松山

MATSUYAMA

松山城を中心に観光スポットが点在する文化薫る城下町

愛媛県のほぼ中央に位置する県庁所在地・松山市。1600年関ヶ原の戦いで武勲を立てた加藤嘉明が大規模な都市計画のもと、城下町松山をつくったことに始まる。河川の流路変更工事など洪水対策を行い、広大な平地をつくり上げてから現在までずっと松山市街地は松山城を中心にしながら形づくられてきた。市内電車を利用すれば道後温泉駅、JR松山駅、松山市駅、大街道駅など多くの観光スポットに簡単にアクセスすることのできるコンパクトさが魅力の街でもある。松山城、道後温泉、夏目漱石の『坊っちゃん』に加え、司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』を生かした松山ならではのまちづくりに取り組んでおり、「いで湯と城と文学のまち」のキャッチフレーズどおりの、期待を裏切らないワクワク感満載のエリアである。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    松山城
    圧倒的な存在感を放つ城下町・松山のランドマーク
    初代城主・加藤嘉明(かとうよしあき)が1602年(慶長7)から四半世紀をかけて築いた松山城。国内現存12天守のひとつで、天守を含め21棟もの重要文化財を有する。随所にある攻防の仕掛けも見ものだ。
    松山市の中心地で城下を見下ろす松山城
  • spot 02
    萬翠荘
    フランス通の久松定謨伯爵が建てた松山の迎賓館
    松山城の南麓にたたずむフランス・ルネサンス様式の洋館、萬翠荘。1992年(大正11)、秋山好古とゆかりのある旧松山藩主の子孫・久松定謨(ひさまつさだこと)伯爵が別邸として建築した。地下1階、地上3階の鉄筋コンクリート造りで、設計は愛媛県庁舎などを手がけた建築家・木子七郎(きごしちろう)。陸軍駐在武官としてフランス生活が長かった定謨伯爵好みの建物には、木内真太郎のステンドグラス、豪華な水晶でできたシャンデリアや大理石で作られた暖炉など、随所に凝ったデザインが施されている。当時最高の社交の場として各界の名士が集まり、皇族方が来県の際は必ず立ち寄られた。摂政宮・裕仁(のちの昭和天皇)の松山訪問に合わせて完成を急がせたとも伝わる。2011年(平成23)には、本館と管理人舎の2棟が国の重要文化財に指定された。建築自体に一見の価値があるが、随時開催している個展などにも注目だ。
    現在は新たな文化、観光施設として一般公開されている
  • spot 03
    松山鯛めし秋嘉
    こだわりの出汁で炊き上げる味わい豊かな松山鯛めし
    愛媛といえば「鯛めし」が有名だ。瀬戸内海に面した愛媛は、鯛の生産量日本一。鯛を使った郷土料理が多彩で、なかでも鯛めしはかつて神社に献上されたり、漁師が船の上で食べたりと歴史が長く、地元民に愛されている。実は愛媛には2種類の鯛めしが存在。東・中予地方は鯛と米を出汁で炊き、南予地方はご飯に鯛の刺身とタレをかける。それぞれ「松山鯛めし」「宇和島鯛めし」とも呼ばれる。大街道駅から徒歩3分、松山ロープウェー商店街にある松山鯛めし秋嘉は、松山鯛めしが看板メニューのお店。鯛の骨からとった出汁を使い、注文が入ってから土鍋で一つひとつていねいに炊き上げる鯛めしは、天然鯛ならではの上品なうまみが染みたご飯とホクホクの身がたまらない。薬味と出汁が付くので、まずはそのまま、次に薬味、最後は出汁をかけて鯛めし茶漬けでシメよう。松山鯛めし秋嘉では、宇和島鯛めしと鯛そうめんも味わえる。
    松山鯛めし天然真鯛(2350円)。松山鯛めしに、鯛の刺身、天ぷら、サラダなどが付く
  • spot 04
    坂の上の雲ミュージアム
    歴史と建築の両方を堪能できる近代的なミュージアム
    作家・司馬遼太郎が近代国家へ成長する明治の日本を描いた小説『坂の上の雲』ゆかりの資料を所蔵する博物館。小説の世界と明治の日本の様子を現代建築とともにじっくり味わえる松山の名スポットだ。
    三角形の斬新な設計。ガラス張りの外壁に青空と緑が映える
  • spot 05
    秋山兄弟生誕地
    秋山好古、真之兄弟の生家を復元
    松山ロープウェー街へ入り2本目の道を右折してほどなくすると左手に見えてくるのが秋山兄弟生誕地だ。明治時代日露戦争で活躍した松山出身の軍人・秋山好古(よしふる)、真之(さねゆき)兄弟の生家を外観から間取りまで忠実に復元した建物で、当時の暮らしぶりや兄弟の人柄、成し遂げた偉業などを垣間見ることができる。1軒家は4つの部屋と玄関、土間で構成されており、明治時代の「かまど」や「みずがめ」の設置された台所や裏庭にある井戸まで、当時のものに近い形で再現されている。きちんと掃き清められた庭には兄弟の銅像がお互いの顔を向き合うかたちで配置されており、生前はゆっくり話す間もなかったであろう2人が生まれ育った場所で心静かに過ごしているようにも見える。
    門札の文字は好古の孫・秋山哲兒氏によるもの
  • spot 06
    庚申庵史跡庭園
    松山の俳人・栗田樗堂が俳諧に専念するために建てた草庵
    江戸時代の松山俳諧中興の祖といわれている栗田樗堂(くりたちょどう)が、俳諧に専念するために建てた草庵。松尾芭蕉の庵にならって建てられており、その建物や庭園からは、江戸時代の風雅の心が支える俳諧文化を知ることができる。
    庵は質素な草庵造りで静かな時間を過ごせる
  • spot 07
    一草庵
    放浪の俳人・種田山頭火が晩年を過ごした松山にある旧居
    2022年(令和4)に生誕140年を迎える、放浪の俳人・種田山頭火。「分け入つても分け入つても青い山」と、出口のない山越えを自分の人生と重ねた山頭火が、四国遍路を経て安住の地に選んだ松山の一草庵では、句碑とともに彼の生涯を知ることができる。
    種田山頭火が満57歳で亡くなるまでの最後の1年間を過ごした庵
  • spot 08
    坊っちゃん列車
    夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場した歴史ある観光列車
    夏目漱石が小説『坊っちゃん』のなかで「マッチ箱のような汽車」と呼んだことから命名された、日本初の軽便鉄道・坊っちゃん列車。明治当時は蒸気機関車だったが、現在はディーゼル車。当時の面影を再現した復元列車として松山中心地を走っている。
    道後温泉駅で汽笛を鳴らすレトロな姿に、思わずシャッターを切る人も
  • spot 09
    Art Labo KASURI 歴史館
    日本三大かすりのひとつ「伊予かすり」の歴史を学べるラボ
    絣(かすり)とは、織る前にあらかじめ文様に従って染め分けた糸(絣糸)を用いて織り上げた模様織物のもの。ここArt Labo KASURI 歴史館は日本三大かすりのひとつである「伊予かすり」の歴史を学べる施設だ。「伊予かすり」の始まりは、今から約200年前にさかのぼる。現在の松山市西垣生町に暮らしていた「鍵谷カナ」という女性が、わら屋根の押竹に白い網目があることにヒントを得て考案した。1904年(明治37)には全国生産のシェア26.5%で第1位となり、一大産地に。この施設では、スタッフが「高機(たかはた)」と呼ばれる昔ながらの織り機を使って、「伊予かすり」を実際に織っている姿を見て学ぶことができる。施設内では「伊予かすり」ができるまでの工程が展示されているだけでなく、「伊予かすり」で作った製品も販売されている。反物や暖簾などの古くから親しまれているアイテムはもちろん、ハンカチやスカーフ、バッグやエプロンなど、現代の生活様式に合ったものも。松山城へと続く松山ロープウェー街の道中にあるので、観光がてら松山の織物の歴史を探訪してみよう。
    「高機(たかはた)」と呼ばれる織り機でスタッフが実演してくれる
  • spot 10
    体験館 城山横丁
    愛媛の伝統工芸品「姫だるま」の制作体験ができる
    観光客で賑わう松山ロープウェー街のなかほどにある、愛媛の伝統工芸品を作ることのできる体験工房。工房内では愛媛に古くから伝わる「姫だるま」や「藍染め」の体験ができる。「姫だるま」の誕生の由来は、日本初の女帝である神功皇后の時代にまでさかのぼるといわれている。神功皇后が道後温泉の湯で身を清めながら神に祈りを捧げ、のちの応神天皇をご懐妊されたことを記念して作られたのが始まり。赤い衣のふくよかな姿の「姫だるま」は、神功皇后のご懐妊の姿を模しているそう。以来、古くから愛媛では子どもの成長を願うとともに、結婚、新築の祝いとして贈られてきた縁起物。「姫だるま」の制作体験時間は約30分。こぼし型の発泡スチロールの芯に、着物に見立てた布をボンドで貼り、お顔のパーツを刺し込んだら完成。天皇家ゆかりの縁起物を作って土産にするのも、旅の良い思い出になりそうだ。
    工房内にいるスタッフが直接作り方を教えてくれる
  • spot 11
    道後温泉本館
    日本最古の湯といわれる道後温泉のシンボル
    3000年の歴史を誇る道後温泉のシンボル、道後温泉本館。国の重要文化財に指定され、愛媛で唯一『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で3つ星を獲得。2024年末までは保存修理工事をしながら営業中だ。
    保存修理工事中(後期)は東側の又新殿・霊の湯棟が入り口となり、新たに「道後温泉」の看板が掲げられている
  • spot 12
    道後温泉別館 飛鳥乃湯泉
    道後の名湯とアートな空間を堪能できる道後の新名所
    道後温泉本館、椿の湯に続く3つ目の外湯として、椿の湯の隣に2017年(平成29)に誕生した道後温泉別館 飛鳥乃湯泉。飛鳥時代に聖徳太子が来浴したとされる道後温泉の歴史にちなんだ湯屋は、飛鳥時代の建築様式を取り入れており、朱と白のコントラストが美しい。「太古の道後」をテーマに愛媛の伝統工芸と最先端アートで彩られた内装も見どころ。大浴場のほか、外湯で唯一の露天風呂や本館の皇室専用浴室「又神殿(ゆうしんでん)」を再現した特別浴室で、本館と同じ源泉かけ流しの美人の湯を満喫できる。入浴と休憩室のセットコースでは、湯上りに浴衣を着て約60畳の大広間や5つの個室休憩室で道後温泉ならではのお茶とお菓子のおもてなしを受けられる。2024年(令和6)まで「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」の一環で、写真家・映画監督の蜷川実花氏の写真が中庭を彩る「飛鳥乃湯泉インスタレーション」を展示中。道後の名湯とアートを堪能してほしい。
    朱色の柱や梁がアクセントの外観。中庭の蜷川実花氏によるインスタレーションは期間限定
  • spot 13
    道後温泉 椿の湯
    リーズナブルに満喫でき地元客にも親しまれる姉妹湯
    道後商店街の中央に位置する椿がシンボルの外湯、道後温泉 椿の湯。3つの外湯のなかで最もリーズナブルに利用できるとあって、観光客や地元客にも愛される「親しみの湯」だ。椿の名は古典に記されている聖徳太子の言葉に由来する。道後温泉本館の姉妹湯として初代・椿の湯ができたのは、第8回国民体育大会が四国各県で開催された1953年(昭和28)である。その後、1984年(昭和59)に改築、2017年(平成29)にリニューアルオープン。蔵屋敷風のL字形の建物は、中庭や回廊で飛鳥乃湯泉と結ばれた。浴室には花崗岩が使われ、道後温泉特有の湯釜からは道後温泉本館と同じく無加温・無加水の源泉かけ流しの湯があふれる。天井が高く広々として開放感のある椿の湯でゆっくり足を伸ばし、歴史ある道後の湯を堪能しよう。
    蔵屋敷風なたたずまいが特徴の正面外観
  • spot 14
    放生園
    道後に訪れた人を出迎えるおもてなしスポット
    道後温泉駅前、道後商店街入り口にある放生園。かつて聖浄の地として伝えられてきた「放生池」を埋め立ててできた広場には、道後名物の「足湯」や「坊っちゃんカラクリ時計」などがある。誰でも気軽に立ち寄れることで人気の足湯は、1891年(明治24)から1954年(昭和29)まで道後温泉本館で使用されていた湯釜から、道後温泉本館と同じかけ流しの湯があふれる。すぐそばにストッキングなどを脱げる身嗜所(無料。2021年12月現在コロナ禍により休止中)もある。坊っちゃんカラクリ時計は、1994年(平成6)、道後温泉本館建設100周年を記念して造られた。8時から22時まで1時間ごと(土・日曜、祝日、繁忙期は30分ごと )に時計台がせり上がり、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の登場人物たちが登場。ユーモラスな動きと音楽を楽しむことができる。カラクリが動き出す時間に合わせて、足湯でくつろぐのも良い。
    坊っちゃんカラクリ時計のすぐ横に足湯がある
  • spot 15
    つぼや菓子舗
    夏目漱石の小説『坊っちゃん』から生まれた道後温泉の銘菓
    道後温泉土産の代名詞といえば「坊っちゃん団子」。夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場する団子にあやかって誕生した三色団子だ。今では松山市内の多くの和菓子屋で作られている。その元祖は1883年(明治16)創業、道後商店街にあるつぼや菓子舗。夏目漱石の『坊っちゃん』に登場する団子屋のモデルといわれ、著者である漱石は松山中学赴任時、つぼや初代の湯晒団子(R)を湯上りに食べていたそう。抹茶・白・あずきの餡に求肥餅が包まれた坊っちゃん団子おなじみのスタイルは、2代目・相原宇太郎が考案した。つぼや菓子舗の坊っちゃん団子は材料からこだわる。白餡には北海道産大手亡豆100%、あずき餡には北海道産しゅまり小豆100%を使用、抹茶餡は宇治抹茶のみで着色。その上品な甘さと豊かな風味は「ここのでないと」と地元民にも愛される逸品だ。空港やデパートには卸しておらず、ここでしか手に入らない。お土産や湯上りの1本にぜひ。
    店内で抹茶と一緒に楽しむことができる(1本付、550円)
  • spot 16
    松山市立子規記念博物館
    近代俳句の父・正岡子規の生涯と松山の文化に触れる博物館
    近代俳句の父とも称される松山出身の俳人・正岡子規。博物館には、子規の直筆原稿や書簡、夏目漱石と過ごした愚陀仏庵(ぐだぶつあん)の復元や自作の俳句短冊を作れるコーナーもあり、子規や俳句の世界に浸ることができる。
    外観の壁面には来館者の投票により選ばれた子規の句が月毎に掲げられている
  • spot 17
    子規堂
    俳人・正岡子規が17歳まで暮らした邸宅を模した記念堂
    近代俳句の創始者・正岡子規の足跡をたどるならぜひ訪れてほしいのが子規堂だ。子規が17歳まで暮らした家を復元した記念堂で、子規の愛用机、直筆原稿、遺墨や遺品などを展示しているほか、子規の理髪塔もある。
    正宗寺の境内に復元されている文学資料館
  • spot 18
    道後公園
    四季折々の景観と史跡を楽しめる道後の散策スポット
    湯築城跡に整備された緑豊かな公園。四季を通して美しい自然を楽しめるほか、湯築城資料館や日本最古の湯釜など見どころも豊富。地元住民や観光客が散策や休憩に訪れる憩いの場だ。
    道後公園は「日本の歴史公園100選」に選定されている
  • spot 19
    石手寺
    国宝やパワースポットなど見どころ満載の51番札所
    四国八十八カ所霊場第51番札所の石手寺。道後温泉から近く、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で星1つを獲得。お遍路さんのみならず、多くの参拝者や観光客で賑わう。
    仁王門をくぐると三重塔と本堂が見える
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旅のヒント

  1. その1

    松山空港から松山市街地へはリムジンバスか路線バスの松山空港線で約15〜30分程度。電車はないのでバスかタクシーを利用しよう。

  2. その2

    松山市街地の観光スポットを巡るのは車よりも、市内電車が乗り放題になるフリー乗車券の利用がおすすめ。有効期間が1日から4日間の4種類あり便利。

  3. その3

    市内電車にはJR松山駅と伊予鉄道の松山市駅という似た名前の駅があるため間違いに注意。

  4. その4

    松山城へのアクセスは、定番のロープウェイやリフトのほか、徒歩で登れる登城道が4コースあり。上りか下りのどちらかを歩いて回るのも城をより実感できるポイント。

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