尼崎城

尼崎を愛する市民の声から再建された尼崎城

貴重な絵図面をもとに再現された城の外観

阪神尼崎駅より南に5分、歩き出すとすぐに見えてくるま新しい城が尼崎城だ。かつての天守は明治維新の廃城令により取り壊されたが、2018年(平成30)、当時の城跡から北西に約300m、尼崎城址公園内に再建された。外観は江戸中期の絵図面などをもとに再現。まだ新しい城内へ足を踏み入れると、1階には尼崎の成り立ちを紹介する「尼崎まちあるきゾーン」が広がっている。また、尼崎城にちなんだグッズがそろうショップや、ここからはがきを送るとお城デザインの消印を押してもらえる「お城ポスト」もあり、1階のみなら無料で楽しめるのも魅力。

オリジナルコラボ商品「シロチュウ」300円

城限定のポストカードを投函するのもいい

遊んで学べる「尼崎城ゾーン」

2階へ上がると、当時の文化や城の歴史を遊び感覚で学べるコンテンツが充実の「尼崎城ゾーン」が。江戸時代の尼崎城や城下町の賑わいを、落語家の語りとともに楽しめるVRシアターをはじめ、刀や槍など実戦で使われていた武器の重さ体験など、大人から子どもまで幅広い年齢の人が楽しめる空間になっている。なかでも剣術体験は、刀の持ち手を再現したアイテムを使い、画面にあらわれる竹や藁(わら)を斬っていくゲーム仕立てとあって人気。ステージの合間には、刀にまつわる言葉のトリビアもあり、遊びながら学ぶことができる工夫が散りばめられている。

レベルが上がると速くなる「剣術体験」(写真提供:尼崎城三人衆)

「武器櫓」で弓矢や、鉄砲などの重さを体験！

姫や忍者、武士になりきって記念撮影！

尼崎城について学んだあとは、3階の「なりきり体験ゾーン」へ。大広間に金のふすまが8枚立てという豪華な背景で、お姫様や忍者、武士の衣装を身に着けて記念撮影をできる人気のスポット。西陣織の色打掛や希望すれば甲胄も着用でき、入城料のみで撮影できるため、旅の思い出にぜひ1枚撮影してみては？また、4階には城郭画家として有名な荻原一青の手がけた「名城手拭百城」を展示するギャラリーのほか、最上階の5階、尼崎の街並みを一望できる「わがまち展望ゾーン」から景色を楽しむのも忘れずに。窓際に設置してある可動式のタブレット端末には、江戸時代の城下町の風景が映し出されるので、今の景色と見比べてみるとおもしろい。

甲冑は着用に少し時間がかかるので注意(写真提供:尼崎城三人衆)

タブレット端末では江戸時代の城下町を再現