廬山寺
気品ただよう庭園に出合える紫式部ゆかりの地
船岡山のふもとから京都御苑の隣へ
廬山寺は寺町通を挟んで京都御苑の東側にあり、府立医大病院前でバスを降りて歩けば約5分で到着する。正式名を廬山天台講寺(ろざんてんだいこうじ)といい、天台系圓浄宗の大本山である。平安時代中期、元三大師(がんざんだいし)によって、船岡山の南のふもとに創建されたのが始まりとされる。応仁・文明の乱で兵火に遭い、織田信長の比叡山焼き討ちの際には、延暦寺に属することから被害に遭う可能性もあったが、正親町天皇(おおぎまちてんのう)の命によって難を免れたといい、その後1573年(天正元)、現在地に移転した。廬山寺のあった船岡山の南には、お寺の名が由来の「廬山寺通」が東西に走っている。
衣をたなびかせて来迎してくれる仏様
お堂に上がり、拝観受付を済ませて本堂へお参りしよう。現在の本堂は、1794年(寛政6)に光格天皇により仙洞御所の一部を移築して再建された。本尊・阿弥陀三尊坐像(あみださんぞんざぞう)は、平安時代末期から鎌倉時代にかけて作られたという。中央の来迎阿弥陀像は、今まさに極楽浄土へ旅立つ人を迎えに来た姿。両脇には観音菩薩と勢至(せいし)菩薩が膝を少し開けて座り、身に着けた衣がうしろのほうになびくように表現されている。これは来迎のスピード感を表す動きのある姿となっているそうだ。
世界に知られた『源氏物語』誕生の地
現在の廬山寺の建つ場所は紫式部の邸宅跡と伝わり、『源氏物語』執筆の地とされている。1965年(昭和40)に紫式部邸宅址の顕彰碑が立てられ、庭園が整備された。「源氏庭」と名づけられた本堂南側の庭園は、白砂の上にたなびく雲に見立てて苔の緑を配し、その苔には清楚な桔梗が植えられている。鮮やかな紫色の桔梗の花は6月末頃から咲き始め、9月頃まで次々と咲き続け、そのたたずまいに凛とした平安の女性の姿が重なる。実は、『源氏物語』に登場する朝顔は、現在の桔梗のことなのだとか。本尊にお参りのあとは「源氏庭」を眺めながら、遥か平安の雅な時代に思いを馳せてみたい。
疫病退散を祈願して元三大師にお参り
山門の正面は、元三大師像が安置される元三大師堂だ(内部非公開。1月3日、2月3日、9月3日のみ御開帳)。元三大師は比叡山延暦寺の高僧であり、類いまれな霊力を持ったことで「角(つの)大師」や「魔滅(豆)大師」とも呼ばれた。角大師の護符を貼るといっさいの厄災から逃れることができたといい、現在でも京都の家ではこの護符をよく見かける。2月に行われる「鬼法楽」は、元三大師が鬼を退治したという伝説によるもので、京都屈指の人気の節分行事。また、境内では、かつて豊臣秀吉が築いた「御土居」(国史跡)の一部を見学できるので、秀吉の足跡にも触れることができる。京都御苑もすぐ近くなので、苑内散策も楽しみたい。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市上京区寺町通り広小路上る北之辺町397 地図
- エリア
- 京都御所周辺エリア
- 電話番号
- 0752310355
- 時間
- 9:00-16:00
- 休業日
- [源氏庭]1/1、2/1-2/9、12/31
- 料金
-
【拝観料】
[一般(高校生以上)]500円
[小・中学生]400円 - 駐車場
- あり(10台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
-
- 廬山寺源氏庭
- 廬山寺は1573年に現在の地に移転。当時は紫式部が育った邸宅であり、源氏物語を執筆。同時に源氏庭が整備されました。キキョウの花がきれいに咲いています。
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