愛媛

大洲・宇和・佐田岬

OZU / UWA / SADAMISAKI

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    四国カルスト
    愛媛と高知の県境の分水嶺に「日本三大カルスト」の高原が広がる
    「日本三大カルスト」に数えられる四国カルストは、愛媛と高知の県境をなす標高1200~1400mの高地に位置する。珍しいカルスト地形が広がる山上の高原で、周囲に展開する絶景を楽しみながら爽快なドライブを満喫できる。
    大パノラマの展開する絶景の高原にカルスト地形が広がる
  • spot 02
    大野ヶ原
    カフェや動物と触れ合える牧場がある「四国カルスト」の西の観光拠点
    日本三大カルストのひとつ「四国カルスト」の西部に位置する大野ヶ原。標高約1100~1400mの高原に緑の草原が広がり、カレンフェルトが展開する雄大な石灰岩大地の「源氏ヶ駄場(げんじがだば)」(標高1402.9m)が背後にそびえる。ここは酪農や高原野菜栽培の盛んな地域で、牧歌的な風景から「日本のスイス」とも呼ばれる。ここでは自家牧場で生産した新鮮な牛乳や絶品の乳製品が味わえるカフェや、かわいい動物と触れ合える牧場などが人気で、四国カルストの西の観光拠点ともなっている。最も高所にあたる源氏ヶ駄馬からは、直下に大野ヶ原を一望。周囲に広がる雄大なパノラマ風景と、爽やかな風が吹く高原気分が満喫できる。また大野ヶ原の北側、源氏ヶ駄馬と向かい合う場所にはブナの原生林があり、周辺に遊歩道が整備されている。そこでは珍しい草花も見ることができ、谷川にはサンショウウオの仲間が生息する。四国カルストをドライブする際に立ち寄るだけでなく、この大野ヶ原そのものを目的に訪れる価値があるスポットだ。
    四国カルストのドライブで立ち寄ってみたい注目スポット
  • spot 03
    もみの木
    開店30分後に売り切れる数量限定の絶品チーズケーキ
    珍しいカルスト地形が緑の高原に広がり、人気のドライブコースとなっている「四国カルスト」。その西側の拠点となる大野ヶ原に、ポニー牧場を併設する「もみの木」がある。新鮮な牛乳を使った手作りチーズケーキが絶品のカフェとして人気が高い。評判のチーズケーキは数量限定で、売り切れ次第販売終了となる。そのため朝早くから、チーズケーキがお目当ての人が訪れる。開店は10時30分、シーズン中は開店前から客が並び、早くも11時には売り切れることが多いという。そして席に限りがあるため、入り口の受付で予約が必要だ。指定時間までの待ち時間は、ヤギ、羊、ウサギ、ポニーなど動物との触れ合い(100円)を楽しめるポニー牧場で過ごせる。なお、電話での予約はできない。チーズケーキがお目当てなら、四国カルストをドライブする際は最初に行くのがベターだ。搾りたての牛乳やアイスクリームも評判で、おしゃれなしつらえの店内ではかわいい雑貨も販売。たとえチーズケーキが売り切れの場合でも、ぜひ立ち寄ってみたい。
    とろけるチーズケーキ(500円)と濃厚なアイスクリーム(400円)を食べてみたい
  • spot 04
    ミルク園
    搾りたての牛乳や自家牧場の新鮮な牛乳を使ったスイーツが人気
    高原ドライブで人気の四国カルスト周辺では放牧が盛んで、牛がのどかに草をはむ牧歌的な風景がそこかしこで見られる。そして周辺で生産された牛乳や、その牛乳を使ったソフトクリームなどが四国カルストの名物になっているが、自家牧場産の牛乳にこだわる注目の店が四国カルストの西端に位置する大野ヶ原にある、その名も「ミルク園」だ。おしゃれなカフェだが、ここで提供するスイーツは、すべて自家牧場で生産した牛乳を使ったもの。甘過ぎず牛乳本来の味を楽しめる濃厚なソフトクリーム(350円)や、クリームチーズと牛乳をたっぷり使ったミルク感たっぷりでフワフワのチーズケーキ(400円)など、食べてみたいスイーツメニューがめじろ押しだ。また、自家牧場で朝に搾った「朝搾りたて牛乳(300円)」は、牛乳本来の甘みとコクがあり、牛の体調によって日ごとに味が微妙に違ってくるという。牛乳ロールケーキ(1切れ400円)は、お持ち帰りの商品もある。
    チーズケーキに牛乳とミニソフトクリームが付いた「チーズケーキセット」(850円)
  • spot 05
    臥龍山荘
    日本建築の粋を集めた大洲随一の見どころ
    大洲・肱川(ひじかわ)流域の景勝地に、日本建築の粋を集めた「臥龍山荘」がある。茅葺き屋根で農家風の「臥龍院」や、崖の上に懸け造りで建てた「不老庵」など、ミシュラン・グリーンガイドで1つ星を獲得した匠の技の数々を観賞しよう。
    臥龍山荘の主屋である臥龍院。客間「壱是の間」を庭から見る
  • spot 06
    不老庵
    臥龍山荘の南端、崖の上に立つ庵(いおり)
    臥龍山荘の黒門をくぐり、臥龍院を右手に手入れの行き届いた庭を進むと、いちばん奥にあるのが「不老庵(ふろうあん)」だ。1897年(明治30)頃、この地を購入した貿易商・河内寅次郎(こうちとらじろう)が、初めに着手したのがこの不老庵だといわれている。木造瓦葺きの平屋と木造茅葺きの平屋がつながった造りで、茅葺き部分は、足下を悠然と流れる肱川(ひじかわ)にせり出すような懸け造り(かけづくり)工法が使われている。建物の裏に回れば、この庵の名物とされる、マキの木を使った「捨て柱」を見ることもできる。「不老庵」の最大の特徴は、庵全体を舟に見立てて設計している点だ。茅(かや)や菅(すげ)を粗く編んだ屋根を付けた舟をイメージしているため、天井は竹を使ってヴォールト状(弓型)にし、床には仙台松の一枚板を用いて舟底に見立てるなど、巧妙な趣向が凝らされている。1年に一度、中秋の名月の日に対岸の冨士山(とみすやま)の右端から昇った月が川面に映り、その月光が天井に反射して部屋を明るくするような仕掛けもあり、河内寅次郎が目指した究極の美の世界を堪能できる。
    不老庵は臥龍院、文庫とともに国の重要文化財に指定されている
  • spot 07
    大洲城
    肱川の流れを見下ろす美しい4層4階の天守
    城下町のいたるところから見える美しい天守。「日本100名城」に登録されている大洲城は、大洲のシンボルであり、いちばんの見どころ。4階建ての天守に上れば、足元に城下町が広がり、大洲盆地を取り巻く山々を一望できる。
    本丸へ向かう途中から見上げる天守(左)と高欄櫓(右)
  • spot 08
    おおず赤煉瓦館
    大洲の繁栄ぶりを今に伝える煉瓦建築
    養蚕や製糸の一大中心地として栄えた大洲。金融機関の整備のため、1901年(明治34)に建てられたのが大洲商業銀行だ。当時は繭を担保に融資することが多かったため、繭を保管しておく倉庫や金庫、事務所などが必要だったのだ。建物はおもにイギリス積みの煉瓦に和瓦葺きの屋根が載り、鬼瓦に「商」の字を入れた和洋折衷となっている。銀行は1922年(大正11)に大洲銀行と合併し解散、その後多くの合併を繰り返し、現在の伊予銀行になったという。1954年(昭和29)には大洲市の所有となり、警察庁舎や商工会議所等を経て1991年(平成3)に市の観光拠点として現在の「おおず赤煉瓦館」が誕生した。本館1階は県内の作家による工芸品や砥部焼の器、大洲産の繭を使ったアクセサリーなどが並ぶ愛媛のセレクトショップになっているのでのぞいてみよう。2階にあるカフェでは中庭を眺めながらひと息つける。中庭を挟んだ向かいには別館があり、煉瓦資料室の見学もできる。
    もともとは大洲商業銀行として建てられた。手前が本館で奥に見えるのが別館
  • spot 09
    大洲・旧城下町
    ノスタルジックな町歩きを楽しもう
    大洲市を流れる肱川(ひじかわ)の南側に広がる肱南(こうなん)地区は、「伊予の小京都」と呼ばれる旧城下町。江戸時代から昭和初期にかけての趣のある建物が並び、一部はカフェやショップとして利用されている。タイムスリップした気分で散策を楽しもう。
    ちょうど町割の境目にあたる「おはなはん通り」
  • spot 10
    宇和町卯之町の町並み
    江戸~明治の町並みを散策しよう
    宇和町卯之町を走る国道56号線北側に、江戸末期から昭和初期の面影を色濃く残す町並みがある。なかでも中心となる中町(なかのちょう)は、うだつや白壁、出格子などの伝統的な建築様式が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
    保存地区のメイン通り「中町」。右側に見えるのは現在も営業する造り酒屋「元見屋酒店」
  • spot 11
    開明学校
    町民の教育への情熱を垣間見る
    四国最古の木造建築の小学校校舎として知られる開明学校は、1882(明治15)年町の人たちの寄付によって建てられた。1997(平成9)年、重要文化財に指定され、現在教育資料館として大切に使われている。
    町を見下ろす高台に立つ開明学校の校舎
  • spot 12
    宇和先哲記念館
    西予市宇和町の偉人たちを知る記念館
    1996年(平成8)に開館した、現在の西予市宇和町の基盤を作った人々を紹介する記念館。江戸から昭和時代の面影を残す卯之町の町並みの東端に位置する。「先哲」とは、昔の優れた思想家や偉人を指す言葉。その名のとおり、宇和町ゆかりの人々の業績や人物像を紹介している。なかでも注目したいのは、この町で長年開業医をしていた二宮敬作についての展示。シーボルトから直接蘭方医学を学び、外科を得意とした彼は医学にとどまらず、自然科学をも研究し、さらには近代的な思想の持ち主としても知られた人物だった。また、彼の門下生でシーボルトの娘・楠本イネについても紹介している。この地で敬作の助手を務めながら医学を学び、我が国初の蘭方女医となったイネは、漫画『JIN-仁-』にも登場しているので名前を聞いたことのある人も多いだろう。余談だが、イネの娘・高子は、松本零士氏がアニメ『銀河鉄道999』の登場人物メーテルのモデルにしたともいわれる。記念館ではこのほか、日本彫塑界の祖といわれる白井雨山や、書家の片山萬年など、芸術や教育、政治、農業などの部門で町に貢献した人々の業績を紹介するほか、2階では絵画など館蔵品の展示や企画展が行われる。
    町の雰囲気にあわせた白壁の美しい外観
  • spot 13
    宇和米博物館
    長さ109mの雑巾がけレースにチャレンジ!
    宇和町卯之町(うわちょううのまち)の高台にある旧宇和町小学校。第1校舎の一部が米博物館となっているが、この校舎を有名にしているのは長い廊下を使って行われる「雑巾がけレース」だ。
    柱のない長い廊下に注目! ガラス窓には開校当初のドイツ製のガラスが一部残っているという
  • spot 14
    佐田岬
    日本一細長い半島の先端にある、四国最西端の「最果ての岬」
    九州最南端の「佐多(さた)岬」と混同されることが多い「佐田岬(さだみさき)」だが、こちらは四国の最西端にある。「最果ての岬」にふさわしい趣で、現地までは遠い道のりになるが、「わざわざ」「はるばる」訪れる価値がある。
    白亜の灯台の向こうに海峡を隔てて九州を望む
  • spot 15
    大洲のうかい
    大洲でぜひ体験したい幻想的な川遊び
    「日本三大鵜飼」のひとつに数えられる「大洲のうかい」。かがり火を焚いた鵜舟に烏帽子(えぼし)と腰蓑(こしみの)を身に着けた鵜匠が乗り込み、見事な手縄さばきを見せる。屋形船に乗って、風情ある川遊びを楽しもう。
    鵜を間近に見られるのが「合わせうかい」の醍醐味
  • spot 16
    大洲炉端 油屋
    地元の郷土料理をしゃれた空間で楽しむ
    赤煉瓦館の向かい、大洲城や肱川を眺められる場所に愛媛の食材にこだわった炉端焼きの店がある。老舗旅館を改築した、歴史と新しさを兼ね備えた店で、地元の郷土料理に舌つづみを打とう。
    「名代 とんくりまぶし」(1300円)はランチタイムのみの提供
  • spot 17
    冨永松栄堂
    城下町大洲を代表する伝統和菓子「志ぐれ」の老舗
    大洲でぜひ味わいたい菓子といえば「志ぐれ」。やわらかく煮たあずきに米粉や餅粉を混ぜ合わせてセイロで蒸し上げたあずき餅菓子で、ういろうとも蒸し羊羹とも似て非なる伝統菓子だ。もともとは大洲藩の江戸屋敷の秘伝菓子として誕生し、赤飯のようにハレの日に食べるものだった。それが参勤交代で大洲に伝わったといわれている。市内には10軒の製造販売店があり、食感や甘さ、風味など店によって異なる。おはなはん通り近くにある冨永松栄堂(とみながしょうえいどう)は、1875年(明治8)創業。初代の冨永八太郎が地元のあずきを使い、志ぐれを初めて商品化したという。店の一角には八太郎が考案したレシピや、販売を記録した大福帳が保存・展示されている。老舗の暖簾を守る5代目の冨永明佳さんは「当店では、潰し炊きの小豆と潰さない小豆を別々に炊き上げてから米粉と餅粉、砂糖をあわせて超低圧のしっとりした2次蒸気をつくり、10mのトンネル蒸し窯で蒸しています。しっとりもちもちしていますが、お茶席の懐紙の上でも切りやすいものを心がけています」と語る。ベーシックな「手造り志ぐれ」(756円)のほか、客のリクエストから生まれた食べやすい「ひとくち生志ぐれ」(140円)、「抹茶志ぐれ」(151円)、「栗志ぐれ」(184円)がお土産におすすめだ。
    「手造り志ぐれ」(右)と「ひとくち生志ぐれ」3種。パッケージには臥龍山荘にある襖の引手がデザインしてある
  • spot 18
    村田文福老舗
    大洲の殿様が愛した伝統の味を今に伝える職人の技
    大洲藩第2代藩主加藤泰興(1611~1678年)は、槍の達人で加藤家伝流槍術の開祖になった武人。さらに藩政の確立に尽力した藩主であった。その治世は半世紀余りに及び、多くの業績を残したが、今に伝わる伝統の菓子が作られたこともそのひとつかもしれない。
    大洲藩の2代藩主の号「月窓」から名付けられた伝統的な菓子。2個270円
  • spot 19
    伊予灘ものがたり
    愛媛の穏やかな海沿いを走る観光列車
    松山駅と伊予大洲駅/八幡浜駅間を走る観光列車「伊予灘ものがたり」。2014年(平成26)の運行開始以来、多くの人に愛されてきた。2022年(令和4)4月からは2代目列車がリニューアルデビュー。さらに楽しさがアップしている。
    下灘駅に停車中の「伊予灘ものがたり」。青い海に赤い車両が映える
  • spot 20
    道の駅どんぶり館
    「遊ぶ・食・品・交流」の情報発信基地
    最寄りの下宇和駅から徒歩約15分、車なら卯之町から5分、西予宇和ICからならわずか2分ほどで行ける好立地にある道の駅。なかでも「青空市場」は新鮮な地元の農産物が並ぶと大人気だ。
    三角屋根が目印。西予市の観光情報のパンフレットなどをそろえたビジターセンターもある
  • spot 21
    宇和島市営闘牛場
    市街を見下ろす高台に、伝統の闘牛が行われる闘牛場が立つ
    宇和島市街を見下ろす丘陵に陸上競技場や野球場などが集まる丸山公園が広がり、その一角に闘牛が行われる宇和島市営闘牛場が立つ。正式名称は「宇和島市営闘牛場(体育館)」で、もちろん闘牛が中心だが、相撲大会なども行われる多目的体育館となっている。宇和島の闘牛は、17世紀後半に漂流していたオランダ船を漁民が救助した礼に2頭の牛が贈られ、この牛がたまたま格闘したことが起源とされる。最も盛んだった大正末期から昭和初期には、宇和島近辺の各村々が闘牛場をもち、農閑期や祭の際には盛大に闘牛が行われていたという。終戦後に闘牛が禁止され、その後復活したものの、レジャーの多様化や農業の機械化などで存続の危機となったが、「南予闘牛振興会」や「南宇和闘牛組合」の協力もあり、伝統の闘牛が絶えることなく続けられてきた。1975年(昭和50)にこの市営闘牛場が誕生し、定期闘牛大会が年4回行われるほか、毎年4月29日には全日本大学選抜相撲宇和島大会がここで開催される(2021・2022年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止)。そのほか、観光闘牛(1結6万6000円、要問い合わせ)もある。
    時間無制限で牛が戦い、戦意を喪失して逃げたら敗け。ルールはいたってシンプルだが、牛はそれぞれ得意技をもち、多彩な技が繰り広げられる
  • spot 22
    名勝 天赦園
    宇和島の伊達家が誇る池泉回遊式の名園
    日本庭園の集大成ともいわれ、国の名勝になっている宇和島の名園「天赦園」。もともと宇和島藩2代藩主・伊達宗利(だてむねとし)が造成した「浜御殿」の一部だったが、百歳長寿の大名といわれる7代藩主・伊達宗紀(むねただ )が1863年(文久3)に建物を整備し、隠居場所として移居したのち築庭され、1866年(慶応2)に竣工したものだ。「天赦園」の名は、伊達政宗が詠んだ「馬上に少年過ぎ 世は平にして白髪多し 残躯は天の赦す所 楽しまずして是を如何せん」という漢詩から採られたもの。園の総面積1万1240平方メートルのうちおよそ3分の1を占める大きな池を中央に配し、鬼ヶ城連峰を借景とする池泉回遊式の庭園で、園内では伊達家の家紋にちなむ竹が風趣を演出している。シーズンにはフジやハナショウブが咲き乱れ、園が華やかに彩られる。なかでも天赦園ならではの絶景が、太鼓橋式の藤棚にかかる「上り藤」と呼ばれる白玉藤だ。また、池の周囲には珍しい形の海石が配置され、池をめぐる庭の景色も変化に富んでいる。鴨場跡などもあり、江戸時代末期の大名庭(だいみょうにわ)の形態もとどめる。
    4月中旬にはこの太鼓橋を見事な「上り藤」が彩る。花がない季節にも池面に木々の緑が映え、まさに絶景だ
  • spot 23
    丸山ちゃんぽん
    八幡浜のソウルフードといえばこれ
    八幡浜(やわたはま)のソウルフードといえば「八幡浜ちゃんぽん」。海のものと山のものの両方が入ることから「ちゃんぽん」というようになったそうだ。長崎ちゃんぽんが白濁した豚骨スープをベースにしているのに対し、八幡浜では鶏ガラやカツオなどをベースにしたスープが基本。市内の30件ほどの店で食べられるが、人気店として必ず名前が挙がるのが「丸山ちゃんぽん」だ。1948年(昭和23)創業の老舗で、現在は3代目が暖簾を守っている。看板メニューは、たっぷりの野菜と豚肉、茹で玉子、エビやイカなどの具が入った「特製ちゃんぽん」。あっさりとしたスープは昆布や削り節、鶏ガラやエビの殻などで出汁をとったもので、飲むほどに味わい深く上品な味。太麺とのからみも絶妙だ。正月やお盆には、里帰りしてきた人たちが家族で訪れる姿も多く見られるそうで、まさに「田舎に帰ったら必ず立ち寄る店」として愛され続けている。店の信条は「お客様を待たせない」こと。注文してから5分とかからず料理が出される手際のよさに、老舗のプライドを見たように思えた。
    「特製ちゃんぽん」700円。このほか「あんかけ焼きそば」700円も人気
  • spot 24
    道の駅・みなとオアシス 八幡浜みなっと
    港近くにある複合施設でおいしいもの探し
    市国の西の玄関といわれる八幡浜港。その一角にあるのが、地元の特産品を販売するマルシェとその日に水揚げされた魚を売る市場、交流館などの施設をそろえた「道の駅・みなとオアシス 八幡浜みなっと」だ。
    港からすぐ。潮の香りが漂う複合施設
  • spot 25
    みさき風の丘パーク
    立ち並ぶ風車群に沿って、風車の真下を道路が走る
    四国最西端の佐田岬は、全長50kmという日本一細長い佐田岬半島の最先端に位置する。白亜の灯台が立つ最果ての岬への道は、見え隠れする海の景色を左右に望みながら走り、ドライブやサイクリングで人気がある。そして、この長い半島の稜線には風力発電の風車群が林立し、その眺めも見どころのひとつだ。佐田岬半島のほぼ全域を占める伊方町(いかたまち)では風力発電が盛んで、「ふうしゃのまち」と呼ばれている。長大な半島の付け根近くから先端近くまで計58基もの風車が立つが、なかでもいちばん西側、フェリーが発着する三崎港から岬寄りにある「みさき風の丘パーク」に20基が集まっている。「パーク」の名が付き、入り口付近に駐車場とあずまやもあるが、「公園」とはちょっと違った趣で、そこでは一定の間隔に並んだ風車群を結ぶように道路が設けられ、立ち並ぶ風車に沿って車を走らせることができる。また、それぞれの風車は1基ごとに敷地が分かれており、車を止めて真下から風車の回る様子をじっくり観察することもできる。佐田岬ドライブの途中に立ち寄って、この「風車がある景色」を楽しんでみたい。
    稜線上に風力発電の風車が並ぶ姿は佐田岬半島ならではの風景
  • spot 26
    道の駅伊方きらら館
    佐田岬へのドライブ途中に立ち寄りたいユニークな道の駅
    長大な佐田岬半島の付け根の近く、佐田岬メロディーライン(国道197号線)沿いに、ユニークな道の駅がある。それが「伊方(いかた)きらら館」で、2016年(平成28)にリニューアルし、ただ立ち寄って買い物休憩をするだけでなく、「楽しめ」そして「くつろげる」スポットとして話題になっている。特に注目されるのが、リアルとバーチャルの「魚とのふれあい体験」ができる「2つの水族館」だ。1階にある「ふれあい水槽」では、大きな水槽を泳ぐ魚たちに直接触れることができ、エサやりもできる(エサやりは時間・数量限定)。2階にはバーチャル水族館の「きららアクアリウム」があり、魚たちの不思議な世界を楽しめる。また休憩スペースも、来訪者のニーズにあわせて充実。1階にある「サイクルオアシス」では、サイクルスタンドが見える窓側に席が並び、サイクリストが安心して休憩できる。3階の「きららリビング」は窓からの見晴らしがよく、授乳室も備えているので、子ども連れファミリーもゆっくりくつろげる。さらに屋上には、瀬戸内海と宇和海が同時に一望できる展望デッキがある。佐田岬へのドライブの際には、ぜひ立ち寄ってみたい。
    「きららアクアリウム」は壁と天井、床の全体を使って、「伊方の海」の世界を演出。来場者の動きに反応して魚たちも動く
  • spot 27
    伊方町観光交流拠点施設「佐田岬はなはな」
    食事も景色も。佐田岬の魅力がぎゅっと詰まった観光交流拠点施設
    佐田岬半島先端部、三崎港に隣接する佐田岬はなはな。海を眺めながら鮮度抜群の海鮮を味わえる絶景レストラン、直売所、町の歴史や文化を学べるギャラリーなど、佐田岬の魅力がぎゅっと詰まった観光交流拠点だ。
    三崎港に隣接して誕生した最新おしゃれ観光スポット。施設のデザインは佐田岬の文化である「石垣」をモチーフにした岬独特の雰囲気
  • spot 28
    臥龍醸造GARYU BREWING
    赤煉瓦の歴史ある建物でクラフトビールを楽しもう
    1906年(明治39)に建てられ、絹糸工場の繭倉庫として使用されていた赤レンガの建物は、リノベーションにより「臥龍醸造GARYU BREWING(がりゅうじょうぞうがりゅうぶりゅーいんぐ)」として生まれ変わった。1階奥には醸造用タンクが並び、オリジナルのクラフトビールを製造している。「飲みやすいスタイルから苦味の効いたスタイルなど、さまざまな種類のビールを提供し、最近は愛媛県南予地区の特産品を活用したクラフトビールの商品化にも取り組んでいます」と語るのは、マネージャーの梶原玉男さん。クラフトビールの国際品評会インターナショナルビアカップ2023では2部門金賞、2部門銀賞を受賞した。最も人気なのは、大洲産の繭から作られた「シルクパウダー」を使った「大洲シルクエール」(グラスLサイズ900円、金賞受賞)で、爽やかでまろやかな口当たりだ。同敷地内にあるベーカリー「yumehonoka」では、臥龍醸造のビール製造過程で生まれるビール酵母や季節のフルーツ酵母などの自家製天然酵母、北海道産小麦などの厳選された素材を使用し、素材の持ち味を大切にしたパンを製造販売、臥龍醸造への持ち込みもできる。イートインスペースやテラス席もあり、ゆっくりとビールと食事も楽しめる。ビン入りのクラフトビールや、yumehonokaのパンをお土産に買って帰るのもおすすめだ。
    「3種飲み比べセット」(1300円)とベーカリーyumehonoka(ゆめほのか)で人気のカレーパン(300円)。購入したパンは臥龍醸造GARYU BREWING内で食べることもできる
  • spot 29
    思ひ出倉庫
    昭和の人には懐かしく、昭和以降の人には新鮮なスポット
    昭和30年代の街並みを再現したポコペン横丁の一角にある漆喰の蔵。「昭和レトロミュージアム」と書かれた看板からわかるように、昭和の頃のレトロなグッズや生活雑貨、昔の車や自転車、電化製品などが多数展示されているタイムスリップ空間だ。いろいろ見どころがあるが、1955年(昭和30)前後の一般家庭の居間を再現した空間は必見だ。ここは外からのぞくだけではなく、靴を脱いで畳の間にお邪魔できる。昭和の空間に置かれたブラウン管のテレビや鏡台、巨大な掃除機、魔法瓶、こどものおもちゃ……。展示品はすべて実際に使われていたものだ。この博物館に展示されている展示品の8割は個人が持っていたものだそうで、半世紀以上前の品々がこれほどよい状態で保存されていたことは奇跡的だ。昭和の人には懐かしく感じられるものがいくつもあるだろう。若い人はまさに博物館に展示された「過去のもの」として、新鮮な目で見学ができるかもしれない。
    昭和30年代の居間。子どもたちにとっては珍しいものが多いかもしれない
  • spot 30
    旧武蔵
    昭和の暮らしを体感しよう
    国道56号線から宇和先哲記念館に向かう途中にあるのが「旧武蔵」。建築年は不明だが、明治期に建てられたといわれている。昭和中期まで「武蔵」という屋号で料亭をしていたことから、今ではこの名前で呼ばれているそうだ。玄関を入ると土間の左手に和室があり、まさにこれから食事が始まるかのように、食器がセッティングされている。ちゃぶ台の上に置かれた鍋や食器も明治から昭和を感じさせるものばかり。棚には電気炊飯器やラジオ、氷を入れて冷やす冷蔵庫もあり、おばあちゃんの家に行ったようなほっとした気分になる。展示されているものは触ることもできるのがうれしい。ここは「昔の暮らしを体験する」施設として公開されていて、薪をくべてかまどでご飯を炊く体験(500円)や、中庭にある井戸で洗濯板を使っての洗濯体験(200円)などが用意されている。通常は要予約となるが、毎月第1日曜には「ふらっと かまどの日」として、ふらっと立ち寄って昔のくらしに触れることができる。大人も子どもも楽しめること請け合いだ。
    足踏みミシンや電気アイロンなど、庶民の暮らしが垣間見える。中高年には懐かしい、子どもたちには不思議なものがいっぱい
  • spot 31
    宇和民具館
    人々の暮らしが見える、民具の博物館
    祭りや暮らし、商いを通して、昔の人々の知恵や想いに触れられる博物館。常設展示室、収蔵展示室、企画展示室の3つの展示に分かれ、さまざまな角度から卯之町の歴史を知ることができる。
    暮らしの道具を多数展示。桶の仕組みを知る体験コーナーもある
  • spot 32
    商舗・廊 村上邸
    江戸末期の邸宅を再生した邸(やしき)
    カフェにギャラリー・ショップを兼ねる「商舗・廊 村上邸(しょうほろうむらかみてい)」。旧城下町にある商家を再生した1軒だ。もともとは180年ほど前に木蝋貿易で財を成した村上一族の邸宅のひとつだという。藍色に染められた暖簾をくぐったところは、着心地のよさそうな服などがディスプレーされている。和室にはアンティークの棚に地元の作家の工芸品や砥部焼、和紙やジャムなどが並ぶ。ここはカフェスペースでもあり、縁側に座って中庭を眺めながらのんびり過ごすこともできる。「村上邸オリジナルぜんざいセット」(ドリンク付き900円)や、京都・宇治のお抹茶、市内にあるカトラッチャ珈琲焙煎所による村上邸オリジナルブレンドをフレンチプレスで淹れた「村上邸ブレンドコーヒー」(450円)など、カフェメニューにはこだわりが見える。中庭の奥には蔵があり、内部はギャラリーになっている。邸守(ていしゅ)の磯野さんは、転勤で大洲に赴任したことを機に縁が深まり、のちに福岡から大洲に移住。2020年(令和2)にこの店をオープンしたそうだ。「町の魅力にリンクするような、感性の高いものを扱いたい」。古い家屋をいつくしむかのような、穏やかな語り口が印象的だった。
    縁側から中庭を望む。注文を受けてから淹れるアイスコーヒー(500円)は村上邸オリジナルブレンド
  • spot 33
    茶寮 平野屋
    賞味期間20分の本格わらび餅を味わう
    おはなはん通りから臥龍山荘(がりゅうさんそう)へ向かう小道に、この店はある。大洲市の地域活性化プロジェクトのもと、この通りにあった古民家を再生してチャレンジショップとしてカフェやショップがオープン。そのなかの1軒が「茶寮 平野屋」だ。こちらでぜひ食べてみたいのは「本わらび餅」。希少な国産わらび根だけを使い、注文が入ってから本わらび粉に水ときび糖を加えた液体を火にかけてていねいに練っていく。弾力が出たところで、今度は氷水にとる。手間をかけて作ったわらび餅はほどよい弾力とつるんとした独特の食感で、黒く艶やかだ。漆器の器で提供されるわらび餅は、波照間島の黒糖で作った黒蜜と、宇和島産のきな粉の両方を好みで調整して付けていただく。徐々に餅が硬くなるので、おいしくいただけるのは、わずか20分! 店でしか食べられない逸品だ。店主の平井さんは市内の老舗和菓子店「ひらのや製造本舗」の跡取り。京都の老舗和菓子店で7年間修業したという。そのため店では大洲銘菓の「志ぐれ」や生菓子とお茶のセットやぜんざい(夏季除く)もメニューに並ぶ。また、「志ぐれ」は持ち帰りも可能。臥龍山荘の帰り道に、ひと休みするのにぴったりの店だ。
    「本わらび餅」(ほうじ茶付き1320円) 。黒蜜ときな粉、どちらの味も楽しめる
recommend spot

人気スポット

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

愛媛のその他のエリア

+ -
back
open

大洲・宇和・佐田岬エリア