岐阜

飛騨

HIDA

伝統と新風が融和する日本有数の観光都市

岐阜県の北部に位置する高山市、飛騨市、下呂市、白川村の3市1村で構成される地域。土地の約9割が森林に囲まれながら、日本の古く懐かしい雰囲気と現代の新しい文化が織り交ざり、多くの人で賑わう観光の盛んなエリアだ。シラサギがもたらしたと伝えられる「下呂温泉」では昔懐かしい温泉街とフォトジェニックなスイーツに癒やされ、国指定重要有形民俗文化財である「旧大戸家住宅」を中心とした合掌家屋が集まる「下呂温泉合掌村」では、合掌集落を体験してタイムスリップ。世界各地から注目を集めているスポット「白川郷」ではユネスコ世界文化遺産に登録される日本の原風景を堪能しよう。そのほかにも、飛騨古川ではかつて城下町として栄えた「瀬戸川と白壁土蔵街」の古い町並みや、飛騨の伝統的な祭をいつでも体感できる「飛騨古川まつり会館」、世界最先端の宇宙物理学を楽しく学ぶことができる「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」など魅力あふれるスポットが集結している。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    白川郷
    村民の「結」の心がつなぐ日本の美しい原風景
    100棟余りの合掌造りを守り続け、美しい日本の原風景を残す「白川郷」。重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、1995年(平成7)にはユネスコ世界文化遺産に登録された集落である。
    かつては秘境と呼ばれた豪雪地帯に、茅葺き屋根の合掌造り家屋が現存する
  • spot 02
    天守閣展望台
    世界遺産の合掌造り集落を見晴らせる、白川郷で唯一のお食事処
    100棟余りの合掌造りが残り、重要伝統的建造物群保存地区や世界遺産に登録されている飛騨白川郷の荻町集落。その美しい絶景を一望したいなら、お食事処「天守閣」にある「天守閣展望台」へと足を運ぼう。展望台からは、荻町集落の合掌造りのなかで最大規模を誇る「和田家」はもちろん、白山連峰の高い山々に囲まれた四季折々の日本の原風景を眺望可能だ。また、お食事処「天守閣」では飛騨名物の朴葉味噌や自家製の石割豆腐、素朴な味わいの山菜料理などを楽しむこともできる。食事をする予定の方は、予約をしないと注文のできないメニューもあるので、ウェブサイトなどで事前にチェックしておくといいだろう。
    季節によってさまざまな顔を見せる美しい白川郷
  • spot 03
    和田家
    江戸時代から保存され300年の月日を刻む白川郷のシンボル
    江戸時代に建造された白川郷を代表する合掌造り家屋。現在も住居として使用される「和田家」は、白川村の荻町合掌集落の住宅のなかでも最大規模を誇り、国指定重要文化財にも登録されている。
    白川村の合掌造り集落で最大規模の民家「和田家」
  • spot 04
    下呂温泉
    シラサギがもたらしたと伝わる、偉人も慕う日本古来の霊湯
    岐阜県下呂市に位置し、1000年の歴史をもつ温泉街。兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉に並ぶ日本三名泉のひとつであり、傷を負ったシラサギが温泉のありかを知らせたという伝説をもつ。
    自然に囲まれ、飛騨川を中心に広がるどこか懐かしい町並み
  • spot 05
    下呂温泉合掌村
    懐かしい時代に時間を巻き戻す合掌集落を体感できる村
    合掌集落の生活や文化を体験できる博物館「下呂温泉合掌村」。国指定重要文化財である「旧大戸家住宅」を中心とした10棟の合掌家屋が白川郷や五箇山から移築され、日本の原風景を再現している。
    再現された合掌造りの集落からは、昔懐かしい雰囲気が漂う
  • spot 06
    ゆあみ屋
    スイーツを頬張りながら足湯が楽しめる下呂の名物ギフトショップ
    下呂の温泉街の一角にある足湯に浸かれる土産屋。下呂の民芸品や名物を使った商品をはじめ、美人の湯として知られる下呂温泉の温泉水を使用したオリジナルコスメやオリジナルの雑貨など、ご当地ならではのグッズがめじろ押しだ。半円形の湯船が特徴的な足湯は無料で利用でき、12名ほどがゆったりと座れる広さ。またカフェも併設しており、温泉玉子の乗った人気スイーツ「温玉ソフト」や、適度に温められた「ほんわかプリン」といったスイーツも充実。「ゆあみ屋」ならではの名物だ。カフェで購入したものは、足湯に浸かりながら味わうことも可能なので、立ち寄った際には体をゆっくり休めながらぜいたくな時間を過ごそう。
    店舗前の半円形の足湯は店のシンボルになっている
  • spot 07
    温泉寺
    伝説の薬師如来を祀り、古くから下呂の温泉街を見守ってきた禅寺
    173段の石段を上がった高台に位置し、1671年(寛文11)に臨済宗妙心寺派の禅寺として建立された、歴史ある「温泉寺」。下呂温泉のありかを知らせた伝説のシラサギは、薬師如来の化身とされており、本堂にはその薬師如来が祀られている。また、温泉の歴史が記された「湯文」や江戸時代の遊行僧・円空の残した「円空仏」などの貴重な文化財も所蔵。境内から眺められる下呂の町並みからは、自然の長閑さと温泉街の賑わいの両方を感じられるだろう。静かで風情のある本堂の前には、下呂の町を見守る湯薬師如来尊像が。そしてその足元からは下呂温泉の霊湯が湧き出ており、尊像の体に霊湯をかけることで、体の悪い部分を治してくれるといわれている。
    古くから大勢の湯治客が訪れた寺。治癒した人の絵馬が数多く残されている
  • spot 08
    ひだ宇宙科学館カミオカラボ
    宇宙の仕組みを楽しく学べる体験型ミュージアム
    岐阜県飛騨市に位置し、宇宙物理学を学べる「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」。素粒子ニュートリノに関する研究でノーベル賞をもたらした、地下ニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」を体感できる貴重な施設だ。
    スーパーカミオカンデの一部を正確に再現した光電子増倍管の展示
  • spot 09
    瀬戸川と白壁土蔵街
    城下町として栄えた飛騨古川のメインストリート
    金森可重(かなもりありしげ)が築いた増島城(ますしまじょう)を中心に城下町として栄え、高山の奥座敷と称される飛騨古川の「瀬戸川と白壁土蔵街」。白壁沿いにゆったりと流れる瀬戸川は「岐阜の名水50選」にも選出。今もなお古い町家が立ち並び、風情ある日本の古い景観を今に伝えている。
    約500m続く白壁土蔵街。城下町飛騨古川の情緒ある景観が続く
  • spot 10
    飛騨古川まつり会館
    300余年の伝統を味わえる飛騨古川随一の文化博物館
    「山・鉾・屋台行事」のひとつとしてユネスコ無形文化遺産に登録され、全国に名を馳せる「古川祭」。300余年の伝統を持ち、毎年4月19日20日に行われる古川祭を、いつでも体験できるのが「飛騨古川まつり会館」だ。館内では、この祭りの醍醐味である絢爛豪華な「屋台曳行」の「静」と、裸祭りで行われる「起し太鼓」の「動」の2つの特徴が、臨場感とともに体感できる4K映像の投影。また、祭りで実際に使われる本物の古川祭屋台3台を展示する。そのほかにも、街を練り歩く「御神輿行列」を再現したミニチュアや、からくり人形の操作体験、付け太鼓での「とんぼ」体験などアクティビティもそろっており、飛騨古川という地域のリアルな魅力を知ることができる。また、展示されている実物の屋台は、春と秋に入れ替えが行われるため、シーズンごとに訪れるのも楽しい。
    飛騨古川の原点ともいえる「古川祭」を体験できる博物館
  • spot 11
    蓬莱蔵元 渡辺酒造店
    150年の伝統を守り、進化を続ける世界第1位の酒蔵
    飛騨古川の町を散策していると、時折漂ってくる麹の香り。150年にわたってこの地で酒造りを続けている「渡辺酒造店」は、飛騨古川を訪れたらぜひ訪れたいスポットのひとつだ。生産量の90%は地元で飲まれているという、飛騨で最も愛される酒はお土産にも最適。
    「蓬莱」「色おとこ」「飛騨のどぶ」などが渡辺酒造店の代表銘柄。季節商品も多彩に展開する
  • spot 12
    天空の牧場 奥飛騨山之村牧場
    動物との触れ合いや手作り体験が楽しい
    「天空の牧場 奥飛騨山之村牧場」は、標高1000mの高所に広がる観光牧場。ここで育ったジャージー牛のミルクを使った乳製品の販売や、自家製ソーセージの食べ放題、多彩な手作り体験、開放感たっぷりの乗馬体験など楽しみ満載だ。
    牧場では約20頭の牛が飼育されており、すべてジャージー牛
  • spot 13
    飛騨の匠文化館
    木造建築において傑出した「飛騨の匠」の技をわかりやすく解説
    仏教が伝来し、神社仏閣が数多く造営された奈良時代。飛騨の大工たちは都に出向き、傑出した技術から「飛騨の匠」と称された。その伝統と技を伝える体験施設として、「飛騨の匠文化館」が誕生。遊びを交えながら、その技術と業績を知ることができる。
    軒下の文様「雲」は通常1つの建物に1種類のみだが、ここでは町で見られる約170種類のうちの28種類を見ることができる
  • spot 14
    明善寺郷土館
    合掌造りの庫裏で生活道具を展示する真宗大谷派の寺院
    合掌造りの寺として知られる白川郷内の寺院「明善寺」。本堂、庫裏、鐘楼が茅葺きのまま残っている寺院は他に類を見ない。庫裏は「明善寺郷土館」として、内部を公開。2・3階で農具や生活道具の展示を行っている。どのように使用されたのか、イラストを交えた解説があるので、白川郷に暮らす人々の暮らしをリアルに想像することができる。釘などの金物をいっさい使わず、わら縄やねそ(マンサクの若木)で縛って固定する合掌造りの仕組みも間近で見ることができ、白川郷の歴史や暮らしに興味のある人にはたまらない。2・3階を見学したら、庫裏の廊下を通って本尊である阿弥陀如来像が安置された本堂へ。日本画家の浜田泰介氏による障壁画も見ごたえがある。内部の拝観を終えたら、ぜひ本堂の外観や鐘楼門も見学しよう。鐘楼門の横には、岐阜県の天然記念物に指定されている「明善寺のイチイ」が植えられている。1827年(文政10)、本堂が再建された際に植えられたといわれている。寺の外観とともに、ぜひじっくりと眺めて歴史を感じてみてほしい。
    5階建ての庫裏(くり)は、岐阜県の重要文化財に指定されている
  • spot 15
    高原郷土館(神岡城)
    神岡城、旧松葉家、鉱山資料館の3施設が1か所に集結
    戦国時代にこの地を治めた江馬氏によって築かれたと伝わる東町城の城跡に立地。1970年(昭和45)に城郭様式を模した2層3階の天守閣として再建され、内部では神岡の歴史をわかりやすく展示。最上階からの眺めも必見だ(冬季は入城不可)。ほかにも「高原郷土館」の敷地内には旧松葉家と鉱山資料館があり、神岡の歴史を人々の暮らしぶりや産業から知ることができる。旧松葉家は北飛騨地方古来の民家様式をそのまま残す建物として、岐阜県の重要有形民俗文化財に指定された。ズンベ(藁で編まれた靴)など、雪深い気候に備えた独特の生活用具を展示している。一方、鉱山資料館には日本最大の亜鉛・鉛の鉱床を誇った神岡鉱山に関する資料が集められ、鉱山の歴史や採鉱、選鉱、精錬、製品にいたる作業工程も解説。かつて使われていた一部の道具を見ながら作業方法について学ぶことができる。高原郷土館は町並みを見渡せる高台にあるため、神岡城、旧松葉家、鉱山資料館をまわったら、周囲の景色をじっくりと眺めるといいだろう。
    現在の神岡城は、町のシンボルとして1970年(昭和45)に建てられたもの
  • spot 16
    たんぼの湯
    万病を癒やすぬくもりの湯。近年では子宝の湯としても評判
    飛騨古川駅から徒歩3分という好立地にある温泉旅館「たんぼの湯」は、一風変わった「赤い湯」で知られている。1904年(明治37)の開湯以来、神経痛、リウマチ、胃腸病、婦人病、冷え性などに効能があると重宝されてきた。開湯のきっかけは、飛騨古川の名士の夢枕に立った阿弥陀如来のお告げ。「万病を癒やすから広く世に知らせて人々を救いたまえ」との言葉に従い、赤い湯の恩恵が広まったとされている。鉄分を多く含み、少し金気臭(かなけくさ)さを感じるのが特徴だ。営業中は、ジャクージのように湯の中からボコボコと空気を発生させている。近年では睾丸と卵巣の機能を高める「子宝の湯」として、若者からも人気を博しているそうだ。寒さの厳しい飛騨古川の町を散策したあとは、冷えた体を温めたいもの。日帰り入浴ができるのは夕方からなので、一日の旅の締めくくりにもってこいだ。宿に泊まって、郷土料理を味わい、じっくり入浴してのんびりと過ごすのもいいだろう。
    白いタオルも、湯に浸けると一瞬で赤茶色に染まる
  • spot 17
    三嶋和ろうそく店
    仏壇用に重宝される和ろうそくは、インテリアとしても注目の的
    ろうそくの製法は、仏教伝来の際に中国から伝えられたのが始まり。この中国伝来の技法をもとに作られる和ろうそくは、一般的に普及している西洋ろうそくとは材料から製法まですべて異なっている。「三嶋和ろうそく店」は、飛騨古川で230年以上も和ろうそくを作り続けている老舗だ。原料は、ハゼの木の実を蒸して絞った汁、い草の中心部分から抜き取った髄、和紙、真綿のみ。朱色は顔料によるものだ。すべて植物からできているので、西洋ろうそくよりも明かりを灯したときのススが少ない。そして、においも穏やか。ろうが溶けたときの液だれもほとんどない。そのため、仏壇が汚れにくい。和ろうそくの炎も特徴的だ。風がなくても上下にゆらゆらと揺れ、ときにピタッと止まる神秘的な炎。これは、い草の髄などで作る芯の中が空洞になっていることが原因。和ろうそく独特の炎の揺らぎは、見ているだけでリラックス効果をもたらす。仏壇がなくとも、ふだんの生活の潤いに、和ろうそくを楽しんでみては。
    マーブルやストライプの和ろうそくは仏壇には使わず、テーブル用に企画したもの
  • spot 18
    薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」
    豊かな自然がはぐくんだ薬草の力を、日々の暮らしに取り入れる提案
    飛騨市は面積の9割以上に森林が広がっている、山深い地域。ここには250種類以上の薬草が自生しており、薬草の宝庫ともいわれている。そんな飛騨の薬草の魅力を体感できる施設が、飛騨市古川地区の中心地に2019年(令和元)10月にオープンした「ひだ森のめぐみ」だ。
    古くから薬草の力を生活に取り入れてきた、飛騨の人々の知恵を学ぶ
  • spot 19
    いなか工芸館
    飛騨の伝統文化である山中和紙(さんちゅうわし)を紹介する施設
    山中和紙(さんちゅうわし)とは、飛騨市河合町で生産されている和紙。飛騨地方では鎌倉時代初期から製紙業が盛んになり、室町時代には貴族間での贈り物に用いられるほどの高級品だった。そんな飛騨地方の紙の産地のなかで最も山奥にあったことから、この名が付いたといわれている。一般的な和紙の製法は、原料となる楮(こうぞ)を刈り取ったあとに蒸して皮をはぎ、黒皮を取り除いた白皮のみを使用する。乾燥させて保管していた白皮を水で戻してから煮て、あく抜きをした後に漂白をするのだが、山中和紙では雪上に楮をさらすことで自然漂白を行うのが大きな特徴。冷たい水と雪のなかでの作業が、素朴な紙の風合いを生み出しているそうだ。雪上に楮をさらす「雪さらし」ができるのは、もちろん雪がある時期だけ。「いなか工芸館」では、飛騨の冬仕事として脈々と受け継がれた伝統文化を守り伝える場所として、希望者には手漉き和紙の実演や見学、実習を受け付けている。希望者は、2週間前までに要予約。
    山中和紙の色はがきや名刺用の紙など、オリジナル商品を販売している
  • spot 20
    気多若宮神社
    市街地一帯を氏子にもつ古社。高所からの眺めは一見の価値あり
    古くは飛騨十神の一社に数えられ、大己貴神(おおなむちのかみ)とその御子である御井神(みいのかみ)を祀る、格式の高い古社。大己貴神は大国主神(おおくにぬしのかみ)の別名であり、日本の国造りを担った国津神(くにつかみ)の主宰神。能登國一之宮気多大社(のとのくにいちのみやけたたいしゃ)の御分霊を勧請奉斎されたことが、現在の社名の由来になったとされている。飛騨古川の町を見下ろす高台にあり、拝殿へと続く参道からの眺めは絶景。また、「気多若宮神社」の例祭として毎年4月19日・20日に行われる「古川祭」は見ごたえがあり、盛大に繰り広げられる時代絵巻をひと目見ようと全国各地から見物客が訪れる。祭を構成する重要行事である起し太鼓と屋台曳行(えいこう)は、ユネスコ無形文化遺産に登録されている。飛騨古川の中心地からは少し離れているが、車で5分、徒歩で20分ほどの距離にある。飛騨古川に訪れたら、ぜひ足を延ばしてほしい。
    市街地から一直線に延びる参道の先に、立派な白い鳥居が見える
  • spot 21
    天領酒造
    試飲や酒蔵見学、どぶろく造りができる体験型の酒蔵に進化
    下呂温泉から少し足を延ばして北へ。美濃と飛騨をつなぐ飛騨街道沿いの宿場町として栄えた飛騨萩原に、「天領酒造」がある。寒暖差の激しい気候と、御岳山の伏流水を地下30mから汲み上げた天然水、その風土がはぐくむ飛騨特産の酒米「ひだほまれ」が、食事にぴったりと寄り添うここにしかない味わいを生み出してきた。酒造場を改修して火入れをしない生酒を一年中販売するなど、新たな取り組みにも挑戦している。時代の転換期となった2020年(令和2)を経て、蔵の在り方は大きく変化。体験型の酒蔵へと進化中だ。販売スペースを広げて中庭に臨む有料試飲コーナーを設置。天井には100年以上前の梁が露出し、カウンターには酒造りの道具である槽(ふね)を再利用するなど、歴史を感じられる空間も魅力的だ。また、どぶろく造り(要予約)も大好評。1時間程度でどぶろくを仕込み、店内で発酵をさせたあと、15日後には自分で造ったどぶろくが届く仕組みだ。下呂温泉や高山など、人気観光地めぐりとあわせてぜひ体験してほしい。
    創業340年。飛騨萩原の土地に根差し、自然の恵みを生かしたサステナブルな酒造りに取り組む
  • spot 22
    飛騨小坂温泉郷巌立峡ひめしゃがの湯
    日本では珍しい高濃度の天然炭酸泉を体の内外から堪能
    滝巡りで有名な飛騨小坂(ひだおさか)に湧き出る、日本では珍しい高濃度の茶褐色の天然炭酸泉。300年以上の歴史をもつ湯治場として炭酸泉の豊かな効能を生かし、浸かって、飲んで、食べて、と多彩に楽しめる日帰り入浴施設として親しまれているのが「ひめしゃがの湯」だ。岐阜県指定天然記念物である巨岩・巌立(がんだて)の目の前にあり、滝巡りとあわせて訪れる人も多い。炭酸ガスが多量に溶け込んでいるため、湯に浸かると体に気泡が付くのが特徴。加水・加温なしの源泉風呂は24℃に設定されている。内湯の大浴場は加温しているものの、少しぬるめの38℃に設定されており、この温度が炭酸泉で体の芯からしっかりと温まるための適温といわれている。レストランでは、鉱泉しゃぶしゃぶや鉱泉湯どうふ、鉱泉がゆといった、炭酸泉を使う名物メニューが充実。炭酸泉は飲むこともできるため、ひめしゃがの湯では飲泉場も設けている。
    岩風呂は2つの浴槽に分かれており、茶色く濁った湯が源泉風呂
  • spot 23
    醫王霊山温泉寺
    白鷺に化身して温泉湧出を知らせた薬師如来を祀る
    下呂温泉に伝わる白鷺伝説に登場する薬師如来を本尊として祀る寺院。下呂温泉が草津温泉・有馬温泉と並ぶ「三名泉」として全国に紹介されるようになって以降、病気療養に訪れる湯治客からもあつい崇敬を受けてきた。かつては「湯島薬師堂」と呼ばれていたが、1671年(寛文11)に再興され、臨済宗妙心寺派に属する「温泉寺」となった。本堂前にある湯薬師如来尊像は通称「湯掛薬師」と呼ばれ、台座から湧き出る霊湯を体にかけて快癒を願う参拝客があとを絶たない。また、新型コロナウイルスの早期終息を願って下呂市内の寺院により開設された「下呂温泉周遊七福神めぐり」では、家庭円満・健康長寿をつかさどる寿老人を祀っている。本堂の脇にある普明堂には、願い事を叶えてくれるという「さるやの石」が安置されている。寺までは173段もの階段を通らなければならないので、下呂を訪れたら、温泉に入る前にまずはお寺へ。汗をかき、願い事をして、すっきりした気持ちで温泉を堪能してみてはいかがだろうか。
    下呂富士と呼ばれる中根山の山麓。温泉街から173段の石段を上った先に山門がある
  • spot 24
    湯之島館
    これぞ昭和ロマン!国の有形文化財に登録された日本建築の粋
    温泉街を見下ろす山の斜面に、贅を尽くして建てられた全国屈指の名旅館「湯之島館」。建築された昭和初期の面影を今も変わらず伝え、俗世から隔離されたような静寂に包まれてたたずんでいる。木造3階建ての「本館」、娯楽施設が集まったモダンな「洋館」、いちばんの高台に造られた「景山荘」、皇室の方々ゆかりの部屋である「七重八重之間」、作家・司馬遼太郎が愛した「春慶荘」など、いくつもの建物が複雑に重なっており、館内を散策するのも楽しみのひとつだ。建物は有形文化財に登録されており、歴史的にも重要な存在。そんなおごそかな場で夕食を楽しむことができる。お祝いの席や親しい仲間との会食、懇親会などにも最適。さらに宿泊も可能で、建物のすばらしさを体感しながら「湯之島館」を満喫することも一興だ。昭和初期の名建築を楽しみながら、温泉街を見下ろす絶景の野天風呂や足湯でゆっくりひと休み。極上の料理ともてなしを堪能することができるだろう。
    重厚なたたずまいの玄関。登録有形文化財に宿泊できる、数少ない旅館のひとつだ
  • spot 25
    下呂発温泉博物館
    温泉を科学と文化の側面から学ぶユニークな博物館
    温泉をテーマにした博物館。館内は「温泉の文化」「温泉の科学」「温泉博士の部屋」、「体験コーナー」「歩行浴」に大きく分かれて構成され、ほかにはないユニークな着眼点が話題となっている。「温泉の文化」では、下呂温泉の歴史を紹介するだけでなく、有名温泉地の絵はがきやパンフレットの展示、温泉発見についての伝説の紹介など、全国各地の温泉にまつわるさまざまな話題を紹介。江戸時代の温泉番付や絵図も興味深い。「温泉の科学」では、そもそも温泉とは何なのか、温泉が湧き出す仕組み、温泉がつくり出す鉱物の紹介など、科学的な側面から温泉を紹介。全国の温泉地から収集した湯の花の比較では、実際に湯の花を触ってその触感の違いも体験できる。「温泉博士の部屋」では、温泉にまつわる文献を閲覧できるほか、「体験コーナー」では温泉のpHを測定したり温泉水の塩分を測定したりする実験が楽しい。テラスに設置されている「歩行浴」は、温かい温泉と冷たい水の二槽をぐるぐると歩くことで、血行を促進させるもの。石の上を歩くので、足裏もほどよく刺激される。
    博物館だけに下呂温泉をはじめ、全国各地の温泉を紹介している
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    「下呂温泉」には無料で利用できる足湯が点在。また「湯めぐり手形」を利用すれば、加盟旅館の中から3軒、自由に入浴することもできる。温泉街を気ままに散策しながら、夜は旅館などで宿泊し、一日かけてゆったりと過ごすのがおすすめだ。

  2. その2

    白川郷は町並み全体が歴史を感じられるスポットなので、白川郷に残る文化や伝統を学んだり、フォトジェニックなスポットで撮影をしたりと楽しみ方はさまざま。季節によって見られる景色も変わるのがおもしろい。

  3. その3

    「瀬戸川と白壁土蔵街」では浴衣や着物をレンタルすることも可能なので、お好みの柄を身にまとって風情ある町並みを体験するのも楽しい。

  4. その4

    「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」は、道の駅「宙(スカイ)ドーム・神岡」に併設している。立ち寄ってグルメを楽しんだり、土産を購入するのに最適だ。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

岐阜のその他のエリア

+ -
back
open

飛騨エリア