兵庫

但馬・城崎

TAJIMA / KINOSAKI

天空の城と温泉、豊かな環境に恵まれた兵庫随一の自然満喫エリアへ

瀬戸内から日本海まで南北に広い兵庫県の中間部に位置し、緑深い山々に囲まれたこの地域は、雲海のなかに古城の石垣が浮かんで見える天空の城で一躍有名になった竹田城跡など、豊かな環境に育まれたスポットが点在する、兵庫県随一の自然満喫エリアだ。特に温泉は、兵庫県を代表する湯村温泉と城崎温泉があり、どちらも日本情緒たっぷりで、癒やされること間違いなし。道中には、世界に名高い冒険家・植村直己氏の足跡に触れたり、城下町で食べる出石そばを味わったりと、立ちよりスポットも豊富。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    竹田城跡
    「日本のマチュピチュ」と称される豪壮な石垣遺構
    標高約353.7mの山頂に築かれ、廃城から400年以上経った現在も当時の石垣がほぼそのまま残る希少な城跡。当時の石積み方法も観察し、歴史ロマンを感じながら、開放的な風景も満喫しよう。
    天守台から南千畳を望むと絶景が広がる
  • spot 02
    情報館 天空の城
    模型やジオラマで竹田城跡の見どころを紹介
    竹田城跡の歴史的なポイントや石垣遺構の見どころをすべて紹介してくれる施設。JR竹田駅から徒歩1分と好アクセスなので、竹田城跡巡りを何倍も楽しめるよう訪れる前に立ち寄ってみよう。
    朝来(あさご)市観光協会も併設する「情報館 天空の城」
  • spot 03
    立雲峡展望台
    雲海に浮かぶ「天空の城」の展望スポット
    「但馬吉野」と呼ばれ、北近畿の桜の名所としても知られている「立雲峡」。四季で姿を変える竹田城跡の全景を撮影するには最適なスポットだ。立雲峡で幻想的な1枚を撮影しよう。
    第1展望台からの眺め
  • spot 04
    豊岡市立植村直己冒険館
    冒険心をかきたてられる体験型博物館
    豊岡市で生まれ育った世界的な冒険家・植村直己。2021年(令和3)4月にリニューアルオープンした彼の冒険を伝える博物館で、植村スピリットに触れ、新エリアへの冒険に出かけよう!
    森のなかで冒険体験ができる新設の「どんぐりbase」
  • spot 05
    Toyooka KABAN Artisan Anenue
    約250商品が並ぶ豊岡カバンのセレクトショップ
    日本を代表するカバンの生産地・豊岡市。国内の7割のカバンの生産量を誇る「カバンのまち」として全国的に知られ、商店街「カバンストリート」には専門店がずらりと立ち並ぶ。なかでもカバンの複合施設「Toyooka KABAN Artisan Anenue」では、オリジナルブランドの製品をはじめ、地域ブランド「豊岡鞄(R)」認定製品など、約250の多彩なアイテムをそろえる。特に好評なのは、オリジナルブランド「BELCIENTO(べるちぇんと)」の「マザーズリュック」。ママ職人が開発したリュックは、ファスナーの位置や肌にやさしい素材など、細部まで子育てママに配慮されたこだわりのデザインで人気を集めている。ほかにも、福井・鯖江眼鏡のフレームに使われるチタン金具をポイント使いしたバッグや、岡山・井原デニムを使ったコラボ商品も。長く使える頑丈な作りが特徴的な豊岡カバンを特別なお土産にしてみては。
    機能性抜群の「マザーズリュック」各2万6400円
  • spot 06
    コウノトリの郷公園
    特別天然記念物・コウノトリの野生復帰を目指す場所
    湿地生態系の頂点に君臨し、極東に2000羽余りしか生息していないという絶滅危惧種のコウノトリ。野生化に取り組む施設に赴き、雄大な姿で空高く舞うコウノトリに会いに行こう。
    野外のコウノトリにも出合えることがある
  • spot 07
    城崎温泉
    文人墨客も愛した開湯1300年の歴史ある温泉
    石橋の架かる大谿川(おおたにがわ)に沿って立つシダレヤナギは、城崎温泉を代表する風景。浴衣姿でヤナギ並木を歩いたり、ご利益を授かれるという外湯を巡ったり、温泉街の風情を楽しもう。
    シダレヤナギが美しい風景が印象的
  • spot 08
    一の湯
    洞窟風呂が名物の城崎温泉のシンボル的存在
    温泉街の中心に位置する、城崎温泉の外湯の代表格。まるで歌舞伎座を思わせるような大きな門構えと、歴史を感じさせる桃山様式の建築が印象的で、「合格祈願、交通安全、開運招福」のご利益が授かれる場として親しまれている。開湯当時は新湯と呼ばれていたが、江戸中期の医師・香川修徳氏が、天下一の湯であると賞賛したことから、「一の湯」と名づけられた。ここでは、内湯とジェットバス、そして天然の岩盤を削って作られた半露天の洞窟風呂の3種が楽しめる。なかでも、ゴツゴツとしたダイナミックな岩肌に囲まれた洞窟風呂は、秘湯気分で体験できると評判。建物横にある小庭では足湯も体験でき、近代温泉学の権威である藤浪博士が書いた「海内第一泉」の碑も建てられている。
    ダイナミックな雰囲気が漂う「洞窟風呂」
  • spot 09
    柳湯
    木のぬくもりあふれる癒やし空間
    中国・西湖から移植したヤナギの下に温泉が湧出したとの伝説が名前の由来。子授けや安産にご利益がある温泉として広く知られている。ヤナギ並木が続く北柳通りに面し、木のぬくもりあふれる平屋木造の外観と温泉街の雰囲気が見事に調和する。大正から昭和初期の建物をイメージした和モダンな雰囲気のなか、広々とした大浴場で疲れを癒やそう。湯船は1つだが、浴槽は深く、湯温が熱めに設定されているのが特徴。高い天井部分から日差しがやさしく入り込み、木の香りにも癒やされるはず。外湯のなかでもこぢんまりとした温泉だが、リラックスできる空間が広がっている。ほかにも、開湯と閉湯の時刻を知らせる太鼓台や、入り口から裏口へ通り抜けられる待合路地など、湯の町らしい風情も感じられる。
    小窓からは小さな庭園も見える
  • spot 10
    まんだら湯
    露天の赤と緑の桶風呂でゆったりと
    温泉街から少し奥まった、木屋町通り沿いに立地する外湯。717年(養老元)に城崎に到着した温泉寺開祖の道智上人(どうちしょうにん)が八曼陀羅経を1000日にわたって祈願し、720年(養老4)に湯が湧き出たとの逸話から名づけられた。仏縁にちなみ、屋根は御堂をイメージし、入り口は唐破風に。山すその緑に包まれたエメラルドグリーン色の屋根も立派で美しい。「一生一願の湯」として知られている温泉は、人生の節目などに入浴するとご利益が授かれると利用する人も多数。また、外湯のなかでも数少ない露天風呂が備わっていて、2種の桶風呂を露天で楽しめるのも魅力だ。1-2人用の小さなサイズの浴槽だが、混雑していなければ、プライベート空間のようにひとり占めできる。内湯にある血行促進に効果的なジェットバスにも使って、体の芯から温まろう。
    エメラルドグリーンが印象的な外観
  • spot 11
    鴻の湯
    コウノトリが傷を癒やしたと伝わる古湯
    かつてコウノトリが傷を癒やした源泉であったという逸話が残り、外湯のなかで最も歴史の古い温泉。「しあわせを招く湯」として親しまれるほか、夫婦円満や不老長寿にもご利益があると伝わる。人気の「庭園風呂」は外湯の露天風呂のなかでも1、2を争う広さを誇り、緑に囲まれた美しい庭園に癒やされること間違いなし。大浴場からも庭園が眺められるので、内湯でも開放的な気分で入浴ができる。女湯はあずまやの中に露天風呂が備わっているので、秘湯のような雰囲気を楽しもう。静かな時間が流れる山の湯風の温泉で、ゆったりと疲れを癒やして。入り口横の庭園にはコウノトリのオブジェや、薬師如来が祀られていた円満寺の跡「鴻野湯神社」もあり、温泉以外にも見どころが詰まっている。
    緑あふれる男湯の「庭園風呂」
  • spot 12
    城崎文芸館
    ユニークな展示で城崎文学に触れられる資料館
    文豪・志賀直哉をはじめ、多くの文人らも惚れ込んだ城崎で生まれた城崎文学の作品や作家に関連する展示がそろう資料館。入館すれば、城崎文学の一節などが投影された本のオブジェ「生きている本」が出迎え、城崎文学の世界へと誘ってくれる。資料館は、志賀直哉や島崎藤村にまつわる所蔵品を並べる「常設展」、入浴券の変遷などユニークな展示で温泉の歴史を紹介する「城崎温泉の記憶」、「企画展」の3つのコーナーで構成。写真を撮りながら楽しめる展示がずらり。カニの殻を連想させる特殊印刷を表紙に施した湊かなえの『城崎へかえる』などのオリジナル作品は、城崎温泉のお土産にもぴったりだ。
    エントランスから城崎文学の世界が始まる
  • spot 13
    城崎マリンワールド
    ライブ感満載のエンターテインメント水族館
    日本海に面した自然豊かな水族館では、ふだん見られない生き物たちの表情にひきつけられるライブショーを中心にスケジューリングを。大人も子どもも全力で楽しめること間違いなし!
    水族館の新アイドル・ゴマフアザラシのととりちゃん
  • spot 14
    出石
    城下町に広がる「但馬の小京都」
    風情ある街並みが今も残る出石。城下町を歩けば、歴史を感じられるスポットがあちらこちらに。街を散策しつつ名物の出石皿そばを味わい、伝統工芸品にも触れてみよう。
    歴史的な街並みが印象的な出石
  • spot 15
    出石永楽館
    舞台裏もすべて見学できる近畿最古の芝居小屋
    1901年(明治34)に開館して一度閉館を迎えるも、2008年(平成20)に44年の時を経てリニューアルをしてよみがえった芝居小屋。現在も歌舞伎や狂言、能などの公演を開催しており、興行のない日には一般公開され、廻り舞台や奈落、花道など舞台裏までも見学できる。天井板や2階席の上に飾られた商店街のポスターは、当時のものを修復し再オープンを迎えたという。リニューアルで随所に手が加えられながらも、売り子が食事やお酒を販売していたという客席に設けられた歩み板や、ゆるやかな傾斜がつけられた観客席の大向うなど、大正時代の芝居小屋の姿はそのまま忠実に再現している。歩く度にギシギシと軋む床や、太夫座や出囃子の部屋に書き連ねられた出演者のサインなども建物の古い歴史を物語っているようで趣深い。見学は自由だが、希望があれば、スタッフが各所を説明しながら案内してくれるガイドツアーも実施。
    舞台と客席の距離が近いのも特徴
  • spot 16
    出石城跡
    「続日本100名城」に選定された名城
    1640年(慶長9)に、小出吉英(こいでよしふさ)により有子山のふもとに築かれた城。1868年(明治元)に建物はすべて取り壊され、今では石垣のみが現存する。当時の城域は東西約400m、南北約350mとされ、最上段には稲荷曲輪、築城時には城主御殿があった本丸、その城主御殿と渡り櫓で連結していた二の丸、平地部分に三の丸が配置されていた。本丸に残る高さ13.5mの高石垣は但馬地方で最大規模を誇るので一見の価値あり。1968年(昭和43)には本丸東西に隅櫓、1994年(平成6)には登城門と登城橋が建設され、2006年(平成18)には築城から400年を超える名城として2017年に「続日本100名城」に選定された。最上段にあった有子山稲荷社への参道「お城坂」に連なる37基の鳥居も美しい。
    最上段にある稲荷曲輪
  • spot 17
    辰鼓楼
    出石のシンボルとしてそびえる時計台
    出石城旧三の丸大手門脇の櫓台にある時計台。1871年(明治4)に時刻を告げるための櫓として、廃城となった出石城の石垣や城の廃材を利用して建設された。当時は1時間ごとに太鼓を叩いて時刻を知らせていたほか、午前7-9時の辰の刻に城主登城を知らせていたとされる。1881年(明治14)に出石出身の医師・池田忠恕(いけぐちちゅうじょ)氏が機械式の大時計を寄贈したことから、時計台として利用されるようになった。昭和と平成の2度の大改修を経て、現在の時計台の姿となり、今では4代目となる大時計が時を刻み続けている。現在は、8時と13時の1日2回、まるで当時を思わせるような太鼓の音で時間を知らせてくれる。城下町を歩きながら、その音を耳にすれば、きっと明治時代の暮らしがそばに感じられるはず。
    内堀に建てられた時計台は見もの
  • spot 18
    官兵衛
    厳選素材で作る伝統的な出石の皿そばを
    富岡市出石(いずし)町といえば関西有数のそば処として知られる。町には約40店のそば屋が立ち並び、おいしいそばを求めて多くの人が訪れる。なかでも行列のできる店として知られる「官兵衛」を訪ねた。
    5皿で1セットの「皿そば」900円
  • spot 19
    湯村温泉
    昭和の街並みが残る山陰の名湯
    昭和レトロな風景が見え隠れし、見どころがコンパクトにまとめられた小さな温泉街。高熱泉を巡り、名物の荒湯たまごを味わい、体の芯まで温まる足湯に癒やされよう。
    朱色が美しい繁栄橋からの眺め
  • spot 20
    湯村温泉 荒湯
    湯村温泉が誇る日本屈指の高熱泉
    春来川(はるきかわ)のほとりにある、湯村温泉の源泉。98℃の熱泉がもくもくと湯けむりを上げながら、1分間に470ℓも湧き出る日本屈指の高熱泉だ。豊富な湯量の荒湯からあふれた温泉は無料の足湯として体験できる。全長20mの大きな足湯は最大50人が利用可。ベンチに座って足をゆっくり浸しながら川から沸き立つ湯けむりの風情を楽しもう。また、名物の「荒湯たまご」を味わうのも忘れずに。温泉には重曹が含まれているため、野菜をゆがけば灰汁をとってくれてさらに甘みが増すという。周辺の売店では、卵以外にもサツマイモやトウモロコシなどの野菜も販売しているので、野菜本来の甘味が広がる荒湯野菜も味わってみよう。ちなみに、荒湯では、練乳缶をつけておくだけで、手軽に生キャラメルも作れるとか。また、春来川のほとりにずらりと並ぶ、湯村温泉に訪れた芸能人や文化人60名以上の手形プレートにも注目だ。
    湯村温泉を代表する観光スポット
  • spot 21
    湯村温泉博覧館 夢千代館
    昭和レトロな空間が広がる『夢千代日記』の資料館
    湯村温泉を舞台とした吉永小百合さんの主演ドラマ『夢千代日記』が当時話題となり、2004年(平成16)に温泉街の新たな観光名所として誕生。物語の世界を切り絵風で紹介するコーナーをはじめ、ドラマ撮影で使用された小道具や吉永さんが実際に着用された着物など、貴重な品を多数展示する。作品に登場した置屋や旅館のドラマセットが組まれているので、作品の世界を疑似体験できるのも楽しい。昭和30年代の湯村温泉の街並みを再現したコーナーには、昭和レトロなポストも設置されていて、入場者限定で1年後に手紙が届く「夢てがみ」を投函できる。受付で便箋と封筒を購入(150円)し、大切な人へ未来のメッセージを書いてみては。
    昭和レトロな街を再現
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旅のヒント

  1. その1

    竹田城へはJR山陰本線和田山駅下車、バスで向かう。車の場合は北近畿豊岡自動車道もしくは播但連絡道路和田山IC下車。

  2. その2

    城崎へはJR大阪駅から山陰本線で特急が運行している。駅から温泉街までは徒歩で行ける。

  3. その3

    湯村温泉方面へは高速バスが出ているが、周辺スポットなどと一緒に楽しむなら、車でのアクセスが便利。北近畿豊岡自動車道八鹿氷ノ山ICから国道9号で向かう。

  4. その4

    豊岡方面へは、電車の場合JR山陰本線豊岡駅が最寄り。車の場合は北近畿豊岡自動車道終点へ。周辺スポットは車でのアクセスが便利。

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