昭和50)に7年の歳月をかけて完成した。館内では、伐採・乾燥からスタートするこけし製造の工程を紹介。ろくろ挽きや首入れ、ろう挽きなどいくつもの工程を経て完成するこけしの、作業途中の状態を展示しながらわかりやすく解説している。メインの展示コーナーでは、こけしの多さに圧倒されること必至。鳴子に寄贈された全国こけし祭りの奉納こけしがずらりと並んでいるほか、全国11系統のこけしを系統別に紹介している。またこけしファンにとって垂涎の的となっているのは、希少なこけしを展示する「深沢要コレクション」。童話作家として活躍するかたわら、後半生ではこけし研究にも没頭。「こけしの追求」という名著を残した氏のコレクション567点を見られる。館内では、こけしの絵付け体験ができるほか、週末には工人のこけし製造実演も行われている。
- スポットの詳細
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日本こけし館
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餅処 深瀬
- 大粒の栗が入った温泉の名物だんご
- 鳴子温泉で100年以上続く老舗。初代店主が考案した「栗だんご」は、今では多くの店が販売する鳴子温泉街の名物だ。やわらかな餅の中に大粒のクリがまるごと入っていて、特製の甘じょっぱい醤油だれで味わう。餅のなめらかな口あたりと、その中に入ったホクホクのクリの食感が格別だ。すべてが手作業のため、数が限られてしまうこともあり、早い時間に売り切れることも。ただ、どんなに人気でも作る量は増やさず、長年、その日のうちに売り切れる数だけを作り続けている。やわらかくおいしい餅を食べられるのは作られた当日のみ。以前は店内でのイートインも可能だったが、新型コロナの影響もあり2021年(令和3)11月現在は行っていない。
- スポットの詳細
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餅処 深瀬
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桜井こけし店
- 老舗のこけし工房でこけしの絵付け体験
- 鳴子温泉は古くからこけし作りの盛んな地で、その始まりは200年以上前といわれている。「桜井こけし店」は、そうした鳴子のこけしの歴史とともに歩んできた、江戸時代創業の老舗こけし店。首を回すと「キュッキュッ」と音が鳴る伝統の鳴子こけしのほか、モダンにアレンジされた現代風のこけし、ユニークな形をしたオリジナルのこけしなど、さまざまなこけしを制作販売している。店内の一角で、実際にこけしを作る工人の姿を間近に見られるのも、こけし好きにはうれしいかぎり。また、こけしの絵付け体験も行い、自分だけのオリジナルのこけしを作ることができる。店のスタッフがていねいに教えてくれるので誰でも気軽にチャレンジでき、所要時間は約30分。
- スポットの詳細
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桜井こけし店
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うなぎの東海亭
- 北上川を眺めながら絶品うなぎを頬張る
- 北上川のほとりに建つうなぎ料理の老舗。創業は1875年(明治8)で、現在の店舗は山形県鶴岡市にあった米穀店の蔵を移築したもの。自慢の「うな重」は、ふっくらとした国産うなぎをていねいに調理。なにより特製の秘伝のタレのおいしさが味の決め手だ。醤油のコクがしっかりとあるものの、決してしょっぱ過ぎず、上品でまろやかな味わいのうな重に仕上げている。米は、地元登米産のササニシキを使う。蒲焼きのような濃い目のタレで味わうには、軽い食感のササニシキがよく合うのだ。うなぎ、タレ、米、この3つのバランスの秀逸さこそ、東海亭のうな重の真骨頂。2階の座敷席に設けられたテーブル席から、雄大な流れの北上川を眺めながら絶品のうな重を頬張るのは、まさに至福の時である。
- スポットの詳細
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うなぎの東海亭
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警察資料館
- 明治時代に建てられた警察署を資料館として公開
- 1887年(明治20)に、佐沼警察署登米(とよま)分署から登米警察署に昇格したのにともない建てられた。設計監督は、登米を代表する建築物「教育資料館」と同じ山添喜三郎による。木造2階建て寄棟の瓦葺きで、白壁に金色の警察紋章が輝く。和洋両方の要素がバランス良く共存した、明治期を代表する宮城の建造物に数えられ、県の文化財にも指定されている。1968年(昭和43)に、登米警察署新庁舎の落成にともなってその役割を終え、1987年(昭和62)からは警察関係資料を展示した希少な「警察資料館」として一般公開されるように。館内には、本物のパトカーや白バイ、警察官のバッジなど、ふだんなかなか見られない貴重な警察資料を展示。復元された明治期の留置場もあり、昔の警察署の雰囲気を感じられる。
- スポットの詳細
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警察資料館
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滝の湯
- 総ヒバ造りの共同浴場は湯町のシンボル
- 泉質、湯量とも豊富な鳴子温泉には、多くの共同浴場がある。そのほとんどは地元住民のためのものだが、一般開放されている湯もいくつかあり、その代表格が「滝の湯」。鳴子温泉は1000年以上の歴史があるとされ、それを物語るのが『続日本後紀巻六』にも登場する鳴子温泉神社だ。この温泉神社から湯を引く滝の湯こそが、1000年の歴史を物語る鳴子温泉の大切な湯となる。総ヒバ造りの建物の中に男女別の内湯があり、神社から引いた硫黄泉の湯がかけ流しで注ぎ込まれている。浴室がたっぷりの湯気で満たされたなか、乳白色の湯(天候などにより色が変わることもある)に浸かっていると、全身に源泉の湯力を感じられ、疲れも次第に癒やされていく。内湯の奥にある打たせ湯も、滝の湯に行ったなら体験したい。肩や腰など自分の気になるところに勢いよく流れてくる打たせ湯をあてるだけで、その部位の血行がよくなるマッサージ効果が期待できる。湯温がやや熱めで、温泉の成分も強いので、初めての入浴の場合、あまり長湯をしないほうがよい。それほど温泉の成分が強い。
- スポットの詳細
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滝の湯
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鬼首かんけつ泉
- 高さ15mに吹き上がる豪快な間欠泉
- 鳴子温泉郷から車で15分ほど、山道を走ってたどり着く鬼首温泉。ここには、一定周期で水蒸気を吹き上げる間欠泉が見られる「鬼首かんけつ泉」がある。間欠泉は2つあり、約10分間隔で吹き上がる「弁天」と10分から20分間隔で噴出する「雲龍」。地下にある空洞に地下水が溜まり、火山の熱源によって加熱され噴出するのが「弁天」で、吹き上がる高さは15mにも達する。吹き上がる前には、シューシューと蒸気の音が聞こえ、その音量が高まってくると一気に噴出、高さは一気に10mを超える。一方の「雲龍」は、噴出の高さは2、3mとやや小さめ。園内には、各所にベンチやあずまやがあり、鬼首地区の山間の自然に囲まれたなか、ゆっくり散策できるようになっている。最奥部には、温泉が滝となって流れる「湯滝」も見られる。蒸気を上げながら落下する滝の姿はなかなかの迫力だ。鬼首かんけつ泉から、徒歩5分ほどのところには日帰り温泉施設「すぱ鬼首の湯」や緑の芝が広がる「吹上高原キャンプ場」などがある。高原レジャーと温泉を楽しむには最適のエリアだ。
- スポットの詳細
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鬼首かんけつ泉
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中鉢美術館
- 研ぎ澄まされた日本刀の美しさを紹介する美術館
- JR陸羽東線の有備館駅のすぐ近くにある「中鉢(ちゅうばち)美術館」。シンプルなデザインの館内には、日本刀の源流ともいわれる「奥州鍛冶」が造った刀を中心に展示。国内でも珍しい日本刀専門の美術館である。古来、奥州(東北)では、多くの刀鍛冶が活躍していたとされ、刀剣に関して資料的価値の高い「観智院本(かんちいんぽん)」(国重要文化財)においても、鎌倉時代までの歴代名工42人のなかに、奥州鍛冶が8人も入っている。彼らの技術が古より高いものであったことがこうしたことでもうかがい知れる。奥州鍛冶は、大きく分けて平泉エリアの「舞草系」出羽三山の「月山系」宮城県北部の「玉造系」という集団に分かれて鍛冶を行っていたとされる。中鉢美術館では、奥州刀をそれぞれの系統別に展示。舞草系では、平安時代後期に造られた在銘で現存する最古の奥州刀とされる「閉寂」、月山系では鎌倉時代、室町時代の名刀、そして玉造系では同じく鎌倉・室町時代の「宝寿」を展示。このほか、ロシアの刀やアイヌ刀なども紹介している。旧有備館の庭園観賞とあわせ、奥州鍛冶たちの力作を鑑賞するのもおすすめだ。
- スポットの詳細
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中鉢美術館
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あ・ら・伊達な道の駅
- 年間300万人以上が訪れる東日本屈指の人気を誇る道の駅
- 国道108号線を鳴子温泉方面へ向かう途中にある「あ・ら・伊達な道の駅」。栗駒山や旧有備館、感覚ミュージアムなど周辺観光へ行く際のちょうどよい休憩スポットでもあり、週末になると多くの客で賑わいを見せる。施設名の由来は、かつて岩出山に居を構えた伊達政宗が礎を築いた、岩出山伊達藩に由来する。平屋造りの館内でひときわ客が集まっているのが農産物直売所。200人ほどの地元の生産者が、毎朝、採れたての野菜や果物を持ち寄り並べている。季節ごとの新鮮野菜をお手頃価格で買えるとあって、毎日買いに来る地元客も多い。直売所の周辺には岩出山産のお米を扱う「米工房 いわでやま」がある。ここでは精米したてのひとめぼれやササニシキなどを購入できる。このほか岩出山や鳴子温泉郷の名産品を集めた「あ・ら・ら横丁」、地元野菜を使った料理が味わえるレストラン「五福の伊達ちゃんKitchen」など、魅力的なショップがずらり。レストランの名物メニュー「大崎伊達ちゃん定食」は、旬の地元野菜を使った総菜や名物の「しそ巻き」、地元の手作り豆腐など、品数たっぷりのセットメニュー。塩分控えめで栄養バランスもよく幅広い世代に好評。
- スポットの詳細
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あ・ら・伊達な道の駅
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花山太右衛門商店
- 岩出山で300年以上続く老舗の「酒まんぢう」
- 1717年(享保2)、岩出山伊達家4代村泰が京都で、食べた饅頭のおいしさに感動、饅頭を作っていた大阪天満橋の職人・太右衛門(たうえもん)をともない帰郷した。その職人には「花山」の姓が与えられ、本場仕込みの饅頭をこの地で販売。するとたちまち評判になり、大いに栄えたといわれている。以来、岩出山で15代300年にわたって饅頭を作り続けているのが「花山太右衛門商店」だ。名物の「酒まんぢう」は、小麦粉と秘伝のどぶろくのみで皮を作り、その中にねっとりとしたあんこを入れて蒸している。特製のどぶろくはアルコールを4%に減らしていて、子どもでも食べられるように製造。添加物はいっさい使用せず、炭の火で発酵させるという昔ながらの方法で作っている。土産用を購入した場合、自宅でレンジやオーブンを使う温め方のレシピが付いてくる。岩出山中心部の本店のほか、国道47号線沿いにバイパス店があり、バイパス店には食事処も併設。そばのほか、「酒まんぢう」に衣を付けカラリと揚げた香ばしい「揚げまんぢう」を味わえる。
- スポットの詳細
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花山太右衛門商店
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荒砥沢ダムの上流崩壊地
- 日本最大級の地滑り跡を壮大なスケールで見られる
- 2008年(平成20)に起こったマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震によって生じた国内最大級の地すべり跡「荒砥沢(あらとざわ)ダムの上流崩壊地」。荒砥沢ダム一帯には、この辺りが湖だった時代のほぼ水平な地層が広がっている。砂岩やシルト岩からなるこれらの地層はとても滑りやすく、その上に火山の噴出物からできた重い岩石が重なっていた。2008年(平成20)の地震では、この地層が強く揺すられ、巨大地滑りへつながったと見られている。しかし巨大な災害であった一方で、荒砥沢の山体崩壊は希少な自然現象でもあり「日本の地質百選」に選定されたほか、栗駒山麓ジオパークの見どころにもなっている。栗駒山という雄大な名峰の山麓に広がる荒砥沢は、広葉樹の森が茂る自然豊かな地だ。それらの森が地滑りとともに大きく崩落し、一部はダムへ流れ込み、ダム内で津波が起こるほどの強い災害をもたらした。荒砥沢ダムの上流崩壊地は、そうした自然の脅威を後世に伝える重要な場所である。ダム湖のほとりにある藍染湖ふれあい公園から、崩落地全体を見晴らせる。
- スポットの詳細
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荒砥沢ダムの上流崩壊地
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和洋レストラン ちろる
- 和洋多彩なメニューで評判のレトロレストラン
- 栗原市にある岩ヶ崎は、かつての栗駒町の中心部であった地域。この町に40年以上前にオープンしたのが「和洋レストラン チロル」だ。山のロッジをイメージしたかのような建物の店では、店名どおり「和洋」のさまざまなメニューを楽しめる。店がオープンした当初、この地域では飲食店がさほど多くはなかった。客からの「あれも食べたい、これも食べたい」というリクエストに律儀に応えているとだんだんとメニューが増えていった。テーブルに置かれたメニュー表を開くと確かに品数が多い。定食、和食、洋食、一品料理、スパゲッティ、グラタンなど、各ジャンルごとに10から20の品がずらり。さらにはデザートもある。「せっかく来てくれたら、お腹いっぱいになって帰ってほしい」、そんな先代店主の想いから、どのメニューも量が多い。名物の1つ、ナポリタンはイカやエビなどシーフードを具材としている。コクがあるトマトソースが印象的で、創業時からの人気メニュー。このほか「スパゲティ かつ」980円や「グラタン チロル特製スペシャル」850円なども評判だ。
- スポットの詳細
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和洋レストラン ちろる
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味処もん
- 登米の旅館の女将が考案したオリジナル丼
- 明治時代から登米(とめ)地方に伝わる名産品の油麩は、小麦のたんぱく質成分グルテンを植物油で揚げて作った「揚げ麩」。この食材で新たな名物メニューをと30年以上前に、地元旅館の女将(現・味処もん店主)が考案したのが「油麩丼」だ。それまでは油麩の料理といっても、味噌汁や煮物、炒め物に入れる程度。しかし甘じょっぱい丼つゆのしみた油麩を半熟玉子でとじ、椎茸やネギ、紅ショウガなどと組み合わせて味わうと、油麩が主役級のおいしさに。見た目はかつ丼や親子丼のようだが、油麩ならではの豊かな風味に魅せられる人も多く、地元名物として浸透していった。登米発祥のB級グルメとして人気となり、登米地区の食堂やレストラン7、8軒で味わえるようになった。また「油麩丼の会」も発足し、油麩丼普及のために地元有志たちが活動を行っている。登米地区に行ったなら、レトロな洋館や蔵巡りの途中に、「味処もん」に立ち寄って、元祖ならではの油麩丼のおいしさを満喫したい。
- スポットの詳細
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味処もん
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とよまだんご
- 県産米で作られたふっくらやわらかな「五色だんご」
- 教育資料館から歩いて約5分、静かな武家屋敷通りの一角にたたずむ茅葺き屋根の小さなだんご店。武家屋敷の漆喰壁が続く通りには、水沢県庁記念館、春蘭亭、そして「とよまだんご」と歴史ある登米(とめ)地区にふさわしいレトロな建物が続く。暖簾をくぐり店内に入ると、木札のメニューが壁にかかっている。ずんだやあんこ、みたらしなど、串だんごの定番がずらり。いろいろな味を楽しみたいという人には、それらがひと皿に盛られた「五色だんご」がおすすめだ。ツルリとなめらかな食感で、嚙むとふっくらやわらかなだんごは県産米が原料。餡にはそれぞれ好みもあるだろうが、店主のおすすめは「くるみ」。クルミの風味をたっぷり味わってもらいたいと、あえて粗挽きにしてザクッとした食感を残している。このほか、春であれば「さくら味」、初夏には茶、秋にはかぼちゃなど、年間通して季節限定のだんごが登場。「みやぎの明治村」の散策途中、だんごとお茶を楽しみながらの一服はまさに至福の時。店主に登米の観光情報を教えてもらいながら、ゆっくりと過ごせる。
- スポットの詳細
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とよまだんご
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横山不動尊
- 境内の池に天然記念物のウグイが泳ぐ不動尊
- 横山不動尊は、1156年(保元1)、百済から流れ着いた仏像を祀り、小堂(現在の奥之院)が建てられたことに始まる。本尊は、弘法大師の作とも伝えられる純金製の不動明王像で、木造の不動明王像の胎内に安置されている。胎内仏の不動明王像は、高さが約5cmほどと小さく、その姿は12年に1度、酉年に開帳される。また本堂正面にある境内の池には、多くのウグイが生息、静かな水面をゆっくり泳ぐ姿が見られる。約400年前に造成された池に生息するウグイは、不動尊の使いとして大切に愛護されてきた。そうした歴史的な背景も含め「横山のウグイ生息地」として、国の天然記念物になっている。繁殖期には、周辺の久保川や中川、寺川などが、ウグイの産卵場所となる。このほか、巨大な阿吽像が納められた仁王門や青銅でできた青銅五重塔など、境内には随所に見どころがある。不動尊をお参りしたあと、池周辺に整備された散策路を歩きながら、澄んだ池を泳ぐウグイや阿吽像などを見物しよう。
- スポットの詳細
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横山不動尊
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やくらい土産センター
- 地元産食材を使ったジェラートが名物
- やくらいガーデンの近くに、日帰り温泉施設や地ビールレストランなど、多くの施設が集まるエリアがある。その一角に立つ「やくらい土産(どさん)センター」では、農家直送の朝採り野菜を販売しているほか、加工品なども多く扱う。春であれば山菜、秋にはきのこと、山の幸もふんだんに並ぶ。また土産センターの加工場で作るジェラートアイスも評判。地元産のワサビやブルーベリー、醤油など個性派の味がそろう。春先には季節限定のばっけ(フキノトウ)登場、ご当地アイスとして人気を博している。センター内の食堂でも、ご当地食材を使ったメニューがいちばん人気だ。「加美こうじ味噌ラーメン」は、地元で手作りされている「加美こうじ味噌」を使った一杯。麹の香ばしさとうまみがしっかりしみた味噌ラーメンは、野菜もたっぷり入り満足度が高い。この「やくらいみそ」は、売店でお土産としても販売。やくらいガーデンや薬莱山周辺で遊んだあとに立ち寄り、土産センターで野菜やお土産を買って帰るというのが、やくらいレジャーの定番コースだ。
- スポットの詳細
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やくらい土産センター
人気スポット
旅のヒント
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その1
大崎市には、JR東北新幹線の古川駅があり、ここから在来線に乗り換えて鳴子温泉郷に行くのが良い。古川駅にはレンタカーもある。
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その2
仙台-鳴子、仙台-古川、仙台-登米、仙台-築館・金成などの間では、高速バスが運行しているので便利。
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その3
鳴子温泉郷では、温泉街の旅館や共同浴場で使える「湯めぐりチケット」1300円を販売している。お得に温泉を利用できるのでおすすめ。
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その4
登米市登米地区の、教育資料館や警察資料館などの洋館を巡る際は、「6施設共通観覧券」がおすすめ。1000円で6つの施設に入ることができる。