福岡

大宰府周辺

AROUND DAZAIFU

政治の中心だった古都。歴史を感じさせる史跡が多く残るエリア

博多から電車で約35分。福岡県の中西部にある太宰府市は、飛鳥・奈良・平安時代にかけて、九州全域を統治する地方最大の役所である大宰府が設置され、外交や防衛の拠点であったため、独自の文化も花開いた土地。古都の情緒あふれる太宰府天満宮、元号「令和」ゆかりの坂本八幡宮、季節の変化を楽しむことのできる宝満山 竈門神社など、数多くの史跡や名所が存在している。九州国立博物館が2005年(平成17)にオープンしたことから、国内はもちろん、中国、韓国、台湾などアジアからの観光客からも注目を集める。年間約1000万人の観光客が訪れる多彩な顔を持つ福岡県の観光名所だ。散在する小さな遺跡を巡っていくと、万葉の時代を感じさせる四季折々の自然の美しさを楽しむことができる。ちなみに「だざいふ」の表記は、一般的に役所や遺跡は「大宰府」、地名や天満宮は「太宰府」と使い分けられている。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    太宰府天満宮
    学問、文化、芸術の神様をお祀りする天神信仰の総本宮
    学者・政治家・文人として活躍するも、政略によって大宰府に左遷させられた菅原道真公。その御神霊をお祀りするために御墓所の上に御社殿を造営した太宰府天満宮は、かつて「遠の朝廷(とおのみかど)」と呼ばれ、栄華を極めた大宰府の姿を今も留めている。
    年間1000万人以上の参拝者が訪れる学問の神様
  • spot 02
    九州国立博物館
    アジア諸国との文化交流の歴史がわかる博物館
    「きゅーはく」の愛称で親しまれる博物館。2005年(平成17)に開館した国内4番目の国立博物館で、アジアに開かれた玄関口だった太宰府にちなむ展示をひと目見ようと、国内外から観光客が訪れる。
    建物は菊竹清訓(きくたけきよのり)氏が設計。周囲の山並みに溶け込むようなデザインが特徴
  • spot 03
    大宰府政庁跡
    奈良・平安時代の東アジアとの交流拠点だった役所・大宰府の史跡
    万葉集には「遠の朝廷(とおのみかど)」と詠まれ、国防や外交のために設けられた役所・大宰府の中枢が置かれた場所。立派な礎石などが残っており、その景観から古代に思いを馳せることができる。
    7世紀後半から12世紀後半にかけ、日本の外交や対外防備の拠点となった大宰府の中枢
  • spot 04
    坂本八幡宮
    応神天皇を御祭神とする、元号「令和」ゆかりの神社
    国内外から多くの観光客が訪れる坂本八幡宮。地元の氏神様を祀る小さな神社で、10分程度で散策することができるが、元号「令和」のゆかりの地として注目を集めた。
    大宰府政庁跡の西側の道を北に進むと現れる神社
  • spot 05
    宝満宮 竈門神社
    年間10万人以上! 九州一登山者が多い宝満山に鎮座する神社
    国史跡に指定された宝満山。その山麓にある下宮(げぐう)と、山頂にある上宮(じょうぐう)で形成される「宝満宮 竈門神社」。縁結び、方位除け、厄除けの神様として信仰されるほか、人気漫画『鬼滅の刃』の聖地といわれ注目を集めている。
    1927年(昭和2)に建てられ、2013年(平成25)に改修工事を経て立つ、下宮の御本殿・拝殿
  • spot 06
    かさの家
    道真公の伝説から生まれた太宰府名物・梅ヶ枝餅の名店
    太宰府天満宮の榎社(えのきしゃ)で不遇な生活を送っていた菅原道真公に同情した老女が、道真公の好物であった餅を梅の枝の先に刺して格子の隙き間からこっそりと差し入れた、という伝説から生まれた梅ヶ枝餅(うめがえもち)。食べると病魔を防ぐという言い伝えもある梅ヶ枝餅を、古民家造りの落ち着いた雰囲気のなかでお茶とともにいただけるのが、天満宮へ向かう参道の鳥居を2つくぐって右手3軒目にある茶房・ギャラリー「かさの家」だ。もち米とうるち米をブレンドした生地に、やさしい甘さのつぶ餡を包み込み、香ばしく焼き上げたもので、生地と餡のバランスが絶妙。毎月17日(きゅーはくの日)には古代米入り、毎月25日(天神さまの日)にはヨモギ入りの梅ヶ枝餅が数量限定販売される。5個入り650円、10個入り1300円のお土産も販売しているが、天満宮にお参りする際には、ぜひほんのり香ばしい焼きたてを味わいたい。
    茶房・ギャラリーで人気の抹茶セット
  • spot 07
    二日市温泉 御前湯
    地元民に大人気、1300年以上の歴史をもつ温泉
    奈良時代の開湯で、「博多の奥座敷」として知られる名湯・二日市温泉。公共浴場は2軒あるが、そのひとつ「御前湯」は筑紫野市が管理しており、手頃な価格とあって地元の人々から愛され続けている。
    白壁に瓦屋根のレトロな雰囲気
  • spot 08
    大賀酒造株式会社
    太宰府天満宮にゆかりのある福岡で最も古い酒造会社
    銘酒「玉出泉」「筑紫野」で名高い大賀酒造は、太宰府天満宮にも神酒を納めている酒造会社。福岡県で最も古い酒蔵で、蔵のひとつは140年以上前に建てられたものを現在も使用している。
    建物内には直営ショップがあり、日本酒などを購入できる
  • spot 09
    観世音寺
    太宰府で出合う九州随一の仏像彫刻の宝庫
    その昔、西海道といわれた九州で仏教寺院の中心となり、49もの子院をもっていた観世音寺。今は規模が縮小されたが、当時の大きさのわかる遺構が随所に残る。
    緑濃い並木道を進むと正面に見えてくる講堂
  • spot 10
    天山
    太宰府天満宮参道で人気の食べ歩き和スイーツ
    太宰府天満宮参道でおなじみの光景となっているのが、参拝者が思いおもいに食べ歩きをする姿だろう。その火付け役となったのが天山だ。看板商品の「鬼瓦(おにがわら)もなか」は大宰府政庁跡から出土した鬼瓦をイメージしたもので、佐賀県産もち米を使った最中皮に北海道十勝産あずきを使った餡がぜいたくに詰まっている。注文したらその場で餡を挟んでくれるため、パリッとした皮の食感を楽しめるのも特徴だ。11月下旬~4月下旬はイチゴの「あまおう」を挟んだ「あまおう苺大福最中」(650円〜)、9〜11月は国産和栗たっぷりのモンブランクリームを挟む「モンブラン最中」(700円)といった季節限定品もあり、行列ができるほどの人気を呼んでいる。ほかにも串に刺した「わらび餅」(350円)、溶けても流れないアイスの「あまおう葛アイスバー」(500円)など、食べ歩きがしやすいよう工夫を凝らした和スイーツがいろいろ。参道散策のお供として多くの人に親しまれている。
    「鬼瓦もなか」は「粒あん、白あん」(各230円)、「八女茶」(240円)の3種類
  • spot 11
    梅園菓子処
    かわいい縁起物が入った太宰府天満宮御用達の銘菓
    食事処や土産店が並び、参拝客でいつも賑わう太宰府天満宮参道。そのなかにあり、歴史を感じさせる堂々たる木製看板で目をひくのが1948年(昭和23)創業、太宰府天満宮御用達の梅園菓子処(ばいえんかししょ)だ。シソ風味の求肥(ぎゅうひ)の上に、砂糖などで作った若草色のそぼろを敷き詰めたお菓子「うその餅」(980円)で知られ、そぼろの下に小さな「うそ鳥」が入っているのが特徴だ。これはスズメ目の鳥ウソの形をしたかわいい置物で、毎年1月7日、災厄を払い吉を呼ぶとされる天満宮の「鷽替え(うそかえ)神事」にちなむもの。\箱を開けるとそぼろが表面を覆っていて食べ方に迷うが、縦横2.5cmほどの大きさに切れ目が入っており、切り分けて食べる。口の中に運ぶとほんのりした甘さが広がり、シソ風味が爽やかさを感じさせる。参道にはかつて薩摩藩や長州藩などの定宿が軒を連ね、梅園は土佐藩の定宿、泉屋白水楼だった建物。店内では柱や梁など往時の名残を見ることができる。
    看板の文字は太宰府在住の書家によるもの
  • spot 12
    お石茶屋
    筑前三大美人の一人といわれる初代女将がいた天満宮神苑の茶屋でのんびり
    太宰府天満宮本殿裏の北神苑には梅園が広がり、茶屋も点在して風情豊かだ。その1つ、お石茶屋は政財界人や文化人を夢中にさせた伝説の茶屋として知られる。
    太宰府天満宮参道の喧騒も届かないもの静かなたたずまい
  • spot 13
    石穴稲荷神社
    住宅街の奥にある太宰府の隠れたパワースポット
    住宅街奥の木立のなかにたたずむ石穴稲荷神社。パワースポットとして全国から参拝者が訪れている。
    巨石群のなか、場所を示すのぼりのもとにある奥宮
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旅のヒント

  1. その1

    太宰府天満宮へ車で行く場合は、太宰府IC、水城ICより、筑紫野ICのほうがやや近い。

  2. その2

    博多や福岡空港国際線ターミナルからは、予約不要の太宰府ライナーバス「旅人」を利用すると便利。博多バスターミナルから太宰府までは約40分、福岡空港国際線ターミナルからは約25分。1日20本前後運行。

  3. その3

    天神から太宰府までは、西鉄の太宰府観光列車「旅人」の利用がオススメ。観光名所が描かれたピンクの特別仕様の急行列車で、通常料金で利用可能。予約不要。

  4. その4

    西鉄太宰府駅構内では、レンタサイクルのサービスがあるので、自然を楽しみながら観光したい人は利用するのもあり。西鉄太宰府駅または西鉄都府楼前駅、西鉄二日市駅で返却可能(ただし、電動アシスト付自転車は西鉄西太宰府駅のみ)。

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