滋賀

近江八幡

OMIHACHIMAN

近江商人発祥地で城下町の名残や船旅を満喫

豊臣秀吉の甥・秀次が築いた「八幡山城」(現在は城跡)のふもとに広がる近江八幡は、天秤棒をかついで全国を渡り歩いた「近江商人」発祥地のひとつ。「八幡山ロープウェー」で山頂に上がれば、近江八幡の街並みや琵琶湖、西の湖を一望。時代劇のロケ地として知られる「八幡堀」と、八幡堀と琵琶湖をつないだ水路をゆく「水郷めぐり」では、船上からの情景を楽しめる。近江商人の屋敷やヴォーリズの洋館建築が織りなすフォトジェニックな街並みの一部は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定。これらはすべて徒歩圏内で、安土桃山時代から昭和にかけてのタイムトリップが満喫できる。琵琶湖でいちばん大きな島で、昔懐かしい素朴な風景が今も残る沖島も近江八幡市に属する。西国三十三所観音霊場第31番札所「長命寺」や聖徳太子ゆかりのパワースポット「太郎坊宮」、国宝・西本殿と重要文化財・東本殿の2つの本殿を擁する「苗村神社」、源頼朝や足利尊氏も信仰した「兵主大社」などの社寺へもぜひ足を延ばしたい。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    一柳記念館 (ヴォーリズ記念館)
    近江八幡市第1号名誉市民・ヴォーリズが夫人と暮らした住まい
    ノスタルジックな洋館建築で今も人々を魅了する、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ。近江八幡を拠点とし、設計を手がけた建物は全国で約2000軒! ヴォーリズが夫人と後半生を過ごした住まいを見学してみよう。
    滋賀県の有形文化財に指定されている。見学は予約制
  • spot 02
    近江牛レストラン ティファニー
    全国でも名高い近江牛を老舗精肉店直営のレストランで味わう
    味と香りの良さから全国区で人気の高い近江牛。豊かな自然環境と水に恵まれる滋賀県内で最も長く飼育された黒毛和種のことを指し、きめ細かくやわらかな肉質と美しい霜降りが特徴。数ある銘柄牛のなかで最も古い歴史をもつという。本場・滋賀県で近江牛を味わうなら、1896年(明治29)の創業以来、近江牛一筋に歩んできた老舗精肉店・カネ吉山本直営「近江牛レストラン ティファニー」がおすすめだ。取り扱う近江牛は、鈴鹿山のふもとに広がる提携牧場で清らかな湧き水を飲み、のびのびと育った極上のものだけを吟味して仕入れている。イチオシは、やわらかな肉が上質な脂をのせて口のなかでとろけていく近江牛のステーキランチ。ソースは地元の醤油、ワサビ、特製ダレ、天然塩の4種で、味の変化も楽しい。肉のうまみを受け止めるライスは近江米のコシヒカリで、地元グルメを存分に堪能できる。
    近江牛ステーキランチ4950円(税込)。スープ、サラダ、ライスまたはパン、珈琲または紅茶付き
  • spot 03
    八幡堀
    豊臣秀次が築いた城下町の面影を残す堀を散策
    近江商人の邸宅が軒を連ねる新町通や永原町通とともに、国の重要伝統的建造物群保存地区に選択される八幡堀。白壁の土蔵や昔ながらの商家が織りなす情緒豊かな風景が城下町の面影を今に伝えている。
    白雲橋からの眺め。春は堀のほとりを桜花が縁取る
  • spot 04
    近江八幡市立資料館
    洋館と八幡商人の旧邸。3つの館を巡り近江八幡の魅力に触れる
    元警察署の洋館「郷土資料館」、ベンガラの壁があでやかな八幡商人の別邸「歴史民俗資料館」、重要文化財に指定される商家「旧 西川家住宅」。近江八幡市内でひときわ趣のある新町通の3つの館を巡ってみよう。
    3つの館が建つ新町通は国の重要伝統的建造物群保存地区
  • spot 05
    かわらミュージアム
    遊び心が散りばめられた空間で八幡瓦の魅力に触れる
    かつて近江八幡の地場産業として栄えた「八幡瓦」の魅力を伝えるため、1995年(平成7)、瓦工場跡地に開館。八幡瓦の起源は不明だが、本願寺八幡別院の屋根葺き工事の際、京都の瓦工が移住したのが始まりという説が有力のようだ。10棟からなる建物の屋根瓦は計2万4000枚! 重要伝統的建造物群保存地区の景観と調和するようにと、新しく焼いた瓦を一枚一枚金ブラシで削り落とし、レトロな雰囲気に仕立てている。1階の常設展示室は、職人の研ぎ澄まされた技と遊び心が込められた多彩な瓦を展示。八幡瓦の歴史をはじめ、製造方法や屋根瓦の葺き方など模型を使った解説がわかりやすい。2階は個性的なデザインの空間に世界の瓦などを展示。正面のアプローチや中庭は、石畳ではなく瓦をリズミカルに敷き詰めた、唯一無二のフォトジェニックスポットだ。
    正面入り口。八幡堀沿いから中庭に入るルートもある
  • spot 06
    ラ コリーナ近江八幡
    滋賀県No.1の人気スイーツ、「バームクーヘン」の焼きたてを
    近江八幡のシンボル・八幡山を背に広がる「ラ コリーナ近江八幡」。緑に囲まれた一帯に、自然と溶け合ったデザイン性の高いショップが点在。全国から訪れる人が絶えない滋賀県屈指の人気スポットだ。
    焼きたてバームクーヘンminiセット1170円
  • spot 07
    太郎坊宮
    山上にそびえる大岩の間をくぐり抜け、勝運と幸運を祈願
    聖徳太子が神秘を感じた山に神を祀ったことに始まる太郎坊宮。勝利と幸せを授ける神として古くから人々の信仰を集めてきたパワースポットだ。「夫婦岩」と呼ばれる巨大な岩の間をくぐりぬけて本殿へお参りしよう。
    鳥居の向こうに太郎坊宮が鎮座する赤神山がそびえる
  • spot 08
    日牟禮八幡宮
    「近江八幡」の地名の由来となった、近江商人の氏神様
    八幡山のふもとに建つ日牟禮八幡宮は、約4万4000平方メートルの神域を誇る古社。滋賀を代表する火祭り「左義長まつり」と「八幡まつり」が斎行されることでも知られる、近江八幡の守護神だ。
    滋賀県指定有形文化財の木造明神鳥居
  • spot 09
    近江八幡日牟禮ヴィレッジ
    風情ある空間で和と洋の限定スイーツを満喫
    近江商人の氏神様、日牟禮八幡宮のすぐそばにたたずむ「近江八幡日牟禮ヴィレッジ」。日牟禮八幡宮に向かって参道右手が和菓子の「たねや 日牟禮乃舍(ひむれのや)」、左手の赤レンガの建物が洋菓子の「クラブハリエ 日牟禮館」だ。和と洋、両方の店舗を合わせた一帯を称して「日牟禮ヴィレッジ」という。日牟禮乃舍だけの限定和菓子には「丁稚羊羹」「日牟禮餅」「日牟禮饅頭」などがあるが、いちばん人気は「つぶら餅」。北海道の契約農家から仕入れる上質なあずきを炊いた粒餡を滋賀の糯米でくるみ、鉄板で丸く焼き上げる。併設の「日牟禮茶屋」では焼きたてを、吹き抜けに古い梁を走らせた古民家調の空間でゆったりと楽しめる。向かいの「クラブハリエ 日牟禮館」の奥には緑豊かな「日牟禮カフェ」があり、工房で作った洋菓子やスコーンセットが味わえる。隣接するヴォーリズ建築はカフェの特別室として貸切利用ができるのも魅力だ(※要予約、ひとり500円)。
    滋賀の糯米を搗きあげ瑞々しく炊いた粒餡を包んで焼き上げた「つぶら餅」1個80円
  • spot 10
    長命寺
    琵琶湖を一望、健康長寿を願う西国三十三所観音霊場の古寺
    琵琶湖のほとりにそびえる長命寺山の中腹に建つ長命寺。聖徳太子が開いた古刹で、西国三十三所観音霊場第31番札所だ。本堂や三重塔、護摩堂などの建物、安置する仏像の多くが国の重要文化財となっており見どころが多い。
    三佛堂、本堂、三重塔が連なって見える鐘楼付近が絶好のフォトスポット
  • spot 11
    八幡山(八幡山城跡)
    琵琶湖や比良山系を望む山城跡で豊臣秀次に思いを馳せる
    豊臣秀吉の甥、秀次が築いた八幡山城。現在は石垣のみを残す「城跡」だが、琵琶湖国定公園となっており、琵琶湖や西の湖、旧城下町の眺望が待ち受ける。秀次の菩提を弔う村雲御所 瑞龍寺門跡と城の名残を訪ね歩こう。
    村雲御所 瑞龍寺門跡の「おねがい地蔵堂」。右手は八幡山城の石垣
  • spot 12
    八幡山ロープウェー
    山頂までわずか4分の気軽さで琵琶湖の眺望を満喫
    近江八幡随一の眺望を満喫するなら、標高271.9mの八幡山山頂へアクセスできるロープウェーが欠かせない。乗り場へは、JR東海道本線(琵琶湖線)の近江八幡駅から近江鉄道バスに乗車、八幡堀(大杉町)八幡山ロープウェー口前停留所で下車し、日牟禮八幡宮の参道をまっすぐ進むこと7分で到着する。ロープウェーは15分間隔で運行しており、山頂駅まではわずか4分という気軽さだ。山頂へと向かう道中、豊臣秀次の築いた八幡山城の旧城下町の町並みや西の湖の景色が次第に広がっていき、思わず歓声が上がる。山頂に着いたら、展望所からの眺望や、八幡山城の西の丸跡、北の丸跡、出丸跡、豊臣秀次の菩提を弔う村雲御所瑞龍寺門跡を巡ろう。
    日牟禮八幡宮前の道を山手に進むとすぐに乗り場がある
  • spot 13
    水郷めぐり
    八幡山城の堀の名残を手漕ぎ和船で周遊
    豊臣秀次が築いた八幡山城の旧城下町、近江八幡。琵琶湖から引き入れて造った堀の名残を船でゆったりと巡る「水郷めぐり」は四季折々の風景と豊かな自然に出合えるのが魅力。手漕ぎの和船で80分の船旅を楽しもう。
    乗合船は2,400円。屋根があるので日傘不要、雨の日も安心
  • spot 14
    兵主大社
    源頼朝や足利尊氏もあつく信仰、1300年の時を超える古社
    平安時代中期の延喜式神名帳に名を連ねる古社、兵主大社。緑の木々に包まれた境内は、足利尊氏が寄進したと伝わる楼門や平安時代の庭園などが見どころ。亀の甲羅と鹿の角を合わせた神紋の由来にも注目したい。
    足利尊氏の寄進と伝わる楼門
  • spot 15
    苗村神社
    東と西、ふたつの本殿を擁する近江の古社
    国宝・西本殿、重要文化財・東本殿の2つの本殿を有し、開運招福や厄除け、子授け・安産から工芸技術や産業まで多様なご利益で信仰を集める古社。境内には不動明王も安置し、神仏習合時代の名残を伝えている。
    神田越しに望む西本宮の楼門
  • spot 16
    沖島
    琵琶湖でいちばん大きな島で、昔懐かしい素朴な風景に出合う
    琵琶湖に浮かぶ島でいちばん大きな沖島は、淡水湖では日本で唯一の有人島。琵琶湖の漁獲水揚げ量の半分を担う漁師の島でもある。どこか懐かしさを感じる素朴な島の風景と琵琶湖の絶景に会いに行こう。
    沖島港から島の東側を見渡す。島のほとんどが山で平地はわずか
  • spot 17
    滋賀農業公園 ブルーメの丘
    中世ドイツの農村をイメージした体験型農業公園で一日遊び尽くす
    自然豊かな日野町の丘陵に広がるブルーメの丘は、酪農をテーマとした体験型農業公園。牧場で動物たちと触れ合ったり、ピザ作り体験をしたり、季節の花が咲く園内をのんびり散歩したり、一日遊べるスポットだ。
    駐車場から橋を渡ると入場ゲートが見えてくる
  • spot 18
    白雲館
    フォトジェニックな洋館は近江八幡の観光拠点
    近江八幡エリアのシンボルであり、国の登録有形文化財の白雲館は、1877年(明治10)に八幡東学校として建てられた。建築費用は、米一俵が1円34銭だった当時の価格で6000円、現代なら1億円強に相当する額で、公教育の充実を願った八幡商人や地域の住民らの寄付により完成した。児童数の増加で定員オーバーになったため学校として活用されたのは15年間のみだが、その後役場、蒲生郡役場、信用金庫などに変遷し、1994年(平成6)の改修で建築当初の姿によみがえった。現在は、入館無料の見学施設兼観光案内所となっている。白雲館という名前は、藤原不比等の和歌に由来、鎌倉時代の臨済宗の僧・白雲慧暁(えぎょう)をしのんでなど諸説が伝わる。1階奥には観光案内所のほか、近江八幡のご当地土産の販売コーナー、休憩スペースがあり、2階のホールは時折ギャラリーとして使用されている。白雲館から南西に徒歩4分ほどの場所には、八幡東学校と同時期に八幡西学校として改装された旧伴家住宅もあるので、あわせて巡りたい。
    ヴォーリズ建築と間違われることも多いが、ヴォーリズの来日以前に地元大工が建てた
  • spot 19
    HAKO TE AKO
    築100年超の古民家カフェで近江牛を使った絶品ランチ
    110余年の時を紡ぐ登録有形文化財の建物を生かした近江八幡ユースホステル。併設のカフェでは、近江牛を使ったハンバーグやメンチカツ、カレーなど心尽くしの料理が人気を呼んでいる。
    四季折々の色彩に染まる庭を眺めながらゆったりと過ごしたい
  • spot 20
    麸惣製造所
    珍しい四角形は近江商人に由来!? 近江八幡名物「丁字麸」
    平安時代に中国から伝来した「麸」は、植物性たんぱく質が豊富で日持ちもすることから、精進料理を食する寺院や家庭で長く親しまれてきた。四角い形が特徴の近江八幡名物「丁字麸(ちょうじふ)」は、近江商人が行商の際に束ねやすく持ち運びやすいことから角型が定着し、名の由来は城下町の整然と美しい町並みを表したなど諸説が伝わる。製造する店は時代とともに減少したが、1848年(嘉永元)創業の麸惣(ふそう)製造所が今も伝統を守り継ぐ。小麦粉と、小麦から抽出するグルテン、井戸から汲み上げる清冽な水を混ぜ合わせて練り、生地を伸ばしながら窯で焼き、乾燥させるというのが麸づくりの工程で、6代目当主が一つひとつ手焼きをしており、その日の気温や湿度によって配合や生地のこね方、伸ばし方にいたるまで熟練の勘と手業による微調整が欠かせない。麸惣の「丁字ふ」はきめ細かで煮崩れせず、すき焼きなどの鍋物、煮物、汁物、和え物のほか、ハンバーグやミンチカツを作る際にパン粉の代わりとしても使える。水で戻せばなめらかでモチッとするがそのままならサクッと軽やかな食感で、最中の皮に見立ててアイスや餡を挟んでもいい。常備しておけば何かと重宝する食材だ。
    「丁字ふ」16個入291円。店頭に並ぶサンプルを見て注文するスタイル
  • spot 21
    ティースペース茶楽
    180年の時を刻む土蔵を生かした居心地抜群のカフェ
    城下町の面影を残し、四季折々の風趣が満ちる八幡堀。そのほとりにたたずむ「ティースペース茶楽(さらく)」は常連客も多い人気店だ。中国やタイ、ベトナム、ネパール、インド、インドネシアなどお茶の産地を巡る旅を重ねた地元近江八幡出身のオーナー・大橋さんが、縁あってめぐりあった築180年の土蔵を建物の骨組みはそのままにリノベーション。地元の左官屋が地元の土を使って昔ながらの工法で塗り直したといい、土壁の風合いやあえて残した刷毛目も味わい深い。吹き抜けの開放的な空間の1階は窓から八幡堀を望むテーブル席と雑貨販売コーナーがあり、座卓の席のある2階は教室やギャラリーとしても活用されている。お茶の種類が充実しており、京都の茶舗から厳選して仕入れる高品質の中国茶や紅茶をはじめ、バラの花や菊の花、ドライフルーツ、クコの実など香り豊かな「薬膳花茶」などがそろう。フード類はランチプレートやキーマカレー、トック、ナシゴレンなど多国籍なメニューを提供している。スイーツのおすすめは、日野産小麦を石臼挽きした全粒粉を使い焼き上げる全粒粉のクレープ。もっちりとした食感で、豊かな小麦の風味や旬のフルーツのみずみずしさが弾ける逸品だ。
    「全粒粉のクレープ」550円。通常ははちみつソースだが、旬の時期だけブルーベリーソースに変わる
  • spot 22
    シャーレ水ヶ浜
    湖畔のカフェで唯一無二のパノラマビューに感動
    琵琶湖のドライブやツーリング、サイクリングの途中に立ち寄りたいカフェとして絶大な人気を誇る、近江八幡の「シャーレ水ヶ浜(みずがはま)」。琵琶湖にせり出したテラス席に広がる圧巻のレイクビューを堪能しよう。
    琵琶湖に面したカウンター席が人気。撮影用のスペースも空けてくれている
  • spot 23
    旧伊庭家住宅
    100年を超える時を紡ぐ、洋と和の美が溶け合うヴォーリズ建築
    近江八幡に居を構え、キリスト教の伝道活動に尽力したウィリアム・メレル・ヴォーリズ。建築家としての側面をもつ彼が初期に手がけた「旧伊庭(いば)家住宅」は、見どころがギュッと詰まった洋風木造建築だ。
    暖炉のある食堂。時を経て味わいを増したテーブル&チェアにも注目
  • spot 24
    日野まちかど感応館
    日野の観光拠点は、町を発展へと導いた日野商人の旧薬店
    「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしで知られる近江商人のなかでも、日野は日野椀と薬効成分を調合した「合薬(ごうやく)」の販売で町を発展へ導いた日野商人の本拠地。現在観光案内所となっている旧薬店を訪ねてみよう。
    日野薬の元祖となる萬病感應丸を開発した正野家の薬店を再生
  • spot 25
    八幡堀めぐり
    城下町の面影が残る水路を手漕ぎの和船で周遊
    豊臣秀次が築いた城下町の発展を支えた八幡堀とその周辺は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。白漆喰の壁に黒板塀の蔵屋敷が並ぶ情緒豊かな水路を手漕ぎ和船で巡ってみてはいかが?
    八幡堀は全長4.7kmに及び、琵琶湖へとつながる
  • spot 26
    乃利松食品吉井商店
    赤色の「八幡こんにゃく」は近江八幡に受け継がれる伝統食品
    近江八幡名物のひとつ「八幡こんにゃく」といえば、きめの細かさ、味しみのよさ、何より赤色であることが特徴だ。八幡こんにゃくを作るのは、1836年(天保7)創業の乃利松食品 吉井商店(のりまつしょくひんよしいしょうてん)。滋賀県内には現在赤こんにゃくを作る地域がいくつかあるが、元祖が八幡こんにゃくだ。赤色をまとうのは、その昔派手好きな織田信長が「左義長まつり」で赤の襦袢をまとって踊り狂ったことに由来するというのが通説だが、実は赤色になったのは明治時代のこと。こんにゃく作りのライバル地域と決着をつけるため、食べ比べ勝負をしたところ八幡に軍配が上がり、勝利の燃えたぎるイメージから八幡のこんにゃくを赤色にしたというエピソードが伝わる。赤色は製造時に加える三二酸化鉄が豊富に鉄分を含むことによる。煮物、鍋物、炒め物、揚げ物などどんな料理にもなじみ、食卓が華やかに。カツオ風味の「味付赤こんにゃく」や、赤こんにゃくをさつま揚げで包んだ「こんにゃくかくれん棒」は調理要らずで、そのまま食べられる手軽さが人気を呼んでいる。
    看板商品の「角こんにゃく」1丁195円
  • spot 27
    旧伴家住宅
    江戸時代には珍しい3階建て!豪商が残した大型商家建築を見学
    近江商人の本拠地のひとつ、近江八幡の中心地に立つ元豪商の本家。小学校、高等女学校、図書館などへの変遷を経て、現在は公益財団法人八幡教育会館の運営により「旧伴家住宅」として一般公開されている。当時には珍しい3階建ての堅牢な大型商家は見ごたえ十分だ。
    現在の建物は、近江商人屋敷を小学校に改修した当時の状態を復元・整備したもの
  • spot 28
    馬見岡綿向神社
    神のお使いはイノシシ!日野商人が出世開運の神と崇めた古社
    珍しい名の由来は定かではないが、社の起こりは、日本の初代天皇である神武天皇の御世のこと。日野の最高峰である綿向山(標高1110m)頂上に開拓の祖神である天穂日命(あめのほひのみこと)を出雲国から迎え、平安時代初期になって現在の地に神を遷して里宮とした。イノシシの石像や「撫でイノシシ」、「お絵描きイノシシ絵馬」など境内にイノシシの姿が見られるのは、山頂の神へ導いたのがイノシシだったという逸話から、イノシシが神使とされていることによる。社はこの地の領主であった蒲生家の氏神として守り継がれ、江戸時代には出世開運の神として日野商人の崇敬を集めた。江戸時代中期の大改修では日野商人が商いで築いた富を惜しみなく注ぎ込み、日野祭の渡御行列の様子を描いた幅4.2mの巨大な絵馬や、拝殿、御手洗川の石橋、石灯籠、千両松など日野商人ゆかりのものが残る。春の例祭・日野祭は、16基の絢爛豪華な曳山が繰り出す湖東地方最大の祭りで八百余年の歴史を有する。町と神社の境界には、日野祭の際に曳山が通れるよう、鳥居ではなく「勧請縄」が張られている。新年5日に毎年新調するもので、12本の垂れは12か月を表している。月により日照時間が異なるのにあわせ、垂れの長さも異なることにも注目。
    樹齢を重ねた木々や芝生の緑に囲まれた境内。日野祭では鳥居の前に曳山16基が集結する
  • spot 29
    正明寺
    聖徳太子が創建、後水尾天皇が再興した日野の名刹
    のどかな田園が広がる日野の山麓に立つ黄檗(おうばく)宗の禅寺で、創建は聖徳太子による。比叡山延暦寺に属する寺として栄えていたが戦国時代に焼失、救い出された仏像数体だけが小さな庵で守り継がれてきた。江戸時代初期に後水尾天皇の勅命により再興。京都御所内の古材や建物を賜って諸堂が整えられ、高僧・龍渓禅師を迎えて黄檗宗の専門道場となり、多くの名僧を輩出した。山門をくぐると正面に本堂、右手に禅堂や鐘楼、左手に斎堂(食堂)や庫裡が並び立つ。桃山時代の粋を凝らした本堂の流麗な造りも見どころだが、境内に2体ある魚の形をした開梆(かいぱん)にも注目。修行の一環である食事や法要の際の合図として鳴らすためのもので、木魚の原型といわれている。1つは斎堂(食堂)の軒下、もう1つは庫裏の玄関内部に吊るされており、口にくわえた玉は人間のもつ3つの煩悩を表す。木槌で魚の横腹をたたくことで煩悩を吐き出させる意味があるといい、魔除けや厄除けに効力をもつ桃の木で作られている。手のひらサイズの開梆のお守りもあるので、諸堂を巡ったあとは庫裡にも立ち寄ってみよう。
    中央に美しい破風を冠した本堂は国の重要文化財。堂内に後水尾天皇の勅額を掲げる
  • spot 30
    道の駅 アグリパーク竜王
    果樹園の収穫体験や旬の味覚が充実、一日遊べる道の駅
    「道の駅 アグリパーク竜王(りゅうおう)」は、旬の果物や野菜を収穫できる体験農園を中心とした観光型農業公園。直売所やレストラン、資料館や「動物ふれあい広場」もあり、子どもから大人まで一日楽しめるスポットだ。
    カフェを併設する総合インフォメーション。敷地には地名にちなんだドラゴンの像も
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旅のヒント

  1. その1

    JR近江八幡駅から八幡堀一帯の観光エリアへは、2.5kmほど。歩くと30分要するため、近江鉄道バスを利用するといい。

  2. その2

    八幡山城跡や八幡堀、「水郷めぐり」、近江八幡の街並み散策すべてを満喫するなら、見どころが多いため1日を要する。太郎坊宮や苗村神社、沖島なども訪れるなら旅の日数は2日ほど確保しておきたい。

  3. その3

    沖島へのアクセスは定期船が必須。琵琶湖の眺めを堪能するなら晴天日を狙おう。

  4. その4

    太郎坊宮は近江鉄道・太郎坊宮駅から徒歩圏だが、苗村神社、兵主大社、滋賀農業公園 ブルーメの丘はそれぞれの最寄り駅から距離があるので、車を利用すると効率良く巡れる。

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