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越前

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「越前」の国名を受け継ぐ歴史ある土地柄に産業観光の魅力が満載

福井県の県域中央に位置し、鯖江市、越前市、越前町、池田町、南越前町の5市町で構成されるエリア。奈良時代に越前国の国府が越前市武生に置かれたことから、「越前」という古くからの国名を受け継ぐ。産業・文化の先進地だったことも手伝って、現代においても眼鏡や打刃物をはじめ、伝統工芸品でもある越前焼、越前和紙などの地場産業が集積しており、土産物の購入だけでなく、ものづくり体験を各所で楽しめる点が特徴だ。越前おろしそばの本場でもあり、そば打ち体験にもチャレンジしてみよう。また、風光明媚な越前海岸は、晩秋から冬のシーズンにかけて、越前がにのメッカとなる。カニ好きには冬季の来訪がおすすめだ。ほか、旧街道筋の古い街並みが残る今庄宿など、散策に適した名所もあり、幅広い観光を越前エリアでは満喫できる。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    タケフナイフビレッジ
    伝統工芸・越前打刃物の工房見学は熱気と迫力が満点
    約700年の歴史を誇る越前市の伝統工芸品「越前打刃物」の技術を見学できる迫力満点の共同工房。2020年(令和2)8月にリニューアルし、打刃物を「見る・体感する・購入する」総合施設として大きくバージョンアップしている。
    リニューアルの際に新築された新館。周辺の豊かな田園風景のなかで、特徴的な正三角形の造形が異彩を放っている
  • spot 02
    越前市 かこさとし ふるさと絵本館「砳」
    子どもと一緒に、たくさんの絵本との楽しい時間をここで
    越前市の武生中央公園と紫式部公園との間に立つ絵本館。越前市生まれの絵本作家かこさとしを記念して開館した。同氏の絵本をはじめ、日本や海外の人気絵本、紙芝居を数多く収蔵し、館内で自由に読めるようになっている。
    正面外観。絵本館前には近辺にある武生中央公園や紫式部公園まで通じる散歩道が整備されている
  • spot 03
    「ちひろの生まれた家」記念館
    絵本画家いわさきちひろが生を受けた町家を一般公開
    愛らしい子どもの水彩画で知られる絵本画家・いわさきちひろが1918年(大正7)に産声をあげた町家を改装し、記念館として一般公開している施設。いわさきちひろの資料や作品を数多く展示している。
    建物正面。もともとは質・古着商が営まれていた商家だった
  • spot 04
    越前海岸
    荒々しい海岸線が連続する絶好のドライブルート
    隆起海岸による雄々しい奇岩断崖が特徴の越前海岸は、風と波がつくり出した大自然の景観を楽しめる場所だ。越前海岸随一の景勝地である「越前岬」や高さ約100mの断崖「鳥糞岩(とりくそいわ)」などの見どころを車で巡ってみよう。
    粗削りな岩々が勇壮で起伏に富んだ景観を生み出している
  • spot 05
    呼鳥門
    長い時をかけ、波と風が削り出した洞穴に感嘆
    越前海岸にぴったり沿うように走る国道305号線。越前岬から北に1.7km、越前町の北端に近い国道海側に、同海岸のなかで最も驚かされるスポット「呼鳥門」がある。日本海になだれ込むような形で岩が迫り出し、その中央がまるでくり抜かれたようにぽっかり開いている。人為的に造ったものでなく、波と風による、まさに大自然のなせる技。全体がアーチ状になっており、自然の造形美を見て取れる。トンネルのようにも感じるが、かつてはここに国道が通っていたという。国道では全国唯一の天然トンネルとして知られていた。2002年(平成14)の国道の付け替えによって現在は通り抜けできなくなったものの、遊歩道が整備され、一帯は公園となっている。洞穴の最大高は約15m、最大幅は約30m。遊歩道を進んで間近で見上げると、その大きさを実感できる。ちなみに呼鳥門という名称は、1958年(昭和33)に当時の福井県知事が「渡り鳥を呼ぶ門」の意を込めて名付けたそうだ。運がよければ、ここを飛び抜ける鳥の姿を見ることができる。
    どういうプロセスで侵食と風化が作用し巨大な穴を開けたのか、不思議だ
  • spot 06
    今庄宿
    北国街道の宿場町、繁栄の面影が今も、そこかしこに
    江戸時代に近江米原(滋賀県)から直江津(新潟県)へ至る北国街道の宿場町として栄えた。京や江戸に行き来する旅人が多く利用し、幕末には旅籠55軒、茶屋15軒、酒屋15軒があったという。往時の面影を探しに訪ねてみよう。
    山あいの宿場町の雰囲気が今も漂う町なか
  • spot 07
    今庄そば道場
    本格そば打ち体験で、「作る」と「味わう」を満喫しよう
    福井の名物グルメである越前そばには、「食べる」以外に「作る」醍醐味もある。そこで、今庄(いまじょう)に訪れるなら本格的なそば打ち体験をおすすめしたい。自分で打ったそばの味を含めて、忘れられない旅の思い出となるはずだ。
    緑濃い山あいに立地。写真左側の建物に受付があり、右側の木造建築がそば道場となっている
  • spot 08
    高野由平商店
    伝統の製法で幾重にも手間をかけて作る「甘露梅肉」は絶品
    今庄宿(いまじょうしゅく)の中心部から旧北国街道を南に向かって歩くと、ほどなくして「名産 梅肉」と記された看板が目に入る。古くから受け継がれてきた自然食品の「甘露梅肉」と「紅梅液」を販売する高野由平(よしべい)商店だ。今庄宿が賑わっていた江戸時代に旅籠(はたご)を営んでいた歴史を有し、料理の一品として甘露梅肉を供していたという。伝統の製法は次のとおりだ。福井県産の梅を1か月ほど砂糖漬けにして、できた果汁と実を別々の壺に分け、双方を3~4年熟成させる。熟成を終え瓶に詰めた果汁が紅梅液だ。一方、実のほうにはさらに手間を加える。一つひとつていねいに種を取り除き、シソ、刻みショウガ、砂糖を加えて練り上げる。上品な味わいの甘露梅肉の完成だ。甘露梅肉は、ご飯やお粥の添え物、おにぎり、手巻き寿司の具材に重宝する。そうめん、ソバなど麺類のつゆに足したり、冷奴、納豆、ハンバーグ、豚しゃぶサラダに用いたりしても相性がいい。また、紅梅液は冷水や炭酸水などで3~4倍に薄めれば梅ジュースになる。薄めた紅梅液にウイスキー、焼酎を加えれば、梅酒に変身。「甘露梅肉」「紅梅液」のどちらも今庄宿観光のお土産におすすめだ。
    甘露梅肉(160g 500円)と紅梅液(200㎖ 700円)。紅梅をあしらったパッケージやラベルがかわいい
  • spot 09
    甘味処 てまり
    今庄宿散策の休憩がてら、自慢の白玉団子スイーツに舌つづみ
    「甘味処 てまり」は、2020年(令和2)5月にオープンした白玉団子の古民家カフェ。今庄宿の散策の際、休憩がてら立ち寄ってみたい店だ。旧北国街道に面する本陣跡の角を西側に折れて小路を進むと、右手に暖簾を下げた同店がある。地域おこしを手がける地元のNPOが、今庄宿の観光振興や活性化に役立つカフェとしてオープンさせた。誘客の目玉は白玉団子だ。「てまり」のような丸い形がとってもキュート。水を使わずに豆腐と白玉粉だけで作るそうで、その日に提供するぶんの仕込みは必ず営業日の朝、行っている。ていねいに手でこねることから生まれるもちもち食感に、頬がとろけてしまいそう。また、人気メニューの「黒みつきなこ」で白玉団子の絶好のパートナーとなる餡(あん)は、無農薬で栽培された北海道産のあずきを原料としており、きなこも国産丸大豆を使用。こだわりの甘味をじっくり堪能してみよう。店内は今庄宿の伝統的民家の名残をとどめており、日本情緒にあふれた穏やかな風情も「甘味処 てまり」での味わいのポイントだ。
    写真の「黒みつきなこ(あん)」は600円。見た目もかわいい
  • spot 10
    花はす公園
    約130種が咲きほこる花ハスの名スポット
    世界各地の花ハスが植栽、展示されている花はす公園。開花時期の6月下旬から8月上旬には「はすまつり」が行われ、観賞はもちろん、食や体験を通して花ハスの魅力を満喫できる。
    噴水の水が光を反射し、花ハスの美しさを際立たせている
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旅のヒント

  1. その1

    越前エリアは比較的広域な観光圏でもあり、車での移動が適している。目的地に応じて同自動車鯖江IC、武生IC、南条スマートIC、今庄ICを適宜、利用しよう。

  2. その2

    鉄道利用の場合は、駅近くに観光スポットが多く集まる、JR北陸本線武生駅、今庄駅での下車がおすすめ。

  3. その3

    2024年(令和6)3月に北陸新幹線が敦賀まで延伸し、「越前たけふ駅」が開業予定。

  4. その4

    2024年(令和6)のNHK大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。紫式部は20代前半の頃、父親の任地である越前国で2年ほど過ごしており、ドラマで国府のあった越前市が登場しそうだ。

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