信貴山朝護孫子寺
黄色い大寅がお出迎え!福をいただけるスポットが満載
信貴山に開かれた長い参道を歩く
信貴山は法隆寺(ほうりゅうじ)がある斑鳩(いかるが)の西に位置しており、大阪府との県境付近にある。「朝護孫子寺」へは、車で行くのがベストだが、JRなら「王子」駅、近鉄なら「信貴山下」駅からバスを乗り継いで行くことになる。信貴大橋バス停から仁王門をくぐると左手に開運橋が見えてくる。この開運橋は1931年(昭和6)に造られた「カンチレバー橋」と呼ばれる珍しい形をした橋で、2007年(平成19)に国の登録有形文化財に指定。バンジージャンプができるスポットとしても知られている。その先で出迎えてくれるインパクト抜群の大寅は有名だ。聖徳太子がここで毘沙門天を感得したのが寅の年、寅の日、寅の刻であったことから、信貴山の毘沙門天に寅の縁日にお参りすると、よいご利益を授かることで信仰を集めた。この大寅を過ぎた辺りからゆるやかな上り坂に入っていく。
毘沙門天の奇跡と寅の縁日
朝護孫子寺の起源は約1400年前、587年(用明天皇2)に起こった蘇我氏と物部氏との仏教受容をめぐる争いにまでさかのぼる。仏教を受け入れたい聖徳太子は信貴山に登って祈願したところ、毘沙門天が現れて必勝法を授けられたことから、「信ずべし、貴ぶべき山」という意味で信貴山(しぎさん)と名付けたという。毘沙門天とは仏教を守護する四天王のうち、北方を守護する多聞天の別名。四天王の中でも最も武運に秀でた天とされ、単独で祀られると毘沙門天と呼ばれる。時代が下り、10世紀のはじめには醍醐天皇が信貴山の命蓮上人による祈祷で病が回復したことから、「朝廟安息・国土守護・子孫長久」という想いを込めて「朝護孫子寺」という寺号を授けたとされる。
つい写真を撮りたくなるフォトスポットも満載!
塔頭の成福院には、寅の郵便ポストが設置されている。手紙を投函すると「寅」の消印が押される。その先の三宝堂や虚空蔵堂を過ぎ、さらに山を登るとその毘沙門天が祀られている本堂へ。崖上に建てられた舞台造りからは大和平野が一望できる。朝護孫子寺は真言宗の一派である信貴山真言宗の本山なので、境内にはいくつかの塔頭寺院が点在する。通常は引退した老僧の隠居場所や本山で働く僧侶の住まいであるが、ここでは参拝者の宿坊も開いている。境内には多宝塔や宝物を展示する霊宝館などもあり、さらに山を登っていくと戦国時代に織田信長を裏切った戦国武将・松永久秀(まつながひさひで)の信貴山城の城跡がある。ちょっとしたテーマパークのようになっており、一周するのに半日はみておきたい。
御朱印だけでなく人気のお菓子、修行体験も
朝護孫子寺の毘沙門天の御朱印だけでなく、各塔頭でも御朱印のほか、お守り、仏像、人形などを購入できる。張り子の寅や笑う寅など、寅にまつわるものがずらり。また、千手院や玉蔵院ほか各塔頭ではご祈祷だけでなく、坐禅瞑想体験、写経、写仏など各種体験ができる。宿泊して精進料理を味わうのも一興だ。信貴山の麓には奈良平野の西の端、斑鳩の里がある。法隆寺は世界最古の木造建築として知られ、日本初のユネスコ世界遺産に指定されている。特に五重塔が1300年建ち続けているというのは例がない。法隆寺の隣には、「飛鳥時代の最高傑作の1つ」と評される仏像「弥勒菩薩半跏思惟像(国宝)」を有する中宮寺がある。ぜひ朝護孫子寺とあわせて訪れたいスポットだ。
スポット詳細
- 住所
- 奈良県生駒郡平群町信貴山2280-1 地図
- エリア
- 斑鳩・大和郡山エリア
- 電話番号
- 0745722277
- 時間
- [御祈祷受付時間]9:00-16:00(16:00締切)
- 休業日
- 無休
- 料金
-
[戒壇巡り]200円/人
[霊宝館]大人300円/人、小人200円/人 - 駐車場
- あり(120台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(Free Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン