総本山 長谷寺
こもりくの泊瀬(はつせ)に訪ねる観音様と花の御寺
伊勢街道として栄えた門前町を抜けて
長谷寺のある奈良県桜井市初瀬(はせ)の地は、古くは「山に囲まれた初瀬」を意味する「隠国の初瀬(こもりくのはつせ)」と言い表された。その頃から交通の要衝であり、あとには伊勢街道の宿場町としても栄える。そして観音信仰の聖地である長谷寺への参詣「長谷詣」は多くの人の憧れの旅となり、この地を訪ねる人々で賑わった。それを伝えるのが昔話「わらしべ長者」だ。実はこのお話、長谷寺の観音様を参詣したときの出来事で、主人公が成功した末も「長谷観音のご利益。それからも参詣し続けました」という物語。長谷詣の人気があってこそ生まれた説話だろう。長谷寺は人々が行き交う場所として歴史を紡いだ町の中心であり、門前町は街道沿いの宿場町だった面影を所どころに残している。
大迫力の楼門。そして国宝の本堂へ
参拝の入山受付を済ませたら、目の前には仁王門。三間一戸入母屋造(いりもやづくり)本瓦葺、大迫力の楼門である。両脇に仁王像、楼上に釈迦三尊十六羅漢像を安置している。門の先には登廊。全部で399段の階段だ。ぐっと奥へ視線が引き込まれるような印象的な光景で、4~5月にはこの両側にボタンの花が咲き、いちだんと華やかになる。長谷寺と聞いて、この登廊を思い浮かべる人は多いのでは。この登廊を上がりきったら、いよいよ崖の上に建てられた「懸造(かけづくり)」(舞台造)の本堂へ。
本坊と五重塔を本堂から眺め、足を運ぶ
国宝に指定される本堂に安置される本尊・十一面観世音菩薩立像。高さ10mを超える仏様で、大きくおごそかで力強い。年に2回の特別拝観期間中は、通常入場不可の内陣で観音様の足に直接触れてお参りさせていただける。本堂は建築的な見ごたえも十分だ。磨き上げられた床に映り込む山の色、そして空中へ張り出した舞台の迫力たるや。この舞台からは本坊や五重塔がよく見え、それぞれの建物との距離感や高低差に境内の広さを改めて感じる。本坊、五重塔とも、建っている場所まで足を運べるので、ぜひ順に巡りたい。その道中も境内どちらを向いても美しく、前述のボタンのほか、桜、シャクナゲ、アジサイなど、季節の花が咲くたびにまた違った魅力を見せてくれる。
フォトジェニックなポイントが案内板に
もともと「花の御寺」として人気が高い長谷寺だが、長谷寺の公式サイトやSNSでの映像がたいへんステキで、「絵になるお寺」として再注目を集めている。山門横に立てられた境内マップには、境内でのおすすめ撮影ポイントが示されており、撮影初心者や長谷寺初参拝の方にも親切。「三脚、一脚、脚立類の持ち込み禁止」など長谷寺で撮影時のルールがあるので、必ず守ったうえでベストショットを狙ってみたい。長谷寺へは、近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩約15分、または近鉄大阪線、JR万葉まほろば線桜井駅から奈良交通バス長谷寺参道口バス停で下車し、徒歩約10分となる。
スポット詳細
- 住所
- 奈良県桜井市初瀬731-1 地図
- エリア
- 山の辺の道・桜井エリア
- 電話番号
- 0744477001
- 時間
-
[4月-9月]8:30-17:00
[10月・11月・3月]9:00-17:00
[12月-2月]9:00-16:30 - 休業日
- 無休
- 料金
-
【入山料金】
[大人]500円 - 駐車場
- あり(70台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(フリー Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(喫煙指示場所にて)
- 平均予算
- 【夜】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 60-120分
情報提供: ナビタイムジャパン
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- 見事な紅葉、程よい人出、立派な建物群。これだけ立派な建物を山中に建立した古の人々に驚嘆する。そしてそれを維持管理し続けた人々にも感謝。
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