荒砥沢ダムの上流崩壊地
日本最大級の地滑り跡を壮大なスケールで見られる
2008年(平成20)に起こったマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震によって生じた国内最大級の地すべり跡「荒砥沢(あらとざわ)ダムの上流崩壊地」。荒砥沢ダム一帯には、この辺りが湖だった時代のほぼ水平な地層が広がっている。砂岩やシルト岩からなるこれらの地層はとても滑りやすく、その上に火山の噴出物からできた重い岩石が重なっていた。2008年(平成20)の地震では、この地層が強く揺すられ、巨大地滑りへつながったと見られている。しかし巨大な災害であった一方で、荒砥沢の山体崩壊は希少な自然現象でもあり「日本の地質百選」に選定されたほか、栗駒山麓ジオパークの見どころにもなっている。栗駒山という雄大な名峰の山麓に広がる荒砥沢は、広葉樹の森が茂る自然豊かな地だ。それらの森が地滑りとともに大きく崩落し、一部はダムへ流れ込み、ダム内で津波が起こるほどの強い災害をもたらした。荒砥沢ダムの上流崩壊地は、そうした自然の脅威を後世に伝える重要な場所である。ダム湖のほとりにある藍染湖ふれあい公園から、崩落地全体を見晴らせる。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン