旧伊藤伝右衛門邸

歴史的建造物

炭鉱王と呼ばれた実業家の邸宅で、国の重要文化財

かつて石炭の産地として有名だった福岡県筑豊地区で「炭鉱王」と呼ばれた伊藤伝右衛門の邸宅。邸宅は一般開放されており、歌人でもある妻・柳原白蓮のために改築した豪華でありながら洗練された数々の部屋は一見の価値がある。

邸宅の外観。立派な門構えに驚かされる 邸宅の外観。立派な門構えに驚かされる

一代で財を成した伊藤伝右衛門の邸宅

旧伊藤伝右衛門邸は、福岡県飯塚市幸袋本町の旧長崎街道沿いに建てられている。邸宅は主屋、長屋門、道具蔵、骨董蔵、表物置、事務室、書生室、ポンプ小屋からなり、隣には国の名勝に指定された日本庭園がある。現在の建物は1906年(明治39)から昭和初期まで増改築が行われた。その優れた意匠が認められ、2020年(令和2)12月に国の重要文化財に指定された。和と洋の要素を取り入れた邸宅は、どの部屋も細部にまでこだわりがあり、美しくぜいたくだ。

敷地内の広大な日本庭園を散策することもできる 敷地内の広大な日本庭園を散策することもできる

九州初といわれる水洗トイレがある

邸宅が改築された理由のひとつは、1911年(明治44)に東京から伯爵の子女・柳原よう子(あきこ、号は白蓮)を妻として迎え入れたためといわれる。彼女を迎え入れる際、伝右衛門は邸宅内に水洗トイレの設置を考えた。ちなみに、水洗トイレが造られたのは九州ではこの邸宅が初めてといわれており、伝右衛門が白蓮を歓迎した様子がうかがえる。現在設置されているのは新しく取り付けられたもので、当時の水洗トイレは飯塚市歴史資料館に保管されている。

見学者は玄関から靴を脱いで入る 見学者は玄関から靴を脱いで入る

洋風意匠を取り入れた近代和風建築

旧伊藤伝右衛門邸は敷地面積7570平方メートル、建物延床面積1020平方メートル、部屋数は25もある非常に大きな邸宅だ。当時の最先端の建築技術を用いて、贅を尽くした部屋の造りも見ておきたい。まず、表玄関から入るとすぐ左手に応接室があり、アールヌーヴォー調のマントルピースやイギリス製のひし形のステンドグラスが目をひく。また、畳を敷き詰めた長い廊下は壮観で芸術的でもある。

珍しい畳敷きの廊下も美しい 珍しい畳敷きの廊下も美しい

邸宅でいちばん豪華な部屋といえば、立派な日本庭園を一望できる妻・白蓮の部屋だ。白蓮を迎え入れるために2階座敷を造ったとされる。この部屋の銀箔の貼られた襖やチューリップ型の引き手からは、当時、伝右衛門がどれだけ白蓮を歓迎していたか想像できる。邸宅には大きな台所や数多くの広間もあり、当時の伊藤家の隆盛ぶりもうかがえる。

主人の居間でもあった中座敷 主人の居間でもあった中座敷

台所・炊事場。いくつもある大きな食器棚から当時の様子がしのばれる 台所・炊事場。いくつもある大きな食器棚から当時の様子がしのばれる

見学後はミュージアムショップでお買い物

邸宅見学後は敷地内の車庫兼運転手控室だった建物にある「ミュージアムショップ白蓮」を訪れてはいかがだろう。江戸時代、邸宅のある飯塚市は長崎街道の宿場町として栄えた。明治時代以降、石炭産業の隆盛にともない、炭鉱で働く人たちが甘いものを好むことから菓子業が発展し、名菓「ひよこ」や「千鳥饅頭」が生まれたといわれる。邸宅の目の前にある長崎街道にはいくつもの名菓店があることから、近年では「シュガーロード」と呼ばれるようになった。ショップでは、「ひよこ」や「千鳥饅頭」に加え、柳原白蓮に関する書籍などの販売も行っている。飯塚市や邸宅を訪れた記念にぜひ買い求めておこう。

ショップの隣にある「ミュージアム白蓮館」では柳原白蓮の生涯を紹介している ショップの隣にある「ミュージアム白蓮館」では柳原白蓮の生涯を紹介している

スポット詳細

住所
福岡県飯塚市幸袋300
電話番号
0948229700
時間
9:30-17:00(入館は16:30まで)
休業日
水(祝日の場合は開館)、年末年始(12/29-1/3)
※臨時休業の場合あり
料金
[入館料]大人310円(250円)、小人100円(80円)
※カッコ内は20名以上の団体料金
駐車場
あり
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(フリーWi-Fi 玄関前周辺)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(英語、中国語(繁・簡体字)、韓国語の解説文あり)
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
可(建物内部の見学不可、庭園は見学可)
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 柳原白蓮の嫁ぎ先
    4.0 投稿日:2021.01.07
    柳原白蓮の嫁ぎ先ということで見に行ってきました。さすが皇室の家系から嫁にもらえる方だけあって、大変立派な日本家屋で仁派も素晴らしかったです。当時の炭鉱王は大したものだと感じました。ただし中の展示はやはり、白蓮中心であまり伝右衛門関連のものはありませんでした。建物は、小樽のニシン御殿と争えるぐらいのものでした。必見です。
  • 広大な敷地と庭
    4.0 投稿日:2020.10.25
    昔の邸宅と広大な庭木がとても美しく一見は価値は十分にあります。無料駐車場は少し歩きますので先に降りてから駐車場に行っても良いです。
  • 別名柳原白蓮邸。
    3.0 投稿日:2020.01.25
    麻生邸の帰りの客が沢山いた。大浦山荘がセンスの良いシックな建物なら、こちらは、贅の限りを尽くしたことを隠さない建物。和洋折衷でデカダンスな建物。庭もバロックでガゼボがあったり、水のない川を石で表現したり、ある意味面白いのだ。

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