宗像大社辺津宮

正面に見えるのが拝殿。建物の大きな梁(はり)の迫力に驚かされる

古い歴史をもつ神社で、全国6200社の総本宮

宗像大社は古い歴史をもつ由緒ある神社。宗像の神は日本各地の神社に分祀されており、宗像大社は全国6200社の総本宮だ。宗像大社は、神職以外は立ち入りできない離島・沖ノ島にある「沖津宮(おきつぐう)」、福岡県でいちばん大きい離島・大島にある「中津宮(なかつぐう)」、福岡県本土にある「辺津宮」の3宮の総称。このなかで辺津宮が最も規模が大きく、交通アクセスも良い。祭神は「宗像三女神(さんじょしん)」と呼ばれる3柱の女神で、それぞれ沖津宮には「田心姫神(たごりひめのかみ)」、中津宮には「湍津姫神(たぎつひめのかみ)」、辺津宮には「市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)」が祀られている。

大鳥居近くの看板。車で来てもわかりやすい

交通安全の神様としても知られる宗像大社

宗像大社は交通安全の神様としても、福岡県内のみならず全国各地の人に親しまれている。正月などは交通安全祈願を希望する車が多く集まることでも有名だ。交通安全のお守りは種類も豊富で、吸盤でフロントガラスに付けられるものや、ステッカー、カードタイプのものだけでなく、二輪車専用のハンドル部分に付けられるタイプのお守りまである。

辺津宮の駐車場。規模の大きさから車で訪問する人の多さがうかがえる

手水舎で清めて参拝に向かおう

国の貴重な宝が展示されている神宝館

辺津宮の境内にある「神宝館(しんぽうかん)」には、世界遺産である沖ノ島の神宝8万点を中心に宗像大社に伝わる重要文化財などが収められている。沖ノ島は神職以外が渡ることが禁じられているため、飛鳥時代から奈良時代の頃の神宝がきれいな状態のまま保存されていることが多いそうだ。館内では国宝や重要文化財が公開されているので、辺津宮を訪れた際にはぜひ見ておきたい。

第三宮(ていさんぐう)には湍津姫神が祀られている

社殿がない古代祭場の高宮祭場。10月3日には夜神楽が奉納される

境内はとても広く、散策にも最適だ

周辺のスポットにも立ち寄ってみよう

辺津宮の周辺にも楽しめるスポットがたくさんある。辺津宮から徒歩2分のところにある「海の道むなかた館」は、世界遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の解説を行う施設だ。宗像大社に関連する世界遺産だけでなく、宗像市の歴史についても詳しい説明を聞くことができる。また、辺津宮から車で5分のところにある「道の駅 むなかた」は、新鮮な海産物、農産物を買い求められる場所として地元でも人気だ。こちらもぜひ立ち寄ってみたい。