御寺 泉涌寺
月輪山の懐に抱かれた皇室ゆかりの格式ある古刹
御寺へと続く泉涌寺道を上って
泉涌寺道のバス停から、東の山手方向に伸びる泉涌寺道を上ると約5分で総門にたどり着く。ここからが泉涌寺の境内だ。左手には泉涌寺の塔頭(たっちゅう)寺院のひとつ、即成院。門をくぐり緑陰のなかをさらに上がると、戒光寺、新善光寺といった塔頭が続き、その先に泉涌寺の大門(だいもん)が待ち構えている。ここまで約15分の道のりだ。大門は境内ではいちばん高い場所に位置し、門をくぐったすぐ右手が拝観受付となる。そして仏殿へと誘うように降(くだ)り参道が延びている。
天皇の菩提を弔う清水が湧く地
真言宗泉涌寺派の総本山、泉涌寺の歴史は古く、平安時代初期に空海(弘法大師)が結んだ庵に始まるという。鎌倉時代になって境内に清水が湧き出たことから、俊芿(しゅんじょう:月輪大師)によって「泉涌寺」という名に改められた。俊芿は天皇や貴族からの崇敬もあつく、第87代・四条天皇がこちらの月輪陵に埋葬されてから、歴代天皇の陵墓が造営されることとなり、皇室の香華院(こうげいん:菩提寺)として「御寺」と尊び呼ばれるようになる。文明・応仁の乱で諸堂は焼失するが、織田信長や豊臣秀吉によって再興された。清らかなる水は今も泉涌水屋形(せんにゅうみずやかた)の内に尽きることなく湧き続けている。
三世を守護する本尊と美人祈願の観音様
降り参道の正面に立つ仏殿は1668年(寛文8)に皇室の援助のもと、江戸幕府4代将軍・徳川家綱によって再建された本堂で、壮麗な伽藍(がらん)だ。ひんやりとした堂内奥には阿弥陀、釈迦、弥勒の三尊仏が安置され、過去、現在、未来を表す三世仏(さんぜぶつ)となっており、国内では珍しい形式という。遥か上部の天井には江戸時代の絵師・狩野探幽の晩年の力作『蟠龍図(ばんりゅうず)』があり、再建の翌年に奉納されたものだ。入り口とは反対方向にある出口には、同じく探幽筆の「白衣観音」が描かれているが、どの位置から拝観しても観音様と目が合うようになっているから不思議だ。また大門のかたわらには、鎌倉時代、俊芿の弟子・湛海(たんかい)が宋(中国)から持ち帰った観音像を祀る楊貴妃観音堂が建ち、絶世の美女と称される楊貴妃にちなむ美人祈願で人気がある。
御座所庭園に秘境の趣を見る
境内では特別拝観できる場所があり、それが御座所や御座所庭園、そして海会堂(かいえどう)だ。御座所は1884年(明治17)、明治天皇の命で京都御所の旧皇后御里御殿が移築されたもの。皇族方の参拝時の休息場所として使われている。御座所庭園は池泉鑑賞式となっており、苔の上には松やカエデ、ツツジなどが配されて、秋にはひと足早く紅葉が色づきはじめる。京都御所にあった当時に御殿を飾った襖絵も残り、宮中の雅な文化を今に伝えている。海会堂は土蔵の仏堂で、歴代天皇や皇后、親王らの念持仏30数体が安置されている。山内には雲龍院や今熊野観音寺をはじめ塔頭寺院が点在するので、合わせて拝観を楽しみたい。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市東山区泉涌寺山内町27 地図
- エリア
- 伏見稲荷周辺エリア
- 電話番号
- 0755611551
- 時間
-
9:00-16:30
[12-2月]9:00-16:00 - 休業日
- [心照殿]第4月
- 料金
-
[伽藍拝観]大人500円、小人300円
[庭園(特別拝観)]300円(小学生以下無料) - 駐車場
- あり(30台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可(段差あり)
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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一休コンシェルジュ
クチコミ
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- 目を引くような展示物なし
- 11/20に3ねんぶりに訪問。宝物館ということにはなっていますが、一般客の目を引くような展示物はありませんでした。
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- 年4回の企画展の時に見られるらしいです
- 泉涌寺の大門から境内に入り左手に進むと、楊貴妃観音堂が建っています。その楊貴妃観音堂の隣に建っていたのが、こちらの心照殿という宝物館でした。 館内には、歴代天皇の御尊影・御遺品をはじめとする泉涌寺のお宝が収蔵されていて、年に4回だけの企画展の折に見ることができるそうです。
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- 楊貴妃観音堂の隣
- 泉涌寺の入り口である大門を潜り抜けると、目の前には「下り参道」が広がっています。そのまま下らずに左手に進むと楊貴妃観音堂があり、その右隣には、「心照殿」という宝物館がありました。 御寺と呼ばれる皇室ゆかりのお寺だけあって、歴代天皇にかかわる品々も多く収蔵しています。
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