兵庫

阪神間

BETWEEN OSAKA AND KOBE

多くの文豪や財閥が暮らし、独自の文化を築いた「阪神間モダニズム」の息づくエリア

尼崎市と神戸市に挟まれた、六甲山の南山麓に開けている通称・阪神間は、明治から大正、昭和初期にかけて在阪の財閥が移り住み、谷崎潤一郎や井上靖、山口誓子など多くの文豪も暮らしていた地域。日本で最初の河川公園に指定された夙川周辺には高級住宅地が誕生し、芸術性を感じさせる建物が点在、アートの風も吹いた。このような独自の文化的雰囲気は「阪神間モダニズム」とも呼ばれ、今も当時の香りを感じさせる町並みは、散策するだけでも楽しい。六甲山の伏流水に恵まれた南の海沿いには、江戸時代から酒造りで栄えた灘五郷がある。誰もが知る日本酒メーカーの蔵が並び、それらを見学して歩くのもおもしろい。北へひと足延ばせば、タカラジェンヌで知られる宝塚。どこを訪れてもオンリーワンの文化に出合える、それが阪神間の魅力だ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    尼崎城
    約150年の時を経て再建された尼崎の新たなシンボル
    1617年 (元和3)、譜代大名・戸田氏鉄(うじかね)が築き、大坂の西の守りとして幕府から重要視されていた尼崎城。再建され、現在5階建ての城内には、楽しく歴史を学べるコンテンツが多数用意されている。
    尼崎を愛する市民の声から再建された尼崎城
  • spot 02
    西宮神社
    毎年約5000人が参加する福男選びで有名な、えびす神社の総本社
    商売繁盛の神・えびす大神を祀り、「えべっさん」として親しまれる西宮神社。毎年1月9日から11日に行われる「十日えびす」は100万人もの参拝者が訪れ、なかでも10日早朝に行われる「開門神事福男選び」が有名だ。
    全国に約3500社あるえびす神社の総本社
  • spot 03
    西宮市大谷記念美術館
    水と緑の調和が美しい日本庭園を持つ美術館で非日常を楽しむ
    故・大谷竹次郎氏が愛蔵した数々の美術作品を公開するべく始まった美術館。年数回行われる展覧会はもちろん、青々とした緑と流れる滝を楽しめる優美な庭園を持つ美術館として親しまれている。
    この庭園を目当てに海外から訪れる人も
  • spot 04
    西宮能楽堂
    初心者にも親しみやすい能公演を目指して
    昔から結婚式などで謡われてきたおめでたい能の演目「高砂(たかさご)」の物語にも出てくる、「鳴尾」の地にある西宮能楽堂。初心者にもやさしい、観るだけでなく参加して楽しむ舞台となっているので、日本の伝統文化を気軽に体験できるはず。
    伝統的な様式で造られた立派な舞台
  • spot 05
    阪神甲子園球場
    言わずと知れた高校野球の聖地
    2大高校野球全国大会である夏の「全国高等学校野球選手権大会」と春の「選抜高等学校野球大会」の開催地として有名な球場。プロ野球球団「阪神タイガース」の本拠地としてもその名を知られている。「野球の聖地」と呼ばれており、高校球児に限らず全国の野球ファンであれば多くの人が憧れる夢の舞台。1924年(大正13)に日本で最初の大規模多目的野球場として誕生。十干十二支の最初の組み合わせにあたる「甲子(きのえね)」の年という、60年に1度の縁起のよい年であることに由来して、甲子園大運動場(現:阪神甲子園球場)と名付けられた。ニューヨーク・ジャイアンツ(現:サンフランシスコ・ジャイアンツ)の当時の本拠地だったポロ・グラウンズを参考に設計され、収容人員5万人の東洋一のマンモス球場となった。そんな100年近くの歴史を誇る阪神甲子園球場だが、2010年(平成22)には球場の歴史を一堂に集めたミュージアム「甲子園歴史館」がオープンした。甲子園球場の裏側を見学できると人気の「スタジアムツアー」では、実際に選手が使っているブルペンやベンチ、コースによっては練習を見学できるというファンにとってはたまらないツアーとなっている。
    2010年(平成22)にリニューアル工事が行われ、新たな歴史を刻み始めた阪神甲子園球場
  • spot 06
    甲子園歴史館
    100年に及ぶ甲子園の歴史を体感できる施設
    言わずと知れた野球の聖地「阪神甲子園球場」で、阪神タイガースと高校野球の歴史に触れよう。体験型のコンテンツも盛りだくさんで、野球好きには絶対に訪れてほしい施設。
    2022年(令和4)3月に新たにリニューアルオープンした甲子園歴史館
  • spot 07
    宝塚市立手塚治虫記念館
    日本を代表する漫画家・手塚治虫の世界を体験できる記念館
    物心のつく5歳から24歳までの多感な時期を宝塚で過ごした手塚治虫。彼が唱え続けてきた「自然への愛と生命の尊さ」をテーマに設立されたのが、この記念館だ。作品展示のほか、アニメ上映や作品制作も楽しめる。
    ヨーロッパの古城をイメージした外観
  • spot 08
    宝塚大劇場
    一度は観劇してみたい! 華やかな宝塚歌劇の舞台
    宝塚市といえばやはり有名なのは「宝塚歌劇」。その専用劇場となる宝塚大劇場には、豪華な衣裳で撮影できるスタジオなど観劇以外にも楽しめるスポットがたくさん。長年愛される宝塚歌劇の世界観を体験しよう。
    白壁にレンガ色の屋根が印象的な外観
  • spot 09
    酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)
    日本にただひとつの「日本酒」と「さくら」の博物館
    「生活文化遺産である酒造りの歴史を後世に正しく伝えること」を目的に設立された酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)。旧辰馬本家酒造本蔵を利用した「酒蔵館」と、モダンなレンガ張りの「記念館」の2棟で構成されている。瓦屋根の門をくぐった先にある「酒蔵館」は、映像資料や昔ながらの酒造道具の展示を通して、伝統的な酒造りの手法を学べる施設。館内には、酒米を蒸していた釜場跡など貴重な遺構も残っており、映像と合わせて先人たちの酒造りの様子が想像できる。もうひとつの「記念館」には、企画展示室、酒資料室、笹部さくら資料室があり、季節ごとにさまざまな展示を開催しているので、再訪時も新鮮な気持ちで楽しめるのがうれしい。隣接して蔵元直営ショップ「白鹿クラシックス」もあるので、そこでしか手に入らない限定酒や原酒をお土産に買って帰るのも忘れずに。
    立派な酒蔵館の外観(長屋門)
  • spot 10
    神戸酒心館
    伝統と革新を両立し、環境に負荷をかけないで美味しい日本酒を造る。
    「神戸酒心館」は日本一の銘醸地である灘五郷の酒蔵。1751年(宝暦元年)創業で、代表銘柄は「福寿」。「福寿 純米吟醸」は、2008年からノーベル賞の公式行事で提供されるなど海外でも高く評価されており、フルーティな香りとなめらかな口当たり、米の旨味を味わえる。伝統と革新を両立し、醸造工程においてカーボンゼロを達成している。敷地内には、酒造りを行っている「福寿蔵」に加えて、福寿の酒や酒粕を使ったオリジナル商品や限定酒の販売と試飲提供を行う「蔵元ショップ 東明蔵」、旬の料理が味わえる「蔵の料亭 さかばやし」、イベントホールの「酒心館ホール」と4つの施設がある。多言語対応できる蔵見学も可能(要予約)。
    江戸時代の風格を醸す入口「長屋門」
  • spot 11
    白鶴美術館
    白鶴酒造7代当主・嘉納治兵衛が設立した私立美術館
    季節の移ろいを豊かに感じられる六甲山のふもと、住吉川のすぐそばに位置する白鶴美術館。世界的に価値のある中国と日本の古美術品を鑑賞できるほか、建物自体も神戸を代表する昭和の名建築だ。
    和風建築に見えるが内装には西洋風の要素が
  • spot 12
    六甲アイランド
    洗練された建物と豊かな自然が共存する近代的な人工島
    商業施設、美術館、ホテルなどがそろう近代的な人工島。神戸市の海上都市計画のもと造られた総面積5.8㎢という広大な敷地には、親水公園や島を囲む緑道、リゾート地のような海浜公園もあり、ゆったりと過ごせる。
    六甲ライナーの下を流れる人工河川
  • spot 13
    サンドウィッチ ルマン 宝塚南口本店
    タカラジェンヌも愛した宝塚の老舗「サンドウィッチ店」
    宝塚の地で50年以上愛され続けた名店。タカラジェンヌもお気に入りの看板メニュー「エッグサンド」は、宝塚を訪れるなら一度は味わってほしい一品。
    創業当時から変わらぬ味と同じく変わらぬレトロなパッケージがかわいい
  • spot 14
    たからづか牛乳 宝塚南口店
    タカラジェンヌもハマる! 人気のヨーグルトを食べられるお店
    2013年(平成25)に阪急宝塚南口駅すぐの場所にオープンした直営第1号店。「子どもに安全でおいしい牛乳を飲ませたい」という、主婦の声から誕生した無添加・無調整の「たからづか牛乳」。一般的な市販の牛乳は高温殺菌で製造されているのに対して、ゆっくり時間をかけて低温殺菌することで、牛乳本来の搾りたての風味を味わえる。搾りたての生乳は上部に生クリームの層ができるが、そのクリーム層をそのまま一緒に味わえるのがたからづか牛乳の特徴。「振ってからお飲みください」との注意書きは、牛乳ではなかなか見ることがないだろう。無添加だからこそ賞味期限も製造日含め1週間、通販での販売も難しく直営店でしか購入ができない。そんなこだわりの牛乳を製造する、たからづか牛乳でいちばん人気なのが「ざらめヨーグルト」500円だ。とろりとした粘り気が特徴のヨーグルト。宝塚歌劇団の寮が近かったため、夜のレッスン帰りにタカラジェンヌたちがヨーグルトを買いに通うようになり、宝塚歌劇団の聖地として全国からファンが足を運ぶ人気スポットになっている。
    主婦の声から生まれた無添加・無調整の安心でおいしい牛乳210円
  • spot 15
    アンリ・シャルパンティエ芦屋本店
    芦屋の街で長きにわたり愛され続ける洋菓子店
    全国の百貨店やショッピングモールから海外にまで店舗を展開する、日本を代表する洋菓子ブランドのひとつ。芦屋の住宅街にたたずむ本店では、創業当時と変わらぬ想いで「幸せ」「喜び」「驚き」を提供している。
    阪神芦屋駅前に創業時と変わらぬ地で今もなお地域住民に愛され続ける
  • spot 16
    ヨドコウ迎賓館
    現代建築の巨匠によって設計された国の重要文化財
    建築マニアはぜひ一度足を運んでみるべきスポット。芦屋にたたずむ世界的巨匠によるすばらしい建築を楽しむ。
    芦屋川沿いにたたずむ国の重要文化財
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旅のヒント

  1. その1

    阪神間の南側は東西に阪急電鉄、JR、阪神電車が走っているので、アクセスが便利。車の場合は阪神高速3号神戸線を利用。

  2. その2

    宝塚へ向かう際は、電車の場合大阪からJR、阪急電鉄で、車の場合は中国自動車道宝塚ICが最寄り。

  3. その3

    六甲アイランドへは、JR住吉駅から神戸新交通六甲ライナーでアクセス。

  4. その4

    尼崎城は阪神尼崎駅より徒歩すぐ。西側の寺町と一緒に訪ねると、歴史に深く触れられる。

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