国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区
大和三山や明日香村の集落を一望。歌にも詠まれた「国見の丘」
展望台から大和三山や藤原宮跡を望む
「甘樫丘」は、標高約148mの小高い丘で、丘全体は国営飛鳥歴史公園の甘樫丘地区に指定されている。遊歩道の入り口はいくつかあり、どこからでも頂上に通じているので、上りと下りで違ったルートを選択するのもいい。北側には「甘樫丘展望台」、南側には「川原展望台」があり、のどかな明日香村の風景を楽しめるほか、「大和三山」として知られる耳成山(みみなしやま)、畝傍山(うねびやま)、天香久山(あまのかぐやま)や、藤原宮跡なども一望。遠くには金剛山(こんごうさん)や二上山(にじょうさん)も眺めることができる。整備された遊歩道は傾斜がゆるやかで歩きやすく、緑の香りや鳥のさえずりが心地いい。入場は無料で、駐車場も無料のスペースがあるため、気軽に足を運ぶことができるスポットだ。春は桜や菜の花、夏は新緑、秋は紅葉が美しい。あちこちに芝生広場やベンチがあり、お弁当を食べたり、ゆっくり本を読んだり……。犬の散歩に来ている人も多い。一年を通して多くの観光客が訪れるほか、地元の人にとっても憩いの場所となっている。
飛鳥時代の豪族・蘇我氏が邸宅を構えた地
明日香村のほぼ中央に位置するため、飛鳥時代には「国見(くにみ)の丘」とも呼ばれていた「甘樫丘」。645年(大化元)の「乙巳(いっし)の変」の直前、当時の有力者だった蘇我蝦夷(そがのえみし)と蘇我入鹿(そがのいるか)父子がここに邸宅を構え、「上の宮門(みかど)」「下の宮門」と呼ばせていたそうだ。また、邸宅のそばには武器庫があり、屈強な兵に守らせていたという話も伝えられる。豊かな自然に包まれ、散策の人で賑わう今では想像もできないが、「蝦夷や入鹿が見ていた当時の風景はどんなものだったのか」「どんな思いでここに立っていたのか」などと、歴史に思いを馳せながら歩いてみるのも楽しいものだ。
頂上を目指しながら、万葉植物に親しむ
遊歩道の一部は「万葉の植物園路」になっており、約2.3kmにわたって『万葉集』や『古事記』『日本書紀』で詠まれた40種類の万葉植物を楽しむことができる。それぞれの植物の名前はクイズになっていて、立てられたプレートをめくれば、答えが書かれているという仕掛け。普通に植物の名前を紹介するよりも楽しく覚えることができる。一つひとつのプレートをめくりながら、ゆっくりと散策する親子連れも多い。また、途中には『万葉集』の歌が書かれた「万葉歌碑」もあり、ここが歴史の舞台になっていたことをあらためて実感する。
徒歩でも訪ねられる、周辺の歴史遺産
「甘樫丘」の近くに立ち寄りたい観光スポットがいくつもある。周遊バスやレンタサイクルを使えば歴史遺産として有名な「石舞台古墳」や「高松塚古墳」「キトラ古墳」へのアクセスも簡単。また、「奈良県景観資産」や「日本の棚田百選」にも選ばれている「稲渕(いなぶち)の棚田」も見逃せないスポットだ。「甘樫丘」から徒歩移動なら、日本初の水時計の跡「飛鳥水落遺跡」から蘇我入鹿を供養する「蘇我入鹿首塚」、日本最古の仏教寺院「飛鳥寺」へと全部まわっても、移動距離は1.5kmほど。「甘樫丘」でゆっくりしたのち、ここを起点にぐるりと飛鳥を楽しんでもよいし、あちこち巡ったあとに「甘樫丘」の頂上から夕日を見るのもおすすめだ。
スポット詳細
- 住所
- 奈良県高市郡明日香村豊浦 地図
- エリア
- 飛鳥エリア
- 電話番号
- 0744542441
- 駐車場
-
あり(29台)
※身障者用2台 - Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(喫煙所あり)
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 備考
- ※電話番号は飛鳥管理センターへ繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン
このスポットを紹介している記事
アクセス
地図最寄り
- NEARBY HOTELS -
周辺のホテル
- NEARBY RESERVED PARKING -
周辺の予約制駐車場
【予約制】akippa 橿原神宮周辺駐車場
1638m
【予約制】akippa 見瀬町空き地駐車場
1889m
【予約制】特P 久米町565-1駐車場
1956m