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日本100名城から昼網鮮魚のグルメまで一日楽しい、東経135度子午線のある「時のまち」明石

兵庫県南部、瀬戸内海に面した明石市は、「日本100名城」の明石城を中心に栄えた城下町だ。その名残が明石城や緑豊かな明石公園をはじめ、市内各所に残る史跡で感じられる。ちなみに、城下町の賑わいの一端を担っていたのは、鯛やタコといった明石ブランドの海産物。目の前に日本有数の豊かな漁場で知られる明石海峡があり、「明石の昼網」と呼ばれる独特な競り市で、鮮度抜群な魚介を地元はもちろん関西一円に提供してきた。JR明石駅・山陽電車山陽明石駅から徒歩数分のところにある「魚の棚商店街」は、そんな新鮮な海産物が集まり、400年以上もの間「市民の台所」として親しまれている場所。海産物店とともに海鮮系の飲食店も多く、週末には明石焼きやタコを求める多くの観光客でも賑わっている。東経135度子午線が通ることから「時のまち」とも呼ばれる明石を、北へ、南へ歩いてみよう。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    明石公園・明石城
    江戸初期に建てられた明石城と自然に囲まれた大型公園へ
    国の重要文化財に指定される明石城がそびえ立った自然豊かな明石公園は、JR明石駅・山陽明石駅の北側から徒歩約5分とアクセスも抜群。深い歴史のある明石の名所で、開放的な時間を過ごしてみよう。
    高さ約20mにも及ぶ明石城の石垣
  • spot 02
    魚の棚商店街
    情緒あふれる城下町の商店街で、アツアツの明石焼きや新鮮な海の幸を
    明石城の築城とともに生まれ「うおんたな」の愛称で古くから親しまれる商店街。多数の店舗が並び、地元名物の明石焼き店をはじめ、新鮮な海鮮や海産加工品を扱うショップも勢ぞろい。
    西ゲートから見えるタコの看板
  • spot 03
    明石みつぼし
    せいろでほっくりと仕上げる「たこせいろ」が絶品
    明石と聞いて、明石海峡で獲れるタコを思い浮かべる人は多いはず。明石では全国でも有数のタコの水揚げ量を誇り、その味も別格といわれている。というのも、潮流が速い明石海峡の厳しい環境で育ったタコは身が引き締まっていて、プリプリとした歯ごたえが抜群。さらにタコのエサにも恵まれているため、かめばかむほどうまみを感じられるのも「明石ダコ」ならでは。魚の棚商店街では、そんな明石ダコを使ったメニューをそろえる店が並ぶが、なかでも1947年(昭和22)創業の人気店・明石みつぼしの「たこづくし御膳」を味わってほしい。メインの「たこせいろ(たこ飯)」は、もち米と刻んだ干しダコを入れて炊き上げ、タコのうまみをじっくりと染み込ませた一品。仕上げにせいろで蒸し上げるのもほかにはないこだわりで、さらにうまみが凝縮されたほっくりとしたご飯に。カラッと揚げたタコの天ぷらや小鉢もセットになり、まさにタコづくし。明石を訪れたならぜひ足を運んでみて。
    たこづくし御膳1750円
  • spot 04
    たこ磯
    アツアツフワフワの明石焼きを澄んだ魚介出汁にくぐらせて
    浮き粉とじん粉という小麦粉の一種から生地を配合する明石焼きは、お店それぞれのこだわりの出汁につけて食べるのが主流。10店以上の明石焼き店が並ぶ魚の棚商店街のなかでも、昼どきには行列のできるほど人気なのが「たこ磯」だ。特注で制作し、何度も火を通して育てた銅板で焼き上げる明石焼きは、「玉子焼き」と呼ばれるだけあって卵の割合も多く、ほんのり黄色い生地も特徴的。たこ磯では「明石ダコ」を使用して焼き上げるもののほか、焼き穴子入りの明石焼きもあり、常連から人気だという。昆布やかつお節からとった出汁にくぐらせ、お好みで三つ葉と一緒に食べても絶品。卓上には甘辛いソースもあるので、それぞれを食べ比べて楽しんでみて。
    玉子焼15個入り700円
  • spot 05
    永楽堂 魚の棚店
    顔より大きい! 名物の焼き立てアツアツ「ぺったん焼き」
    大型のプレス機で生の明石真ダコを挟んで焼き上げる名物せんべい「ぺったん焼き」を食べられる「永楽堂 魚の棚店」。30-35cm大と顔よりも大きなせんべいは、独自の配合で作られたでんぷん粉にほんのり唐辛子の風味も広がる甘辛のタレを混ぜ、明石真ダコとパルメザンチーズを合わせる。そして190-200℃で約1tの圧力をかけ、パリッとした食感になるよう2度焼きしていく。お土産にぴったりな真空パックのほか、食べ歩きを希望すれば焼き立てをそのまま提供してくれるので、アツアツを楽しめるのも魅力。タコの量を30-40g使用するレギュラーサイズ、約3倍の90gを使用した特盛、唐辛子の量を増やした激辛など、好みに合わせて選べるのもうれしい。
    食べ歩きできるぺったん焼き特盛 1080円
  • spot 06
    明石市立天文科学館
    子午線上にそびえ建つ、時と宇宙を学べるサイエンスミュージアム
    日本の時刻の基準となる東経135度の子午線が通る街、明石。「子午線のまち」や「時のまち」として親しまれ、1960年(昭和35年)6月10日の時の記念日に開館したのが、この天文科学館だ。
    高塔には標準時を示す大時計がある
  • spot 07
    明石海峡大橋
    本州と淡路島をつなぐ、世界最大級の大吊り橋
    神戸市垂水区と淡路島の間の明石海峡に架かる明石海峡大橋。世界最大級であるその吊り橋の長さと視界いっぱいに広がる絶景海景色から、ドライブコースとしても大人気!
    横から見ると少し湾曲しているのがわかる
  • spot 08
    林喜商店
    こだわりの炭火焼穴子をぜいたくに、手軽に、味わう
    明石鯛や明石ダコは全国的に有名だが、穴子もそれと並ぶ明石の逸品。明石海峡と播磨灘の急流が産み出す良質の砂地で育つため泥臭さがなく、肉厚で良質な身が特徴だ。関東では穴子といえば煮穴子や天ぷらが主流だが、関西では焼き穴子が好まれる。魚の棚商店街の老舗、林喜商店は、昔ながらの炭焼にこだわった穴子専門店。真っ赤な炭の上で均一に焼き上げられた穴子は、外はさっくり、中はふんわりとした絶妙な焼き加減。炭焼独特の風味が穴子のうまみを引き出している。近年は環境の変化などで穴子の漁獲量は減少し、高級品というイメージが強くなっているが、この店では韓国の好漁場で獲れた穴子も使用し、日々の食卓で食べられるような手頃な値段で提供している。「あっさりとした風味の明石産穴子は酒の肴に、ふわっとやさしい味わいの韓国産の穴子は丼物にあいますよ」と店主の林さん。それぞれの個性、おいしさを味わいたい。
    紀州備長炭で焼かれた穴子は何よりのご馳走。ほどよく油も落ちて、香ばしさが際立つ
  • spot 09
    白川南店
    関西人のソウルフード、イカナゴのくぎ煮はここで
    瀬戸内の春の風物詩、イカナゴのシンコ漁。シンコとは稚魚のことで、毎年春先に漁が行われる。このシンコを醤油、砂糖、ショウガなどで煮た佃煮「くぎ煮」は、瀬戸内海沿岸地域の郷土料理だ。各家庭でくぎ煮を作っては知人や親族に贈る習慣も残っている。イカナゴの水揚げが盛んな明石市。魚の棚商店街の老舗、白川南店(しらかわみなみみせ)では、昭和初期の創業以来、くぎ煮を販売している。ここ数年、イカナゴの漁獲量が激減し、くぎ煮の価格にも影響が出ているが、食卓に欠かせない明石の名産品として根強い人気。ショウガの味が利いた、甘辛くてやわらかいくぎ煮は白いご飯との相性が抜群だ。くぎ煮のほかにも店頭に並ぶのは、地元の漁師から仕入れた明石の干しダコや、やわらか煮や塩辛といった明石ダコの加工品、明石焼の粉となるじん粉など、明石土産がいろいろ。店内で揚げたての天ぷらも評判で、明石ダコの天ぷらはその場でおやつとして食べてもおいしい。
    関東ではコウナゴ(小女子)と呼ばれるイカナゴ。白川南店のくぎ煮は贈答用としても好まれる
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旅のヒント

  1. その1

    明石エリアは新幹線も停車するJR西明石駅があり、全国各地からアクセス良好。

  2. その2

    JR明石駅と山陽電車山陽明石駅は隣接しており、明石公園、明石城や魚の棚商店街などの最寄駅。JR大阪駅からJR明石駅に向かうなら、1時間に数本運行されている新快速乗車が便利だ。

  3. その3

    車で行く場合、最寄りの第二神明道路伊川谷ICではなく、ひとつ先の玉津ICを下り、国道175号〜国道2号を進んだほうがスムーズ。

  4. その4

    魚の棚商店街の飲食店は、昼どきになるとどこもかなり混雑するので、その時間帯をはずして訪問するのがベター。

  5. その5

    海辺まではJR明石駅・山陽電車山陽明石駅から徒歩10分程度なので、魚の棚商店街を訪れたあとは潮風に吹かれて散策するのもおすすめ。

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