山梨

河口湖周辺

AROUND LAKE KAWAGUCHI

湖ごとに表情を変える富士山と出合える、富士五湖の観光拠点となるエリア

富士北麓にある富士五湖のうち、河口湖、西湖(さいこ)、精進湖(しょうじこ)、本栖湖(もとすこ)の4つの湖を有する富士河口湖町。なかでも高速道路や電車でアクセスしやすい河口湖は、観光の中心的スポット。湖に沿って観光施設が点在し、また北岸には湖越しに富士山を望めるビューポイントが数多くある。春は桜や芝桜、夏はラベンダー、秋は紅葉など、四季折々の自然と雄大な富士山とのコラボを楽しめる。冬は空気が澄んで、富士山がいちばん美しく見える季節。河口湖では「冬花火」、西湖では「樹氷まつり」も開催される。西湖の西側に広がる「青木ヶ原樹海」では、手つかずの自然に触れられるネイチャーウォークが人気。富士山の火山活動によって形成された「氷穴」や「風穴」も訪れたい。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    河口湖
    富士北麓に広がる、富士五湖で2番目に大きな湖
    山梨県側の富士山麓にある富士五湖のなかで、最も北に位置し、山中湖に次いで2番目の面積をもつ河口湖。富士山の眺望はもちろんのこと、釣りやウォータースポーツなども楽しめる。
    富士河口湖町にあり、富士山をはじめ雄大な自然に囲まれている
  • spot 02
    河口湖遊覧船「天晴」
    湖上から富士山の絶景を満喫する!
    戦国時代に甲斐武田軍に属していた水軍の「安宅船」をモチーフにした遊覧船。武田軍の代名詞である「武田菱(たけだびし)」や「赤備え」が華やかさと勇ましさを演出している。乗り場は河口湖の観光拠点である船津浜(ふなつはま)。天上山公園にも行く予定の人は「富士山パノラマロープウェイ」との共通チケットを購入すると割引が受けられる。船は勇ましいホラ貝の響きとともに出航。河口湖大橋の下をくぐり抜け、約20分かけて湖を遊覧する。天気の良い日は2階の展望デッキがおすすめ。さえぎるものがない雄大な富士山や360度のパノラマビューを堪能できる。また条件がそろえば、富士山が湖に映る「逆さ富士」を見られることも。畳の間をイメージした1階客室には大型モニターが設置され、雨の日でも四季折々の富士山の風景を楽しめる。バリアフリー席も完備しているので、車いすでの乗船も可能だ。
    雄大な富士山を眺めながらのクルーズは気分爽快!
  • spot 03
    大石公園
    富士山の絶景と季節の花々がコラボレーション
    河口湖の北岸に位置し、富士山のビューポイントとして知られる大石公園。南岸にある八木崎公園と並んでラベンダーの名所として知られ、「河口湖ハーブフェスティバル」のメイン会場になっている。フェスティバルが行われる6月下旬-7月中旬には湖畔がラベンダーの紫色に染まり、花の向こうに湖と富士山の眺めを楽しむことができる。また4月下旬から10月にかけて、「花街道」と名づけられた遊歩道に季節ごとの花々が咲き乱れる。春のチューリップや芝桜から始まり、秋のコスモスやコキアの紅葉まで、その数は90種類以上。11月-4月中旬は花は見られないが、その代わり澄みきった冬の青空のもと雪化粧をした富士山が美しい。公園に建つ「河口湖自然生活館」では、富士山をモチーフにした雑貨や山梨の伝統工芸品などを販売している。眺めの良いカフェやレストランもあり、立ち寄りスポットとして人気。
    河口湖と富士山を一度に望める絶好のロケーション
  • spot 04
    天上山公園
    標高1075mの展望台から雄大な富士山を望む
    河口湖の東側にそびえる天上山にある人気のビュースポット。「富士パノラマロープウェイ」を利用すれば気軽に訪れることができる。ふもとの河口湖畔駅から山上の富士見台駅まで、標高差219mをわずか2分30秒で上る楽しい空中散歩だ。真正面に富士山の大パノラマが広がり、眼下には青く輝く河口湖。また天候に恵まれれば、遠くに南アルプスの山々も見える。天上山は太宰治の短編『カチカチ山』の舞台になったところといわれる。展望台には物語にちなんで名づけられた「たぬき茶屋」があり、名物のたぬき団子を食べながらひと休みするのもいい。またカチカチ山のウサギを祀る「うさぎ神社」、恋愛成就のご利益があるといわれる「天上の鐘」、素焼きの器を投げて諸願成就を願う「かわらけ投げ」(有料)など、見どころや撮影スポットが満載だ。
    大きく裾野を広げた富士山の大パノラマを楽しめる
  • spot 05
    青木ヶ原樹海
    世界遺産に登録されている、日本最大の溶岩上原生林
    富士山の北西に広がる青木ヶ原樹海は、9世紀の貞観大噴火によって流れ出た溶岩流上に形成された、樹齢300年ほどの若い森。手つかずの自然が残る、緑あふれる原生林を歩いてみよう。
    森の形成される過程を見ることができる、世界的にも特異な場所
  • spot 06
    鳴沢氷穴
    富士山の噴火が生み出した神秘の洞窟を探検!
    青木ヶ原樹海の東の入り口に位置する、縦穴式の溶岩洞窟。今から1100年以上昔、富士山の噴火により流れ出た溶岩が徐々に冷めて固まる際、内部から熱いガスや水蒸気が吹き出してできたものだ。地質学上貴重な洞窟として、800mほど離れた場所にある「富岳風穴」とともに、国の天然記念物に指定されている。氷穴の入り口に立つと、ひんやりとした空気が下から吹き上がってくる。洞窟内の温度は年間を通して0-4℃なので、夏でも上着を持参したほうが良い。階段を下って行くと、天井の高さ91cm、長さ5mほどのトンネルがある。頭をぶつけないように注意して進もう。また伝説によると、鳴沢氷穴は神奈川県江ノ島の洞窟まで続いているといわれている。最も深い地下21mには、下が万年氷になっている「氷の池」があり、冬から春にかけて大きな氷柱やつららができる。自然がつくり出した、幻想的な氷の芸術を楽しみたい。
    氷に覆われた洞窟内。夏は避暑スポットとして人気
  • spot 07
    富岳風穴
    溶岩でつくられた、夏でも涼しい天然の冷蔵庫
    「鳴沢氷穴」とともに、国の天然記念物に指定されている溶岩洞窟。鳴沢氷穴が溶岩が固まるときに内部から熱いガスや水蒸気が吹き出してできた縦穴式であるのに対し、こちらは溶岩の流れによって生み出された横穴式洞窟だ。鳴沢氷穴からは国道を約800m。また氷穴と風穴の間には「青木ヶ原樹海自然歩道」が続いており、片道30分ほどのハイキングを楽しむのもいい。洞窟の入り口へは、樹海の木々がうっそうと生い茂るなかを歩いて行く。ぽっかりと大きな口を開けた入り口から階段を下ると、次第に空気がひんやりとしてくる。洞窟の奥行きは200mほど。電灯の薄明かりを頼りに通路を進んで行こう。気泡の多い玄武岩でできた洞内では、溶岩が冷える過程で形成された網状溶岩や溶岩棚も見られる。洞窟のいちばん奥は「天然貯蔵庫」になっている。通年0-3℃に保たれる空間を利用して、1955年(昭和30)頃まで種子やカイコの卵を貯蔵していたという。
    冬期には天然の氷柱が形成され、夏でも溶けずに残っている
  • spot 08
    山梨県立富士山世界遺産センター
    世界遺産に登録された富士山の魅力を体感する
    世界遺産・富士山の魅力や価値を発信する施設として、2016年(平成28)にオープン。デジタル技術を駆使したユニークな展示で、富士山の自然や歴史、信仰と芸術について楽しく学ぶことができる。
    富士山の多彩な表情を巨大オブジェで再現する「冨嶽三六〇(ふがくさんろくまる)」
  • spot 09
    久保田一竹美術館
    富士山を一望する幽玄の地でアートと自然美に浸る
    室町時代の「辻が花染め」に魅せられ、独自の染色技法を確立した久保田一竹が、自ら創設。自然とアートが融合した美術館は、フランスのミシュランガイドで3つ星を獲得するなど、世界的にも高い評価を得ている。
    染色工芸家・久保田一竹(くぼたいっちく)の作品を展示する美術館として1994年(平成6)に開館
  • spot 10
    河口湖音楽と森の美術館
    華やかなオルゴールの音色と富士山のシンフォニー
    富士山と河口湖を望む絶景の地で、貴族が愛したオルゴールやオルガンの美しい音色と触れ合えるエンターテインメント美術館。ヨーロッパの街並みを再現した園内で、癒やしのひとときを過ごそう。
    ここはヨーロッパ?と思ったらバックに富士山が見える!
  • spot 11
    船津胎内樹型
    母なる富士山の胎内を巡り「生まれ変わり」を体験する
    約1000年前の剣丸尾(けんまるび)溶岩流によってつくられた溶岩樹型。溶岩が大木を囲んだまま固まり、その木の形が残ったもので、周辺には大小100を超える溶岩樹型が点在している。なかでも横倒しになった複数の木がつながってできた船津胎内樹型は、規模や形状からしてたいへん貴重で、世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産になっている。船津胎内樹型の管理施設である「河口湖フィールドセンター」の敷地に入ると、神社の赤い鳥居が立っている。拝殿の奥にぽっかりと開いた穴から樹型の中へ。洞穴の壁面は溶岩の再溶融によって肋骨のように波打ち、奥は筒状になっていて、まるで人間の胎内を思わせる。背を低くかがめて1人がようやく歩けるほどの狭い洞内を進むと、「母の胎内」と名付けられた空間に至る。富士山信仰が庶民の間で盛んになった江戸時代、人々は「胎内巡り」をして生まれ変わった気持ちになり、富士山頂を目指した。また洞内の天井から垂れ下がる溶岩を乳房に見立て、岩を伝って流れ落ちる水を布に受けて妊婦のお腹にあてると安産になるとされ、江戸時代の絵図からその様子をうかがうことができる。
    全長約70mの洞穴。自然と信仰が融合した貴重な場所として世界遺産に登録されている
  • spot 12
    富士大石ハナテラス
    富士山を望む湖畔のガーデンでショッピング&グルメを満喫!
    富士河口湖町の大石地区にある、観光客に人気の施設。緑と花々に彩られたガーデンに、個性的なショップやカフェが並ぶ。富士山と湖が織りなす絶景を楽しみながら、癒やしのひとときを過ごそう。
    「ふじを愛で、はなを愛で、ときを愛でる」をコンセプトにした「富士大石ハナテラス」
  • spot 13
    河口湖ハーブ館
    ハーブの香りに包まれてお土産探し。クラフト教室も人気
    河口湖のほとりにある、ハーブをテーマにした施設。土産物ショップのほか、カフェやカステラ工房、クラフト教室も備える。1階のショップは、ハーブ製品をはじめ、お菓子やワインといった山梨のお土産、富士山グッズなど豊富な品ぞろえ。河口湖周辺ではラベンダーが咲き誇る季節にあわせてハーブフェスティバルが開催されることから、特にラベンダーを使った製品が充実している。ラベンダーの香りは、交感神経と副交感神経のバランスを整えて、安眠やリラックスに効果があるといわれる。入浴剤やルームミスト、ハーブティーなどを日々の暮らしに取り入れてみては?また2階では、アロマグッズやドライフラワー、スタッフが真心を込めて作ったリースを販売するほか、クラフト教室も開催している。押し花を使ったアクセサリー、インテリアとして人気のハーバリウムなど、世界にひとつだけのオリジナル作品をお土産にするのも楽しい。ハーブの爽やかな香りを楽しめるハーブガーデンや無料の休憩室もあり、河口湖観光の途中に気軽に立ち寄りたいスポットだ。
    やさしい香りに癒やされるラベンダーグッズ。量り売りの香水も豊富に取りそろえる
  • spot 14
    ほうとう不動 東恋路店
    富士山麓の味覚がたっぷり。名物「ほうとう」を味わう
    富士山のふもとで、ほうとうひとすじに、伝統の味を受け継ぐ老舗。富士河口湖町に4店舗を構え、なかでも東恋路(ひがしこいじ)店は、まるでアート作品のようにユニークな店構えがひときわ目をひく。看板メニューは、かぼちゃ、白菜、大根、ニンジン、なめこなどの野菜がふんだんに入った「不動ほうとう」。注文を受けてから煮込み、鉄鍋で熱々が提供されるのがうれしい。自家ブレンドの味噌で仕立てたダシ汁は、野菜の甘みとコクが溶け出し、やさしい味わい。もちもちとした麺との相性も抜群だ。店秘伝の薬味を加えれば、香り高くピリッとした辛さが味をいっそう引き立てる。また、ほうとうが煮えるまでの前菜としておすすめなのが、甲州名物の馬刺し。新鮮な赤身の肉はあっさりした上品な味わいで、ほんのりと甘みも感じられる。低カロリーでビタミン・ミネラルを多く含む馬刺しは、健康や美容にもよいそうだ。なお営業時間は20時までとなっているが、ほうとうの麺がなくなり次第閉店するので、平日の夕方以降は来店前に電話で確認を。
    コシのある自家製麺をたっぷりの野菜とともに煮込んだ「不動ほうとう」(1210円)
  • spot 15
    西湖
    樹海に囲まれた神秘的な湖から富士山を望む
    富士五湖のひとつである西湖は、河口湖の西側、標高約900mに位置する。富士山の噴火活動によってつくられた堰止め湖で、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として世界文化遺産に登録されている。
    西湖(さいこ)越しに望む富士山。条件がよければ湖に映る「逆さ富士」も見られる
  • spot 16
    西湖コウモリ穴
    貴重なコウモリが生息する富士山の溶岩洞穴
    864年(貞観6)の富士山の大噴火によってできた洞穴で、総延長は350m以上。富士山麓の溶岩洞穴のなかで最大級の規模をもつ。洞穴内は冬でも温暖なため、かつては多くのコウモリが冬眠の場所として生息していた。その後、周辺の開発などにより一時は絶滅寸前にまで追い込まれたが、保護活動を通じて現在は少しずつコウモリの数が増えているそうだ。見学は青木ヶ原樹海の観光拠点となる「西湖ネイチャーセンター」からスタート。入場料を支払いヘルメットを借りたら、樹海に設けられた散策ルートを進もう。昼間でも薄暗い森のなかを5分ほど歩いて、コウモリ穴の入り口へ。洞穴内では、噴火で流れ出た溶岩が外気に触れガスを発散しながら固まるときにつくられた溶岩ドームや溶岩鍾乳石、縄状溶岩などを見ることができる。体をかがめて頭を下げないと通り抜けられないほど天井が低い場所もあり、ちょっとした冒険気分も味わえる。洞穴の奥はコウモリの保護区域になっている。コウモリは夜行性のため昼間は眠っているが、10月中旬~11月下旬の夕方に洞穴内や入り口付近でコウモリが飛んでいるところを見られることもある。
    大自然の神秘を感じられる西湖コウモリ穴。国指定天然記念物になっている
  • spot 17
    西湖いやしの里根場
    富士山のふもとで、美しき日本の原風景に出合う
    日本の原風景ともいえる、茅葺き集落を再現した野外博物館。家屋はそれぞれ資料館や休憩所、土産物処や食事処として利用されており、伝統工芸などのもの作り体験と素朴な郷土料理も楽しめる。
    富士山を仰ぎ見る展望地に、民話に登場するような茅葺き屋根の家々が並ぶ
  • spot 18
    精進湖
    外国人も魅了された「子抱き富士」で知られる景勝地
    富士五湖のなかで最も小さく、3番目に深い精進湖(しょうじこ)。名前の由来は、その昔、富士山に登る参詣者がまず裾野の湖で沐浴し「精進潔斎(しょうじんけっさい)」をしたからという説が有力とされている。富士山の火山活動によってつくられた堰止め湖で、もともとは東の西湖(さいこ)、西の本栖湖(もとすこ)とともに、剗の海(せのうみ)というひとつの大きな湖だったと考えられている。精進湖の絶景スポットとして知られるのが、北西岸にある「他手合浜(たてごうはま)」。ここから望む富士山は、手前の小さな大室山(おおむろやま)を抱っこしているように見えることから「子抱き富士」と呼ばれている。明治時代に富士山麓を1年がかりで巡った英国人ハリー・スチュワート・ホイットウォーズは、この場所からの富士山が最も美しいと考え、「東洋のスイス」と表現した。そしてこの場所に富士山麓で最初のホテル「精進ホテル」を建設。日本有数の景勝地「ジャパン・ショージ」として知られ、多くの外国人観光客が訪れるようになった。また湖の西側には「パノラマ台」と呼ばれる標高1325mの山の頂があり、絶景ハイキングを楽しめる。
    富士五湖いち美しいともいわれる精進湖からの眺め
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旅のヒント

  1. その1

    東京方面からは中央自動車道を利用、新宿から河口湖ICまで約1時間30分。

  2. その2

    東京駅八重洲口やバスタ新宿などから高速バスが運行しており、河口湖駅まで約2時間。

  3. その3

    電車はJR新宿駅から乗り換えなしで行ける特急「富士回遊」が便利。毎日3-4往復運行、河口湖駅まで約2時間。

  4. その4

    河口湖周辺での移動は車が便利。また主要な観光ポイントをまわる「河口湖周遊バス(レッドライン)」や「西湖周遊バス(グリーンライン)」が運行されている。

  5. その5

    昼間は暑くても、日が落ちると涼しく感じることもある。夏でも羽織るものを持参しよう。また、河口湖の標高は約850m。1月の平均気温は-0.6℃と寒さが厳しいので、防寒対策はしっかりと。

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