鳴子温泉
5つの個性的な温泉が集まった歴史ある温泉郷
江戸時代中期に開湯した歴史ある湯治場
JR陸羽東線の鳴子温泉駅を下りると、すぐに硫黄泉の香りに包まれる。見れば駅舎には檜造りの足湯が設けられている。さすが、湯量豊富で日本有数の源泉数を誇る温泉地・鳴子温泉だ。ぶらりと温泉街を歩けば、足湯、手湯、共同浴場などが次々と現れ、気軽に鳴子の湯を楽しめるのが温泉好きにはたまらない魅力。泉質も多彩で、単純泉や硫黄泉、重曹泉など、宿ごとにさまざまな温泉に入れるとあって、湯巡りの人気も高い。
高台に駅舎があるJR鳴子御殿湯駅からゆるやかな坂を下ると、東鳴子温泉街に出る。江戸時代中期に開湯したとされる東鳴子温泉は、その頃から湯治湯としてよく知られていた古湯。当時は仙台藩および岩出山城主の御殿湯が置かれ、「楽山公」と呼ばれた仙台藩13代藩主・伊達慶邦は、婦人をともない東鳴子の湯に浸かったところ、2人の子を授かったと伝わる。泉質は美肌の湯ともいわれる重曹泉が中心。そうしたこともあって、女性の人気も高い温泉地だ。
「脚気川渡」の名で知られた名湯
川渡温泉は、鳴子温泉郷の東の玄関口に位置する温泉で、開湯から1000年以上が経つ古湯だ。江戸時代には湯治場として大いに賑わい、特に「脚気(かっけ)」に良く効くとされ「脚気川渡」の名が京にまで届いていたという。現在も昔ながらの湯治場の雰囲気を残した趣ある宿もあり、宿泊だけでなく日帰り入浴でも自慢の湯を楽しめる。温泉街を流れる湯沢川は桜の名所で、4月中旬から下旬が見頃。ちょうどその頃、近くの江合川の河川敷に咲く菜の花と合わせて観賞できる。
小さな温泉街ながら5種の泉質がそろう
中山平温泉郷は、紅葉の名所として知られる鳴子峡に近い温泉地で、大谷川沿いに8軒の宿が点在する。幅広い効能を持つ単純温泉のほか、美肌の湯として有名な重曹泉、保温効果の高い芒硝泉、特有の臭いがあり温泉好きに人気の硫黄泉、そしてやさしい湯あたりのアルカリ性単純泉という5つの泉質の湯がある。温泉街には共同浴場があるほか、多くの宿で日帰り入浴ができるので、多彩な湯を楽しむ湯巡りがおすすめ。また、紅葉といえば鳴子峡が有名だが、その上流部にあたる中山平温泉の紅葉もなかなかの景観。錦秋に包まれる10月下旬から11月上旬に、紅葉を眺めながら入る温泉は格別だ。
大自然に包まれた秘境感たっぷりの温泉
鳴子温泉から車で、オニコウベスキー場方面を目指してたどり着く鬼首温泉は、温泉郷の中でも特に雄大な自然に包まれている。轟音とともに熱湯を吹き上げる間欠泉や、遊歩道の岩肌から湯気が立ち上る地獄谷など、地球のエネルギーの強さを体感できるスポットがいっぱい。また、温泉の滝が注ぎ込む、滝壺温泉ともいうべき露天風呂が名物の「峯雲閣」、オニコウベスキー場にあるスイス風のリゾートホテル「ホテルオニコウベ」など、さまざまなスタイルの宿が点在するのも鬼首温泉の魅力だ。
スポット詳細
- 住所
- 宮城県大崎市鳴子温泉湯元 地図
- エリア
- 県北エリア
- 電話番号
- 0229833441
- 泉質
- 単純泉、硫黄泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、含鉄泉、酸性泉等
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、打ち身、慢性消化器病、切り傷、やけど、動脈硬化症、高血圧症、慢性皮ふ病、糖尿病、痔疾、慢性婦人病、美肌等
- 泉温
- 27-85℃
- 源泉数
- 約150
- 湯量
- 未測定
- 共同浴場数
- 2
- 日帰り温泉施設数
- 12
情報提供: ナビタイムジャパン