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奈良
斑鳩・大和郡山
IKARUGA / YAMATOKORIYAMA
お寺とお城と花の名所も。サイクリングもおすすめ
奈良県の北西部、矢田丘陵のふもとで隣り合う斑鳩町と大和郡山市。斑鳩町は丘陵の南側にあり、厩戸皇子(うまやどのおうじ/聖徳太子)ゆかりの法隆寺を中心とする地域だ。世界最古の木造建築群である法隆寺金堂、五重塔を中心とした西院伽藍に立つと、その歴史と存在感に圧倒される。ヤマブキの美しい中宮寺やコスモス越しの眺めを楽しめる法起寺なども、ぜひ拝観したい。一方の大和郡山市は丘陵の東側にあり、おもに戦国時代から江戸時代にかけ、郡山城のお膝元として産業や商業が盛んになった。その時代から始まって日本有数の生産地に育ったのが金魚。山手まで足を延ばすと、アジサイ寺として名高い矢田寺、バラのお花畑の有名な松尾寺が。斑鳩-大和郡山を、自転車で巡るのもいい。丘陵地を囲むような地形なので高低差はあるが、塔のある風景やのどかな田園風景のなかを走行できる。季節によってはイチジクやブドウ、柿などみずみずしい旬の味が並ぶ直販所に出合えることも!
エリアの見どころ
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金魚と暮らす大和郡山
- 大和郡山はぶらぶら歩けば金魚に出くわす城下町
- 江戸時代に柳澤吉里(やなぎさわよしさと)が郡山城にやってきた際に金魚を持ち込んだと伝わる、日本有数の金魚生産地である大和郡山。官民こぞって「推しは金魚」で、あちこちに金魚スポットが現れる不思議楽しい金魚づくしの町だ。
- スポットの詳細
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金魚と暮らす大和郡山
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おみやげ処こちくや
- 金魚すくいのメッカ! 門下生が腕を競う道場
- 「金魚」と聞いて多くの人が思い浮かべるだろう「金魚すくい」。ほぼ、お祭りなど非日常的空間でのアトラクションのそれを、一年を通して体験できるのがこちら。文具や器、お菓子など多様な金魚グッズがぎっしり並ぶ「こちくや」の一角にある「金魚すくい道場」には、日々さまざまな人が金魚をすくいにやってくる。みな黙々と金魚の泳ぐ水槽に向き合い、小さな子どもが周囲の大人たちよりたくさん金魚をすくい上げることも。老若男女を問わない「金魚すくい」のおもしろさを感じられる。ちなみに観光客が飛び入りで挑戦できるほかに門下生制度があり、金魚すくいの実力を上げるべく切磋琢磨している。ここは金魚すくいの楽しさをいつでも提供してくれることに加え、守るべきルールをもつ道場であり、それに則って「金魚すくい」に取り組む修練の空間なのだ。なお10人以上での金魚すくいを希望する場合は予約が必要。
- スポットの詳細
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おみやげ処こちくや
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郡山金魚資料館
- 40種もの金魚を展示する入場無料の資料館
- 近鉄橿原線郡山駅の西出口から住宅街を10分ほど歩くと、四角い池が一面に広がっているエリアに出る。のぞき込むと、泳ぎ回るたくさんの小さな金魚の姿が。ここ、大和郡山市は、全国でも有数の金魚の生産地。これらはすべて、金魚の養殖池なのだ。養殖池に囲まれるように立つのが、郡山金魚資料館。金魚の養殖や販売を手がける「やまと錦魚園」が運営している。資料館の開設は1982年(昭和57)。やまと錦魚園・先代社長の嶋田正治氏は、金魚養殖の見学に訪れる小中学生などのため、「一年中いつでも金魚を見られる観光施設を造ろう」と決意。自社で所有していた331平方メートルの養魚池を埋め立て、自費でこの資料館を建てたのだそう。中に入ると、庭を取り囲むように水槽が並び、40種近い金魚が展示されている。なかには、愛好家の方々の協力を受けて絶滅から逃れている貴重な品種もあるそう。また、室内には、金魚にまつわる古書や文献が展示されている。江戸時代の金魚の飼育方法が書かれた資料などもあり興味深い。入場無料で気軽に入れるため、金魚養殖の現場を見がてら、足を運んでみてはいかがだろうか。
- スポットの詳細
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郡山金魚資料館
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洞泉寺
- 快慶が彫ったと伝わる重要文化財の美仏と出合う
- 「洞泉寺(とうせんじ)」の名前は、愛知県にある霞渓山洞泉寺(かけいざんとうせんじ)の名に由来する。霞渓山洞泉寺の住職、宝誉上人(ほうよしょうにん)がこの地に訪れた際、郡山の地に数百年住む荼枳尼(だきに)天が夢枕に立ち、寺を建立せよと伝えた。宝誉上人がこれを郡山城主の豊臣秀長に伝えたところ、秀長は直ちに伽藍を建て、1585年(天正13)に宝誉上人を初代住職としてこの寺を開いた。その際、名前を故郷の寺と同じ「洞泉寺」とした、といわれている。洞泉寺の入り口は、大きな鉄製の門で閉じられているが、思いきって門を開け進んでみよう。本堂は通常、外からしか見られないが、事前に電話で拝観予約をすれば、堂内を拝観できる。堂内の中央に位置するのは、国の重要文化財に指定されている阿弥陀如来および両脇侍立像。中央に阿弥陀如来が位置し、その左右に小ぶりな仏像が並ぶ三尊像だ。鎌倉時代の作で、歴史にその名が残る仏師、快慶(かいけい)の作といわれている。涼やかな目元とやさしげな頬のライン、しなやかな体つきをした、大変美しい仏像だ。また、左の端には五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来像、いわゆる「アフロヘア」の仏さまの姿も。ぜひ予約をし、その姿を目にしてほしい。
- スポットの詳細
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洞泉寺
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御菓子司 本家菊屋 本店
- 奈良県最古の和菓子屋にある、豊臣秀吉が好んだ甘味
- 「金魚ストリート」とも呼ばれる柳町商店街。その北の入り口に本店がある本家菊屋は、奈良県最古の和菓子屋ともいわれている。起源は今から400年以上前のこと。豊臣秀吉の弟・豊臣秀長のお供で大和郡山の地に来た菊屋治兵衛が、秀吉をもてなす茶会用の菓子を作ったことがきっかけだった。そこで生まれたのが、看板商品の「御城之口餅(おしろのくちもち)」だ。つぶ餡を薄い餅生地で包み、きな粉をまぶすスタイルは当時から変わらず。秀吉はこの菓子をたいそう気に入っていたそうだ。丹波大納言小豆を短時間で炊き上げたあんこは、ふんわりとやわらかい口あたり。あずき以外にも、近江産の餅米、国産青大豆のきな粉など、素材にこだわりをもつ。シンプルな材料だからこそ、素材のよさが引き立つのだ。ちなみに、名前の「御城之口」は、この店が郡山城の大門に面し、「城の入り口で売っている餅」として知られたことに由来。今もなお同じ場所に立つ店舗は、歴史の長さを感じさせる趣たっぷりのたたずまい。軒下にはちょっと座れるスペースもあり、購入した商品を食べることができる。散策の合間に、甘いお菓子でほっとひと休みしよう。
- スポットの詳細
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御菓子司 本家菊屋 本店
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きんぎょcafe~柳楽屋・陽だまり~
- 色とりどりの金魚を眺め、ほっこりくつろぎカフェタイム
- 400年の金魚養殖の歴史をもつ「金魚のまち」大和郡山市。個性的な金魚のオブジェが点在する「金魚ストリート」で、フォトジェニックな旅を楽しめる。なかでも人気は20種類の金魚を眺めて過ごせる「きんぎょcafe~柳楽屋(りゅうらくや)・陽だまり~」だ。
- スポットの詳細
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きんぎょcafe~柳楽屋・陽だまり~
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藤ノ木古墳
- 発掘調査で注目を集めた6世紀後半の円墳
- 法隆寺の西、約400mにある、直径50m以上、高さは約9mもある6世紀後半の大型円墳。1985年(昭和60)の石室内部の発掘調査では、両袖式の横穴式石室に横向きに置かれた石棺や馬具、武器、土器などが出土。1988年(昭和63)の調査で、石棺内部は未盗掘で、2人の人物が埋葬された状態のままであることが明らかになった。さらに、金銅製の冠や履(くつ)といった金属製品や、刀剣、銅鏡、金属製やガラス製の玉類などの副葬品も豊富に出土。当時はテレビや新聞にも数多く取り上げられ、大きな話題になったという。藤ノ木古墳は国の史跡に指定されており、出土品は2004年(平成16)に国宝に指定されている。石室内の一般公開は行っていないが、石室入り口の扉に近づくと人感センサーが反応して石室内の照明が一定時間点灯するので、扉の窓ガラス越しに内部を見ることができる。石室の特別公開のスケジュールなどは、文化財の調査・研究、情報発信の拠点施設「斑鳩文化財センター」(水曜休館)に問い合わせてほしい。被葬者については、穴穂部(あなほべ)皇子といった皇族や膳氏(かしわでし)ら豪族など、さまざまな説がある。現地を訪れて、古代史の謎に思いを馳せてみては。
- スポットの詳細
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藤ノ木古墳
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葛城市相撲館「けはや座」
- 本場所と同じサイズの土俵で力士気分を味わえる博物館
- 「相撲の開祖といわれている當麻蹶速(たいまのけはや)を多くの人に知ってもらいたい」という目的で1990年(平成2)にオープンした葛城市相撲館「けはや座」。本場所と同じサイズの土俵があるかなりレアなスポットだ。
- スポットの詳細
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葛城市相撲館「けはや座」
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柿の葉すし本舗たなか 桜 吉野店
- 伝統を守りつつも挑戦し続ける、明治時代創業の柿の葉すし店
- 奈良県五條市で200年以上にわたり親しまれている郷土料理「柿の葉すし」。そんな柿の葉すしの伝統の味を今に伝えながら、新たな可能性を追求し続けているのが「柿の葉すし本舗たなか」だ。
- スポットの詳細
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柿の葉すし本舗たなか 桜 吉野店
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人気スポット
旅のヒント
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その1
大阪から斑鳩町へは、JR大阪駅から大和路線で約35分、JR法隆寺駅下車。法隆寺へは法隆寺駅から徒歩約20分。大和郡山へは、JR法隆寺駅までと同じルートでOK。JR法隆寺駅の次々駅がJR郡山駅だ。
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その2
京都から斑鳩町へは、JR京都駅から奈良線に乗りJR奈良駅で大和路線に乗り換え、法隆寺駅下車で約60分。
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その3
大和郡山へは、近鉄京都線・橿原線で近鉄郡山駅下車。特急利用で約40分。
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その4
車の場合、斑鳩町は西名阪国道法隆寺IC利用、大和郡山市は大和まほろばスマートICまたは郡山下ツ道JCT利用。国道25号線は通勤時間帯を中心に混雑することも多い。
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その5
斑鳩町観光協会、大和郡山市観光協会でレンタサイクルあり。両市町ともに古い町並みが残り、狭小な道幅や一方通行また駐車場が近隣に少ない施設等が少なくないため、自転車や徒歩で巡るのが便利な場合も。目的地とルートに合わせて検討したい。