赤山禅院

寺院

比叡山の山麓で都の鬼門封じを担う天台宗の古刹

比叡山の西のふもとに建つ延暦寺の塔頭。天台座主の安慧(あんね)が、天台宗の鎮守神として赤山大明神を祀ったのが始まり。古くから方除けの信仰を集める。福禄寿殿は「都七福神まいり」の札所となっている。

福禄寿のお姿みくじに運勢を占ってもらおう} 福禄寿のお姿みくじに運勢を占ってもらおう

比叡山の雄姿を眺めながら進む

修学院離宮道の交差点から北東の方角に延びる道(修学院離宮道)を歩いていくと、比叡山の雄大な姿を望むことができる。その雄姿を眺めながらさらに進むと三叉路が現れる。案内の石碑が置かれ、そのまままっすぐ行くと修学院離宮となるが、こちらを左に曲がり、さらに200mほど歩くと、右手に「赤山大明神」の額がかかった鳥居が見えてくる。こちらが赤山禅院への入り口だ。参道を進んでいくと一帯は山の木々に包まれ、すがすがしい気に満ちている。

後水尾天皇の行幸のときに賜った勅額(複製)を掲げる鳥居} 後水尾天皇の行幸のときに賜った勅額(複製)を掲げる鳥居

創建以来1100年を超える歴史を誇る寺院だ} 創建以来1100年を超える歴史を誇る寺院だ

天台宗を守護する赤山大明神を祀る

創建は888年(仁和4)、慈覚大師(円仁)の遺命を受けた弟子の安慧(あんね)が、天台宗の守護神である赤山大明神を祀ったことに始まる。慈覚大師は遣唐使船で唐(中国)に渡り、苦労の末に天台教学を修めた。その行程を守護した赤山大明神に感謝をし、日本に帰国したときには寺院を建立することを誓ったが、その願いを叶えることはできなかった。そんな師・慈覚大師の思いを受けて、弟子の安慧が創建したと伝えられている。赤山大明神は、陰陽道の祖神であり、中国の泰山府君(たいざんふくん)のことで、商売繁盛の神としても知られている。

赤山大明神を祀る本堂。「皇城表鬼門」の札が掲げられている} 赤山大明神を祀る本堂。「皇城表鬼門」の札が掲げられている

都の鬼門を護る猿が鎮座する

寺院は修学院離宮に隣接し、歴史的風土特別保存地区にも指定される閑静な地で、京都の市街地から見ると「北東」に位置している。実は北東の方角は古くから「鬼門(きもん)」と呼ばれ、災いが入ってくる方角と考えられてきた。赤山大明神は天台宗の守護神であると同時に、都の鬼門封じを担うとされ、現在でも方除けの信仰にあつい。拝殿の屋根の上を見上げてみよう。京都の鬼門を護るサルの像が鎮座している。猿(申)は、鬼門(北東)とは反対の方角である南西を指すことから、悪鬼を払う力があると考えられている。金網に囲まれているのは、かつて夜になると、いたずらを繰り返したため閉じ込められたのだといわれている。

参道を進み階段を上がった先に最初に見える拝殿} 参道を進み階段を上がった先に最初に見える拝殿

御幣とかぐら鈴を持ち、皇城(京都御所)を守護するサル} 御幣とかぐら鈴を持ち、皇城(京都御所)を守護するサル

「都七福神まいり」の福禄寿に祈願

さらに境内を進んでいくと赤や黄、青などのカラフルな旗の並び立つお堂があり、「都七福神まいり」の福禄寿(ふくろくじゅ)が祀られている。「七福神めぐり」の信仰は全国各地にあるが、その発祥は京都だといわれている。福禄寿は幸福・高禄・長寿の三徳を与え、商売繁盛・延寿・健康・除災を叶えてくれる神様だ。毎月7日が縁日で、特に新春に巡拝するとご利益があるという。社務所では「福禄寿のお姿みくじ」が授与され、かわいいと人気を集めている。一体一体顔の表情が異なるが、いずれも微笑ましい姿ばかり。どれにしようかと迷うのも楽しい。自然に包まれた境内は秋には紅葉の名所としても有名で「紅葉寺」とも称される。紅葉の色づきが最盛期を迎える毎年11月23日には「珠数(じゅず)供養」が執り行われ、京都はもとより全国各地から奉納された珠数が焚きあげられ供養される。比叡山のふもとにあって深山幽谷の趣を感じる寺院に足を運んでみよう。

「七福神めぐり」の御朱印は福禄寿堂で受け付けている} 「七福神めぐり」の御朱印は福禄寿堂で受け付けている

スポット詳細

住所
京都府京都市左京区修学院開根坊町18 map map 地図
電話番号
0757015181
時間
9:00-16:30
休業日
無休
料金
[入場料]無料
駐車場
あり(10台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
0-30分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 相当な距離を歩いた・・・
    5.0 投稿日 : 2023.01.16
    最近参拝したのじゃなくて1年前の「都七福神巡り」で参拝したもの。このサイトでは画一的な機械的判定しか出来ないから、前投稿の内容は無視して(全く考慮出来るシステムにないので)、以前にも口コミを・・・などと云うナンセンスなコメントが投稿ページに登場してくる。日本人には向かないシステムです。今年も又、我国最古の七福神霊場として年の初めにここへ参拝しました。ここには福禄寿さんがお祀りしてある。ここは慈覚大...
  • 寺院と神社が合体した場所
    3.0 投稿日 : 2022.10.01
    禅院という名前になっているが、お寺と神社が合体したような場所。都七福神まいりのスポットとしても知られている。閑静な森に囲まれた場所にあるが、スピーカーから流れる読経の音がうるさくて、やや煩わしかった。
  • 記憶を訪ねて
    5.0 投稿日 : 2022.03.16
    神仏分離時期よりも、早く建立されている神仏混交のお寺です千日回峰行の赤山苦行の名称にもなっています京都大廻りでも寄ります時期により紅葉(紅葉寺とも言われます)やイチョウ、ヘチマ(ヘチマ加持)、数珠供養などあります現在のご住職(叡南俊照)も、その前のご住職(ごぜん様・叡南覚照)も、千日回峰行の大行満大阿闍梨様ですお弟子の行照様も大行満大阿闍梨様で、お寄りになられているかも36年前に、赤山...

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アクセス

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最寄り

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