山梨

身延・下部温泉

MINOBU / SHIMOBE ONSEN

1200年の歴史をもつ静かな温泉郷と日蓮宗の総本山。ふたつの魅力的な見どころを擁するエリア

富士山と南アルプスの山々に囲まれた身延町。身延駅を出ると、まるで時が止まったかのような白壁と瓦造りの建物が並び、どこか懐かしさを感じさせてくれる。この懐かしさこそが身延のキーワード。古くから栄えた場所が、現在でも人知れずその営みを続け、訪れる人々に静けさとノスタルジーを感じさせてくれる。下部温泉郷は1200年もの歴史をもつ温泉郷。今はひなびた雰囲気が漂っているが、1200年の栄枯盛衰を考えると、現在はただ眠っているだけ、という風にも思えてくる。武田信玄や徳川家康など歴史上の偉人たちが傷を癒やしてきた温泉は、今でも変わらず湧き続けている。身延山久遠寺は言わずと知れた日蓮宗の総本山。日蓮聖人が草庵を設け、以来750年、聖地として訪れる人が絶えることはない。身延山の麓で伽藍や門前町が形成する町並みもまたどこか懐かしい雰囲気に包まれ、時空を超えて別の時代に紛れ込んでしまったような気持ちになる。脈々と歩みを続けてきた歴史ある見どころを巡ってみたい。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    本栖湖
    富士山の自然とアウトドアライフを満喫する!
    国内有数の透明度を誇る本栖湖は、手つかずの自然のなかでキャンプやアウトドアスポーツを楽しめる人気のリゾート地。湖近くの中ノ倉峠から望む富士山は、千円札の絵柄のモデルになったことで知られる。
    千円札の裏側に描かれているのと同じ構図で富士山を見ることができる本栖湖(もとすこ)
  • spot 02
    身延山久遠寺
    身延山全域に広がる日蓮宗の総本山
    鎌倉時代、日蓮聖人によって開かれ、以来日蓮宗の総本山として全国からの参詣者が訪れる寺院。広大な山の斜面に宿坊が点在し、門前町と合わせてひとつの町を形成している。奥の院を含め、境内には歴史と信仰の息づくスポットがあるので、ゆっくりと時間をかけて参拝したい。
    菩提梯を上った先には大本堂(左)や祖師堂など、久遠寺の中心伽藍が広がる
  • spot 03
    身延山ロープウェイ
    奥之院と展望スポットのある身延山頂上へ
    身延山久遠寺の本堂裏にある久遠寺駅と身延山頂にある奥之院駅をつなぐロープウェイ。頂上には久遠寺の奥之院である思親閣が立ち、ほかに3つの展望台もあるため、多くの参拝客がここまで足を延ばす。全長1665mで、高低差は関東一の763m。標高1153mの身延山頂までは約7分で、眼前に広がる景色を楽しんでいるとあっという間に到着する。「知恩号」「報恩号」と名づけられたゴンドラは定員41名。和のテイストで久遠寺の天井画が描かれ、運気の上がりそうなデザインだ。3月下旬から4月上旬の桜の季節は久遠寺境内の桜が美しく、春と秋は頂上からダイヤモンド富士を見ることができるため、それらに合わせて早朝営業も行っている。ちなみに頂上は気温が下がるため、羽織るものを持参したい。頂上までは奥之院参道が続いており、さまざまな史跡が残されているので、片道は徒歩でというのもおすすめ。
    ゴンドラからの景色もすばらしい(写真提供: 身延山ロープウェイ)
  • spot 04
    食事処 清流
    湯葉の奥深い味わいに舌つづみ
    身延山久遠寺から車で約10分。国道沿いに立つ「ゆばの里」は、あけぼの大豆や椎茸など、身延の特産品を販売する施設。特に名物の湯は製造から行っており、館内にある食事処では、刺身や天ぷら、ステーキ、田楽など、湯葉をさまざまにアレンジした料理を味わうことができる。おすすめは新鮮な湯葉を醤油とワサビでシンプルにいただく刺身。湯葉の上品な味わいを楽しむことができる。生湯葉は店で購入することもできるのでお土産として持ち帰るのもいい。身延の湯葉は、日蓮聖人が身延山にいた頃に弟子たちが師の栄養源として作っていたもので、700年もの伝統を誇る。施設の工場では湯葉作り体験も行っている。予約制で、月曜と水-金曜の午前中、5名以上から予約可能だ。伝統的な湯葉作りを体験してみよう。
    湯葉の刺身が味わい深い「ゆば定食」
  • spot 05
    下部温泉
    武田信玄が傷を癒やしたという伝説の残る温泉郷
    1200年もの歴史をもつ温泉で、武田信玄や徳川家康、日蓮聖人など、さまざまな偉人たちの傷を癒やしてきた名湯。山梨県の3大温泉郷に数えられ、「日本の名湯100選」にも選ばれている。歴史に思いを馳せ、川の流れを眺めながらゆっくりと過ごしたい。
    下部川に架かる橋を越えた辺りが温泉街の中心
  • spot 06
    甲斐黄金村・湯之奥金山博物館
    知られざる湯之奥金山の姿に迫る
    下部温泉の東にそびえる毛無山(けなしやま)。その中腹にある湯之奥金山は日本最古の山金山(山の鉱石を採掘し金を採り出すこと)として知られている。中世・戦国時代に栄え、現在でも露頭掘り跡や精錬場跡などが残っている。中山、内山、茅小屋(かやごや)の3つの金山からなるが、そのうち中山金山は鉱山遺跡としては4番目に、金山遺跡としては3番目の国史跡に指定されている。博物館では、シアター、ジオラマ模型、資料展示により、「湯之奥金山」での鉱山作業をわかりやすく紹介している。砂金採り体験では、鉱山作業のひとつである「汰(ゆ)り分け」を実際に体験でき、採った砂金は持ち帰ることができる。また、駐車場には「しもべ黄金の足湯」があり、源泉かけ流しのお湯を無料で楽しむこともできる。
    下部川のほとりに立つ湯之奥金山博物館
  • spot 07
    みはらしの丘 みたまの湯
    爽快な見晴らしと煌びやかな夕景を楽しめる丘の上の温泉
    甲府盆地の南、富士山の外輪山の山裾に造られた日帰り温泉。標高370mの高台から甲府の街並み、八ヶ岳、南アルプスを一望でき、食事、リラクゼーション、産地直送野菜のショッピングなども楽しめる。
    屋外の浴槽からは爽快な展望を楽しめる
  • spot 08
    四尾連湖
    オートキャンプにも好適な山上の湖
    市川三郷町にそびえる標高1280mの蛾ケ岳(ひるがたけ)山頂付近に広がる湖。周囲1.2kmという小さな湖はなだらかな稜線に囲まれ、俗化とは無縁の静かな湖畔で、水遊び、キャンピングなど、さまざまなアウトドアライフを楽しむことができる。
    山裾に広がる深い森のなかに湖面が広がっている
  • spot 09
    身延町西嶋和紙の里
    個性あふれる1枚の和紙を自分の手で作り出そう
    大量生産された洋紙にはない素朴な味わいが魅力の和紙。身延町西嶋和紙の里は参加者が自らの手で、和紙を作り出すことのできる体験型ミュージアムだ。簡単作業で、誰もが自分だけの1枚を作ることができる。
    ゆったり広く造られた身延町西嶋和紙の里の工房
  • spot 10
    中ノ倉峠展望地
    千円札に描かれた富士山を眺められる峠の上の展望スポット
    富士五湖の最も西寄りに位置する本栖湖には、身延町からもアプローチできる。本栖湖畔の西寄りにある中ノ倉峠には展望台からは、本栖湖越しの富士の姿を眺めることができる。
    展望地の直下に本栖湖の湖面が広がる。ここから見た富士山が千円札に描かれている
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旅のヒント

  1. その1

    身延駅から身延山久遠寺は1時間に2本程度バスが運行している。下部温泉へは下部温泉駅から徒歩でアクセスできる。

  2. その2

    身延山久遠寺と下部温泉は車で20分程度。一緒に訪れるのもおすすめ。

  3. その3

    身延山久遠寺は四季折々の自然も美しい。特に桜が有名なので、この時期に訪れるのもいい。

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