福岡

宗像・福岡中部

MUNAKATA / CENTRAL FUKUOKA

ベッドタウンとして人気を博し、豊かな自然に囲まれた環境と由緒ある寺院や神社の点在する歴史深いエリア

福岡市と北九州市の中間に位置し、四塚連山や許斐山(このみやま)、新立山の山々に囲まれ、響難と玄界灘の海域に面している宗像市。「ぼかし肥料」で育てられたブランド農産物と、天然のとらふぐの水揚げが県内1位を誇っており、ほかにもブランド鯵や活きイカ、新鮮な海藻類を楽しむことができ山の幸海の幸の宝庫といわれている。また、沖合に浮かぶ大島は福岡県で一番大きな有人島。島の北側には沖津宮遙拝所があり、一般の人の立ち入り・渡島を禁じられている沖ノ島の沖津宮を拝むことができる。本土にある宗像大社の別宮 中津宮も鎮座していることから「神が宿る島」とも呼ばれている。沖津宮遙拝所と宗像大社(中津宮)は、2017年(平成29)に世界遺産に登録された。神社仏閣の多く点在するこのエリアには、ほかにも糟谷郡篠栗町(ささぐりまち)に、ブロンズ像として最大級とされる釈迦涅槃像をもつ南蔵院があり、年間130万人以上の参拝者を集めるとともに、宝くじにまつわるパワースポットとしても大変人気を博している。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    大島
    世界遺産「宗像大社」がある福岡県でいちばん大きい島
    福岡県北部の沖合い約7kmにある島。自然が豊かでサイクリングや散策を楽しめ、釣りや海水浴目的で訪れる人も多い。また、世界遺産に登録された「宗像大社中津宮(むなかたたいしゃなかつみや)」と「沖津宮遙拝所」がある「神守る島」としても有名だ。
    沖津宮遙拝所(おきつみやようはいしょ)。天気のいい日には沖ノ島が見える
  • spot 02
    宗像大社(辺津宮)
    日本神話にも登場する由緒ある神社で、本殿・拝殿は重要文化財
    『古事記』『日本書紀』の日本神話に登場する日本最古の神社のひとつ。現在の辺津宮の本殿は1578年(天正6)、拝殿は1590年(天正18)に建立されており、国の重要文化財に指定されている。
    正面に見えるのが拝殿。建物の大きな梁(はり)の迫力に驚かされる
  • spot 03
    宗像大社(中津宮)
    神守る島・大島に鎮座する古い歴史をもつ神社
    宗像大社の3宮のひとつであり、玄界灘を隔てた大島にある中津宮。祀られているのは宗像三女神(さんじょしん)の湍津姫神(たぎつひめのかみ)。境内には天の川が流れ、七夕伝説発祥の地として、縁結びのご利益でも有名だ。
    色とりどりの吹き流しが飾られた、七夕祭時の本殿
  • spot 04
    旧伊藤伝右衛門邸
    炭鉱王と呼ばれた実業家の邸宅で、国の重要文化財
    かつて石炭の産地として有名だった福岡県筑豊地区で「炭鉱王」と呼ばれた伊藤伝右衛門の邸宅。邸宅は一般開放されており、歌人でもある妻・柳原白蓮のために増改築した豪華でありながら洗練された数々の部屋は一見の価値がある。
    邸宅の外観。立派な門構えに驚かされる
  • spot 05
    宮地嶽神社
    「三つの日本一」やご利益豊かな奥之宮がある古社
    「光の道」で全国に知られるようになった宮地嶽神社。本殿奥にはさまざまなご利益のある「奥之宮八社」も鎮座し、多くの人が参拝に訪れる。
    存在感あふれる大注連縄(おおしめなわ)が印象的な拝殿
  • spot 06
    田川市石炭・歴史博物館
    全国でも数少ない石炭産業関連に特化した施設
    日本最大の炭鉱地帯だった福岡県の筑豊地方。そこにある自治体のひとつ、田川市の田川市石炭・歴史博物館は全国でも数少ない石炭産業関連の資料を展示。ユネスコ「世界の記憶」登録の山本作兵衛氏の作品も見ることができる。
    田川伊田駅を見下ろせる高台の上にある田川市石炭・歴史博物館
  • spot 07
    王塚装飾古墳館
    壁画の華やかさや細密さで群を抜く装飾古墳
    王塚古墳とは日本を代表する超一級の装飾古墳。石室には豊かな色彩の壁画が描かれ、保存状態もよいことで有名だ。王塚装飾古墳館では、通常見ることのできない石室を再現し悠久のロマンへ誘ってくれる。
    小高い所にある住宅街のなかに王塚古墳はある
  • spot 08
    英彦山神宮
    桜や紅葉も美しい「日本三大修験山」に鎮座
    福岡県東部の添田町と大分件中津市にまたがる英彦山は「日本三大修験山」に数えられ、山全体が英彦山神宮の御神体とされている。紅葉スポットとしても人気だ。
    参道は英彦山神宮奉幣殿(ほうへいでん)まで一直線に延びる
  • spot 09
    添田町めんべい工場
    福岡土産の定番「めんべい」の手焼きに挑戦 
    福岡土産の定番「めんべい」。製造工場では工程の一部が見学でき、工場に併設された体験コーナーでは生地を混ぜ合わせ、手焼きで自分だけの「めんべい」を作ることができる。
    手焼き体験は1日4回、各回1組(1組最大7名)で実施
  • spot 10
    大石本家
    直方でこよなく愛される銘菓「成金饅頭」
    炭鉱で栄えた福岡県の筑豊地方は労働者に甘いものが好まれたため、今も愛される銘菓が多数、誕生している。直方市の成金饅頭もそのひとつだ。
    薄めの皮に白餡たっぷりの大石本家の成金饅頭
  • spot 11
    まとや
    老舗を受け継ぎ、新感覚の成金饅頭を販売
    明治時代から福岡県直方市に伝わる「成金饅頭」。石炭産業全盛の時代は多くの店があったが、エネルギーの主体が石油に変わるとともに景気も後退し、店舗数も減少した。そこへ、2020年(令和2)、新たな成金饅頭店「まとや」がオープンした。同店は1914年(大正3)創業の老舗「四宮」の伝統を受け継ぎ、1枚1枚、皮を手焼きしながら、現代の嗜好にあうよう原材料の配合を見直し金時豆やうずら豆、手亡(てぼう)豆を使用。上品な甘さの餡にするなど新しい感覚の成金饅頭を開発した。また、店舗も従来とは異なるスタイリッシュなデザインでお目見えし注目されている。さらに若い世代にも親しんでほしいと、伝統的なサイズにこだわらず直径5.5cmの小サイズも考案。白餡が当たり前のところへあずきから作った黒餡を挟んだり、生地に福岡県八女産の抹茶粉を練り込んだ「八女抹茶」(中240円、小170円)、北海道産バターを使ってほんのり塩味を利かせた「冷やしバターどら焼き」(300円)も発売するなど、さまざまに工夫を凝らしている。
    左側が新たに生まれた小サイズ。右が通常のサイズ
  • spot 12
    さかえ屋
    福岡県民に愛され続けた「なんばん往来」が人気
    別名「シュガーロード」とも呼ばれた長崎街道。その街道沿いの宿場町として栄え、明治以降は炭鉱で好景気に沸いた飯塚市で1949年(昭和24)、さかえ屋は創業された。1957年(昭和32)にお目見えした「すくのかめ」(100円)は飯塚にある弥生時代の古墳から出土した「須玖式土器」にちなんだ最中。あずき餡の中にもっちりした求肥(ぎゅうひ)が入っており、古くからのファンがいる代表銘菓だ。「なんばん往来」(160円-)は1984年(昭和59)に生まれた洋菓子のロングセラー。長崎街道ではアーモンドも運ばれていたという史実から、南蛮船をイメージした舟型の焼き菓子で、生地には厳選したアーモンド粉100%を使用。発酵バターを使ってしっとりしたパイ生地に焼き上げ、アクセントとしてラズベリーなどのジャムを挟んである。九州の素材にこだわった「福岡県産とよみつひめ」、「熊本県産球磨栗」など季節限定の味が登場するほか、飯塚本店では「筑豊シュガーロード」「博多あまおう」など限定商品を買える。
    香り高いアーモンド生地とパイ、甘酸っぱいジャムが好相性の「なんばん往来」
  • spot 13
    千鳥屋本家
    江戸期のシュガーロードと炭鉱景気が生んだ数々の銘菓
    砂糖が運ばれた「シュガーロード」長崎街道の宿場町・飯塚では砂糖が身近にあり、炭鉱景気にともない菓子文化がはぐくまれた。この歴史は銘菓「千鳥饅頭」を生んだ。
    飯塚本店の「千鳥饅頭」には「飯塚本店」の焼き印が入る
  • spot 14
    喜久屋菓子舗
    直方きっての老舗の伝統を受け継ぐ店
    福岡県直方市の代表銘菓「成金饅頭」。薄皮に白餡を挟んだだけというシンプルな菓子だが、店舗によって皮の厚さや食感、餡の味や舌触りなどが違うと、地元の人たちはそれぞれ好みのあう店を決めて贔屓にしているという。そんな成金饅頭店も今や数軒のみとなってしまった。喜久屋菓子舗はその製造販売を手がける希少な店のひとつだ。明治時代創業の和菓子店「かめや」(現在は閉店)で修業した店主が1982年(昭和57)に開業。成金饅頭の特徴である「ねじり梅」の刻印も、かめやと同じ右巻きを引き継ぎ、伝統の味を伝えている。しっとりやわらかながらも弾力がある皮、インゲン豆の粒感を残しつつ練った白餡は風味豊かで甘さ控えめなのが特徴だ。サイズはオーソドックスな直径8.5cm(180円)のものから、26cm(7200円)の特大サイズがあり、直径20cm以上は予約販売になる。成金饅頭と並び大福も人気で、生クリームを包んだ「コーヒー大福」や「抹茶大福」(各180円)のほか、果実を包んだ「梅」や「あんず」、季節限定の「苺」や「栗」がある。
    「ねじり梅」が右巻きになっている喜久屋の成金饅頭
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旅のヒント

  1. その1

    「宗像大社(辺津宮)」の境内には沖ノ島で出土した8万点もの神宝を中心に収蔵する「神宝館」があり、収蔵品の一部を公開している。

  2. その2

    大島へは宗像市の神湊港から船が1日に7往復運航。予約はできず、先着順に乗船する。所要時間は旅客船「しおかぜ」が15分、フェリー「おおしま」は25分ほど。

  3. その3

    大島の船着場ではレンタサイクルや観光タクシーが利用できる。

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