野良時計
高知県東部にある田園都市・安芸市のシンボル
安芸市は三菱の創始者・岩崎彌太郎の出身地で、阪神タイガースのキャンプ地としても知られる。国道55号線から車で5分ほど北上した田園風景のなかに、白壁に安芸瓦の立派な古民家が現れる。目をひくのはこの家の中央から飛び出した時計台だ。まだ時計が珍しかった1887年(明治20)頃に、この地の大地主だった畠中源馬氏が自力でこの時計を作り上げた。台所にかけてあったアメリカ製の八角時計を分解しては組み立て、構造を理解し、すべての部品を手作りして完成させたといわれる。以来、時を刻み、周辺で農作業をする人々に時間を知らせてきたが、2004年(平成16)11月に管理をしていた畠中源馬氏のお孫さんが急逝。それ以降は動いていない。1996年(平成8)には国の有形文化財に登録。野良時計の前には地元の人たちが植えたヒマワリやコスモスなど季節の花が咲き誇り、撮影スポットとして人気だ。私邸のため内部は一般公開しておらず、外からの見学のみ。東側に無料の駐車場があり、車を停めてじっくり見学できる。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン