今から約1400年前、当時の日本の都が置かれた場所、飛鳥。 奈良県中部に位置する、高市郡明日香村の一部の地域のことを指します。 のどかな田園地帯が大半を占めるこの場所には、今も古墳や寺院が点々と残っており、自然と歴史半分ずつの旅が楽しめます。
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旅のスタートは飛鳥駅から!まずは自転車を借りよう
平坦な地形に見どころが散らばる明日香村は、自転車でまわるのがおすすめ!
今回は大人女子に行ってほしい、おしゃれに歴史が楽しめるスポットとお店を厳選して紹介します。
<今回のルートはこちら!>
【飛鳥駅】→【高松塚壁画館】→【橘寺】→【ガラス工房さんぽ】→【岡寺】→【甘樫丘】→【橿原神宮前駅】
※丸1日のサイクリングコースです。近鉄飛鳥駅前
飛鳥駅前にはレンタサイクルがいくつもあります。レンタル料金は大体1日1000円前後。
今回利用した「明日香レンタサイクル」は飛鳥駅前のほか、橿原神宮前駅や石舞台など、4か所に営業所があって、乗り捨てができるので便利です!「明日香レンタサイクル」の1日レンタルの料金は平日900円、土日祝1000円(乗り捨て料金別途200円)
周辺の予約制駐車場
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歴女じゃなくても楽しめる!「高松塚壁画館」へ
高松塚壁画館
自転車を借り、最初に訪れたのが明日香村に残っている円墳「高松塚古墳」。1972年には壁画「飛鳥美人」が発見された場所です。
「高松塚壁画館」には、高松塚古墳の内部を忠実に再現した模型や「飛鳥美人」のレプリカが展示されています。
壁画館の奥には高松塚古墳があります。
発掘調査後に墳丘が建築時の形状に復元されたので、とても美しい古墳です。
古墳の中は見ることはできませんが、壁画館内で模型を見たあとに古墳を見ると、想像が膨らみます。高松塚古墳
周辺の予約制駐車場
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謎の多い奇石があちこちに…「猿石」
顔が猿に似ているため猿石と呼ばれてきた
明日香村には、「猿石」や「亀石」、「鬼の俎」など、あちこちに不思議なかたちの石があります。「猿石」は欽明天皇の孫である吉備姫王のお墓の柵内にあり、高さは100cmくらい、全部違った顔・かたちをしており、穏やかな表情のものもあれば、不気味な表情のものもありました。
誰が、どんな目的で作ったものなのか、その詳細は明らかになっていませんが、観光名所巡りの途中に宝探し感覚で見つけていくのも、楽しみ方のひとつです♪古墳として遺る吉備姫王墓
この奇石たちは、柵内に全部で4体あるので、見つけてみてくださいね!
周辺の予約制駐車場
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美しすぎる!「橘寺」往生院の天井画
現在の寺院は江戸時代に再建
聖徳太子生誕の地に建つ「橘寺」。高松塚壁画館から自転車で15分ほどの場所にあります。
詳しい創建年代は不明ですが、飛鳥時代からのとても長い歴史を持つ寺院です。江戸時代に再建された寺院なので、建物はとてもきれいです。30分ほどで全体を見学できました。
敷地内で特に印象に残ったのは、東門を入って左手にある、往生院の天井画!
必見の美しさです♪260点の花の絵が天井を埋め尽くす
格子天井のひとつひとつが現代画家たちから奉納された美しい花の絵で埋め尽くされていて、圧巻です! 寝転んで天井を見上げると視界一面が花で埋め尽くされ、ウットリする空間です。
周辺の予約制駐車場
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飛鳥でこそ体験してほしい!「硝子工房『さんぽ』」で吹きガラス体験
日本最古の銅銭と考えられる「富本銭」の発掘により話題になった、明日香村の飛鳥池遺跡。この場所では、太古のガラス工房跡も見つかっています。
古代、飛鳥の地ではガラス玉や勾玉が作られていたそうです。ガラスとの深い歴史が残る飛鳥の地で古代歴史に思いを馳せながら、自分だけのガラスの器を作れるスポットが「硝子工房『さんぽ』」です。明日香村で大人気の自家焙煎珈琲店「珈琲『さんぽ』」に併設されている
建物の左側の入口を入るとガラス工房があります。
工房内には、溶解炉や焼き戻し炉といった、1000℃以上に保たれた窯が並んでいて、室温が高めです。築85年の民家を改装して作られた工房
体験料金は1回4000円。形は、コップ・ぐいのみ・一輪挿しの中から選べ、約30分でひとつの作品を作ることができます。
色もたくさんの中から選べる
吹きガラス作りは、とっても繊細な作業。ガラスは急な温度変化に弱く、すぐに割れてしまうので、窯から取り出して作業ができるのは、ほんのわずかな時間だけなんです。何度も窯に戻しては取り出して、少しずつ成形していきます。
オーナーの小田さんが一人ずつていねいに教えてくれる
完成した作品は、徐冷炉に入れて、一日かけて冷ましていきます。
完成品は後日、郵送でも届けてくれるので、旅の途中でも立ち寄りやすいですね♪ -
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日本最大の塑像が本尊!「岡寺」
硝子工房「さんぽ」から自転車で10分ほど、明日香村の小さな丘の上にある寺「岡寺」。
本堂には、奈良時代末に作られた4.85メートルの巨大な如意輪観音座像が本尊としてまつられています。土でできた仏像としては日本最大で、国の重要文化財に指定されています。岡寺 本堂
毎年4月中旬~5月上旬には、境内の約3000株のシャクナゲの花が咲き誇り、シャクナゲまつりが開催されます。また、それに合わせて、池の中にダリアの花を浮かべる「華の池」も開かれます。花いっぱいでとってもきれいなので、シャクナゲの季節は特におすすめですよ♡
4月中旬~5月上旬に開かれる「華の池」
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「CURRYON(カリオン)」で楽しむ飛鳥スイーツ
お腹が空いたらここ、明日香村の小さなショッピングモール・あすかむ内「CURRYON(カリオン)」がおすすめです♪
あすかむ 外観
カリオンでは、明日香村産の食材をふんだんに盛り込んだカレーや、明日香村産の旬のフルーツを使ったドリンク、飛鳥の歴史が感じられるスイーツなどが提供されています。
明日香野菜カレー 900円(税込み)
たくさんの種類の野菜が入っていて、スプーンですくう度に違った味がします。
野菜の旨味が溶け出した、コクのあるおいしいカレーです。
デザートには大和茶入り抹茶のソーダフロートをいただきました。富本銭をかたどった赤米のクッキーがのっています!
メロンソーダのような見た目ですが、抹茶ソーダなので少し苦味があります。お茶の苦味とアイスの甘さが、ちょうどよいバランスです。後味がスッキリしているので、カレーのあとにぴったり!万葉ソーダフロート 400円(税込み)
- ASUCOME(明日香夢)
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- 奈良県高市郡明日香村岡411-1
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- 0744-54-3455
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◆CURRYON(カリオン)店舗情報
【住所】〒634-0111 奈良県高市郡明日香村岡410
【定休日】月曜日(祝日の場合は翌曜日)
【営業時間】
4月~11月:11:00~17:00
12月~3月:11:00~16:00
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明日香村が一望できる「甘樫丘」
甘樫丘 頂上から見る夕日
旅の締めくくりは、明日香村豊浦にある甘樫丘(あまかしのおか)に登ってみましょう。標高約150メートルなので、頂上まで気軽に登れちゃいます。
頂上にはベンチもあるので、座ってのんびり景色を眺めることができますよ。
今日1日、自転車で駆け回った飛鳥の地を見下ろしながら、美しい夕日にほっこり癒やされて。周辺の予約制駐車場
橿原神宮前駅へ自転車を返却して、一日で5箇所をめぐる飛鳥観光終了です。
至るところに自然と史跡が散らばり、古代にタイムスリップしたかのような一日でした。目に映るすべてが見どころとも言える明日香村。
自転車で巡るからこその、小さな発見がたくさんありますよ。