香川
琴平・観音寺
KOTOHIRA / KANONJI
有名うどん店から話題の映えスポットまで新旧の観光地が集まる香川県西部エリア
人口8000人にも満たない小さな町、琴平町。しかしながら、「讃岐のこんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮を中心に古くから栄えていた町で、現在も国内外から多くの観光客が訪れる。金刀比羅宮の門前町には土産物の老舗や温泉旅館が並びレトロな雰囲気を味わえる一方で、流行のスイーツショップなど観光地ならではの店舗もあり、賑わいを見せている。そんな琴平町から車で30分ほど走れば、観音寺市の中心部に到着。観音寺市と、隣接する三豊市は、自然豊かで海の幸・山の幸も豊富なエリア。西部には燧灘(ひうちなだ)に面した遠浅の海岸が広がり、観音寺市の琴弾公園や三豊市の父母ヶ浜は、「日本の夕陽100選」にも選ばれているほど夕日の名所としても知られている。
エリアの見どころ
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灸まん本舗 石段や
- 昭和30年代から親しまれる、こんぴら土産の代表格
- 金刀比羅宮の参道沿いにある土産物店。名物の灸まんは、こんぴら参りを終えた客にサービスで灸を据えていたことが由来となって生まれた琴平銘菓。上質な白餡に卵黄を混ぜた黄身餡を、薄皮で包んで焼いたお菓子だ。店ではこの灸まんを土産として購入できるだけでなく、抹茶や薄茶と一緒に味わうこともできる。こんぴら参りのあとに立ち寄れば、やさしい甘さのまんじゅうが長い石段で疲れた体を癒やしてくれるだろう。また、定番の灸まんのほかチョコや紅茶、薄茶、芋味といった季節限定の灸まん商品のほか、2017年(平成29)の全国菓子大博覧会で食料産業局長賞を受賞した栗羊羹なども合わせて購入したい。
- スポットの詳細
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灸まん本舗 石段や
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旧金毘羅大芝居「金丸座」
- 1835年(天保6)に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋
- 江戸時代後期に建てられた芝居小屋で、舞台演出のためのさまざまな仕掛けや装置を見学。毎年4月に行われる「四国こんぴら歌舞伎大芝居」には県内外から多くの歌舞伎ファンが訪れ、四国に春を告げる風物詩となっている。
- スポットの詳細
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旧金毘羅大芝居「金丸座」
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銭形砂絵 寛永通宝
- 見ればお金に不自由しないという、金運アップのパワースポット
- 東西122m、南北90m、周囲345mもある巨大な寛永通宝の砂絵。一説によると1633年(寛永10)、藩主の生駒高俊公を歓迎するため、地元の領民たちが一夜にして作り上げたとか。琴弾山(ことひきやま)の山頂から見たときにきれいな円に見えるよう縦に長い楕円に作られているのも特徴で、この銭形を見ると健康で長生きし、お金に不自由しないといわれている。日没から22時まで毎日ライトアップされており、通常は緑色だが期間限定で金色や青色になることも。毎年春と秋には、市民ボランティアを中心に数百名で砂絵を美しく整える「砂ざらえ」が行われ、このときだけは深さ2m以上ある砂絵の中に入ることができる。砂絵は琴弾山の山頂展望台から見るのがおすすめだが、地上から見るとさらにその大きさを体感できるので、ぜひ両方から眺めてみてほしい。
- スポットの詳細
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銭形砂絵 寛永通宝
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国営讃岐まんのう公園
- 広大な敷地を季節の草花が彩る国営公園
- 圧倒的な広さを誇る四国唯一の国営公園。手入れの行き届いた園内では、春から秋にかけては季節の花々が咲き誇り、冬はイルミネーションイベントを実施。子ども用の遊具や体験メニューも充実している。
- スポットの詳細
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国営讃岐まんのう公園
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山内うどん店
- ロケーションにもひかれる人気のうどん店
- 休日ともなると駐車場の外まで車が行列を作る人気うどん店。うどんのおいしさもさることながら、秘境めいたロケーションがその人気に拍車をかけている。うどんの食べ方は、香川県のうどん店でときどき目にする「あつあつ」「ひやあつ」というスタイル。かけうどんの麺も出汁も温かいものが「あつあつ」、麺が冷たく出汁が温かいものが「ひやあつ」だ。まずカウンターでうどんを注文し、好きな天ぷらを選んで会計を済ませ、好きな席で食べる。食べ終わったら食器は所定の場所に戻しておこう。最寄りのJR黒川駅からは徒歩20分ほどだが、電車の本数が極端に少ないので要注意。国営讃岐まんのう公園から車で約15分、NEWレオマワールドから車で約25分の場所にあり、そうした観光施設と合わせて旅程を組むといいだろう。
- スポットの詳細
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山内うどん店
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山下おいり本舗
- 讃岐の婚礼には欠かせない、カラフルな嫁入り菓子
- 香川県の中央より西、中西讃(ちゅうせいさん)と呼ばれる地域の婚礼に欠かせない嫁入り菓子が、「おいり」だ。結婚式の引き出物としてだけでなく、実家や嫁ぎ先の近所へのあいさつにもおいりを持ってまわるそうで、その形には「お嫁さんの心がいつまでも丸くあるように」という思いが込められている。おいりは、口に含むとフワッと溶けるような食感で、ほのかな甘さと香ばしさがクセになる味。砂糖を混ぜた餅を細かく切り、炒って色を付けただけのシンプルなお菓子だ。しかし、シンプルだからこそこだわればキリがないもの。山下おいり本舗では、契約農家が育てたもち米を使用し、天候や季節に合わせて細やかな調整をしながら、約10日間もかけておいりを製造。幸せの象徴ともいえる讃岐のおいりには、花嫁の笑顔を願う作り手の思いが詰まっている。
- スポットの詳細
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山下おいり本舗
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中野うどん学校 琴平校
- うどん打ち体験で讃岐うどんをもっと楽しもう
- 讃岐うどんの作り方を楽しく学べるうどん体験教室。中力粉を練って足で踏み、麺棒で延ばして包丁で切るまで、うどん作りのすべての工程を体験できる。できあがったうどんはその場で試食。自分で作ったうどんのおいしさは格別!
- スポットの詳細
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中野うどん学校 琴平校
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五岳山 誕生院 善通寺
- 空海にまつわる資料が数多く残る、空海生誕の地
- 弘法大師として知られる空海の生誕の地として有名な、四国霊場第75番札所の寺。空海が生まれた佐伯家の邸宅跡に建てられた御影堂をはじめ、大小さまざまのお堂が立ち並ぶ境内は見どころ満載だ。
- スポットの詳細
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五岳山 誕生院 善通寺
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熊岡菓子店
- 善通寺にお参りしたあとは、名物のカタパンを買って帰ろう
- 四国霊場第75番札所で空海生誕の地として伝わる善通寺のすぐそばにある、1896年(明治29)創業の菓子店。長い歴史のなかで、製造・販売する菓子の種類や数は変わってきたものの、創業当時から変わらず守り続けているのが名物のカタパンだ。その名のとおりとても硬い焼菓子で、カタパンのなかにもいくつか種類があり、いちばん硬い「石パン」が特にリピーターの多い人気商品。そのほか四角い形の角パン、そして丸い形の丸パンが大中小の3サイズあり、角パンと丸パンは1枚から販売、石パンは100g 200円の量り売りになっている。そもそもは軍用食として作られたというカタパンは、そのままで1か月ほど日持ちがするのもポイント。初めて訪れたときは少し緊張するかもしれないが、「これはどんな味?」「どれがいちばん硬い?」などと聞きながら選ぶ時間も楽しんでほしい。商品はすべてケースに入っていて、欲しいグラム数や枚数を伝えると小袋に入れてくれるシステム。こうした対面販売の温かみのあるやりとりも、歴史ある老舗の菓子店にぴったりだ。
- スポットの詳細
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熊岡菓子店
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釜あげうどん 長田in香の香
- 素材のよさと職人の技をシンプルに釜あげうどんで味わう
- こだわりの素材と職人の技術をシンプルに味わってほしいとの想いから、メニューは釜あげうどんと冷やしうどんのみで勝負。うどんの原点である麺と出汁のおいしさをダイレクトに味わえる食べ方だ。讃岐うどん店でよく見るトッピングの天ぷらもないが、その代わりに用意されているのが大きないなり寿司やうどんのつけ出汁で炊いているたこ飯などのサイドメニュー。こちらもリピーターの多い人気メニューなのでうどんとあわせてぜひ味わってみてほしい。ユニークな店名は、「釜あげうどんは香川の香り」という想いから「香の香」、そこに独立前に修業していた名店「長田うどん」から「長田」をもらったのが由来。2002年(平成14)のオープン以来、釜あげうどんの名店として人気になり、ゴールデンウィークなどの大型連休には行列で3時間待ちということもあるほどだ。香川県伊吹島のイリコに北海道産の昆布、さらに数種類の削り節を使ってとった出汁は、角がなくまろやかでほんのり甘く、もっちりとした麺と相性バツグン。運ばれてきた瞬間がいちばんおいしいので、アツアツをすぐに味わおう。
- スポットの詳細
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釜あげうどん 長田in香の香
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山下うどん
- まかない料理から生まれたぶっかけうどんが人気
- 香川県西部のぶっかけうどんの名店として必ず名前が挙がるのがこちら。1981年(昭和56)の創業当時から看板メニューとしていたわけではなく、最初はまかないとして食べていたものをメニューとして出すようになったところへ、客がレモンを持ってきて搾って食べたのが山下うどんのぶっかけうどんの原型だ。季節によってはスダチなどを使う店もあるが、こちらでは一貫してレモンを添えている。麺も出汁も冷たい「冷」と、麺も出汁も温かい「温」、そして冷たい麺に温かい出汁をかける「ひやあつ」があり、同じぶっかけうどんでも温度で味わいの違うのが奥深いところだ。麺のコシが命ともいえるぶっかけうどんを常においしい状態で提供するには、やはり麺作りが大切。日々変わる湿度や温度に合わせて塩や水を調整しながら熟練の技で打った麺に、昆布、イリコ、カツオ節を基本とした出汁をからめて豪快に味わってほしい。
- スポットの詳細
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山下うどん
人気スポット
旅のヒント
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その1
見どころは各地に点在しているので、エリアごとに分けて訪れるのがおすすめ。基本は車があったほうが便利だが、琴平エリアへは電車を使う観光客も多い。
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その2
琴平にはJR琴平駅と、ことでん琴平駅があり、どちらも金刀比羅宮の参道口から徒歩10分。泊まりの場合は荷物を預けるなどして手荷物を少なくしてから徒歩でまわろう。
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その3
銭形砂絵「寛永通宝」と観音寺はともに琴弾公園内にあるが、場所が離れていて高低差もあるので車を使うのがおすすめ。
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その4
金刀比羅宮、灸まん本舗、金陵の郷はすべて徒歩圏内なので一気に歩いてまわりたい。そこから車でほかの市町へ行けば効率良く楽しめる。